中央線快速

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JC 中央線快速
基本情報
日本国旗.png日本
所在地東京都
種類通勤列車
起点東京駅
終点高尾駅
駅数24駅
電報略号チウホセ
路線記号JC
開業1889年4月11日
所有者東日本旅客鉄道(JR東日本)
運営者東日本旅客鉄道(JR東日本)
使用車両E233系0番台 10両
209系1000番台10両
路線諸元
路線距離53.1 km
軌間1,067 mm
線路数複線
電化方式直流1500 V 架空電車線方式
閉塞方式複線自動閉塞式
保安装置ATS-P
最高速度100km/h
130 km/h(八王子 - 高尾間の特急列車)

中央線快速(ちゅうおうせんかいそく)とは、中央本線のうち、東京駅から高尾駅の間をオレンジ色の車両で運行する路線のこと。

概要[編集]

御茶ノ水駅 - 三鷹駅間では複々線区間となっており、快速系電車は急行線を走行し、並行する緩行線各駅停車の電車(黄色の帯の電車)が走行する。御茶ノ水駅付近では緩行線と方向別複々線をなすが、以西では線路別複々線となる。中央線は貨客分離を優先とした大改修を行った上で旅客化されていることや、改修に際して渡り線を複々線区間の出入口に当たる地点にのみ設けた関係で、各駅停車以外は快速も特急もすべて急行線で運行されている。このため通常快速系と各駅停車は別ホーム乗換えとなり、たとえば東海道山陽本線京都駅 - 兵庫駅間では同一ホームで快速系と各駅停車が相互に乗り継げるが、そのような意味での緩急接続は、中央線では(首都圏の多くのJR複々線区間同様)行われていない[1]

当該区間のうち、御茶ノ水駅 - 中野駅間は日本国有鉄道(国鉄)時代には早くから複々線化されたことや、複々線の両方に旅客列車が走行し急行運転を行ってきたことから、現在も、快速電車や長距離列車などが走る本線は正式には「中央本線(急行線)」と呼ばれている。今でも駅構内の出発信号機などの表示などで用いられていて、急行線に「急」のマークがある。これに対し、各駅停車の走る側を「緩行線」とし、「緩」のマークがある。

旅客輸送量は、中野駅 - 新宿駅間が最大である。快速系電車はごく一部をのぞいて東京駅を始発駅とし、武蔵小金井、立川、豊田、八王子、高尾等で折り返すことで、西に行くほど輸送力が減る輸送形態であり、緩行系も含めると三鷹以東の輸送力が最大となっている(三鷹からの緩行系電車は約半数が東京地下鉄東西線に乗り入れるが、その余裕で中野折り返しが運行されている)。

東京圏で単に「中央線」という場合は、中央線快速電車を指す場合が多い。この運転系統の駅構内での案内方法は、東京駅 - 神田駅間と武蔵境駅 - 高尾駅間(複線区間)では「中央線」、御茶ノ水駅 - 三鷹駅間(複々線区間)では「中央線(快速)」と案内される。また案内放送などで用いられる英語名は "Chuo Line Rapid Service" である。

国鉄時代より高尾駅で運行系統が分断されているが、中央本線普通列車(中距離列車)の新宿駅への乗り入れ縮小(その後廃止)と引き換えに1986年11月1日の改正より大月駅までの直通運転が増えている。高尾駅を越えて大月方面に直通運転する列車は、高尾駅 - 大月駅・河口湖駅間では末尾が「M」の列車番号となり、高尾駅以東の種別に関係なくすべて「普通」(中距離列車)である。冊子の時刻表でも「東京・高尾間快速」などと注記されている。ただし、旅客案内上は利用実態に合わせた運用を行っており、河口湖富士急行線)・大月発の上り列車は高尾駅以東の種別で案内している。

日本の鉄道の中では定時性はあまり良くない路線として知られており、ラッシュ時には5分程度の遅れが頻繁に発生する。これは利用客の多さにより、10両でラッシュ時最短2分間隔運転と、すでに複線での輸送力のほぼ限界一杯に達しており、混雑の緩和が困難であることが大きな原因である[2]。また、始発着駅である東京駅では、1面2線のホームにほぼすべての列車が発着するため、定時運行が難しい。他にも、人身事故の多さや、30分に1本走る特急や特別快速、通勤ライナーなど多種多様な列車種別があること、青梅線などの支線が多く運行形態が複雑で遅れの回復が困難などといった理由もある。

沿線の様子[編集]

以下、沿線の風景などについて述べる際は特記のない限り快速の下り電車 (東京発高尾行き) 基準で記載する。また、左右は下り電車の進行方向に則り記載している。

東京駅から三鷹駅まで[編集]

東京駅は1995年7月2日の重層化工事により新設された第01ホーム (1・2番線) から発車する。発車直後は下り勾配があり、その後山手線京浜東北線上野東京ライン (東北本線) と並走する。神田駅に着くと他の3路線と別れて中央線は左にカーブする。商業施設 「mAAch ecute 神田万世橋」 (旧万世橋駅) を過ぎると右側から中央・総武線各駅停車の高架橋が見え、これと合流すると御茶ノ水駅である。

御茶ノ水駅を出ると、暫くは緩行線 (各駅停車) の線路の両側を急行線 (快速) の線路が挟む形態となり、左から急行線下り・緩行線下り・緩行線上り・急行線上りの順になる。しかし水道橋駅の手前で急行線上りが緩行線2線の下をくぐり、左から急行線下り・急行線上り・緩行線下り・緩行線上りの順になる。そして急行線は緩行線よりも少し高い位置を走行する。ただ、これも水道橋駅を過ぎてから4線とも同じ高さになる。そして市ヶ谷駅を過ぎてからは緩行線2線が急行線2線を跨ぎ、四ッ谷駅に到着する。

四ッ谷駅を出るとすぐに右にカーブし、御所トンネルの中を通る。その後も随所でカーブがあり、代々木駅で左側から山手線・埼京線湘南新宿ラインが合流する。埼京線・湘南新宿ラインは急行線2線の下をくぐり、2線の右側に抜ける。そして新宿駅に到着する。新宿駅の快速電車は、上りは7・8番線に、下りは11・12番線に発着し、ラッシュ時は2つの線路を使って交互発車が行われる。なお、間の9・10番線は特急列車が発着するホームとなっている。

新宿駅を発車すると山手線が急行線2線の上を跨ぎ、山手線・埼京線・湘南新宿ラインは右方向に抜ける。その後は随所で左に曲がり、大久保駅東中野駅の隣を通過する。東中野駅を発車し、東京都道317号環状六号線(山手通り)を潜ると、右手に桜並木が見える。桜が満開の春には飯田橋駅 - 市ケ谷駅間と並ぶ絶好の撮影ポイントとなっている[3]。ここから駅の前後を除いてカーブがない区間に突入。そして中野駅に到着する。

中野駅を過ぎると杉並区に入る。高円寺駅阿佐ヶ谷駅にはホームはあるが、土休日は2駅を通過するためホームへの立ち入りが禁止されている。1960年代の中央線複々線化工事の際には杉並区にある高円寺駅・阿佐ケ谷駅・西荻窪駅の3駅に快速(急行線)ホームを建設しない予定であったが、高円寺駅周辺の商店街や沿線住民を中心とした運動により土曜日を含む平日に限り停車することになった。その後、土曜日も通過するようなダイヤに変更する際も反対運動が行われた。荻窪駅を出てから、西荻窪駅も同様に土休日は快速が通過する。その後も引き続きカーブが少ない区間を走行し、左側にキラリナ京王吉祥寺が見えると吉祥寺駅に到着。そして吉祥寺駅を出ると下り勾配で地上に降り、三鷹駅に到着する。三鷹駅は2面4線で、上下線ともに2線ずつホームがある。

ここまで述べた通り、この区間は東京駅 - 御茶ノ水駅間を除き、中央・総武線(黄色い車両で運行される路線)の路線が隣に走る複々線である。但し、早朝と深夜は各駅停車をオレンジ色の車両で運転し、快速運転は無くなる。快速が無くなる運用上水道橋駅などこの時間帯のみATOS放送が使われない駅もある。

三鷹駅から立川駅まで[編集]

この区間は開かずの踏切で問題となっていた区間。今は解消されている。この区間は中央特快を除き各駅停車となる。立川駅まで複々線にする計画があるが工事は行われていない。

三鷹駅を出ると左側に三鷹車両センターが見える。快速電車は車両センターの左側を走行し、上り勾配で高架線に上がる。この区間の高架線は2000年代以降に完成したため、比較的新しい。武蔵境駅・東小金井駅と過ぎ、武蔵小金井駅では車庫に向かうために、高尾寄りに線路が設けられている。そして豊田車両センター武蔵小金井派出が右側に見えると地上に降り、国分寺駅に到着する。国分寺駅では、同駅で連絡する西武国分寺線とかつて線路がつながっていたが、現在は撤去されている。

西国分寺駅では掘り割りの中を走行し、駅を過ぎると上下線2本の線路の間に線路が地下から延びてくる。これは武蔵野線とつながる線路である。その後再び高架線に上がり国立駅に到着する。そして立川駅の手前でカーブし、左から南武線の線路が合流すると立川駅に到着する。

立川駅から高尾駅まで[編集]

立川駅から先は通勤特快を除き各駅停車となる。この区間には中距離電車も一部乗り入れる。また地表区間が殆どになる。

立川駅を出ると左にカーブする。カーブの途中に線路が交差する部分があるが、ここは中央線と青梅線の連絡線になっている。多摩川を越えてカーブすると日野駅に到着。日野駅を出ると右にカーブすると踏切があり、踏切が終わると豊田駅に到着する。豊田駅は2面4線になっており、この駅が終着となる列車は車庫に入ったり、車庫に入らずに折り返したりする。豊田駅を発車し、右にカーブすると、左側に豊田車両センターがある。その後左右にカーブし、右側に八高線、左側に横浜線の線路が見えると八王子駅に到着する。

八王子駅では人の流れが大きく、一部時間帯では八王子行きの電車も設定されている。その八王子駅を出ると左にカーブ、踏切を通過する。その後も随所でカーブや踏切があり、西八王子駅に到着する。西八王子駅を発車すると暫く直線区間が続き、その後右側にカーブすると終点の高尾駅に到着する。この高尾駅から先に乗り入れ大月駅、更には4両のみ富士急行河口湖駅に入る快速列車もある。

車両[編集]

快速電車の運用には豊田車両センター所属のE233系0番台10両編成が用いられる。10両貫通編成のT編成と、6両と4両に切り離せるH編成の2種類があり、大月駅や青梅線拝島駅などで切り離しを行う列車には必ずH編成が用いられる。なお、向こう5年以内にグリーン車を連結しトイレを設置するための改造工事を行う予定で、この際の不足分を埋め合わせるために松戸車両センターから209系0番台2編成が転属し、2018年度中にも営業運転が開始される予定である。

運行系統・種別[編集]

特記のない限り、車両の項目で述べた通りE233系0番台が用いられる。

特急[編集]

篠ノ井線松本駅または大糸線南小谷駅を発着駅とする 「あずさ」 、及び甲府駅を発着駅とする 「かいじ」 が通常運行されている。これらは殆どが新宿駅までの運行だが、数本は東京駅まで直通する。また、あずさは1往復のみ千葉駅発着の列車もある。また新宿駅から大月駅までかいじ号と一緒に運行されたのち、大月駅で切り離されて富士急行線河口湖駅まで向かう 「富士回遊」 も運行されている。

いずれの列車も全車指定席で、指定席券がない場合は座席未指定券で乗車することができる。

2019年ダイヤ改正までは、あずさよりも停車駅が少ない 「スーパーあずさ」 が設定されていたほか、夜のかいじ号は1本のみ四ッ谷駅にも停車していた。また臨時列車として松本駅発着で八王子駅から横浜線に入り横浜駅まで運行される 「はまかいじ」 も運行されていた。

車両は松本車両センター所属のE353系電車 (基本9両+付属3両) が主体となっているほか、臨時列車には幕張車両センター所属のE257系500番台 (5両) も使用されている。なお、2019年ダイヤ改正までは松本車両センター所属のE257系0番台が一部のあずさ・かいじで使用され、またはまかいじは大宮総合車両センター所属の185系電車が使用されていた。

特急はちおうじ・おうめ

平日の朝と夜に全席指定制で、2019年ダイヤ改正から「中央ライナー」「青梅ライナー」に代わり、E353系により、東京駅 - 八王子間は 「特急はちおうじ」 東京駅 - 青梅駅間は「特急おうめ」 が設定されている。

通勤特快[編集]

平日ダイヤの朝に、上り列車のみ運行される。高尾駅を発車すると、後述の特別快速も止まる西八王子駅豊田駅日野駅も通過する。そして大きな特徴は、国分寺駅を出ると三鷹駅中野駅にも止まらず新宿駅までノンストップ運転を行うことである。そのため車内放送でも、「国分寺の次は、新宿まで止まりません。」と案内することで区別している。

高尾駅 - 立川駅間でも快速運転(西八王子駅・豊田駅・日野駅は通過)を行い、国分寺駅 - 新宿駅間でも中央特快・青梅特快の停車する三鷹駅・中野駅を通過してノンストップで走行するなど、料金不要の列車では最も停車駅が少ない。しかし、ダイヤが最も過密になるラッシュ時間帯を走っている上、快速も2分間隔と多いため所要時間はかなり長く、通常の快速とあまり変わらない。特に、武蔵小金井駅 - 新宿駅間の過密ダイヤ区間では列車が詰まり、スピードが遅くなりやすい。

フルカラーLED行先表示器では赤紫色で通勤特快201系の方向幕では紫色、同系の停車駅案内では赤紫色で表示される。

通勤快速[編集]

平日ダイヤの夕方から夜に、下り列車のみ運行される。後述の特別快速の停車駅に加えて荻窪駅吉祥寺駅にも停車し、立川駅からは終点まで各駅に止まる。

フルカラーLED式行先表示器では紫色で通勤快速、201系の字幕式行先表示器は赤色で種別名が表示され、同系の停車駅案内では水色で表示される。

特別快速[編集]

上下線ともに運行される。立川駅から中央線高尾・大月方面に運行される列車は「中央特快」、青梅線に直通する列車は「青梅特快」と呼ばれる。停車駅は東京・神田・御茶ノ水・四ツ谷・新宿・中野・三鷹・国分寺・立川で、立川駅からは終点まで各駅に止まる。なお、中央特快は富士急行線河口湖駅を、青梅特快は八高線高麗川駅を発着する列車も少数ながら運行されている(快速・通勤快速も同様。快速は箱根ヶ崎駅発着列車も運行、通勤快速は河口湖発着のみ運行。)。

一部の中央特快は豊田駅・高尾駅(下りのみ)・相模湖駅四方津駅のいずれかで特急の通過待ちを行うことがある。特に大月駅発着の電車はそのほとんどが途中で特急に追い抜かれる。青梅特快が特急の通過待ちを行うことはない。

1986年3月改正で201系先頭車への特別快速の種別ヘッドマーク掲出を廃止したが、1987年のJR化後5月21日に復活し、差込式の種別板差しを先頭車に取り付けた。1993年通勤特快を設定するときに、電動式種別表示器とした。ただし6両、4両編成で10両編成時中間に入る車両についてはこの改造は行われなかったが[4][5]、クハ200-87に限り電動式種別表示器を装備していた[6]

フルカラーLED式行先表示器では青色で中央特快、緑色で青梅特快、201系の字幕式行先表示器でも中央特快が青色、青梅特快が緑色で表されるが、同系の停車駅案内ではどちらも青色で表示される。

快速[編集]

上下線ともに運行される。中央線で最も多く運行されている。停車駅は東京・神田・御茶ノ水・四ツ谷・新宿・中野で、中野駅からは終点まで各駅に止まる。なお、土休日ダイヤでは西荻窪駅阿佐ヶ谷駅高円寺駅も通過し、駅の案内放送でも広く周知徹底されている。

平日は中野駅、土曜・休日は吉祥寺駅から種別無表示に切り替わり、駅の発車案内でも「各駅停車」と表示されるが、正式な運転種別は「快速」のままで[7]、後述する緩行線直通の各駅停車とは異なる。ただし、並行する中央線各駅停車が、トラブルで大幅な遅延や運転見合わせとなった場合は、土休日でも快速電車が救済措置として高円寺駅・阿佐ケ谷駅・西荻窪駅に停車することがある。

フルカラーLED式行先表示器では、ラインカラーであるオレンジ色で快速と表示される。中央線快速の基本種別であることから201系の字幕式行先表示器には「快速」という種別表記はなく、単に終点の駅名のみが表記されていたが、E233系のLED式行先表示器では上りの全区間と平日下りの中野駅まで、土曜・休日の吉祥寺駅まではオレンジ色で「快速」と表示されるようになった。

各駅停車[編集]

早朝と深夜のみ運行される。正式な種別として「各駅停車」であるのは御茶ノ水駅 - 三鷹駅間で緩行線を走行する電車のみで、武蔵小金井駅・立川駅始発の下り電車や高尾駅発武蔵小金井駅行き最終電車など、快速運転区間外のみを走行する通過駅のない電車であっても、正式な運転種別は「快速」である[8]。また、下り快速・特別快速の通過駅がなくなる区間及び中距離列車でも駅の表示や車内放送では「各駅停車」と案内されるが、これらについても旅客案内上の便宜を図っているに過ぎない。

三鷹駅から御茶ノ水駅までは各駅停車が通る線路を走行する。そのため、各駅停車と快速で発着するホームが違う駅では注意が必要である。

E233系のフルカラーLED式行先表示器では、緩行線のラインカラーである黄色で各駅停車と表示される。201系の字幕式行先表示器では方向幕に「各駅停車」の種別名が表示されていた。

立川駅以西には中央本線の中距離列車である普通列車も運転されている。1933年(昭和8年)7月15日以前は東京駅へも乗り入れており、1911年(明治44年)5月1日の全線開通時からしばらくは、中央本線全区間を結ぶ列車も存在した。その後普通列車は新宿駅始発となり、新宿駅・立川駅・八王子駅・高尾駅以西各駅に停車していたが、1986年(昭和61年)11月1日から三鷹駅にも(その後さらに西八王子駅も)停車を開始した。1993年(平成5年)12月1日に新宿駅発着が廃止され新宿駅 - 立川駅間での運転がなくなり、さらに1996年(平成8年)12月1日に日野駅・豊田駅にも停車するようになってからは通過駅がなくなった。現在は全列車立川駅・豊田駅・八王子駅・高尾駅発着で、ほぼ半数以上が高尾駅での折り返し運転となっており、昼間は高尾駅で中央特快との相互接続が行われている。

新宿駅発着列車が廃止されても、JR東日本が車内に掲載している東京近郊路線図(路線ネットワーク)には中央本線普通列車は新宿発着として掲載されていたが(逆に、現在大月駅まで表記されている快速電車が高尾駅までしか表記されていなかった)、2001年のダイヤ改正時からは立川駅以西のみの表記となった。また現在でも、市販されている路線図のなかには、新宿駅発着として掲載されているものがある。

なお、高尾駅以西に直通する快速電車の車両で運転する列車も、高尾駅以西では高尾駅以東での運転種別に関係なくすべて普通列車扱いとなる。

その他の列車種別および補足[編集]

定期列車ではほかに優等列車として特急スーパーあずさ」・「あずさ」「かいじ」・「成田エクスプレス」がある。

青梅線方面の特快系(通勤特快・青梅特快・通勤快速)の電車は必ず立川駅か国分寺駅で高尾方面の快速・各駅停車に接続して、八王子・高尾方面からも利用できるようになっている。逆に青梅線方面の快速・各駅停車が高尾方面の特快系(通勤特快・中央特快・通勤快速)の電車に接続することも多いが、こちらはすべてではない。

東京駅 - 立川駅間では、快速は主に三鷹駅と国分寺駅で優等列車と接続したり、特急などを待避したりする。そのため、目安として中央特快・青梅特快・通勤快速・特急・ライナーの3本前の快速は途中ほかの速達列車に抜かれずに東京駅 - 立川駅間を走ると見ることができる。ただし、下り3本前の電車は立川駅で青梅線方面の速達列車からの接続待ちを行うこともある。通勤特快はより多くの快速を追い抜くため、5本前からの快速は通勤特快に追い抜かされる(すべて上り立川・下り東京発時点。特急の下りは新宿発時点)。

基本的に当系統路線の下り電車は、終日ほとんどの時間帯で上り電車(東京行き)の折り返しとして運行している。東京駅周辺に中央線の引き上げ線や車庫はなく、ホームも1面2線と設備が乏しい。そのため、平日朝の大量の東京行きの電車はそのまま折り返し下り電車として運行しなければならず、30秒もしないうちに次々に折り返していく。東京駅 - 武蔵小金井駅間では8時台後半 - 9時台に2分おきで大量の下り方面の電車が走っている。また、新宿駅9時台に2本の特急が東京行きとして運行するため、この直後1 - 2本の快速は東京駅手前で信号待ちのため停車することがある。

競合交通機関[編集]

中央線の新宿駅 - 高尾駅間は、路線の南側に併走している京王電鉄京王線高尾線井の頭線と競合関係にある。そのため、中央特快や通勤特快といった速達電車の運行や、新宿駅 - 八王子駅間や吉祥寺駅 - 渋谷駅間などを特定運賃として通常のJR運賃より割安に設定するといった対抗策が講じられている。

新宿駅 - 青梅線拝島駅間では西武鉄道新宿線拝島線とも競合をしているが、西武新宿駅の立地がよくないこと、また西武線の輸送の重点は所沢・本川越方面であり運行本数に差があることから、大きな競合関係には至っていない。しかし、2008年6月14日の西武鉄道ダイヤ改正で、西武新宿駅 - 拝島駅を43分で結ぶ新種別「拝島快速」が登場している。

東京駅 - 荻窪駅間では東京地下鉄丸ノ内線とも競合しており、御茶ノ水駅・四ツ谷駅・新宿駅では両線が接続している。中央線では東京駅・御茶ノ水駅・四ツ谷駅・新宿駅・荻窪駅の順に経由するのに対し丸ノ内線は御茶ノ水駅・東京駅・四ツ谷駅・新宿駅・荻窪駅の順で経由している。東京駅 - 中野駅間では東京地下鉄東西線(飯田橋駅・大手町駅で両線が接続)とも並行しているが、こちらは中央緩行線において相互直通運転を行っており、競合関係にあるとは言い難い。

本項では特に競合が激しい京王線と新宿駅 - 八王子駅間(京王線は新宿駅 - 京王八王子駅間)を例に比較する。

運賃
前述のようにJRは特定運賃として新宿駅 - 八王子駅間に割安な運賃を設定しているが、通勤6か月定期以外はなお京王が優位である。
普通運賃は、京王が350円であるのに対し、JRは特定運賃を適用した上で460円である。
定期運賃において、JRの利用が安くなるのは割引率の高い通勤6か月定期のみで、差の大小はあるもののその他の定期券は京王線の方が安くなる。通学定期券もJRの中学生用通学定期券より京王の通学定期券(一律)の方が安い。
所要時間
京王線(特急および準特急)と中央線(特別快速)を、平日の日中で比較した場合、中央線が約40分、京王線が約37分となり京王線のほうがやや早い(JRと京王の駅が離れている点を考えると、利用者の最終目的地や鉄道・バスへの乗換えの有無によって判断は分かれるところである)。
最速は中央線特急列車(有料)の「あずさ」「かいじ」の約33分だが、こちらは500円の自由席特急料金が別途必要である。
特急はちおうじ号利用時
京王線のライナー列車 「京王ライナー」 の新宿 - 京王八王子間と中央線の事実上のライナー列車である特急 「はちおうじ」 の新宿 - 八王子間を比較した場合、JRは運賃460円にライナー券750円を足して1230円、京王は運賃350円に座席指定料金 (事前料金) 400円を足して750円である。運賃と同じく京王ライナーを利用すると割安で八王子まで行くことができる。
高尾駅へのアクセスは、特急はちおうじは前身の中央ライナー時代に設定されていた高尾行きがなくなり、すべて八王子駅止まりとなった。京王ライナーも高尾山口行きの設定がない[9]。そのため、京王ライナーを使って高尾駅に行く際は北野駅までに高尾山口行きの電車に乗り換えなければならない。なお、高尾駅へは京王ライナー利用時が運賃360円に座席指定料金400円を足して760円、特急はちおうじ利用時が運賃550円に特急券750円を足して1300円で、八王子までと同様に京王ライナーの方が割安である。
JR東日本は2019年3月16日のダイヤ改正でライナー列車 「中央ライナー」 を廃止した。また、特急はちおうじ号はあずさ・かいじとともに全車指定席となっている。このため、特急はちおうじ号は中央ライナー時代よりも料金が割高になった。
終電
八王子駅(京王八王子駅)への最終電車は、京王線が0:01発の急行高幡不動行(終点より各駅停車京王八王子行)であるのに対し、中央線は0:41発の各駅停車高尾行であり、0:11発の中央特快も運転されているので、深夜帯の運転および最終電車については中央線が優位である。

駅一覧[編集]

御茶ノ水 - 三鷹間の各駅停車については「中央・総武緩行線」を、高尾駅以西については「中央本線#駅一覧」を、廃駅・廃止信号場については「中央本線#廃駅」を参照

ここでは電車特定区間内(東京駅 - 高尾駅)の快速の設置駅と停車種別・接続路線・所在地を一覧表形式で記述する。

  • 特定都区市内制度適用範囲の駅 : 東京山手線内=東京都区内
  • 停車駅
  • 接続路線 : 東京駅 - 新宿駅間の東日本旅客鉄道の路線名は運転系統上の名称(正式路線名とは異なる)。駅名が異なる場合は⇒印で駅名を示す。
  • 各駅停車との重複区間の御茶ノ水駅 - 三鷹駅間は線路別複々線となっている(御茶ノ水駅構内を除く)。
  • 全駅東京都内に所在。
駅番号 駅名 駅間
営業
キロ
累計
営業
キロ
停車種別 接続路線 所在地
快速 通勤快速 中央特快 青梅特快 通勤特快 むさしの号 普通
JC 01 東京駅 - 0.0 武蔵野線直通   ■ 東海道新幹線 東北新幹線上越新幹線北陸新幹線
JY 01 山手線JK 26 京浜東北線
JT 01 東海道線JU 01 東北本線高崎線常磐線
JO 19 横須賀線・総武本線JE 01 京葉線M-17 東京メトロ丸ノ内線
T-09 東京メトロ東西線大手町駅
C-10 東京メトロ千代田線二重橋前〈丸の内〉駅
I-09 都営三田線 ⇒大手町駅
千代田区
JC 02 神田駅 1.3 1.3   JY 02 山手線JK 27 京浜東北線G-13 東京メトロ銀座線
JC 03 御茶ノ水駅 1.3 2.6   JB 18 総武線各駅停車
M-20 東京メトロ丸ノ内線C-12 東京メトロ千代田線新御茶ノ水駅
JC 04 四ツ谷駅 4.0 6.6   JB 14 総武線各駅停車
M-12 東京メトロ丸ノ内線N-08 東京メトロ南北線
新宿区
JC 05 新宿駅 3.7 10.3   JY 17 山手線JB 10 総武線各駅停車
JS 20 湘南新宿ラインSO 相鉄・JR直通線JA 11 埼京線・りんかい線直通
OH 01 小田急線KO01 京王線京王新線(新線新宿駅)・S-01 都営新宿線
E-27 都営大江戸線 (E-01 新宿西口駅)
M-08 東京メトロ丸ノ内線SS01 西武新宿線 ⇒ (西武新宿駅)
JC 06 中野駅 4.4 14.7   JB 07 総武線各駅停車T-01 東京メトロ東西線 中野区
JC 07 高円寺駅 1.4 16.1   JB 06 総武線各駅停車 杉並区
JC 08 阿佐ケ谷駅 1.2 17.3   JB 05 総武線各駅停車
JC 09 荻窪駅 1.4 18.7   JB 04 総武線各駅停車M-01 東京メトロ丸ノ内線
JC 10 西荻窪駅 1.9 20.6   JB 03 総武線各駅停車
JC 11 吉祥寺駅 1.9 22.5   JB 02 総武線各駅停車IN17 京王井の頭線 武蔵野市
JC 12 三鷹駅 1.6 24.1   JB 01 総武線各駅停車 三鷹市
JC 13 武蔵境駅 1.6 25.7   SW01 西武多摩川線 武蔵野市
JC 14 東小金井駅 1.7 27.4     小金井市
JC 15 武蔵小金井駅 1.7 29.1    
JC 16 国分寺駅 2.3 31.4   SK01 西武国分寺線ST01 西武多摩湖線 国分寺市
JC 17 西国分寺駅 1.4 32.8   JM 33 武蔵野線
JC 18 国立駅 1.7 34.5   国立市
JC 19 立川駅 3.0 37.5 JC 19 青梅線 (五日市線)〈青梅・武蔵五日市方面直通運転〉・JN 26 南武線
多摩都市モノレールTT 12 立川北駅TT 11 立川南駅
立川市
JC 20 日野駅 3.3 40.8 青梅線直通   日野市
JC 21 豊田駅 2.3 43.1  
JC 22 八王子駅 4.3 47.4 JH 32 横浜線 八高線 八王子市
JC 23 西八王子駅 2.4 49.8  
JC 24 高尾駅 3.3 53.1   中央本線大月甲府河口湖富士急行線)方面(一部直通運転)〉
KO52 京王高尾線

日野市には豊田駅 - 八王子駅間に西豊田駅(仮称)を設置する計画があったが、2019年11月22日に計画を断念したと発表した[10]。そのような計画があったことからかつて同区間の中間に設置を求める看板が設置されていた。

過去の接続路線[編集]

脚注[編集]

  1. 通勤五方面作戦で線路別複々線の方式がとられたのは、工事のしやすさや、駅ホームのスペースを重視したためと考えられる。(曽根悟「都市鉄道における急行運転の技術」『鉄道ピクトリアル』710号 10-21頁、14頁。)
  2. 東海道線などは15両編成で運転しているが、編成が長くなると最小運転時隔も長くなる。古い例ではあるが1964年ごろ、中央線快速が101系で既に10両2分間隔運転で限界とされていたとき、東海道線では15両3分間隔が限界と考えられており、この両者の比較では編成を長くしても輸送力は増大させられない(小沢耕一「東京の通勤輸送の現状と問題点」『鉄道ピクトリアル』156号 4-6頁参照)。一方常磐線については15両で2分30秒間隔が可能という1985年頃の意見もある(曽根悟「理想の通勤車両」『鉄道ピクトリアル』451号 20-24頁参照)。ただし中央線快速ではそれ以外に車両留置線不足も深刻な問題である(向井慧文「1960年台の中央線の輸送状況」『鉄道ピクトリアル』796号 56-62頁参照)。
  3. http://rail.hobidas.com/guide/archives/2008/04/post_629.html
  4. 『鉄道ピクトリアル』No.669 電気車研究会 p.102 - p.103
  5. 『鉄道ピクトリアル』No.796 電気車研究会 p.30 - p33
  6. 『鉄道ファン』No.526 電気車研究会 p.39。
  7. 一部列車は途中駅で列車番号が変わり、種別も「普通」に変更になる。大月・河口湖行きは高尾駅にて、箱根ケ崎・高麗川行きは拝島駅にて列車番号・種別が切り替わる。
  8. JR東日本:駅の時刻表 - 東日本旅客鉄道(一例)
  9. 大晦日の終夜運転を除く。
  10. “中央線「西豊田駅」誘致事業断念決まる 日野市説明会開催へ”. 八王子経済新聞. (2019年11月25日. https://hachioji.keizai.biz/headline/2891/ 2020年3月25日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]