JR篠ノ井線

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東日本旅客鉄道
日本貨物鉄道
篠ノ井線
Shinonoi Line
E127A1.jpg
主力車両の一例E127系
所在地長野県
起点篠ノ井駅
終点塩尻駅
駅数15駅
電報略号シノセ
開業1900年11月1日
全通1902年12月15日
所有者東日本旅客鉄道
運営者東日本旅客鉄道
日本貨物鉄道
貨物あり
使用車両使用車両を参照
路線距離66.7 km
軌間1,067 mm
線路数明科~田沢・松本~塩尻複線
上記以外の区間単線
電化方式直流1,500 V
架空電車線方式
最大勾配25
最小曲線半径300 m
保安装置ATS-P姨捨駅桑ノ原信号場構内はATS-SN
最高速度130 km/h
リンク検索結果(篠ノ井線の駅):JR東日本

篠ノ井線(しののいせん)とは、長野県長野市篠ノ井駅から長野県塩尻市塩尻駅までを結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線幹線)である。

概要[編集]

長野県中部から北部を走り、松本盆地(松本平)と長野盆地(善光寺平)を結ぶ[1]

開業の経緯より、0キロポストがある駅は「篠ノ井駅」であるものの、中央線・信越本線との繋がりが深い関係上、塩尻駅を起点とし塩尻駅→篠ノ井駅が下り、その逆(篠ノ井駅→塩尻駅)が上りと案内されている。そのため、当ページでもJRの案内に従いこの法則で執筆する。なお、松本駅から塩尻駅の上り線は「中央本線」と案内される。

東京名古屋の両都市圏からの特急列車東京駅とは「あずさ」、名古屋駅とは「しなの」)が中央本線から当路線に直通しており、長野県中部の塩尻市松本市安曇野市と同県の県庁所在地長野市とを連絡する役割も担う。日本貨物鉄道(JR貨物)による貨物列車も運行されている。

途中、急峻な山間部を走るため一部にスイッチバック区間がある。(姨捨駅付近と2か所ある信号場のうち1か所。ただし特急は引き上げ線に入らず姨捨駅を素通りする)

ラインカラーはダークオレンジ。ただし、路線図などでは松本駅以北がダークオレンジで、以南は中央本線と同じ青色で案内されている。

松本駅 - 塩尻駅間は旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「東京近郊区間」に含まれ、同区間でIC乗車カードSuica」が利用可能である。
なお、この区間はJRの公式案内では上りが「中央本線」、下りが「篠ノ井線」と案内されている。

なお、全線が東日本旅客鉄道長野支社の管轄となっている。

沿革[編集]

※出典:[1]

  • 1892年明治25年):鉄道敷設法により、建設予定線とされる。
  • 1900年(明治33年)11月1日:篠ノ井 - 西条間が開業。
  • 1902年(明治35年)12月15日:塩尻まで全通開業。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:日本国有鉄道(国鉄)の分割民営化に伴い、JR東日本所属、JR貨物2種営業の路線となる。
  • 2025年春に田沢駅以北の駅がSuica対応となり、全線でSuica対応となる予定。

運行形態[編集]

基本的に、途中の松本駅を起点・終着として中央本線新宿東京方面、名古屋方面および信越本線長野方面と直通する列車を主体に運転されている。

特急列車[編集]

中央東線方面

特急「あずさ」が乗り入れ、大半の列車が松本駅で折り返す。中には松本を超えて大糸線南小谷駅まで行く列車が1本存在する。

中央西線方面

東海旅客鉄道の特急「しなの」が乗り入れ、全ての列車が長野駅に直通するが、臨時列車の中には80号台を名乗って、松本までの列車や白馬しなのと呼ばれる白馬駅まで行く列車も存在する。

快速列車[編集]

長野駅・松本駅 - 飯田線飯田駅を結ぶ「みすず」や、中央本線上諏訪駅発長野駅行きが1本、大糸線信濃大町駅発上諏訪駅行きが1本、長野駅発松本駅行きが2本、松本駅発長野駅行きが1本、塩尻駅発長野駅行きが1本ある。これらは基本的に211系E127系長野総合車両センター所属)が使用されている。

普通列車[編集]

松本駅が運用上の基点となっている。松本駅を始発・終着としている中央本線方面の中央東線方面の列車は、大体の列車が長野県や山梨県までだが、1本は東京都内の高尾駅まで運行される列車もある。また、中央西線方面の列車は多くが岐阜県内の中津川駅まで運行されている。これらの関係で、松本駅 - 塩尻駅間は特急も含めて比較的多くの列車本数(毎時2 -3本程度)が設定されている。一方、篠ノ井駅を起点・終着としている列車はなく、全て信越本線の長野駅まで(から)乗り入れる。長野駅を起点・終着としている列車も大半は中央東線方面と直通運転し、一部は松本駅までのものもある。篠ノ井線のみを走行する列車は2022年3月12日のダイヤ改正時点で塩尻駅発松本駅行きが2本、松本駅発明科駅行きが1本、松本駅発塩尻駅行きと聖高原駅発松本駅行きがそれぞれ1本となっている。なお、松本駅以北の普通列車は毎時1本程度となっている。

313系(JR東海神領車両区所属)も、松本駅発着の中央西線方面の列車において2両または4両で使用されるほか、飯田線直通(岡谷駅経由)の普通列車にも1往復に3両で使用されている。このため、松本駅 - 塩尻駅間はJR東日本の路線としては珍しく、転換クロスシート車両の普通列車が多く乗り入れる区間となっている。

2013年3月16日のダイヤ改正より、塩尻駅 - 長野駅間の一部の列車でワンマン運転が開始された。使用されるのはE127系のみである。

貨物列車[編集]

全線で貨物列車が運行され、一部列車はしなの鉄道北しなの線北長野駅へ乗り入れる。
コンテナ輸送も行われているが、寒冷山間地の長野県への石油灯油重油ガソリンなど)輸送が盛んである。石油は、京葉地区京浜地区中京地区にある製油所から内陸の油槽所へ送られている。輸送の高速化のために、タキ1000形貨車で編成された高速貨物列車も設定されている。

牽引機は、EF64形電気機関車EH200形電気機関車である。また、篠ノ井線内で常時貨物の取扱がある駅は南松本駅のみである。

過去の列車[編集]

過去の列車は以下の項目を参照

使用車両[編集]

篠ノ井線はJR東日本の路線であるが、以下のようにJR東海の車両も乗り入れる。

現在の使用車両[編集]

以下は全て電車

  • 優等列車用
    • E353系 - 松本車両センター所属
      • 特急「あずさ」として塩尻駅 - 松本駅間で運行。輸送量に応じて、3両編成から12両編成まで対応する。
    • 383系 - JR東海神領車両区所属
      • 特急「しなの」として全線で運行。定期列車では、6両編成・8両編成で、臨時列車は4両編成もある。
  • 普通列車・快速列車(「みすず」を含む)
    • 211系 - 長野総合車両センター所属
    • E127系100番台 - 松本車両センター所属
      • ワンマン運転に対応。一部編成は、霜取りパンタグラフが装備されている。
    • 313系 - JR東海神領車両区所属
      • 塩尻駅 - 松本駅間で運行。篠ノ井線内ではワンマン運転は行われない。

駅一覧[編集]

列車運行上の下り方向に(塩尻駅から篠ノ井駅に向かって)記述する。

正式路線名 駅名 営業キロ 停車駅 接続路線・備考 線路 所在地
駅間 累計 あずさ 信州 しなの 快速 みすず
至東京・名古屋・辰野方面(中央本線)
篠ノ井線 塩尻駅 - 0.0 東日本旅客鉄道中央東線岡谷上諏訪方面)・辰野支線辰野方面)
東海旅客鉄道CF中央西線木曽福島方面)
(全方面と直通運転あり)
塩尻市
広丘駅 3.8 3.8  
村井駅 3.0 6.8   松本市
平田駅 2.0 8.8  
南松本駅 2.1 10.9  
松本駅 2.4 13.3 東日本旅客鉄道:大糸線 (塩尻方面との直通運転あり)
アルピコ交通AK上高地線 (AK01)
平瀬信号場 - 17.5  
田沢駅 8.3 21.6   安曇野市
明科駅 6.6 28.2  
西条駅 9.0 37.2   東筑摩郡 筑北村
坂北駅 3.7 40.9  
聖高原駅 4.1 45.0   麻績村
冠着駅 3.3 48.3   筑北村
姨捨駅 5.9 54.2   千曲市
桑ノ原信号場 - 58.4  
稲荷山駅 8.7 62.9   長野市
篠ノ井駅 3.8 66.7 しなの鉄道しなの鉄道線[* 1]
信越本線 篠ノ井
から

0.0
今井駅 2.1 2.1  
川中島駅 2.2 4.3  
安茂里駅 2.1 6.4  
長野駅 2.9 9.3 東日本旅客鉄道:■ 北陸新幹線飯山線[* 2]
しなの鉄道:北しなの線
長野電鉄N 長野線 (N 1)
  1. 運転系統上は長野駅発着となっている。
  2. 飯山線の正式な起点は豊野駅だが、運転系統上は長野駅発着となっている。

廃止信号場[編集]

  • 潮沢信号場 : 1988年廃止、明科駅 - 西条駅間・旧線上(明科駅から4.9 km、西条駅まで4.8 km)
  • 羽尾信号場 : 2008年使用停止、2009年廃止、冠着駅 - 姨捨駅間(冠着駅から3.7 km、姨捨駅まで2.2 km)

過去の接続路線[編集]

脚注[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

JR東日本の鉄道路線
新幹線 東北新幹線 - 上越新幹線 - 北陸新幹線(高崎 - 上越妙高) - 山形新幹線 - 秋田新幹線
東海道線 東海道本線(東京 - 熱海)( - 上野東京ライン) - 山手線 - 埼京線 (- 赤羽線 - 川越線 - 相鉄・JR直通線) - 南武線(・浜川崎支線) - 鶴見線 - 武蔵野線 - 横浜線 - 根岸線( - 京浜東北線) - 横須賀線( - 総武快速線) - 相模線 - 伊東線
中央線 中央本線(東京 - 塩尻)(各駅停車快速関東信越地区・辰野支線) - 青梅線( - 東京アドベンチャーライン) - 五日市線 - 八高線 - 小海線 - 篠ノ井線( - 信越本線) - 大糸線(松本 - 南小谷)
東北線 東北本線上野東京ライン京浜東北線) - 常磐線各駅停車快速関東東北地区) - 高崎線 - 宇都宮線( - 湘南新宿ライン) - 上越線( - 関東信越地区・ガーラ湯沢支線) - 吾妻線 - 両毛線 - 足尾線 - 水戸線 - 真岡線 - 水郡線 - 日光線 - 烏山線 - 仙山線 - 仙石線 - 石巻線 - 気仙沼線 - 大船渡線 - 北上線 - 釜石線 - 田沢湖線 - 山田線 - 岩泉線× - 花輪線 - 八戸線 - 大湊線
総武線 総武本線緩行線快速線) - 京葉線 - 外房線 - 木原線 - 内房線 - 成田線(・空港支線我孫子支線) - 鹿島線 - 久留里線 - 東金線
磐越線 磐越東線 - 磐越西線東北信越地区) - 只見線 - 会津線
奥羽線 奥羽本線 - 米坂線 - 長井線 - 左沢線 - 男鹿線 - 五能線 - 津軽線
羽越線 羽越本線 - 白新線
陸羽線 陸羽東線 - 陸羽西線
信越線 信越本線( - 関東長野新潟地区) - 飯山線 - 越後線 - 弥彦線
全区間を他社移管 一部区間を他社移管 ×廃止
路線
営業路線 中央本線小淵沢から塩尻間)辰野支線 - 小海線 - 篠ノ井線 - 大糸線松本 - 南小谷間) - 信越本線篠ノ井駅 - 長野駅間) - 飯山線
廃止路線 信越本線(御代田 - 篠ノ井)(1997年転換) - 信越本線(長野 - 妙高高原)(2015年転換)→しなの鉄道
車両基地 小海線統括センター(乗務員区所併設)
乗務員区所など
現有組織 長野総合運輸区 - 松本運輸区
廃止組織 長野新幹線運輸区 - 長野運輸区 - 飯山線営業所(乗務員配置なし)
電車特定区間 JT 東海道線 - JO 横須賀線総武快速線 - JK 京浜東北線根岸線 - JH 横浜線* - JN 南武線*(・浜川崎支線)- JI 鶴見線 - JY 山手線 - JC 中央線快速電車 - JC 青梅線東京アドベンチャーライン - JC 五日市線 - JB 中央・総武線各駅停車 - JU 宇都宮線東北線・東京 - 宇都宮 - 黒磯間) - JU 高崎線 - JA 埼京線 - JJ 常磐快速線 - JL 常磐線各駅停車(綾瀬 - 取手間) - JE 京葉線* - JM 武蔵野線* - JS 湘南新宿ライン - 上野東京ライン - JA JS SO 相鉄・JR直通線
(*印は「東京メガループ」)
郊外路線 川越線 - 相模線 - 八高線 - JT 伊東線 - 常磐線(関東地区東北地区/取手 - いわき - 浪江間) - JC CO 中央本線(関東地区信越地区/高尾 - 小淵沢 - 塩尻間)・辰野支線 - 篠ノ井線(塩尻 - 松本間)
房総地区 JO 総武本線 - JO 成田線(・空港支線我孫子支線) - 鹿島線 - 外房線 - 東金線 - 内房線 - 久留里線
北関東地区 八高線 - 信越本線(高崎 - 横川間) - 上越線(高崎 - 渋川間) - 吾妻線 - 両毛線 - 水戸線 - 日光線 - 烏山線
計画中 羽田空港アクセス線