八王子市
八王子市(はちおうじし)とは、東京都中西部の市である。人口は東京都の市ではトップ。
概要[編集]
多摩地域の中心都市を主張するが、過去の栄光であり、正式に多摩地域の中心は定められていない。平成以前は周辺の市が発展していなく百貨店が立ち並び事実上の中心であったが様々な不況要因で全店閉店に追い込まれた。高尾山があるなど自然豊かな地域でもある。
1964年に後に多摩ニュータウンの一部を形成する由木村を合併して、広い市域を得たので人口は多い。市内随所が衰退する中、南大沢など南部の多摩ニュータウンは住環境の良さから現在も人口が増加している。
最近では2009年4月に東京地方裁判所・家庭裁判所八王子支部が立川市に移転し東京地方裁判所・家庭裁判所 立川支部・立川簡易裁判所として建て替えられ、八王子には八王子簡易裁判所のみになるなど、立川市に追い上げられている。
八王子市と同様に衰退した状態にある市は神奈川県厚木市・横須賀市・千葉県柏市などがある。
桑都[編集]
桑都は八王子をあらわし、山がちで耕作地が少ないため養蚕や機織りが、古くから農家で行われていた。養蚕・製糸・織物など、地域分業され、それを取りまとめる縞買と呼ばれる仲買商が江戸時代末に登場した。明治19年に仲買商らが八王子織物組合を結成し、さらに技術の伝承のため八王子織物染色講習所を開設し、ここに山岡次郎や中村喜一郎など、当時の日本の染色の第一人者を招いて腕を磨いた。八王子染色講習所は、明治36年には東京府立織染学校(現在の八王子工業高等学校)となった。大正末から昭和初めには、多摩結城という紋織の織物は八王子の技術の集大成と評価され、八王子の繊維産業が1917年に東京府下で2番目に市制施行する起爆剤となった。
現在も伝統工芸品となっており、昭和55年に八王子の「多摩織」が通産省(現通商産業省)から伝統工芸品として指定された。
八王子まつり[編集]
八王子まつりは、関東有数の山車まつりといわれ19台の山車が登場する。山車を寄せ、囃子を競い合う「ぶっつけ」威勢よく担がれる神輿渡御、市内の神社など伝わる伝統芸能獅子舞、夏空に響き渡る関東太鼓大合戦などが行われる[1]。 2016年8月5日から7日にかけて行われた八王子まつりでは、甲州街道(国道20号)沿道約1.8キロに、市民ら2130人が、浴衣で約5分、手拍子、振り付けを合わせて「太陽おどり」(新八王子音頭)を踊り、ギネス新記録に登録された[2]。この記録は、翌年の第40回八尾河内音頭まつりに2,748人で新記録達成し、1年で抜かれた[3]。
ラーメン激戦区[編集]
八王子市内には40軒以上のラーメン店があり、多摩地区有数のラーメン激戦区となっている。「八王子ラーメン」は醤油ベースのあっさりした味のラーメンで、具には刻み玉ねぎ、のり、チャーシューがある。麺は子安町の「尾張屋滝井製麺所」が使われることが多い。
交通[編集]
- 中央本線 - 主要路線
- 横浜線 - 多摩地域から横浜方面への唯一の路線である。
- 八高線 - 単線ローカル線。
- 京王線 - 近年では京王八王子駅より京王相模原線南大沢駅の方が乗降客数が多い。
- 京王高尾線 - 京王線の支線。
八王子の歌[編集]
- 『八王子市歌』:1936年(昭和11年)市政20周年を記念して制定。北原白秋作詞、山田耕筰作曲。八王子ゆかりの歌人・若林牧春が、自身の師である白秋に作詞を依頼して実現したものである[4]。
- 『八王子音頭』:作詞西條八十、作曲古賀政男。1952年に作られた。「八王子まつり」をはじめとした八王子市全域の盆踊り大会・夏祭りで必ずと言っていいほど流される。
- 『新八王子音頭』(通称:『太陽踊り』・『太陽おどり』):「八王子まつり」をはじめとした八王子市全域の盆踊り大会・夏祭りで必ずと言っていいほど、流される音頭である。「歌詞・曲調のインパクトがとても強い」といわれている。作詞井田誠一、作曲・編曲いずみたく、唄佐良直美。
- 『新八王子音頭』[5]:作詞阿部昭三、作曲清水晃夫、編曲星野進
- 『千人隊の歌』:作詞土屋忠司、作・編曲細川潤一、唄三橋美智也。1970年発表。八王子千人同心をモデルに作詞され、「ああ八王子千人隊」と歌われている。
- 『八王子踊り』:作詞土屋忠司、作・編曲細川潤一、唄大月みやこ。1970年発表。
- 『八王子平成音頭』
- 『高尾山音頭』