相鉄・JR直通線
東日本旅客鉄道
通称:SJ線
Through service to the Sōtetsu・JR Line
新宿駅に乗り入れた相鉄12000系。 | |
所在地 | 東京都、神奈川県 |
起点 | 新宿駅 |
終点 | 海老名駅 |
駅数 | 18駅 |
経由路線 | JR:山手線(山手貨物線・埼京線)、湘南新宿ライン(品鶴線・東海道貨物線) 相鉄:相鉄新横浜線、本線 |
路線記号 | JA ・JS ・SO |
開業 | 2019年11月30日 |
運営者 | 相模鉄道 東日本旅客鉄道 |
貨物 | なし |
使用車両 | JR:E233系(7000番台)(川越車両センター) 相鉄:12000系(かしわ台車両センター) |
路線距離 | 54.1Km |
営業キロ | 57.0Km[* 1] |
軌間 | 1,067mm |
線路数 | 複線 |
電化方式 | 直流1,500V |
閉塞方式 | 自動閉塞式 |
保安装置 | ATS-P |
最高速度 | 120Km/h |
リンク | 相鉄線直通(JR東日本) |
相鉄・JR直通線(そうてつ・ジェイアールちょくつうせん)は、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)が整備主体として建設中の神奈川東部方面線のうち、相鉄本線西谷駅から東海道貨物線横浜羽沢駅付近までの区間に連絡線を建設する事業の計画名である[1][2]。
概要[編集]
この区間は2019年(令和元年)11月30日に相鉄新横浜線(西谷駅 - 羽沢横浜国大駅)として開業し、開業後は相模鉄道の相鉄本線・相鉄新横浜線とJR東日本の東海道本線(東海道貨物線、品鶴線)・山手線(山手貨物線)を相互直通運転する運転系統の通称として用いられている。JRでは旅客案内上、川越駅~大崎駅の相鉄線方面では「りんかい線直通」と併記される形で「相鉄線直通」として案内され、西大井駅と武蔵小杉駅では各方面ごとに「相鉄線直通」「埼京線直通」と案内される[3][4][注 1]。新宿駅は実質、相鉄線専用のホームから発着する。相鉄線内は「JR線直通」または「埼京線直通」という名称で案内される。路線記号は新宿駅から大崎駅は埼京線と共通・西大井駅から武蔵小杉駅は湘南新宿ラインと共通。一部電車は新宿駅より池袋・川越方面に直通する。
特急と各駅停車が運転されるが、停車駅の違いは西谷駅以西で生じる。
武蔵小杉 - 羽沢横浜国大間は、駅間距離が16.6kmあり、東京周辺でも最長クラスとなる。これだけ長距離ノンストップなら、特急・普通とも事実上の優等列車であり、クロスシート車を導入してほしい所だが、残念ながら全列車ロングシートである。
余談だが、東京周辺でクロスシートが導入されている路線は東海道線・横須賀・総武快速線(湘南新宿ライン・上野東京ライン・宇都宮線・高崎線)の一部車両と中央本線系統(中央線快速・中央本線(高尾以西直通))の一部列車のみであり、クロスシートの導入率の少なさと東京周辺の混雑状況がうかがえる[注 2]。当路線は通勤路線でもあり、長距離なのはここの区間だけという点からも都心にはデメリットしか無いクロスシートの導入はないと考えられている[注 3][注 4]。
途中、羽沢横浜国大駅から相鉄の新横浜線が北伸し、さらに東急電鉄の「東急新横浜線」が2023年(令和5年)に開通したが、JR車の乗り入れは行わない。2面2線の小さい駅で3方向からの路線をさばき切れるのかが焦点となるが、2023年のダイヤ改正でも相鉄・JR直通線に関する増発などの情報は出ていないため、さばき切れるだろう…。詳細は「相鉄・東急直通線」参照。
乗車特例[編集]
本系統が使用する東海道貨物線の東海道本線からの公式の分岐点は鶴見駅であるが、鶴見駅は京浜東北線しか停車しないため、新川崎・京浜東北線各駅・横浜駅以西からの羽沢横浜国大駅との往来において、武蔵小杉 - 鶴見 - 横浜間を往復乗車することができる。
運賃計算[編集]
当路線は途中鶴見駅を通過するが、鶴見駅には面積の都合上ホームがない。乗車特例の節でも述べた様に、東海道貨物線の公式の分岐駅は鶴見駅であるため、鶴見駅経由の運賃が出される。そのため、一部の駅では明らかに距離が多いのに近場の駅よりも安くなっているという現象が起きている。
路線[編集]
- 特定都区市内制度適用範囲の駅 : 山=東京山手線内、区=東京都区内、浜=横浜市内
- 累計営業キロ
- 走行路線名…※1:東海道貨物線、※2:相鉄新横浜線
- 停車駅
- 各駅停車及び埼京線内の快速・通勤快速は表の全ての駅に停車する。なお、新川崎駅には停まらない。
- 「特急」=相鉄線内を特急列車として運転する列車。(川越・)新宿から西谷までの各駅と二俣川、大和、海老名に停車する。(●=停車駅、|=通過駅)
- 貨物関連については「品鶴線」および「東海道貨物線」を参照
事業者 | 正式路線名 | 走行線路 | 駅番号 | 駅名 | 駅間 営業 キロ |
累計 営業 キロ |
特急 | 接続路線 | 所在地 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東日本旅客鉄道 | 朝時間帯の一部の列車は JA 埼京線・川越線経由で川越まで直通運転 | ||||||||||||||
山手線 | 山手貨物線(埼京線) | SJK JA 11 |
山区 新宿駅 | - | 0.0 | ● | JY 山手線 (JY 17)・JB 中央線(各駅停車) (JB 10) JC 中央線(快速) (JC 05)・JS 湘南新宿ライン (JS 20) JA 埼京線・りんかい線直通 (JA 11) OH 小田急線 (OH 01)・KO 京王線・京王新線 (KO01) S 都営新宿線 (S-01)・M 丸ノ内線 (M-08) E 都営大江戸線 ⇒新宿駅 (E-27)・新宿西口駅 (E-01) SS 西武新宿線 ⇒西武新宿駅 (SS01) |
東京都 | 新宿区 | ||||||
SBY JA 10 |
山区 渋谷駅 | 3.4 | 3.4 | ● | DT 東急田園都市線 (DT 01)・Z 半蔵門線 (Z-01) TY 東急東横線 (TY 01)・F 副都心線 (F-16) IN 京王井の頭線 (IN01)・G 銀座線 (G-01) JY 山手線 (JY 20)・JS 湘南新宿ライン (JS 19) JA 埼京線・りんかい線直通 (JA 10) |
渋谷区 | |||||||||
EBS JA 09 |
山区 恵比寿駅 | 1.6 | 5.0 | ● | JY 山手線 (JY 21)・JS 湘南新宿ライン (JS 18) JA 埼京線・りんかい線直通 (JA 09)・H 日比谷線 (H-02) | ||||||||||
OSK JA 08 JS 17 |
山区 大崎駅 | 3.6 | 8.6 | ● | JY 山手線 (JY 24)・JS 湘南新宿ライン (JS 17) JA 埼京線 (JA 08)・R りんかい線 (R 08)〈大井町・東京テレポート・新木場方面〉 |
品川区 | |||||||||
東海道本線 | 湘南新宿ライン(品鶴線) | JS 16 | 区 西大井駅 | 5.6 [* 2] |
14.2 [* 2] |
● | JS 湘南新宿ライン (JS 16)・JO 横須賀線(・総武快速線直通 )(JO 16)〈品川・東京・千葉方面〉 | ||||||||
MKG JS 15 |
武蔵小杉駅 | 6.4 | 20.6 | ● | JS 湘南新宿ライン (JS 15)〈横浜・茅ヶ崎・小田原方面〉・JO 横須賀線 (JO 15)〈横浜・鎌倉・逗子方面〉 JN 南武線 (JN 07)・TY 東急東横線 (TY 11)・MG 東急目黒線 (MG 11) |
神奈川県 | 川崎市 中原区 | ||||||||
※1 | SO 51 | 浜 羽沢横浜国大駅 | 16.6 [* 1] |
37.2 (34.3) [* 1] |
● | SO 相鉄・東急直通線〈新横浜・目黒方面〉 | 横浜市 | 神奈川区 | |||||||
相模鉄道 | ※2 | 0.0 | |||||||||||||
SO 08 | 西谷駅 | 2.1 | 2.1 | ● | SO 相鉄線〈横浜方面〉 | 保土ケ谷区 | |||||||||
本線 | |||||||||||||||
SO 09 | 鶴ケ峰駅 | 1.6 | 3.7 | | | 旭区 | ||||||||||
SO 10 | 二俣川駅 | 2.0 | 5.7 | ● | SO 相鉄いずみ野線〈湘南台方面〉 | ||||||||||
SO 11 | 希望ヶ丘駅 | 1.7 | 7.4 | | | |||||||||||
SO 12 | 三ツ境駅 | 1.4 | 8.8 | | | 瀬谷区 | ||||||||||
SO 13 | 瀬谷駅 | 1.9 | 10.7 | | | |||||||||||
SO 14 | 大和駅 | 1.9 | 12.6 | ● | OE 小田急江ノ島線 (OE 05) | 大和市 | |||||||||
SO 15 | 相模大塚駅 | 1.9 | 14.5 | | | |||||||||||
SO 16 | さがみ野駅 | 1.2 | 15.7 | | | 海老名市 | ||||||||||
SO 17 | かしわ台駅 | 1.3 | 17.0 | | | |||||||||||
SO 18 | 海老名駅 | 2.8 | 19.8 | ● | OH 小田急線 (OH 32)・■ 相模線 |
脚注[編集]
注釈[編集]
- ↑ ただしJR東日本公式サイトにおいては、新宿駅~羽沢横浜国大駅の運転系統名として「相鉄線直通」の名称が設定されており、時刻表ページでは「相鉄線直通 相鉄線方面」「相鉄線直通 埼京線方面」のように使用されている[5]。
- ↑ クロスシートは「ボックスシート」とも呼ばれ、シートが線路と平行ではなく、直角になっている。そのため、通路が狭くなってしまう=混雑の原因・座れる人数が減ってしまうなどのデメリットもある一方、長距離列車には背もたれが大きく疲れにくいなどの利点もある。
- ↑ どこかの第三セクターの新型車両のようなクロスシートなら混雑せずに導入も可能なのかもしれないが…。
- ↑ 現在使われているE233系、12000系ともに製造からまだ10年経つか経たないか…という新しい車両のため置き換えの話など当然出ておらず、中央線快速へのグリーン車のように新規中間車の製造がない限り導入はない。
出典[編集]
- ↑ “鉄道事業の旅客運賃(加算運賃)上限設定認可申請書”. 相模鉄道. 2019年11月12日確認。
- ↑ “鉄道事業の旅客運賃上限変更認可申請書”. 相模鉄道. 2019年11月12日確認。
- ↑ 駅構内図(西大井駅) - 東日本旅客鉄道
- ↑ 駅構内図(武蔵小杉駅) - 東日本旅客鉄道
- ↑ 「相鉄線直通の駅」の一覧ページ - 東日本旅客鉄道
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 相鉄線直通(JR東日本)
- 都市鉄道利便増進事業 相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線 - 神奈川東部方面線のウェブサイト
- 相鉄・JR直通線|これまでの整備実績 - 鉄道建設・運輸施設整備支援機構
- 進行中の建設プロジェクト > 輸送輸送改善プロジェクト:JR東日本 - ウェイバックマシン(2018年11月25日アーカイブ分)
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