JR小海線
八ヶ岳高原線
Koumi Line
使用車両キハ110 | |
所在地 | 山梨県・長野県 |
起点 | 小淵沢駅 |
終点 | 小諸駅 |
駅数 | 31駅 |
電報略号 | コミセ |
開業 | 1915年8月8日 |
全通 | 1935年11月29日 |
所有者 | 東日本旅客鉄道 |
運営者 | 東日本旅客鉄道 |
貨物 | 運行なし |
使用車両 | キハ110 キハE200 |
路線距離 | 78.9Km |
軌間 | 1,067mm |
線路数 | 全区間単線 |
電化方式 | 全区間非電化 |
最大勾配 | 33‰ |
閉塞方式 | 特殊自動閉塞式 (電子符号照査式) |
保安装置 | ATS-PS(小淵沢駅構内) ATS-SN(小淵沢 - 小諸) |
最高速度 | 85Km/h |
リンク | 小海線の駅|検索結果 - JR東日本 |
小海線(こうみせん)は、山梨県北杜市の小淵沢駅から長野県小諸市の小諸駅までを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(地方交通線)である。「八ヶ岳高原線」の愛称が付けられている。
概要[編集]
山梨県の最西端の駅、小淵沢駅から長野県中腹部よりすこーし上にある長野県小海駅、新幹線と接続する佐久平駅を通りしなの鉄道(旧:信越本線)との駅小諸までを結ぶ全線非電化のローカル路線である。
そんな小海線をざっくり紹介。
別名は「八ヶ岳高原線」。JRグループの中で一番標高の高い野辺山駅や八ヶ岳が隣の清里駅、新幹線と接続する佐久平駅などが主な駅である。
観光列車HIGH RAIL 1375を除き全列車が普通電車。小淵沢から野辺山、中込から小諸など両端区間での運行が多い。全線を走る列車は2〜3時間に1本とかなり少なく、乗り遅れると洒落にならないぐらい大変なことになる…(詳しいことは運行形態を参照。)
ちなみに、小淵沢駅から野辺山駅は東京近郊区間に入っている。また、JRでは小淵沢駅から小海駅までを関東地区、小海駅から小諸駅までを信越地区としている[注 1]。
沿線には鹿などの野生生物達、のどかな牧場、豊かな自然など都会では滅多に体験できない車窓が広がっている。夜には星空もでき、観光列車も走るほどである。新しい体験や非日常を楽しむために乗りに行くのも面白いかもしれない。
だが、そんな小海線も小淵沢から小海は赤字区間となり、2022年7月、JR東日本が「近隣自治体との話し合いを行う」と述べた。
小海線はJR身延線の前身の「富士身延鉄道」と連携して佐久鉄道が小海以北を建設し、現在の中部横断自動車道のような役割を担うのを最終目標として開業した。後に国有化され会社が変わり、中央本線を挟んで、現在でこそ乗り入れ便がないが全線が繋がり、当初の目標が果たされたことになる。(中部横断自動車道の影響をどう受けるかが注目だが…)
このため、私鉄の佐久鉄道が開業させた小海以北は、駅間距離は概ね1.5~3kmである。小海-信濃川上間は2~5kmほどになり、信濃川上以南の県境を越える区間は一駅で5~9kmである。
沿革[編集]
- 小海以北
- 1915年(大正4年)8月8日:佐久鉄道の小諸駅 - 中込駅間(13.36km)が開業。
- 1919年、私鉄の佐久鉄道によって小海以北が全通した。
- 1934年(昭和9年)9月1日、佐久鉄道線 小諸駅 - 小海駅間を買収し国有化。
- 小海以南
- 全通以降
駅一覧[編集]
- 標高の単位は m(メートル)、小数点以下切り捨て。括弧内はJR線での順位
- 定期列車は全列車普通列車(すべての駅に停車)
- 線路(全線単線) … ◇・∨・∧:列車交換可、|:列車交換不可
- HIGH RAIL 1375の停車駅は列車ページ参照。
駅名 | 駅間 営業キロ |
累計 営業キロ |
標高 | 接続路線/備考 | 線路 | 所在地 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
小淵沢駅 | - | 0.0 | 881 | 東日本旅客鉄道:CO 中央本線(CO 51) | ∨ | 山梨県 北杜市 | ||
甲斐小泉駅 | 7.1 | 7.1 | (6) 1044 | (昔は列車交換設備あり。後に廃止。) | | | |||
甲斐大泉駅 | 5.1 | 12.2 | (3) 1158 | ◇ | ||||
清里駅 | 5.3 | 17.5 | (2) 1274 | ◇ | ||||
野辺山駅 | 5.9 | 23.4 | (1) 1345 | ◇ | 長野県 | 南佐久郡 | 南牧村 | |
信濃川上駅 | 8.1 | 31.5 | (4) 1135 | ◇ | 川上村 | |||
佐久広瀬駅 | 3.4 | 34.9 | (5) 1073 | | | 南牧村 | |||
佐久海ノ口駅 | 4.5 | 39.4 | (7) 1039 | (昔は線路こそあったものの、現在では線路そのものが撤去されている) | | | |||
海尻駅 | 2.7 | 42.1 | (8) 1034 | | | ||||
松原湖駅 | 2.7 | 44.8 | (9) | 967| | 小海町 | |||
小海駅 | 3.5 | 48.3 | 865 | ◇ | ||||
馬流駅 | 1.6 | 49.9 | 841 | | | ||||
高岩駅 | 1.8 | 51.7 | 812 | | | 佐久穂町 | |||
八千穂駅 | 2.2 | 53.9 | 785 | | | ||||
海瀬駅 | 2.6 | 56.5 | 755 | | | ||||
羽黒下駅 | 1.3 | 57.8 | 740 | ◇ | ||||
青沼駅 | 1.7 | 59.5 | 722 | | | 佐久市 | |||
臼田駅 | 1.4 | 60.9 | 709 | | | ||||
龍岡城駅 | 1.2 | 62.1 | 700 | | | ||||
太田部駅 | 2.0 | 64.1 | 685 | | | ||||
中込駅 | 1.4 | 65.5 | 673 | ◇ | ||||
滑津駅 | 1.0 | 66.5 | 665 | | | ||||
北中込駅 | 1.9 | 68.4 | 692 | | | ||||
岩村田駅 | 2.2 | 70.6 | 705 | ◇ | ||||
佐久平駅 | 0.9 | 71.5 | 701 | 東日本旅客鉄道: 北陸新幹線 | | | |||
中佐都駅 | 0.9 | 72.4 | 699 | | | ||||
美里駅 | 1.4 | 73.8 | 703 | | | 小諸市 | |||
三岡駅 | 1.5 | 75.3 | 705 | ◇ | ||||
乙女駅 | 1.1 | 76.4 | 695 | | | ||||
東小諸駅 | 1.0 | 77.4 | 681 | | | ||||
小諸駅 | 1.5 | 78.9 | 663 | しなの鉄道:■しなの鉄道線 | ∧ |
廃駅[編集]
( )内は小淵沢駅起点の営業キロ。
- フォトデッキ駅:1986年のみ営業、清里駅 - 野辺山駅間
- 市村停留場:1925年4月14日廃止、中佐都駅 - 美里駅間(約73.7km)
- 土橋停留場:1925年4月14日廃止、三岡駅 - 乙女駅間(約75.3km)
過去の接続路線[編集]
- 小諸駅:布引電気鉄道 - 1936年10月30日免許取消
運行形態[編集]
HIGH RAIL 1375を除き全列車が普通列車となっている。中込 - 小諸間では日中1 - 2時間に1本程度、小淵沢 - 中込間では2 - 3時間に1本程度運転される。主に全線通しの他中込 - 小諸間、小海 - 小諸間、小淵沢 - 小海間、小淵沢 - 野辺山間等の区間列車が存在する。
夏季の多客期には野辺山止まりの普通・快速列車が増発される。
過去の運行形態[編集]
- 1968年(昭和43年)9月まで、甲府〜長野間を当線および東信経由で結ぶ急行「甲斐駒」が運行されていた。
- 1975年(昭和50年)3月9日まで信州循環急行「のべやま」(小諸先回り)、「すわ」(小淵沢先回り)が線内も急行で運転していた[注 2]。
また新宿直通急行「八ヶ岳」も新宿発は線内普通に併結、新宿行は小海以南で急行運転していた。 - 1978年(昭和53年)10月時点には既に、普通列車のみの運行となっていた。ほとんどが各駅停車だが、深夜の小淵沢発中込行、未明の中込発小淵沢行各1本は快速運転し、小海以南の各駅と八千穂、羽黒下、臼田にのみ停車していた。
使用車両[編集]
普通列車は液体式気動車のキハ110系とハイブリッド気動車のキハE200で運行されるが、互いに併結ができず、それぞれで限定運用が組まれている。
キハ110系の前はキハ52やキハ58が使用されており、キハ40系統が定期の運用に入ることはなかった[注 3][注 4]。
HIGH RAIL1375にはキハ110系710番台が使用される。
脚注[編集]
- 注
- 出典
JR東日本の鉄道路線 |