架空電車線方式

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架空電車線方式とは、電気鉄道において、線路の上に給電線を設ける方式である。

概要[編集]

電気鉄道の給電線は、線路の上に設ける方式と、線路の横に設ける方式がある。前者を架空電車線方式、後者を第三軌条方式と呼ぶ。

架空電車線からの受電は、列車の上にパンタグラフと呼ばれる集電器を設けることによって行う。

特徴[編集]

路面から離れていて、人が不用意に近づく危険性が少なく、安全性が高いのが長所である。特に、750Vを越える高圧給電は全て架空電車線方式を取っている。一方で、列車の上部に設置されるため、高さ方向のスペースを大きく取るのが短所である。このため、鉄道の電化を行う際、隧道や跨線橋といった土木構造物の改築を行うことがある。そのため、地上の鉄道で主に採用されている。地下鉄でも採用例が多いが、その多くが地上の鉄道との直通運転を行う、あるいは想定している路線であり、地下鉄は世界的にも第三軌条方式が主流である。AGTやモノレールも、軌道に人が近づく危険性が少ないことから、第三軌条の様な地上で給電する方式を適用している。

架線には、柔らかい架線を上から吊るす方式のカテナリ架線と、固い架線を天井に固定する方式の剛体架線がある。前者は地上で、後者は地下やトンネルでよく見られる。

関連項目[編集]

脚注[編集]