都営新宿線

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東京都交通局
S 都営新宿線
Toei-10300-001.jpg
10-300形
基本情報
日本国旗.png日本
所在地東京都千葉県
種類地下鉄
路線網都営地下鉄
起点新宿駅
終点本八幡駅
駅数21駅
路線記号S
路線番号10号線
路線色リーフ
開業1978年12月21日
所有者東京都交通局
運営者東京都交通局
車両基地大島車両検修場
使用車両10-300形10両編成(一部は8両編成)
京王9000系10両編成
京王5000系10両編成
路線諸元
路線距離23.5 km
軌間1,372 mm
線路数複線
電化方式直流1500 V架空電車線方式
閉塞方式車内信号閉塞式
保安装置D-ATC(JR型)
最高速度75 km/h
Wikipedia-logo.pngウィキペディアでは都営新宿線都営地下鉄新宿線への転送となっています。

都営新宿線 (とえいしんじゅくせん) は、東京都交通局が運営する東京都新宿区新宿駅から千葉県市川市本八幡駅までを結ぶ路線である。

概要[編集]

全国の地下鉄で唯一馬車鉄道由来の1372mm軌間を採用している。

東京地下鉄銀座線を除くすべての地下鉄路線と乗り換えが可能である。銀座線とは岩本町 - 小川町間で交差しているが、その箇所に駅は無く、至近の神田駅とも地下連絡通路で結ばれておらず連絡運輸も行なっていない。

過去には千葉県営鉄道による新鎌ヶ谷への延伸構想があった。

神田の靖国通りの地下を東西に走る路線で、東京の地下鉄で東西方向に伸びる4路線のうち、一番北に位置する路線である(総武線京葉線を含めた都市鉄道6本の中では、北から2番目)。急行を運行していて、新宿から江東区・江戸川区方面へ行くのに便利な路線である。

路線データ[編集]

  • 正式路線名 - 新宿線
  • 駅数・営業キロ - 新宿駅から本八幡駅まで21駅、23.5キロ
  • 路線記号 - S
  • ラインカラー - リーフ (黄緑)

運行形態[編集]

列車種別[編集]

2013年2月改定前は、都営新宿線内各駅停車の京王線直通列車は、京王線内の種別で運転されていた(本八幡方面行きで当時笹塚駅以西と直通していた快速通勤快速は2001年3月改定以降新宿駅から「普通」または「各停」と種別の表示をしているため、橋本方面行きのみとなっていた)。

その後、2015年9月改正前までは、新宿線から京王線に直通する列車は、新宿線内では種別・行先幕を「各停 橋本」などのように新宿線内の種別+終着駅名として表示し、新宿駅で種別幕を京王線内の種別である「急行」・「区間急行」・「快速」のいずれかに変更。逆に京王線から新宿線に直通する列車には、方向幕では「京王線内の種別+(新線)新宿行き」(一例として京王線内急行の時は10-300形と京王車が「急行 新線新宿」(ただし、英語表記は単に「Shinjuku」、10-300R形と10-000形が「急行 新宿」の表示を使用)し、京王線内の駅での案内も新線新宿駅行きとして案内(時刻表には補足的に新線新宿駅から各駅停車本八幡駅行きとして運転などと記述)され、新宿駅で種別・行先幕の表示を「新宿線内の種別 + 終点の駅名」(例:「各停 本八幡」)に変更していた。2015年9月改正後は、新宿駅での種別変更のみとなり、京王線内でも本八幡駅または大島駅行きとして運転することとなった。この改正から2018年2月21日までは、途中で行き先が変更になるのは、平日夕方の都営新宿線・京王線の調布駅まで各駅停車→区間急行調布駅行き、調布駅から各駅停車の高尾山口駅行きとなる列車のみであったが、2018年2月22日のダイヤ改正より、この列車も本八幡駅から各駅停車 → 区間急行高尾山口駅行きとして案内されるようになった[1]

2006年9月1日のダイヤ改正で京王相模原線と都営新宿線を直通する列車は基本的に10両編成となったが、当時東京都交通局の車両はすべて8両編成だったため、10両編成の運行は京王電鉄の車両(新宿線走行に対応している9000系)に限られていた。なお、都営車も10両化に備えて8両編成の全編成において3番目と4番目の車両番号が欠番となっている。その後、8両編成の直通運用も復活している。

また、笹塚駅の引き上げ線2本のうち1本が10両に対応できなかったため、笹塚駅折り返しの各駅停車はすべて都営車8両編成の運用であった(そのため、ダイヤが乱れた場合には京王電鉄の10両編成が充当されることがあり、その際は10両対応の引き上げ線に入る)が、2010年12月5日に8両対応の引き上げ線を10両対応に改良する工事が行われ、2本とも10両対応となった[2]。これに伴い、現在では笹塚止まりの10両編成の各駅停車も設定されている。また、京王線の各駅停車の桜上水行きや八幡山行き、区間急行調布行き(調布駅から各駅停車高尾山口行き)の列車や相模原線直通列車でも朝や深夜の列車(各駅停車や快速が中心)では8両編成の都営地下鉄の車両が使用される列車もある。

2006年8月31日までは京王線直通列車は朝ラッシュ時以外は8両編成だったため、ラッシュが終わると相模原線の若葉台駅で2両を切り離し(または車両交換)をしていた(切り離しは6000系車両のみ)。

2010年3月19日のダイヤ変更から土曜・休日に都営の8両編成車が京王競馬場線回送され、競馬場線内で走行距離合わせの精算運転を行っていたが、2013年2月22日のダイヤ変更で京王の8両編成車による運行に変更されたため、2013年2月17日の運行をもって終了した。

急行[編集]

当初は新宿線内のみを平日日中のみ運転していたが、2001年(平成13年)3月27日のダイヤ改正からは土休日日中の運転を開始した。また、2000年(平成12年)12月12日大江戸線全線開通に伴い、森下駅が停車駅に加えられた。停車駅のうち、都営地下鉄他路線に接続しているすべての駅には停車するが、2駅以上に連続停車はせず、新宿三丁目九段下などの主要駅を含め、東京メトロなど他線と接続する一部の駅も急行は通過する。

かつては多摩動物公園行きや京王多摩センター行きも設定されていた。2006年9月のダイヤ改正以降は土休日朝の高尾山口行き2本をのぞくほぼすべての急行が京王車10両で運行されていたが、2010年3月のダイヤ修正で都営車10両による運用が設定された[注 1]。この後、土曜休日早朝の高尾山口行きを除いて、すべての列車で10両編成の運行が行われることとなった[注 2]。2013年2月のダイヤ改正から2015年9月のダイヤ改正前までは、都営新宿線内では現在のダイヤとほぼ同じで本八幡駅・大島駅 - 橋本駅間で運転されており、京王線内は「区間急行」として運転されていた。なお2013年2月22日の改定で日中の急行は、京王線内は「区間急行」(新線新宿から笹塚までの京王新線内各駅と明大前・桜上水・千歳烏山・つつじヶ丘・調布から橋本までの京王相模原線内各駅)に置き換わった[3]

都営車の場合、フルカラーLED型の行先表示装置では、都営新宿線内では赤地に白で「急行」と表示。京王線内では後述の京王車のカラーで運行。三色LED車では黒地に赤で「急行」と表示している。かつて運行されていた方向幕車では白地に赤で「急行」と表示していた。一方、京王車(京王9000系)はフルカラーLED型の行先表示装置を搭載しているが、都営用の種別表示はないため、京王線内の急行同様に緑地に白で「急行」と表示する。

東京電力輪番停電(計画停電)を実施した2011年3月以降は大幅に本数が減便され、一時期は土休日朝の高尾山口行き2本のみとなったが、電力供給が改善した2011年9月23日から全面的に運転が再開された。

しかし2022年のダイヤ改正で再度本数が大幅に減便。2023年のダイヤ改正では日中の急行運転が消滅する予定で、なお縮小が続く。

各駅停車[編集]

各駅に停車する。かつては新宿駅以外の駅の案内表示には「普通」とあったが、発車標の色調更新とともに「普通」から「各停」に変更された。三田線と同様にアナウンスでは「各駅停車」となっている。なお、車両の側面・前面の行先表示器では「各停」と表示されている[注 3]

2003年11月30日までは基本的に橋本駅発着の列車が京王電鉄の車両使用(朝ラッシュ時および夜間の一部をのぞく)、新宿駅・笹塚駅折り返しの列車が都営地下鉄の車両使用と分けられており、京王電鉄の車両で運行する各駅停車は朝と深夜のみであったが、翌12月1日の改正でこの区別がなくなり、日中の本八幡駅 - 新宿駅・京王線笹塚駅間の線内運用の列車にも京王電鉄の車両が使用されるようになった。なお、2006年9月の改正で京王車の大半が10両化されたために、再び橋本駅発着の列車が一部をのぞいて京王電鉄の車両、新宿駅・笹塚駅・つつじヶ丘駅折り返し列車が都営地下鉄の車両と分けられるようになった。その後、2007年9月には地下鉄に直通する京王電鉄の車両の運用がすべて10両化された。その後の直通本数の増加で、朝ラッシュ時および夜間の相模原線発着の快速・区間急行・各駅停車の一部に都営地下鉄の車両の8両編成、土休日朝の高尾山口行きに都営地下鉄の車両の運用があるほか、京王電鉄の車両による笹塚駅・新宿駅 - 本八幡駅間折り返し列車も設定されている。これは2013年2月・2015年9月のダイヤ改正以降も踏襲されている。

都営地下鉄の車両の場合、フルカラーLED型の行先表示装置では、都営新宿線内では黄緑地に白で「各停」と表示。京王線内では京王車に合わせた表示となる。三色LED型車では黒地に行先と同じオレンジで「各停」と枠付きで、かつて運行されていた方向幕車では白地に黒で「各停」と表示していた。一方、京王車(京王9000系)はフルカラーLED型の行先表示装置を搭載しているが、都営用の種別表示はないため、京王線内の各駅停車同様に黒地に白で「各停」とこちらも枠を付けて表示する。

本八幡でのリンクは次のように変更された。

  • 2001年3月改正前
到着列車 発車列車
快速(橋本直通) 快速(橋本直通)
急行(新宿発着) 各停(岩本町待避)
各停(瑞江待避) 各停(瑞江待避)
各停(岩本町待避) 急行(新宿発着)
  • 2001年3月改正
到着列車 発車列車
急行(橋本直通) 急行(橋本直通)
各停(瑞江待避) 各停(瑞江待避)
各停(岩本町待避) 各停(新宿発着)
各停(新宿発着) 各停(岩本町待避)
  • 2003年12月改正
到着列車 発車列車
急行(橋本直通) 各停(瑞江待避)
各停(瑞江待避) 急行(橋本直通)
各停(岩本町待避) 各停(新宿発着)
各停(新宿発着) 各停(岩本町待避)
  • 2006年9月改正
到着列車 発車列車
急行(橋本直通) 急行(橋本直通)
各停(瑞江待避) 各停(瑞江待避)
各停(岩本町待避) 各停(新宿発着)
各停(新宿発着) 各停(岩本町待避)

2003年12月改正から2006年9月改正前までは本八幡駅で基本的に先に到着した列車が先に発車するようになっていたが、現在は急行の折り返し列車は後に到着する各停より後に発車するようになっている。そのため、この各停の折り返し時間は3分程度と短い。

過去の種別[編集]

区間急行は平日の朝と夕方まで、土休日は9時台から18時台までほぼ終日運転、急行は平日の夕方ラッシュ時のみ、快速は平日夕方の上り数本・夜の下り橋本行き1本と土休日朝夕のみの運転となっている。また、平日の夕方以降のうち4本は新宿駅 - 調布駅間を急行運転として急行 調布行きとなっており、調布駅 - 高尾山口駅間は各駅停車として運転する。

1988年5月21日の京王相模原線京王多摩センター駅 - 南大沢駅間の延長開業時は、通勤快速のみを南大沢駅発着の運転とし、快速は京王多摩センター駅で折り返していたが、1990年3月30日の南大沢駅 - 橋本駅間の延長開業以後は通勤快速・快速とも橋本駅まで運転している。2013年2月21日までは通勤快速も運転しており、こちらは平日朝のみ、快速は平日・土休日とも朝夕のみの運転となっていた。また、平日の夕方以降は本八幡駅 - 調布駅間を快速運転として快速 調布行きとなっており、調布駅 - 橋本駅間は急行として運転されていた。

東日本大震災および福島第一原子力発電所などの各発電所の停止による電力供給の逼迫から、2011年7月に日中の京王線内急行の列車が快速に置き換えられたが、2011年9月23日以降は再び急行に戻されている。

2013年2月22日のダイヤ改定より、京王線内の種別を都営新宿線内で種別として表示しなくなり、各駅停車に統合されたため、都営新宿線内の種別としては廃止となった。

駅一覧[編集]

  • 駅番号は東行方向(新宿から本八幡の方向)に増加。
  • 停車駅 … ●:停車、|:通過。各駅停車はすべての駅に停車するため省略。
駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ 急行 接続路線・備考 所在地
KO 京王新線 経由 KO 京王線 直通
S-01 新宿駅[* 1]
新線新宿駅
- 0.0 OH 01 小田急線JC 05 中央線快速JB 10 総武線各駅停車
JY 17 山手線JS 20 湘南新宿ライン
SO 相鉄・JR直通線JA 11 埼京線・りんかい線直通
E-27 都営大江戸線 (E-01 新宿西口駅)
M-08 東京メトロ丸ノ内線SS01 西武新宿線 ⇒ (西武新宿駅)
東京都 新宿区
S-02 新宿三丁目駅 0.8 0.8 M-09 東京メトロ丸ノ内線F-13 東京メトロ副都心線
S-03 曙橋駅 1.5 2.3  
S-04 市ヶ谷駅
大妻女子大学前)
1.4 3.7 Y-14 東京メトロ有楽町線N-09 東京メトロ南北線JB 15 総武線各駅停車 千代田区
S-05 九段下駅
二松學舎大学前)
1.3 5.0 T-07 東京メトロ東西線Z-06 東京メトロ半蔵門線
S-06 神保町駅
専修大学前)
0.6 5.6 I-10 都営三田線Z-07 東京メトロ半蔵門線
S-07 小川町駅 0.9 6.5 M-19 東京メトロ丸ノ内線 (淡路町駅)・C-12 東京メトロ千代田線 (新御茶ノ水駅)
S-08 岩本町駅 0.8 7.3 JY 03 山手線JK 28 京浜東北線JB 19 総武線各駅停車 (秋葉原駅)
H-15 東京メトロ日比谷線 (秋葉原駅)・TX 01 つくばエクスプレス (秋葉原駅)
S-09 馬喰横山駅 0.8 8.1 A-15 都営浅草線 (東日本橋駅)・JO 21 総武快速線 (馬喰町駅) 中央区
S-10 浜町駅
明治座前)[* 2]
0.6 8.7  
S-11 森下駅 0.8 9.5 E-13 都営大江戸線 江東区
S-12 菊川駅 0.8 10.3   墨田区
S-13 住吉駅 0.9 11.2 Z-12 東京メトロ半蔵門線 江東区
S-14 西大島駅 1.0 12.2  
S-15 大島駅 0.7 12.9  
S-16 東大島駅 1.2 14.1  
S-17 船堀駅 1.7 15.8   江戸川区
S-18 一之江駅 1.7 17.5  
S-19 瑞江駅 1.7 19.2  
S-20 篠崎駅 1.5 20.7  
S-21 本八幡駅 2.8 23.5 JB 28 総武線各駅停車KS 16 京成本線 (京成八幡駅) 千葉県
市川市[* 3]
  1. 新宿駅は他社接続の共同使用駅で、京王電鉄の管轄駅である。
  2. 浜町駅の副駅名「明治座前」はアナウンス・車内モニターのみ使用している。
  3. 本八幡駅は東京都交通局の駅で唯一東京都域外(千葉県市川市)に所在する駅である。なお、東京都シルバーパスは本八幡を含め、全線で利用可能である。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ただし、同年6月に都営10-300形の10両化が実施されるまでは京王車で代走された
  2. 後の都営車の10両編成車両の増備に伴い、8両編成だった高尾山口行きも10両化された。
  3. かつては行先のみの表示だった。京王車は2001年初頭から、10-300形10-300R形を含む)は2005年の登場時から、10-000形は2013年2月22日のダイヤ改定より(一部編成は2009年頃より)表示されるようになった。

出典[編集]

外部リンク[編集]

東京都交通局 (都営地下鉄) の鉄道路線
A 浅草線 | I 三田線 | S 新宿線 | E 大江戸線