JR上野東京ライン
Ueno-Tōkyō Line
使用車両E233系E-01編成 赤羽駅 - 浦和駅間にて | |
所在地 | 東京都 |
起点 | 上野駅 |
終点 | 東京駅 |
駅数 | 2駅 |
電報略号 | トホホセ(大宮 - 東京) トカホセ(東京 - 大船) |
路線記号 | JU (大宮 - 東京) JT (東京 - 大船) |
開業 | 2015年3月14日 |
所有者 | 東日本旅客鉄道 |
運営者 | 東日本旅客鉄道 |
貨物 | なし |
使用車両 | 使用車両欄参照 |
路線距離 | 3.6Km(東京 - 上野間。以下同等) |
軌間 | 1,67mm |
線路数 | 複線 |
電化方式 | 直流1500V (架空電車線方式) |
最大勾配 | 34‰ |
閉塞方式 | 自動閉塞式(複数) |
保安装置 | ATS-P |
最高速度 | 130Km/h |
リンク | 検索結果(上野東京ラインの駅):JR東日本 |
上野東京ライン(うえのとうきょうライン)は、東北本線上野 - 東京間を結ぶサービスの名称。例えば宇都宮線に直通する場合、上野東京ライン宇都宮線直通という表現がされる。常磐線直通列車の場合は更に品川まで入る。UTL(Ueno-Tokyo Line)と略されることもある。
概要[編集]
上野と東京を連絡するサービスの名称で、宇都宮線に直通する場合、宇都宮駅まで、高崎線に直通する場合は前橋駅まで、東海道線と直通する場合は熱海駅、伊東駅や沼津駅まで、そして常磐線では最北で高萩駅まで直通している[注釈 1]。宇都宮線と高崎線内でそれぞれ完結する快速ラビットや快速アーバンは上野東京ラインとしては扱われない。
元々この区間は山手線、京浜東北線、東北本線の3つの路線があったが、1973年(昭和48年)の東北新幹線建設に伴い東北本線の線路を撤去した。しかし、新宿経由の湘南新宿ラインの開業や田町車両センターの廃止・用地再開発で東海道線の運用車両を北行で逃がす必要が生じたことから再び建設された。
他線に例えると西日本のJR神戸線・京都線の快速・新快速に近い。実質、京浜東北線の快速線である。
ダイヤ[編集]
上尾方面〜平塚方面、蓮田方面〜平塚方面、北千住方面〜品川の各系統が毎時3本ずつ運行する。
駅一覧[編集]
ここでは湘南新宿ラインとの対比のため、事実上の上野東京ライン専用線となっている大宮 - 大船間を通して記述する。
- 駅名欄
- 停車駅
- ●:停車、|:通過、空白:経由および運行せず
- 接続路線
- 東日本旅客鉄道の路線名は運転系統上の名称。駅名が異なる場合は⇒印で駅名を記す。
正式路線名 | 駅番号 | 駅名 | 駅間 営業 キロ |
東京 からの 営業 キロ [* 1] |
普通 | 快速ラビット/アーバン | 常磐線系統 | 接続路線 | 所在地 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
直通運転区間 | 大宮駅から:■ 宇都宮線(東北本線)宇都宮駅まで、■ 高崎線 高崎駅・■ 上越線 新前橋駅経由■ 両毛線 前橋駅まで直通運転 日暮里駅から:JJ 常磐線(快速)取手駅、我孫子駅経由■ 成田線(我孫子口) 成田駅、■ 常磐線 高萩駅まで(特急は仙台駅まで)直通運転 | ||||||||||
東北本線 | OMY JU 07 |
大宮駅 | - | 30.5 [30.3] |
● | ● | 東日本旅客鉄道: 東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸新幹線・JK 京浜東北線 (JK 47)・JS 湘南新宿ライン (JS 24)・JA 埼京線 (JA 26)・■川越線 東武鉄道:TD 野田線(東武アーバンパークライン) (TD-01) 埼玉新都市交通: 伊奈線(ニューシャトル)() |
埼玉県 | さいたま市 | 大宮区 | |
JU 06 | さいたま新都心駅 | 1.6 | 28.9 [28.7] |
● | | | 東日本旅客鉄道:JK 京浜東北線 (JK 46) | |||||
URW JU 05 |
浦和駅 | 4.5 | 24.4 [24.2] |
● | ● | 東日本旅客鉄道:JK 京浜東北線 (JK 43)・JS 湘南新宿ライン (JS 23) | 浦和区 | ||||
ABN JU 04 |
赤羽駅 区 | 11.0 | 13.4 [13.2] |
● | ● | 東日本旅客鉄道:JK 京浜東北線 (JK 38)・JS 湘南新宿ライン (JS 22)[* 2]・JA 埼京線 (JA 15) | 東京都 | 北区 | |||
JU 03 | 尾久駅 区 | 5.0 | 8.4 | ● | | | ||||||
NPR JJ 02 |
日暮里駅 山区[* 3] | 2.6 | 5.8 | | | | | ● | 東日本旅客鉄道:JY 山手線 (JY 07)・JK 京浜東北線 (JK 32) 京成電鉄:KS 本線 (KS 02) 東京都交通局:NT 日暮里・舎人ライナー (NT 01) |
荒川区 | |||
UEN JJ 01 JU 02 |
上野駅 山区 | 2.2 | 3.6 | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道: 東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸新幹線・JY 山手線 (JY 05)・JK 京浜東北線 (JK 30) 東京地下鉄:G 銀座線 (G-16)・H 日比谷線 (H-18) 京成電鉄:KS 本線⇒京成上野駅 (KS 01) |
台東区 | |||
TYO JU 01 JT 01 |
東京駅 山区 | 3.6 | 0.0 | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道: 東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸新幹線・JY 山手線 (JY 01)・JK 京浜東北線 (JK 26)・JC 中央線 (JC 01)・JO 横須賀線・総武線(快速) (JO 19)・JE 京葉線 (JE 01) 東海旅客鉄道: 東海道新幹線 東京地下鉄:M 丸ノ内線 (M-17) 東京地下鉄:T 東西線⇒大手町駅 (T-09) 東京地下鉄:C 千代田線⇒二重橋前〈丸の内〉駅 (C-10)[注釈 2] 都営地下鉄:I 三田線⇒大手町駅 (I-09)[注釈 2] |
千代田区 | |||
東海道本線 | |||||||||||
SMB JT 02 |
新橋駅 山区 | 1.9 | 1.9 | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道:JY 山手線 (JY 29)・JK 京浜東北線 (JK 24)・JO 横須賀線 (JO 18) 東京地下鉄:G 銀座線 (G-08) 都営地下鉄:A 浅草線 (A-10) ゆりかもめ:U 東京臨海新交通臨海線 (U-01) |
港区 | |||
SGW JT 03 |
品川駅 山区 | 4.9 | 6.8 | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道:JY 山手線 (JY 25)・JK 京浜東北線 (JK 20)・JO 横須賀線 (JO 17) 東海旅客鉄道: 東海道新幹線 京浜急行電鉄:KK 本線 (KK 01) | ||||
KWS JT 04 |
川崎駅 浜 | 11.4 | 18.2 | ● | ● | 東日本旅客鉄道:JK 京浜東北線 (JK 16)・JN 南武線 (JN 01) 京浜急行電鉄:KK 本線・大師線⇒京急川崎駅 (KK 20) |
神奈川県 | 川崎市 川崎区 | |||
YHM JT 05 |
横浜駅 浜 | 10.6 | 28.8 | ● | ● | 東日本旅客鉄道:JK 京浜東北線・根岸線 (JK 12)・ JO 横須賀線 ( JO 13)・JS 湘南新宿ライン (JS 13)[* 4]・JH 横浜線 東急電鉄:TY 東横線 (TY 21) 京浜急行電鉄:KK 本線 (KK 37) 相模鉄道:SO 本線 (SO 01) 横浜市営地下鉄:B ブルーライン(3号線)(B 20) 横浜高速鉄道:MM みなとみらい線 (MM 01) |
横浜市 | 西区 | |||
TTK JT 06 |
戸塚駅 浜 | 12.1 | 40.9 | ● | ● | 東日本旅客鉄道:JO 横須賀線 (JO 10)・JS 湘南新宿ライン (JS 10) 横浜市営地下鉄:B ブルーライン(1号線)(B 06) |
戸塚区 | ||||
OFN JT 07 |
大船駅 | 5.6 | 46.5 | ● | ● | 東日本旅客鉄道:JK 根岸線 (JK 01)・JO 横須賀線 (JO 09)・JS 湘南新宿ライン (JS 09) 湘南モノレール:■ 江の島線 (SMR1) |
鎌倉市 [* 5] | ||||
直通運転区間 | JT 東海道線 CA 沼津駅まで・東海道線熱海駅経由 JT 伊東線 伊東駅まで直通運転 |
- ↑ 上野 - 赤羽間は尾久経由として表記。[ ]内は、運賃計算に用いる最短ルートの田端経由での営業キロ。
- ↑ 湘南新宿ラインは営業上品川駅を経由したものと扱われるため、通常の乗車券で赤羽駅で乗り換えて品川駅以西に向かえるのは新橋駅以北発着の場合に限られる。
- ↑ 日暮里への宇都宮・高崎・東海道系統の停車要望はかなり多いが、敷地面積の関係上停車することができない。運賃計算についてはJR常磐快速線#乗車特例を参照。
- ↑ 湘南新宿ラインは営業上品川駅を経由したものと扱われるため、通常の乗車券で横浜駅で乗り換えて大崎駅以北に向かえるのは川崎駅以西発着の場合に限られる(鶴見駅 - 横浜駅間の重複乗車は認められるが、品川駅 - 鶴見駅間の重複乗車は認められない)。
- ↑ 大船駅は横浜市栄区にも敷地が掛かる。駅本屋所在地は鎌倉市。駅項目も参照のこと。
使用車両[編集]
湘南新宿ラインと同様に、直通先各線の車両が使用されている。
東海道・高崎・宇都宮系統[編集]
常磐・成田線我孫子口系統[編集]
- E231系 (通勤型) ・E531系・E657系 (常磐線)
特急[編集]
一部路線における運転見合わせ時の対応[編集]
事故・各種トラブルなどで一方の路線が運転を見合わせしている場合やダイヤが大幅に乱れている場合は、直通運転を中止し、従来通り、東京駅・上野駅でそれぞれ折り返しとなる。このため、東京駅 - 上野駅間を中距離電車が走行しなくなることから、山手線・京浜東北線などの利用が必要となる[注釈 3]。直通運転中止決定直後の場合は、宇都宮・高崎線からの南行が東京駅まで進行して打ち切られる場合もある。
なお、運転整理が適正に行われていれば、例えば宇都宮線内(大宮駅以北)でのトラブルにより、宇都宮線系統の列車のみ東京駅・上野駅での折り返し運転をしつつ、遅延の影響がない高崎線系統と常磐線系統の列車は通常通り東海道線との直通運転を実施継続といった運用が実施される(ダイヤに余裕のない朝ラッシュ時間帯を除くが、前日までに直通運転不能と判断された場合は予め想定した運用整理によってラッシュ時間帯でも関係のない路線での直通運転が実施される[注釈 4])。
また、東海道線内の品川駅 - 横浜駅間または宇都宮・高崎線内の赤羽駅(正確には並走する京浜東北線川口駅以北) - 大宮駅間で上野東京ラインの列車が不通になった場合、後続列車をそれぞれ横須賀線(品川 - 鶴見間品鶴線。ごくまれに鶴見駅構内の渡り線を使用して武蔵小杉 - 鶴見間東海道貨物線を使用[注釈 5]。武蔵小杉駅のみ停車。横浜方は大船駅 - 戸塚駅間の湘南新宿ライン東海道線 - 高崎線ルート〈場合によっては横浜駅北側の渡り線〉、品川方は同駅構内の渡り線を使用)・湘南新宿ライン(東北貨物線。浦和駅のみ停車、ホームの無いさいたま新都心駅通過。大宮方は同駅構内の湘南新宿ラインルート、赤羽方は普段使用していない川口駅付近での渡り線を使用)へ迂回することで、極力直通運転を継続するといった対策を実施することがある。赤羽駅 - 大宮駅間の迂回運転については、2015年3月以降の上野東京ライン開業と同時期に対応した[2]。しかしながら、朝ラッシュ時は迂回せず、上野東京ライン経由のまま途中駅で運転見合わせとなり、その影響で直通しない列車もまとめて運転見合わせとなる場合がある(京浜東北線大森駅付近での人身事故で東海道線・上野東京ラインのみならず、宇都宮・高崎線の上野駅止まりも運転見合わせとなるなど)。開業間もない時期に朝ラッシュ時に京浜東北線での人身事故が発生した際には、上野東京ラインの直通運転が夕方まで中止になるなど、影響が長時間に及ぶこともあった。
案内方法[編集]
列車内での案内[編集]
- 案内放送及び車内行先表示
- 案内放送では北行は上野駅到着まで、南行は東京駅到着まで湘南新宿ラインの例と同じく、「上野東京ライン(路線名)直通(快速の場合、愛称)(終着駅)行き」と呼称するのが基本である(直通先は、直通先路線内完結列車と同様の「(路線名)(種別、快速のみ)(終着駅)行き」と呼称)。ただし、上野駅ホームの自動放送では北行き列車に対し「(路線名)直通(快速の場合、愛称)(終着駅)行き」と“上野東京ライン”は付けずに“直通”だけ付けたり、常磐線経由成田線直通快速成田行の場合では、品川駅から上野駅までのホーム自動放送では“上野東京ライン・常磐線直通”は付けずに「快速成田行き」とだけ案内したりしている。
- 車両外側行先表示
- 車両外側の行先表示では、北行は東京駅到着直前まで「東京経由」、南行は上野駅到着直前まで「上野経由」と表示し、全区間にわたって「上野東京ライン(路線名)直通」を表示する(これらは湘南新宿ラインの「新宿経由」「湘南新宿ライン(路線名)直通」の表示と同様)。
- 直通路線先で種別が切り替わる列車については、両方向とも東京駅を境としており、東京駅到着直前まで、車両外側の行先表示にて、行先と交互に直通先の種別案内(「高崎線内アーバン」「宇都宮線内ラビット」「宇都宮線内普通」)を表示している[注釈 6]。よって、南行の快速アーバン・ラビットでは、上野駅と東京駅、2段階で行先表示が切り替わる形となる[注釈 7]。
- 直通先の路線名について、行先表示にて、基本的にそれぞれ単体の路線名で表記されるが、成田線成田駅発着列車のみ「常磐・東海道線直通(品川行き)」「常磐・成田線直通(成田行き)」と表記される。一方、「東海道伊東線」と表記されていた従来の東京始発伊東線伊東駅行き[注釈 8]、現在も「高崎・両毛線」と表記されている上野始発両毛線前橋駅行き列車に対して、上野東京ライン(と湘南新宿ライン[注釈 9])ではそれぞれ「東海道線直通」「高崎線直通」と表記され、省略されている。また、東京駅 - 上野駅間に関しては上野東京ライン以外の案内上の路線名を定めておらず[注釈 10]、定期運行している列車の中では東海道線の上野駅止まりの列車のみ直通先路線が省略され「上野東京ライン 普通 [東京経由]上野行」と案内される[注釈 11](逆方向の上野駅始発東海道線、並びに東京駅始発宇都宮・高崎線に関しては直通先路線名を案内する)。工事等でまれに運行される宇都宮・高崎線の東京駅止まりに関しても「上野東京ライン 普通 [上野経由]東京行」と案内される。
- 直通運転中止により急遽行き先を変更した際は、「上野東京ライン」や(本来の)直通先の種別案内が残ったままとなり、「上野東京ライン 東京経由 高崎線直通 東京行き/高崎線内アーバン」(東海道線上り、高崎線への直通運転中止・東京行きへ変更の列車)などと誤った表示がされてしまうことがある。
- 他路線の車内LCDの乗り換え案内での表示
- 山手線を除いた他路線で使用されるE233系の車内案内LCDにおける、上野東京ラインへの乗り換え案内のラインカラーは、東海道・宇都宮・高崎線で使われるオレンジと、常磐線中距離列車で使われる青を重ねたものとなっており、結果的に湘南新宿ラインと同じ表現となっている[注釈 12]。後述の路線図で使用される紫のラインカラー表現は用いられていない。
- 一方、山手線で運用されるE231系500番台ならびにE235系も開業当初は山手線以外と同様であったが、2016年の駅ナンバリング導入に伴い、上野駅では宇都宮・高崎線(「JU」)と常磐線快速(「JJ」)の路線記号の併記、東京駅では東海道線(「JT」)と宇都宮・高崎線(「JU」)の路線記号の併記、新橋駅・品川駅では東海道線の路線記号(「JT」)のみで表現されている。
駅での案内[編集]
- ホーム
- 駅ホームの方面表示は、常磐線内は「常磐線(上野東京ライン)」または「上野東京ライン・常磐線」と表記している。東海道・宇都宮・高崎線内では赤羽駅 - 上野駅 - 東京駅 - 品川駅間を除き、路線名の欄はそれぞれの路線名のみになっており、方面の欄に「上野東京ライン」を補足するような形での表記となっている[注釈 13](湘南新宿ライン列車も同じホームを発着する場合は併記される[注釈 14]。上野駅では、北行はそれぞれの路線名(宇都宮線・高崎線・常磐線)のみ、南行は「上野東京ライン」のみで「東海道線」の記載はない[注釈 15]。東京駅の北行は「上野東京ライン(宇都宮・高崎・常磐線)」、南行は「東海道線(上野東京ライン)」となっている。赤羽駅及び尾久駅南行では「上野東京ライン(宇都宮・高崎線)」、新橋駅北行では「(上野東京ライン)東海道線」と表記している(加えて、新橋駅では方面の欄にカッコ書きで「宇都宮・高崎・常磐線」の記述あり)。品川駅については、常磐線折り返し専用ホームでは「上野東京ライン(常磐線)」とし、それ以外のホームは上野東京ライン開業当初は「東海道線(上野東京ライン)」と表記していたが、後者は2016年11月の構内配線切り替えと前後して、順次「上野東京ライン(宇都宮・高崎線)」に変更し、常磐線折り返し専用ホームとの区別を明確化している。
- 発車標
- 駅の発車標(電光掲示板)での案内は、地域や駅によって異なる。
- 一例として高崎支社管内の高崎線宮原駅 - 神保原駅間[注釈 16]では、運行開始当初、“普通”などの種別が表示される欄を3秒間隔で切り替えて“上野東京ライン”(及び“湘南新宿ライン”)と表示していた[注釈 17]が、種別が表示されている時に上野東京ラインなのか湘南新宿ラインなのか区別が付かないという苦情を受けて[3][注釈 18]、表示レイアウトを見直し[注釈 19]、常時、上野東京ラインか湘南新宿ラインかを表示できるようにした[3]。
路線図やウェブサイト・時刻表などでの案内[編集]
駅や列車内に掲示されている首都圏路線図では「上野東京ライン」のラインカラーは紫色となっている[4]。範囲は、当線区を経由する列車の発着区間すべてで、東海道線が沼津駅(同路線図では熱海駅を過ぎたところまで)および伊東駅(伊東線経由)まで、宇都宮線が黒磯駅まで、高崎線が前橋駅(上越線・両毛線経由)まで、常磐線が高萩駅(特急列車はいわき駅)および成田駅(我孫子駅・成田線経由)までとなっている。これら4線すべてが紫色で示され、さらに日暮里駅付近では宇都宮・高崎線系統と常磐線系統の線が一本に統合され停車駅の表示となっているため、路線図だけでは宇都宮線・高崎線 - 東海道線の系統と常磐線 - 品川駅の系統を区別できない。そのため、「日暮里駅に宇都宮線・高崎線の列車が停車する」や「常磐線も品川駅以南に直通する」と誤認されるおそれがあるため、その対策として路線図に前者は「上野東京ライン(宇都宮線・高崎線)は、日暮里駅には停車いたしません。」、後者は「上野東京ライン(常磐線)は、品川駅発着となります。」とただし書きを添えて注意を促している。一方、スマートフォンアプリ「JR東日本アプリ」や、同社の公式サイトの路線図[5]でも上野東京ラインの扱いは同様となっているが、常磐線は高萩駅 - いわき駅間は特急停車駅(磯原駅・勿来駅・泉駅・湯本駅)のみが停車駅となっている。また、常磐線と常磐線快速・成田線は品川駅まで、宇都宮線・高崎線は東京駅までの扱いとなっている。
JR東日本公式サイトの駅の検索ページでは、東北本線(宇都宮線)の区間が東京駅 - 盛岡駅間、高崎線の区間が東京駅 - 高崎駅間となっている一方、品川駅 - 東京駅間に片乗り入れする常磐線の区間は品川駅 - 仙台駅間となっており[6][注釈 20]、運行障害時も「高崎線(東京〜高崎間)運転見合わせ」、「常磐線快速電車(上野〜品川間)運転見合わせ」のように案内されるなど、案内に若干の差異が見られる。
冊子時刻表においては、宇都宮線・高崎線は東京駅、東海道線は上野駅の時刻も追加されたものの従来通り路線ごとの掲載となっている(東京駅始発の宇都宮線・高崎線列車、上野駅始発の東海道線列車は直通列車としては掲載せず、着発ホームのみ補足されている)。片乗り入れの常磐線は東京駅・新橋駅・品川駅を追加する形で完結しており、他の路線のページには掲載されていない。「上野東京ライン」のみの時刻表が毎号掲載されているのは交通新聞社の『JR時刻表』のみで、大宮駅 - 横浜駅間の直通列車を掲載している(常磐線も含むが特急「ひたち・ときわ」は除く)。同じく交通新聞社の『MY LINE 東京時刻表』でも、改正のタイミングで巻頭の付録ページに同様のものを掲載することがある。また、JTBパブリッシングの『JTB時刻表』では、大宮駅 - 品川駅間の直通列車と、常磐線の全列車・電車(上野・松戸・我孫子駅発着も含む。特急は除く)を同じく巻頭の付録ページや別冊付録で掲載することがある(その後、品川駅 - 上野駅 - 取手駅間の常磐線快速電車・中距離列車をすべて掲載する形式に変更され、2016年度から巻末の快速電車のページがこれに置き換わった)。
- 交通新聞社発行の上野東京ラインの時刻表(横浜駅 - 大宮駅間)では日暮里駅が、大宮支社刊行の時刻表(宇都宮線・高崎線のページが大船駅まで、東海道線のページが大宮まで掲載されている)や沿線各駅で配布する上野東京ライン・湘南新宿ライン時刻表(上野発着・東京発着なども記載されている)では横須賀線保土ケ谷駅・東戸塚駅が、いずれも経由外(||)となっているが、制度上は通過(レ)が正しい[注釈 21]。一方、湘南新宿ラインのさいたま新都心駅については通過と記されている。
- 『JTB時刻表』では日暮里駅は通過と記載している。
各時刻表では、「大宮-上野-東京-大船間は上野東京ライン(愛称)です」などと案内されている(湘南新宿ラインも同様)。
JR東海での案内[編集]
片乗り入れ先の東海旅客鉄道(JR東海)は、「上野東京ライン」の名称を原則として使用しない[注釈 22]。東海道本線静岡地区ではJR東日本が保有する車両の車内の自動放送を除いて「(東海道線上り)東京経由(終着駅)行き」と呼称している。また東海道新幹線においても、品川駅・東京駅到着時の自動放送で、「東北・高崎・常磐線」と呼称する。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ↑ 一方、常磐・成田線快速は品川駅以南に直通しない。
- ↑ a b 連絡運輸は行っていない[1]。
- ↑ 公式の運行案内では、宇都宮・高崎線は「東海道線への直通運転を中止し、東京 - 上野間で運休」、常磐線は「品川 - 上野間で運休」、東海道線は「宇都宮線および高崎線への直通運転を中止」、上野東京ラインとしては「宇都宮線および高崎線と東海道線の列車が直通運転(上野 - 東京間)中止」と「常磐線の列車が上野 - 品川間で直通運転中止」という旨の内容でそれぞれ案内される。
- ↑ 2016年3月15日の早朝に発生し、17日の日中まで区間運休が続いた高崎線内送電トラブル事故の際には、初日は全ての直通運転を中止していたが、2・3日目には前夜の時点で高崎線内で始発から平常運行不能と判断され、宇都宮線・常磐線との直通運転がラッシュ時も実施されていた。
- ↑ 定期列車ではおはようライナー新宿・ホームライナー小田原と一部の湘南ライナーが使用する経路。
- ↑ JR東日本公式ホームページの時刻表では、全区間に渡って「快速」と案内されている。
- ↑ 2021年まで存在した宇都宮線直通快速アクティーは、上野駅まで「上野経由 普通 上野東京ライン 東海道線内アクティー」、東京駅まで「普通 上野東京ライン 東海道線内アクティー」、東京駅から「快速アクティー 上野東京ライン 東海道線直通」 と案内されていた。
快速ラビットは、上野駅まで「上野経由 快速ラビット 上野東京ライン 東海道線内普通」、東京駅まで「快速ラビット 上野東京ライン 東海道線内普通」、東京駅から「普通 上野東京ライン 東海道線直通」 - ↑ 現在でも直通運転中止時に見られる。
- ↑ かつては湘南新宿ラインの前橋行きも「高崎・両毛線直通」だったが上野東京ライン開業と同時に変更された。
- ↑ 書類上は東北本線。宇都宮線・高崎線・常磐線の3路線の列車の共用区間ともいえる。
- ↑ 品川・新橋・東京の各駅の電光掲示板では「宇都宮線」と案内されている。一方で、スマートフォンアプリ「JR東日本アプリ」の列車位置情報上では、上野駅到着後に回送列車へ切り替えた後に直通する路線の扱い(宇都宮線直通または高崎線直通)で表示される。
- ↑ 湘南新宿ラインの場合、青は横須賀線のラインカラーを意味する。
- ↑ 例:「宇都宮線・高崎線 赤羽・東京・横浜・大船方面(上野東京ライン)」。
- ↑ 例:高崎線の場合(宇都宮線も同様)「高崎線 大宮・東京・新宿・横浜方面(湘南新宿ライン)(上野東京ライン)」。東海道線の場合は上野東京ラインと湘南新宿ラインの方面を2段に分け「東海道線 横浜・品川・東京・上野方面 (上野東京ライン)横浜・渋谷・新宿方面(湘南新宿ライン)」。
- ↑ ただしJR東日本公式ホームページでの時刻表では、北行については各路線名に括弧書きで(上野東京ライン)と併記、南行については上野東京ライン(宇都宮線・高崎線・常磐線)と表記されている
- ↑ 高崎支社管内におけるATOS導入区間。
- ↑ 「(種別/愛称、上野止まりは種別のみ)(両数)(ドア数)(グリーン車)(時刻)(行先)(発番線)」
- ↑ 高崎線からはいずれも東海道線直通のため、共通の行先(平塚、国府津、小田原)があり、特に小田原行きが3本連続している時間帯もある。
- ↑ 「(愛称、上野止まりは空欄)(種別)(両数)(時刻)(行先)(発番線)」
- ↑ 高崎線・常磐線は営業路線としての区間。線路名称上の高崎線は大宮駅 - 高崎駅間、常磐線は日暮里駅 - 岩沼駅間。
- ↑ JR東日本では運賃表でも類似の事例があり、東北本線が尾久駅から日暮里駅を経ずに上野駅に至るようになっていたり、横須賀線が新川崎駅から鶴見駅を経ずに横浜駅にそれぞれ至るようになっているなど、路線の実際の分岐点を無視して取り扱っている事例が散見される。
- ↑ 小田原駅コンコースのJR東海管理区域内に設置された同社の製作による東海道線時刻表ポスターで「東海道線(湘南新宿ライン・上野東京ライン)」時刻表と見出しに表記されるなど、JR東日本との共同使用駅での一部例外はある。
出典[編集]
- ↑ “Suica連絡定期券のJR東日本/私鉄・地下鉄「接続駅」”. 東日本旅客鉄道. 2021年11月9日確認。
- ↑ 会社発足30周年を迎えるにあたって(PDF)別紙2 - 東日本旅客鉄道プレスリリース2017年3月7日、同日閲覧
- ↑ a b お客様の声から改善しました。2015年度1(PDF) - 東日本旅客鉄道高崎支社
- ↑ 路線ネットワーク(車内掲出版)(PDF) - 東日本旅客鉄道
- ↑ 路線図:JR東日本 - 東日本旅客鉄道
- ↑ 駅を検索:JR東日本 - 東日本旅客鉄道