山陽本線

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

山陽本線〈さんようほんせん〉は、兵庫県神戸市神戸駅から福岡県北九州市門司駅を結ぶ西日本旅客鉄道日本貨物鉄道鉄道路線である。これ以外に兵庫駅和田岬駅とを結ぶ支線、通称、和田岬支線がある。

概要[編集]

東海道本線の終点である神戸駅が起点であるが、神戸駅を始発とする山陽本線の列車はなく、東海道本線から直通する。長大路線であり、全区間を運転する旅客列車はない。沿線に複数の拠点都市を有していることもあって、普通列車は現在、姫路駅相生駅岡山駅福山駅糸崎駅(または三原駅)・広島駅岩国駅新山口駅下関駅で運転系統が分かれている。現在は岡山地区の直通区間は姫路駅-三原駅間、広島地区の直通区間は糸崎駅 - 徳山駅間、山口地区の直通区間は岩国駅-下関駅間の3系統に分断され、原則的に糸崎駅・岩国駅での乗り換えが必要となる。
かつては、車両運用上の都合によりこれらの複数の運転系統にわたって運転される長距離列車が終日にわたって設定されていた(多くは広島駅、徳山駅で列車番号を変更して直通運転していた)。しかし、直通利用者の減少や効率化のため、2009年3月14日ダイヤ改正以降はダイヤが整理され、昼間時の快速列車の廃止や列車本数の削減が行われたほか、岡山地区 - 山口地区相互間の長距離列車も大幅に削減された。特に2015年3月に広島地区に227系電車が導入されて以降は、長距離列車の糸崎・岩国分断がさらに顕著になってきている。
2018年西日本豪雨発生までは糸崎駅 → 下関駅間を走行する列車(2017年3月4日ダイヤ改正までは岡山駅始発)が下り1本のみ存在し、これが日本で最長の距離を走行する普通列車となっていたが、西日本豪雨後の臨時ダイヤで白市駅発に短縮された。2019年3月16日ダイヤ改正では広島地区の運行車両の227系統一に伴い、長らく運転されてきた岡山地区 - 広島地区間の長距離列車、並びに広島地区 - 新山口方面直通の長距離列車が完全に消滅した。

一部の区間は、JR西日本のIC乗車カードICOCA」の利用エリア、及びJR九州のIC乗車カード「SUGOCA」の利用エリアとなっている。このうちICOCAの利用エリアは、神戸駅 - 相生駅間と和田岬線はICOCA近畿圏エリアに[1]、和気駅 - 三原駅間は岡山・広島エリアの岡山・福山地区に、三原駅 - 南岩国駅間は岡山・広島エリアの広島地区に、それぞれ分けられている状態が長らく続いていた[2]。加えて、近畿圏エリアの西端である相生駅と岡山・広島エリアの東端である和気駅の間にある有年駅上郡駅三石駅吉永駅は「ICOCA」の利用エリアに含まれておらず、さらに、同区間をまたがっての利用(即ち、近畿圏エリアと岡山・広島エリアとをまたがっての利用)もできなかった。2018年9月15日に両エリアが統合され、有年駅・上郡駅・三石駅・吉永駅でも利用可能となり、旧来のエリアをまたいだ利用も解禁された[3]

全区間が明治期に私鉄の山陽鉄道で建設された。社長の中上川彦次郎福沢諭吉の甥)の方針で、「瀬野八」と通称される八本松〜瀬野間以外は10‰(百分の一)以内に勾配が抑えられ、トンネルも少ない反面、地形に逆らわない曲線区間が非常に多い特徴がある。

運行状況[編集]

神戸駅~上郡駅[編集]

山陰本線直通の特別急行列車が、京都駅大阪駅から直通し、姫路駅から播但線上郡駅から智頭急行へ乗り入れる。さらに、東京駅から日本唯一となった寝台特急も岡山駅まで運転される。また、普通列車については神戸駅 - 姫路駅間は神戸駅以東の東海道本線と一体的に運転されている。並行する私鉄(山陽電気鉄道神戸高速鉄道)と競合しているため、新快速を運転し高速都市間輸送を行っている。昼間時ダイヤでは神戸駅基準で、新快速が姫路駅まで4本運転、快速(明石駅以西は普通)が加古川駅まで4本、姫路駅・網干駅まで2本運転されている。姫路駅以西は新快速も含めてすべて各駅停車となり、JR神戸線からの列車は上郡駅までとなるが、大半が相生駅から赤穂線に乗り入れ播州赤穂駅まで運転され、大阪方面から上郡駅まで行く列車は始発・最終を含めた朝晩に限られる。新快速・快速は3扉転換式クロスシートを装備した6両 - 12両編成で運転される。最遠で北陸本線敦賀駅から乗り入れる列車もあるが、敦賀発米原経由播州赤穂行きの列車はホーム有効長の関係[4]で編成の一部を切り離すため、実際に播州赤穂まで行くのは米原駅で連結した車両で、敦賀駅からの車両は網干駅までしか乗り入れない。また西明石駅以東の複々線区間では4扉ロングシート通勤型車両を使用した普通が運転され、昼間時では神戸駅基準で須磨駅まで毎時8本、西明石駅まで毎時6本の運転となっている。

姫路駅以東を12両編成で運転する赤穂線直通列車は、赤穂線相生駅 - 播州赤穂駅間各駅のホーム有効長が最大8両編成に制限されているため、姫路駅もしくは網干駅で一部の車両が増解結される。新快速を中心に北陸本線長浜駅近江塩津駅敦賀駅から米原駅経由で姫路駅以西まで運転する列車も設定されているが、その中で播州赤穂駅まで運転する列車は赤穂線および北陸本線側のホーム有効長の関係[5]で全区間12両編成での運転ができないため、これら3駅からの車両も姫路駅もしくは網干駅で切り離される。

姫路・相生 - 岡山間は土・日・祝日や青春18きっぷの適用期間中の夕方から夜間にかけて四国・広島・津山方面から京阪神方面へ向かう乗客が乗車するため、普通列車の混雑が増している(特に夕方以降の姫路(相生)行は、着席できないほど混雑している)。そのため、一部の列車で最大6両編成での運転を行っている。

かつては、東海道本線大垣駅へ直通する普通列車もあったが、2016年3月のダイヤ改正で米原駅で分割された。

普通 快速 新快速 スーパーはくと 乗り換え
上郡駅 停車 停車 停車 停車
有年駅 停車 停車 停車 通過
相生駅 停車 停車 停車 通過
竜野駅 停車 停車 停車 通過
網干駅 停車 停車 停車 通過
はりま勝原駅 停車 停車 停車 通過
英賀保駅 停車 停車 停車 通過
姫路駅 停車 停車 停車 停車
東姫路駅 停車 停車 通過 通過
御着駅 停車 停車 通過 通過
ひめじ別所駅 停車 停車 通過 通過
曽根駅 停車 停車 通過 通過
宝殿駅 停車 停車 通過 通過
加古川駅 停車 停車 停車 一部通過
東加古川駅 停車 停車 通過 通過
土山駅 停車 停車 通過 通過
魚住駅 停車 停車 通過 通過
大久保駅 停車 停車 通過 通過
西明石駅 停車 停車 停車 一部通過
明石駅 停車 停車 停車 停車
朝霧駅 停車 通過 通過 通過
舞子駅 停車 一部通過 通過 通過
垂水駅 停車 一部通過 通過 通過
塩屋駅 停車 通過 通過 通過
須磨駅 停車 一部通過 通過 通過
須磨海浜公園駅 停車 通過 通過 通過
鷹取駅 停車 通過 通過 通過
新長田駅 停車 通過 通過 通過
兵庫駅 停車 停車 通過 通過
神戸駅 停車 停車 停車 一部通過

上郡駅三原駅[編集]

岡山駅倉敷駅伯備線直通の特別急行列車普通列車が乗り入れる。

三原駅岩国駅[編集]

岩国駅下関駅[編集]

基本的に広島地区から直通する列車がほとんどであるが、本数は1時間あたり1 - 2本程度である。下関駅まで長距離運行される列車もあるが、柳井駅・新山口駅・徳山駅で折り返す列車もある。かつては広島方面から徳山駅まで快速列車が設定されていたが現在は普通列車のみの運転であり、2012年3月以降は広島地区からの直通列車も削減され、この区間を運転する列車の大半は岩国駅発着に変更された。櫛ヶ浜駅から岩徳線の普通列車が乗り入れて徳山駅まで運転されるが、岩徳線1944年まで山陽本線だった。徳山駅から先はカーブをくり返す線形を取る区間が多く、特に地図で見る宇部付近は、建設コストや工事期間のかかるトンネルや運行の障害となる急勾配で距離を短縮するよりも、小高い山を多少迂回させても速成を選ぶ当時の建設思想がうかがえる。

115系電車4両編成のほか、現在は115系電車105系電車2両編成、あるいは関西地区から転属した117系電車での運転が中心となっている。

幡生駅で合流する山陰本線の列車は全て下関駅まで直通するため、幡生〜下関間は本数が若干増加する。

JR九州管内[編集]

JR九州管轄の下関以西の運転本数はおおむね1時間に3本であり、ほとんどの列車は門司駅から鹿児島本線小倉駅までの運転だが、一部は小倉駅から鹿児島本線博多方面または日豊本線行橋方面と直通する。
門司側のトンネル出口にはデッドセクションがあり、架線電圧直流1500Vから交流20000V商業電源周波数60Hzに切り替える。一部の列車では室内灯が消える。列車は交直流両用に対応した415系電車で運転されており、朝、博多方面から来た列車の中に下関行きと門司港行きを連結しており、門司駅で切り離す例もあった。
かつては新山口駅方面や山陰本線と本区間との直通列車が多数存在していたが、2005年10月のダイヤ改正で、JR九州管内とJR西日本管内とを直通する普通列車は全廃された。これにより、関門トンネルを通過する気動車列車も消滅。

沿革[編集]

1987年4月1日国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道日本貨物鉄道鉄道路線となる。

沿線状況[編集]

その他[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ご利用可能エリア 近畿圏エリア|ICOCA:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
  2. ご利用可能エリア 岡山・広島エリア|ICOCA|ICOCA:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
  3. 2018年9月15日から 近畿から北陸・岡山へ!ICOCAがご利用可能に - 西日本旅客鉄道、2018年5月30日
  4. 米原駅 - 網干駅間が12両編成での運転である一方で、敦賀駅 - 長浜駅間が4両まで、長浜駅 - 米原間と赤穂線が8両まででそれぞれの区間のホーム有効長に差異がある。
  5. 北陸本線米原駅 - 長浜駅間では最大8両編成、長浜駅 - 敦賀駅間では最大4両編成

関連項目[編集]