よみもの:選挙制度改革案
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概要[編集]
現状の国会議員の選挙制度には、色々問題があるので、利用者:Marmarayによる改革案を示します。
現状と問題点[編集]
改革案[編集]
アルゴリズム[編集]
以上を踏まえ、それぞれの良い所取りをしつつ、一回の選挙で一回の記名で済む様な選挙制度を提案する。方向性としては、参議院で行われている非拘束名簿式の比例代表をベースに、地域単位で投票可能にする様な形とする。
以下に、概要を示す。
- 選挙区
- 全国で、衆議院は160選挙区、参議院は40選挙区。一選挙区あたり、平均3人当選を想定。
- 選挙区割りは、都市部である程度細かくし、離島や僻地のみにはならない様にするが、ある程度選挙区毎の人口が偏るのはやむ無しとする。
- 選挙区毎の当選人数は最小1人で、最大数は設けない。
- 立候補
- 全ての候補は、それぞれの選挙区から、「○○党の○○候補」として立候補する。無所属の場合は、自分一人だけの政党として立候補しても構わない。
- 投票
- 現行の参議院比例代表と同様、個人名・党名のいずれを書いても構わない。ただし、個人名投票の場合は、住居地のある地域の選挙区の候補者名とする。
- 当選者の決定方法
- 当選者の決定は、選挙区や地方単位でなく、全国単位でドント方式を適用する。
- まず、各候補者の票数を集計する。
- 次に、各党内での候補者間の順位を決定する。基本的に、現行の参議院方式と同様、個人得票[1]の多い方から少ない方に並べるが、各選挙区内で他の党も含めてトップの得票を得た候補は自動的に順位1位とする。
- 党全体の得票数は、政党名での得票+全国各選挙区の個人名得票の合計とする。参議院方式と同じ。
- こうして決まった得票数と順位を元に、ドント方式で当選者を決定する。原則、衆議院方式・参議院方式と同様「党全体の得票」÷「各候補の党内順位」が多い方から順に決めていくが、各選挙区内でトップの得票を得た候補は無条件で当選とする。
被選挙権[編集]
衆議院は、従来同様、25歳以上とする。
参議院は、「良識の府」としての存在意義を強くするため、30歳以上に加えて、以下の経験のいずれかが一定以上あることを立候補の条件とする。
改革案の利点[編集]
本選挙制度案の利点は、次の様なものがある。
- 有権者としては、一回の選挙で書く名前が一つで済む。
- 有権者から見れば選挙区内の候補に投票する形なので、選択肢が多すぎるという現象を防ぐことができる。
- 比例代表ベースなので、一票の格差はほとんど生じない。
- 一方で、各地方から必ず一人は当選する様に配慮している。
- 全国的な知名度だけが武器の政治家が、それだけで当選するのをある程度防ぐことができる。
- 衆議院と参議院の差別化ができる。
計算例[編集]
4つの選挙区から、12人選出する選挙の例をあげる。次の様な選挙結果であったとする。なお、候補者・党の名前は全て架空である[2]。
順位 | 選挙区A | 選挙区B | 選挙区C | 選挙区D | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 山口禎久 (立憲党) |
7,360票 | 鈴木信介 (民主党) |
28,480票 | 高橋光一 (民主党) |
17,200票 | 佐藤俊一 (民主党) |
10,080票 |
2 | 井上芳正 (国民党) |
3,900票 | 伊藤茂之 (民主党) |
12,640票 | 吉田弘志 (立憲党) |
15,800票 | 佐々木勝年 (立憲党) |
2,840票 |
3 | 田中文雄 (民主党) |
3,360票 | 加藤壮 (自由党) |
7,680票 | 小林義偉 (自由党) |
9,600票 | 木村聡徳 (国民党) |
2,070票 |
4 | 山本恭之 (自由党) |
1,800票 | 山田陽子 (立憲党) |
6,080票 | 渡辺敏充 (民主党) |
7,600票 | 中村貴盛 (自由党) |
1,140票 |
5 | 山崎原二郎 (社会党) |
1,680票 | 林憲久 (国民党) |
5,520票 | 松本進次郎 (国民党) |
7,500票 | 阿部弁雄 (社会党) |
936票 |
6 | 清水浩太郎 (社会党) |
2,496票 | 斎藤雅子 (社会党) |
3,360票 |
まず、選挙区内でトップ当選した山口、鈴木、高橋、佐藤は当選とする。この結果の表を、党毎・得票数順に並び替える。得票数順だが、山口、鈴木、高橋、佐藤の4人は上位に固める。
順位 | 民主党 | 立憲党 | 自由党 | 国民党 | 社会党 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合計 | 79,360票 | 合計 | 32,080票 | 合計 | 20,220票 | 合計 | 18,990票 | 合計 | 8,472票 | |
1 | 鈴木信介 | 28,480票 | 山口禎久 | 7,360票 | 小林義偉 | 9,600票 | 松本進次郎 | 7,500票 | 斎藤雅子 | 3,360票 |
2 | 高橋光一 | 17,200票 | 吉田弘志 | 15,800票 | 加藤壮 | 7,680票 | 林憲久 | 5,520票 | 清水浩太郎 | 2,496票 |
3 | 佐藤俊一 | 10,080票 | 山田陽子 | 6,080票 | 山本恭之 | 1,800票 | 井上芳正 | 3,900票 | 山崎原二郎 | 1,680票 |
4 | 伊藤茂之 | 12,640票 | 佐々木勝年 | 2,840票 | 中村貴盛 | 1,140票 | 木村聡徳 | 2,070票 | 阿部弁雄 | 936票 |
5 | 渡辺敏充 | 7,600票 | ||||||||
6 | 田中文雄 | 3,360票 |
以降は、ドント方式にて当選者を決定する。党全体の票数÷順位を改めて各候補の個人票数とし、多い方から順に上位12人を当選者とする。
順位 | 民主党 | 立憲党 | 自由党 | 国民党 | 社会党 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合計 | 79,360票 | 合計 | 32,080票 | 合計 | 20,220票 | 合計 | 18,990票 | 合計 | 8,472票 | |
1 | 鈴木信介 (選挙区B) |
区内1位 | 山口禎久 (選挙区A) |
区内1位 | 小林義偉 (選挙区C) |
20,220 | 松本進次郎 (選挙区C) |
18,990 | 斎藤雅子 (選挙区C) |
8,472 |
2 | 高橋光一 (選挙区C) |
区内1位 | 吉田弘志 (選挙区C) |
16,040 | 加藤壮 (選挙区B) |
10,110 | 林憲久 (選挙区B) |
9,495 | 清水浩太郎 (選挙区B) |
4,236 |
3 | 佐藤俊一 (選挙区D) |
区内1位 | 山田陽子 (選挙区B) |
10,693 | 山本恭之 (選挙区A) |
6,740 | 井上芳正 (選挙区A) |
6,330 | 山崎原二郎 (選挙区A) |
2,824 |
4 | 伊藤茂之 (選挙区B) |
19,840 | 佐々木勝年 (選挙区D) |
5,055 | 中村貴盛 (選挙区D) |
8,020 | 木村聡徳 (選挙区D) |
4,748 | 阿部弁雄 (選挙区D) |
2,118 |
5 | 渡辺敏充 (選挙区C) |
15,872 | ||||||||
6 | 田中文雄 (選挙区A) |
13,227 |
結果的に、党全体の票数と当選者数が概ね比例している他、投票者数の多い選挙区B,Cからそれぞれ4,5人、少ない選挙区A,Dからそれぞれ2,1人の当選となり、一票の格差も大きく生じないという結果が得られている。
選挙区割りの案[編集]
衆議院[編集]
全160選挙区で、定数480。三大都市圏と札幌・福岡・沖縄といった人口集中地区は人口を多めに、他の地域は少なめに区割りしている。
- 北海道1区:北海道札幌市西部、石狩市、後志管内
- 北海道2区:北海道札幌市東部、石狩管内の各市
- 北海道3区:北海道空知管内
- 北海道4区:北海道胆振管内
- 北海道5区:北海道上川・留萌・宗谷管内
- 北海道6区:北海道渡島・檜山管内
- 北海道7区:北海道十勝・日高管内
- 北海道8区:北海道釧路・根室管内
- 北海道9区:北海道オホーツク管内
- 奥州1区:岩手県盛岡市・二戸市など
- 奥州2区:岩手県北上市・釜石市など
- 奥州3区:秋田県横手市・由利本荘市など
- 奥州4区:秋田県秋田市・能代市など
- 奥州5区:青森県弘前市・西津軽郡など
- 奥州6区:青森県青森市・むつ市など
- 奥州7区:青森県八戸市・三戸郡など
- 陸羽越1区:宮城県仙台市・白石市など
- 陸羽越2区:宮城県大崎市・気仙沼市など
- 陸羽越3区:山形県新庄市・酒田市など
- 陸羽越4区:山形県山形市・米沢市など
- 陸羽越5区:福島県福島市・南相馬市など
- 陸羽越6区:福島県郡山市・白河市など
- 陸羽越7区:福島県いわき市
- 陸羽越8区:福島県会津若松市・南会津郡など
- 陸羽越9区:新潟県新潟市・村上市など
- 陸羽越10区:新潟県長岡市・十日町市など
- 陸羽越11区:新潟県上越市・妙高市・糸魚川市
- 関東1区:埼玉県さいたま市南部(旧浦和市・与野市)
- 関東2区:埼玉県さいたま市北部・久喜市など
- 関東3区:埼玉県川口市・蕨市・戸田市
- 関東4区:埼玉県草加市・越谷市など
- 関東5区:埼玉県志木市・ふじみ野市など
- 関東6区:埼玉県川越市・所沢市など
- 関東7区:埼玉県東松山市・飯能市など
- 関東8区:埼玉県熊谷市・秩父市など
- 関東9区:群馬県桐生市・館林市など
- 関東10区:群馬県前橋市・沼田市など
- 常総1区:千葉県千葉市・成田市など
- 常総2区:千葉県船橋市・鎌ケ谷市など
- 常総3区:千葉県市川市・浦安市
- 常総4区:千葉県柏市・我孫子市など
- 常総5区:千葉県木更津市・館山市など
- 常総6区:千葉県東金市・市原市など
- 常総7区:千葉県銚子市・香取市など
- 常総8区:茨城県土浦市・稲敷市など
- 常総9区:茨城県石岡市・鹿嶋市など
- 常総10区:茨城県水戸市・日立市など
- 常総11区:茨城県筑西市・古河市など
- 常総12区:栃木県栃木市・足利市など
- 常総13区:栃木県宇都宮市・日光市など
- 常総14区:栃木県那須塩原市・黒磯市・那須町
- 東京1区:東京都千代田区・新宿区など
- 東京2区:東京都板橋区・北区
- 東京3区:東京都練馬区
- 東京4区:東京都中野区・杉並区
- 東京5区:東京都世田谷区
- 東京6区:東京都大田区・小笠原村など
- 東京7区:東京都港区・品川区など
- 東京8区:東京都中央区・江東区
- 東京9区:東京都台東区・墨田区・荒川区
- 東京10区:東京都足立区・葛飾区
- 東京11区:東京都江戸川区
- 東京12区:東京都調布市・三鷹市など
- 東京13区:東京都府中市・町田市など
- 東京14区:東京都西東京市・小平市など
- 東京15区:東京都八王子市・青梅市など
- 神奈川1区:神奈川県横浜市中区・保土ヶ谷区など
- 神奈川2区:神奈川県横浜市港南区・金沢区など
- 神奈川3区:神奈川県横浜市戸塚区・旭区など
- 神奈川4区:神奈川県横浜市神奈川区・鶴見区・港北区
- 神奈川5区:神奈川県横浜市緑区・都筑区・青葉区
- 神奈川6区:神奈川県川崎市
- 神奈川7区:神奈川県相模原市・愛川町
- 神奈川8区:神奈川県大和市・厚木市など
- 神奈川9区:神奈川県藤沢市・鎌倉市など
- 神奈川10区:神奈川県横須賀市・三浦市
- 神奈川11区:神奈川県平塚市・小田原市など
- 北陸1区:石川県
- 北陸2区:富山県
- 北陸3区:福井県
- 北陸4区:長野県長野市・大町市など
- 北陸5区:長野県上田市・佐久市など
- 北陸6区:長野県松本市・安曇野市など
- 北陸7区:長野県諏訪市・飯田市など
- 東海1区:静岡県静岡市・川根本町
- 東海2区:静岡県焼津市・掛川市など
- 東海3区:静岡県浜松市・磐田市など
- 東海4区:静岡県富士市・富士宮市
- 東海5区:静岡県沼津市・下田市など
- 東海6区:山梨県
- 中京1区:愛知県名古屋市中区・中川区など
- 中京2区:愛知県名古屋市緑区・南区・天白区
- 中京3区:愛知県春日井市・瀬戸市など
- 中京4区:愛知県一宮市・津島市など
- 中京5区:愛知県半田市・知多郡など
- 中京6区:愛知県知立市・岡崎市など
- 中京7区:愛知県日進市・豊田市など
- 中京8区:愛知県豊橋市・北設楽郡など
- 中京9区:岐阜県多治見市・高山市など
- 中京10区:岐阜県岐阜市・大垣市など
- 中京11区:三重県四日市市・鈴鹿市など
- 中京12区:三重県津市・松阪市など
- 中京13区:三重県伊勢市・尾鷲市など
- 京阪1区:大阪府大阪市中央区・平野区など
- 京阪2区:大阪府大阪市西区・淀川区など
- 京阪3区:大阪府大阪市北区・東淀川区など
- 京阪4区:大阪府東大阪市・八尾市
- 京阪5区:大阪府守口市・寝屋川市など
- 京阪6区:大阪府豊中市・豊能郡など
- 京阪7区:大阪府茨木市・枚方市など
- 京阪8区:大阪府堺市・富田林市など
- 京阪9区:大阪府和泉市・岸和田市など
- 京阪10区:大阪府泉佐野市・泉南郡など
- 京阪11区:奈良県奈良市・大和郡山市・生駒市
- 京阪12区:奈良県大和高田市・吉野郡など
- 京阪13区:京都府宇治市・相楽郡など
- 京阪14区:京都府京都市・亀岡市など
- 京阪15区:京都府福知山市・宮津市など
- 京阪16区:滋賀県大津市・草津市など
- 京阪17区:滋賀県彦根市・長浜市など
- 京阪18区:和歌山県
- 兵庫1区:兵庫県神戸市中央区・北区など
- 兵庫2区:兵庫県神戸市兵庫区・洲本市など
- 兵庫3区:兵庫県明石市・豊岡市など
- 兵庫4区:兵庫県尼崎市・三田市など
- 兵庫5区:兵庫県姫路市・宍粟市など
- 東瀬戸1区:岡山県岡山市・備前市など
- 東瀬戸2区:岡山県倉敷市・笠岡市など
- 東瀬戸3区:岡山県津山市・高梁市など
- 東瀬戸4区:香川県丸亀市・観音寺市など
- 東瀬戸5区:香川県高松市・東かがわ市など
- 東瀬戸6区:徳島県
- 中四国1区:広島県広島市・安芸高田市など
- 中四国2区:広島県福山市・三次市など
- 中四国3区:愛媛県新居浜市・四国中央市など
- 中四国4区:愛媛県松山市・宇和島市など
- 中四国5区:高知県
- 中四国6区:島根県
- 中四国7区:鳥取県
- 北九州1区:福岡県福岡市・宗像市など
- 北九州2区:福岡県筑紫野市・篠栗町など
- 北九州3区:福岡県久留米市・大牟田市など
- 北九州4区:福岡県飯塚市・田川市など
- 北九州5区:福岡県北九州市・行橋市など
- 北九州6区:佐賀県佐賀市・鳥栖市など
- 北九州7区:佐賀県鹿島市・唐津市など
- 北九州8区:長崎県佐世保市・対馬市など
- 北九州9区:長崎県長崎市・島原市など
- 北九州10区:熊本県熊本市・阿蘇市など
- 北九州11区:熊本県八代市・人吉市など
- 北九州12区:大分県大分市・佐伯市など
- 北九州13区:大分県中津市・日田市など
- 北九州14区:山口県下関市・宇部市など
- 北九州15区:山口県山口市・萩市など
- 北九州16区:山口県周南市・岩国市など
- 南九州1区:鹿児島県鹿児島市・奄美市など
- 南九州2区:鹿児島県薩摩川内市・出水市など
- 南九州3区:宮崎県都城市・えびの市など
- 南九州4区:宮崎県宮崎市・延岡市など
- 南九州5区:沖縄県
参議院[編集]
全40選挙区で、一回あたりの定数120。現行と同じく、3年で半数ずつ改選とする。
- 北海道区
- 青森県区
- 岩手県・秋田県区
- 宮城県区
- 山形県区
- 福島県区
- 新潟県区
- 茨城県・栃木県区
- 群馬県区
- 西埼玉区(荒川以西)
- 東埼玉区(荒川以東)
- 千葉県区
- 東東京区(丸の内以西)
- 西東京区(八重洲以東)
- 南東京区(新橋以南)
- 多摩区
- 神奈川県区
- 長野県区
- 富山・石川・福井区
- 東静岡・山梨区(富士市以東)
- 西静岡区(静岡市以西)
- 南愛知区(豊明以南・以東)
- 北愛知・岐阜・三重区(名古屋以北)
- 京都府・滋賀県区
- 北大阪区(北摂・北河内)
- 中大阪・奈良区(大阪市・中河内)
- 南大阪・和歌山区(和泉・南河内)
- 兵庫県区
- 鳥取県・島根県区
- 岡山・香川・徳島区
- 愛媛県・高知県区
- 広島県区
- 山口県区
- 大分県区
- 福岡県区
- 長崎県・佐賀県区
- 熊本県区
- 宮崎県区
- 鹿児島県区
- 沖縄県区