山口県

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やまぐちけん
山口県
山口県旗.png
県旗
日本国旗.png日本
地方中国地方
人口1,381,584 人
面積6,112.53 km2
人口密度226 人/km2
公式サイトwww.pref.yamaguchi.lg.jp
備考地域によるが、外郎や豆子郎の元祖を主張

山口県(やまぐちけん)は、日本都道府県の一つ。律令国の長門周防のエリアに該当する。

概要[編集]

中国地方にある都道府県の一つ。面積は6,112.30km²。平成29年度現在、県内で人口が最大の都市は下関市中核市、市町村別域内総生産(GDP)が最大の都市は周南市である。

福島県三重県と共に人口分散型の県であり、多様性に富んでいる。県庁所在地は山口市。県内の他都市として毛利氏の城下町として栄え明治維新の重要な舞台となった萩市、炭鉱の町から工業都市へと変貌した宇部市、米軍基地をもつ岩国市、毛利氏が厳封になったとき居城を置く上で最有力候補地となった防府市、港町、商業地として栄えた柳井市などがある。

政治的には保守系候補(殊に自民党)が圧倒的に強く、政府施策には従順で平成大合併では、新南陽市が合併され、町村の数が激減した。一方で宮本顕治のような非保守系の人物も輩出している。

人口分散型の県の典型で県人口のわりに山口市の人口は少ない。しかし一例を挙げれば周南市は市町別GDPトップつまり県経済にもっとも貢献している都市で、県民税は同じように負担をしているにもかかわらず、県立の施設は山口市と比べ圧倒的に少ない。行政サービス、県内の拠点の集積、社会インフラの充実度などの様々な事例において、県庁所在地が不当に有利に扱われている事例は他県でも大なり小なり見られる現象ではあるが、本県では特にその傾向が強く、山口市以外の市で不公平がまかり通っている状況が日常的に存在している[注 1]

地理[編集]

山口県は中国地方の最西部に位置する。北は日本海、南は瀬戸内海に面している。

三方を海に囲まれ、ダイナミックな日本海側と穏やかな瀬戸内海側で違った雰囲気がある。観光面では、秋芳洞や日本最大のカルスト台地である秋吉台をほこる美祢市エリアが代表格といえよう。

隣接する[編集]

山口県に隣接する県
日本海 島根県
山口県 広島県
福岡県
大分県
瀬戸内海 愛媛県
※ 愛媛、大分両県は瀬戸内海(周防灘)を挟んで、福岡県関門海峡を挟んで隣接。

地勢・歴史[編集]

人口分散型の県ではあるが、近年は人口減少率の違いから、相対的に山口市一極集中する傾向にある。前述のとおり県内に複数の拠点を持っていた企業などが山口市に拠点を集約化する動きが特に近年活発化しているが、これは県内他都市の衰退を促進させる行為といっても過言ではない。

弥生時代の遺跡として土井ヶ浜遺跡が知られている。古墳時代には当時交通の要衝であった熊毛王国(現在の田布施付近)が栄え、最盛期には大和政権も脅威に感じるほどの勢力を誇ったと言われている。室町時代には守護大名であった大内氏が山口を拠点に栄華をきづいたが、その後毛利家の領地になる。毛利家は中国地方に覇をとなえていたが、関ヶ原の戦いで破れ防長二カ国二厳封された。厳封後は防府の桑山に城を築くことを希望したが、敗軍の将の分限にあらずと萩に城を構えることとなった。なお厳封後の検知は苛烈を極め、江戸時代当初で表高37万石に対して内高は70万石をこえていたとされる。また藩政改革などにより幕末の最盛期には100万石相当の経済力を持ち、明治維新につながっていった。明治以降は1871年(明治4年)廃藩置県に先んじて徳山藩を併合し、その後同年廃藩置県により山口県となり、同年岩国県(旧岩国藩)、豊浦県(旧長府藩)、清末県(旧清末藩)も併合した。県名は当時の県庁所在地の「山口」の名をそのまま流用し現在に至る。

気候は概して温暖で、風水害や地震も比較的少なく、住み良い県といわれているが、近年の西日本豪雨や台風の影響などを考えれば必ずしもそうとは言えない。また、日本海側や山口市含む中国山地エリアでは冬期の降雪があり、冬用タイヤの用意が欠かせない地域もある。また、約1,500キロメートルに及ぶ長い海岸線を持つ海は、穏やかな多島海美の「瀬戸内海」と、荒々しい浸食海岸美の「日本海」という異なった表情を持っており、北と南で全く違う海を見ることが出来る。中国山地の西端に位置する山には、我が国最大のカルスト台地と鍾乳洞を持つ「秋吉台(あきよしだい)国定公園」がある[1]

地元 国立大学と県のインフラ[編集]

県内唯一の国立大学である山口大学の本部は山口市。県の審議会等に応招される御用学者は山口大学の教授が主体である。しかし、彼らは山口市に居住するまたは、山口市を職場とする者であり、その点は割り引いて考える必要がある。なぜなら誰しも自分が住むまちやそこを職場とする者とってそのまちが特別と感じるのは仕方の無いこと。しかしこれに対して適切な対策を取られている形跡はない。山口大学の教授が、下関都市圏より電車の本数が少ないことにただ不満を表しただけの記事を新聞に投稿したり、地方都市整備法で、周南地区か県央部かとなったときに山口市を含む県央部をまず推薦したのも同大の教授中心のメンバー答申を出したなどの過去は枚挙にいとまが無い。山口大学のセンセーを県の審議会のメンバーにするのは半ば常識となっているが、その結論を見ると、とても公正公平とはいえないものが少なくない。全国一般にありふれたことではあるが、彼らのほとんどは県の御用学者にすぎない。教員の世界でも地元国立大学の学閥は非常に強い。県内で教員を目指すなら、名門大より地元大の方がその後の出世などにおいて有利と言われている。また近年の山口高校の進学実績が、下関西宇部徳山とくらべ、一頭ぬいているのも、そこに入学する生徒のポテンシャルを考えるとまさに七不思議の1つだ。総合大学である山口大学のほか、山口県立大学や複数の私立大学は山口市またはその近隣にあり、行きたい、あるいは行ってもいいと思う大学が通学範囲にある事が限られる地域や全くない地域もあり、教育格差は歴然と存在する。 さらに道路や県立の文化スポーツ施設や大規模イベントの開催など、ソフトハードともに山口市は特に充実しており、社会社会サービス全体においても県庁所在地として特別扱いを受ける山口市は群を抜いている、これを不公平と言わずしてなにを不公平というのかと言うほどの状況にある。

文化[編集]

スポーツ[編集]

  • サッカー
    • レノファ山口FCJ2リーグ所属の全県チームであるが、ホームゲームはごくごく一部下関市で行われるものを除きそのほとんどが山口市で開催されている)
      Jリーグのチームを作るという話は、下関市で本格的に始まったが、結局県内初のJリーグチームは山口市に拠点を持つことになった。ホームスタジアムも、山口市なら県立のものが使えるが、下関市など県内主要都市とて現状ではでは基本市が主体となって作らないといけないという圧倒的な有利不利がある。またレノファの場合チーム名をつけるにあたり旧国名に因む長州を使うか、山口を使うかで議論になったが、結局県庁所在地に由来する名前になってしまった。
    • FCバレイン下関:中国リーグ所属。
  • プロ野球

メディア[編集]

テレビ[編集]

山口県内にはFNNTXNの系列局は存在しない。しかし、三方を海に囲まれているため、他県に比べて隣県のテレビ局やラジオ局の電波が届きやすく、自県に無い系列のテレビ局を受信している家庭が多い。しかし、「山口県民は山口県をエリアとするテレビ局を視聴すべき」という住民の居住地を軽視したアンチスピルオーバーの主張や過去に県域テレビ局で深夜のワイドショーを追放する動きもあった。
それらの結果、岩国市は広島都市圏と密接な関係にあり、またFNN系列であるtssを含むネットワークを視聴するため多くの家庭のアンテナは広島を向いているたことを考慮し、岩国向けの送信所は絵下山に落ち着いた。下関や宇部など県西部では皿倉山にアンテナを向けTNCTVQを受信している(tssやTNCでは、山口県の視聴者もいることから、ローカルニュース番組で山口県に関する話題を一部取り上げている[2][3])。

ケーブルテレビ[編集]

地上波貧県の一方で、ケーブルテレビの普及率が比較的高く[4]、特に県央部および宇部・美祢地域をエリアに持つ山口ケーブルビジョンではエリア内の加入率を75%以上と公表しており[5]、隣県の電波の受信が困難な県央部を中心に区域外再放送によってFNN・TXN系列テレビ局を視聴する家庭も多い。

北浦地域の萩テレビは、隣県益田市の公的事業絡みで県外進出している。

ラジオ[編集]

県域をエリアとするAM局、FM局はそれぞれ1つしかなく、テレビ同様、海上伝搬される隣県のラジオ局の聴取者も多い。
FM山口は典型的な地方のJFN系列局だが、かつてはアニメ番組の「ウキウキ放送局」といった異色番組を放送していた。
老舗のKRY山口放送ラジオは、隣接する福岡や広島のAM放送局と比べると両地域でネットされない番組やプロダクション製作番組の放送比率が高く、そうした番組は隣県にとって魅力だか、民放経営合理化のモデルケースとなるべく2024年からAM送信所を順次全県で休止し、FM補完中継局に統合予定で、予定通りだと、前述のプロダクション番組目当てに、ポジションを確立していたKRY岩国放送局の事実上広島県南西部の第2AM局、KRY周南本局や下関放送局の、事実上福岡県北九州、京築地域の第3AM局のポジションを喪失する見込みである。

新聞[編集]

下関市にみなと山口合同新聞社があり、ローカル紙の「山口新聞」と水産専門紙の「みなと新聞」を発行している。
但し、県内全体では、地方ブロック紙の中国新聞(本社・広島市)や北九州市に事業本社のある朝日・毎日の全国紙の勢力が強い。

その他[編集]

NHK山口放送局は、1962年まで防府市本局の防府放送局で、山口市には山口演奏所(平たく言えば「防府放送局山口スタジオ」)しか無かった[注 2]。これは、NHK沖縄放送局(2006年に豊見城市から那覇市に本局を移転)と共に珍しい事例である。

山口県舞台の作品[編集]

連続テレビ小説

意外や周辺地域より多め。

脚注[編集]

注釈
  1. 下関市は日銀の支店が置かれ、第一地銀の山口銀行の本店所在地であり、人口も多く県内唯一の中核市である一方、拠点都市という点では近年の山口市への集中の動きの中で近年人口が大きく減少していたりしている。その他主要都市も人口減少率が山口市に比べ圧倒的に大きい事例ばかりが目に付く。このように山口市が圧倒的に恵まれた立場にあり、行政から受ける利点は山口市に集中しており、下関市、周南市、宇部市、防府市、岩国市などの県内の主要都市は、山口市に生き血を吸われていると言っても過言ではない状況がある。
  2. もっとも、周防国府時代を含め防府の拠点性は古来より高いものであり、防府放送局はその延長線上で考えることができよう。ちなみに、関ヶ原の戦いに破れた毛利勢が居城を構えようと第一希望としたのは防府であり、周防一宮があるのも防府であるなど、周防地区の中心地は伝統的に防府で、毛利博物館の所在地も防府市である。大内時代(当時は臨海部が優位な現在と違い盆地に拠点がおかれることが少なくなかった)時代の山口は別だが。
出典


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