静岡県

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静岡県(しずおかけん)は中部地方にある日本都道府県である。県庁所在地は静岡市。人口規模で県内最大の都市である浜松市(人口807,013人、2018年1月時点)と静岡市(人口698,535人、2018年1月時点)の2つの政令指定都市がある。

2017年(平成29年)現在、県の人口は約367万人であり都道府県別で第10位である。

県旗

概要[編集]

日本の中央に位置し、富士山の南側の都道府県として知られているといった複雑な経緯で誕生した。本県は県民の間でも地域によって文化的な違いが見られ、東京都名古屋市の中間に位置するゆえに西日本東日本の文化的な境界が県を縦断している結果ともとれる。
文化の差は特に旧遠江国の西部と旧駿河国と旧伊豆国の東中部で著しく、それぞれの中心都市である浜松市と静岡市の市民の間では対抗意識があると言われている。
県を代表するシンボルとして富士山伊豆半島駿河湾御前崎といったものが挙げられ、県旗もそれらに基づいてデザインされている。 また、県下の記念日として「富士山の日」が制定[注 1]されている。

地方区分[編集]

地理的には中部地方(または東海地方)に区分されるが、前述のように西日本と東日本の文化的境界であり、甲信越と共に広域関東圏に含まれる一方、日本全体の東西バランスを考慮し、東海4県の一つとして西日本に区分されることもある。新潟県長野県ほどでは無いが曖昧な立ち位置であるといえる。

一例を挙げると、NTTの東西分割の際、静岡県をどちらに編入するか議論になったが、本来東日本であるNTT東海のエリアだったものの、東西NTT間での利用者数や資産規模のバランスを均一化するために、大阪に拠点を置くNTT西日本のエリアに編入された[注 2]

地理[編集]

国土地理院の全国都道府県市区町村別面積調によると、静岡県の面積は7,777.42平方キロメートルである[1]

太平洋に面した県であり、その海岸線は約500Kmにも及ぶ。北部には3000m級の山々が連なっており、様々な自然環境を持つ静岡県は日本の縮図と称されている。また、浜名湖や富士山、伊豆半島といった観光地として名高い場所が多い。

地形[編集]

北部には標高3,000mを越える峰もある赤石山脈の山々がそびえ、一級水系大井川安倍川の源流となる。東部には第四紀火山が多く、富士山や、箱根山、伊豆東部火山群が現在でも活動しており、すでに活動を終えた天城山達磨火山等の数々の大型火山が伊豆半島の大地を造り上げた。この伊豆半島は、本州の中で唯一フィリピン海プレート上にあり、プレート境界である駿河トラフの延長線上に富士山が形成されている。南西部には台地や平野が多くなる。県の中央には糸魚川静岡構造線が南北に走り、安倍川がその南端に当たる。したがって、地質構造はこの安倍川を境にして県の東西で全く異なる。静岡県の形は金魚に例えられることがあり、この場合、西部を頭、東部を尾に見立てる。

隣接都県[編集]

静岡県に隣接する都県
長野県 山梨県
愛知県 静岡県 神奈川県
太平洋 東京都
(伊豆諸島)
※ 伊豆諸島は、下田市大島町とが海上を隔てて隣接

県内地方自治体[編集]

県内は西部、中部、東部で三分されることが多い。

県中部(駿河西部と榛原地域)
県西部(榛原地域を除く遠江)
県東部(駿東)
県東部(伊豆)

沿革[編集]

1871(明治4)年、廃藩置県の時点で現在の県域には韮山県(旧伊豆国)、静岡県(旧駿河国と旧遠江国)、堀江県(浜名湖北部)の3県が設置されていた。しかしその後まもなく韮山県を吸収する形で足柄県が設置され、静岡県の旧遠江国地域と堀江県を合わせて浜松県が設置された。1876(明治9)年の足柄県廃止による旧伊豆国の静岡県編入と浜松県の吸収を経て、1878(明治11)年に伊豆諸島東京府に移管されたことで現在の県域が確定した。

産業[編集]

富士市では製紙産業が、浜松市・磐田市周辺では楽器製造・オートバイ自動車製造・光電子技術産業などが盛んであり県内総生産は第二次産業の比率が高い。また、生産量全国一で知られるの生産や、水揚高全国一の焼津港など第一次産業も活発である。

ご当地グルメにあしたかつというメンチカツがある。これは愛鷹山麓で育てられたあしたか牛を使用していることからこう名付けられている。

教育[編集]

小・中学校[編集]

自由な校風を特徴とする国立大学付属小学校・中学校や学力指導・生活指導が充実している私立小学校・中学校も従来から一定の支持を得ていたが、近年、都市部を中心に公立小・中学校に不満を持つ保護者が増え、国立・私立校の人気がさらに高まっている。学校側も、特に私立校においては少子化時代の生徒確保を意識して高校に小・中学校を併設する動きが出ている。教育内容についても、例えば小学生の英語教育で全国的に有名な加藤学園暁秀初等学校など、公立とは異なる特色ある教育を行っている。

高等学校[編集]

公立高校は現在県下一学区で自由に選択可能である。焼津水産高校海なし県から入学可能な他、県境地域での隣県の公立高校への進学は比較的許容されており、特に愛知、山梨両県とは活発で両県からは県内の公立高校への流入もある。なお、県教育委員会の高校入試HP参照で分かるように、定員未達でも不合格者を出している。

私立高校は沼津、静岡、浜松所在の学校が殆どである。

大学[編集]

四年制大学は、国立の静岡大学は周辺の有力国立大学と共に受験する人が多い二期校だった時期が長い上、1957年に国立商船大学が清水市(当時)から本部を撤退。私立大も1955年に東海大学が清水市(当時)から本部を撤退した後、1980年に常葉学園大学(当時)が開学するまで、静岡県に本部を置く四年制私立大学は存在せず、東海大学海洋学部日本大学三島キャンパスが存在するのみであったため、四年制の大学教育は長らく県外への依存度が高かった。

大学一覧[編集]

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交通[編集]

鉄道[編集]

非電化区間は天竜浜名湖鉄道大井川鐵道井川線(一部区間を除く)のみで、それ以外はすべて電化されている。

JR線[編集]

民鉄線[編集]

文化[編集]

スポーツ[編集]

サッカー[編集]

県内には4つのJリーグのチーム[注 3]があり、社会人チームや高校サッカー[注 4]も活発である。これが静岡が「サッカー王国」の異名を持つ所以である[注 5]

Jリーグ

野球[編集]

県内にプロ野球球団は無いが、静岡市の草薙球場浜松市民球場で一軍地方公式戦が実施される。一方、プロ野球球団を誘致しようとする動きもあり、その第一歩としてハヤテ223庵原球場をホームにして2024年より2軍ウエスタン・リーグに参入している。

高校野球は県内有数の進学校の県立静岡高校文武両道の生徒を集める野球強豪校であるなどサッカーに劣らず盛んで、山下大輔新浦壽夫など県出身のプロ野球選手を輩出しており、歌謡グループ「羞恥心」の野久保直樹も県西部出身の元高校球児である。

バスケットボール[編集]

Bリーグに西遠と愛知県東三河地方に跨る三遠ネオフェニックス、県中部を本拠とするベルテックス静岡がある。

静岡県を舞台とした作品[編集]

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アニメ・漫画・ゲーム
連続テレビ小説

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. 2月23日。今上天皇在位中は天皇誕生日と重なる。なお、令和改元以前から、県立学校等で2月23日を学校休日としており、「日本一富士山」のゴロで12月23日に「富士山の日」を変更して、新たに学校休日を確保する動きは無かった。
  2. 例外は熱海市泉(伊豆湯河原温泉)と裾野市の一部区域(この区域のみ東京に拠点を置くNTT東日本の管轄区域である)
  3. 名古屋グランパス裾野市のトヨタ自動車工業サッカー部が起源)、アビスパ福岡藤枝市の中央防犯サッカー部が起限)、サガン鳥栖(浜松市のPJMフューチャーズが起源)のように、静岡県にあったサッカーチームを起源としている県外のJリーグチームもある。
  4. 但し、広く県内を見渡すと生徒の大幅減でサッカー部が消滅した高校もあることにはある。
  5. 大正時代に県立志太中学校(現・藤枝東高校)校長だった錦織兵三郎サッカーを校技にしたことが端緒とされる。
出典
  1. 平成29年全国都道府県市区町村別面積調 国土地理院, 2018年1月31日発表(2018年5月2日閲覧)

外部リンク[編集]

日本の都道府県一覧
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