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神戸市
神戸市(こうべし)は、兵庫県の南南東に位置する市で、兵庫県の県庁所在地であり、政令指定都市でもある。人口は約152万人で川崎市についで国内7位。関西の自治体の中では大阪市に次ぐ2位(ただし3位の京都市も150万人弱の人口があり大差はない)
概要[編集]
日本国内に21港ある特定重要港湾の一つ、神戸港が存在し、神戸市はその港湾管理者である。一般的に知られる神戸は神戸ポートタワーがある地域で、美しい港町である。夜景の街としても有名であるが、神戸を代表する夜景スポットは、神戸の街だけでなく大阪平野が見渡せるのが普通であり、神戸の夜景というより関西の夜景を楽しむ適地としての神戸というのが実態に近い。
北側(山側)から阪急神戸本線・JR神戸線が走り、もっとも南側(海側)に阪神本線が走る。北側ほど高級な住宅地で東京や共通語を意識した富裕層が多く、南側ほど普通の住宅地でコテコテの関西人が多いと市民の多くが認識している。この3路線の間隔は約100メートルから約500メートルという狭い範囲であり、隣接する芦屋市や西宮市まで続く全国的に見ても格差がはっきりしている地域でもある。一方で新神戸駅から六甲山を越えた地域や明石市に近い地域でも新興住宅地が広がっている[1]。
歴史[編集]
江戸時代の神戸は、平清盛政権下の大輪田泊以来の大貿易港、兵庫津に隣接する寒村[2]に過ぎなかったが、明治政府は兵庫津の代わりに神戸を国際的貿易港とすることを考えた。そこで財政難の明治政府が当時ただの寒村だった神戸を兵庫津を超える大貿易港へ育てるために、姫路を代表とする播磨の豊かな資本の活用や、但馬・丹波の絹織物という商品を神戸に集約させるなどの手段をとり、神戸港の発展につなげ、それが功を奏し現在の神戸市が存在するわけである。しかし、この現実を知っている神戸市民は少ないのが現状で、本来今の神戸市があるのは県内他都市のおかげであることを受け止めるべきであるが、実態はそうではない場面のほうが圧倒的に多い。また、神戸市の中部と東部は旧摂津の国、西部は播磨の国と分かれており、他の事例に倣えば前者は大阪府の一部、後者は現兵庫県成立前の飾磨県域になっていたはずである。明治時代、兵庫の港を開港すると諸外国に約束した影響により生じた、神戸市の特別扱いが垣間見れる事実であって、そもそも神戸市が現在のように存在していたかどうか疑問であり、兵庫県という存在自体どうなっていたか分からない。
なお、平安時代から江戸時代にかけての大貿易港であった兵庫津は、明治以降急速に寂れていった。現在は神戸市兵庫区となっている。
行政区[編集]
垂水区・須磨区・長田区・兵庫区・中央区・灘区・東灘区・北区・西区から構成。律令体制下の旧国郡にあてはめると、中部および東部は旧摂津国武庫郡および有馬郡、北区淡河町、須磨区須磨ニュータウン西部、垂水区、西区は旧播磨国美嚢郡および明石郡となる。政令指定都市の市域が、旧二国域に跨るのは、他に横浜市、京都市、大阪市、岡山市、北九州市があり、特に横浜市は神戸市同様明治維新時の開港事情が絡んでいる。
なお、六甲山地に遮られる北部や旧播磨国域の地域では生駒山にある在阪民放テレビ局(特にテレビ大阪)の送信所の電波の直接受信が困難であるが、旧播磨国域の地域では鷲羽山にある岡山・香川の民放テレビ局(特にテレビせとうち)の送信所の電波の直接受信が可能である。
表六甲(全6区)[編集]
東から西の順に記す。
- 東灘区
- 市東部。隣の灘区と合わせて「灘」と呼ばれていて、灘の中心である御影も東灘区に含まれる。御影、魚崎に多くの酒蔵があり、灘の酒の産地として有名。神戸市への帰属意識はやや低く、芦屋や西宮への親近感が強い。
- 灘区
- 市東部。灘の西半分で、西灘区と名乗るのが妥当に見えるが、神戸に近い分市街地化が東灘区よりも早かったことから、こちらが灘区を名乗っている。王子動物園と六甲山のレジャー施設がある。
- 中央区
- 神戸の中心。単に「神戸」と言った時、ほとんどの場合中央区を指す他、一般の人が持つ神戸のイメージはほぼ中央区のもの。神戸の旧市街であり、現在も市最大の商業地・ビジネス街。新幹線も空港も中央区にある。
- 兵庫区
- 市南部。平安時代には福原京も置かれ、江戸時代に至るまで現神戸市域一の大都会であった。明治以降、昭和前半までは新開地が神戸最大の繁華街として栄えていたが、戦後中央区が繁栄し、現在は寂れている。工業が盛ん。
- 長田区
- 市南西部。工業の盛んな下町。長田神社と鉄人28号の像が有名。区の南部の商店街が、三国志をテーマに売り出し中。
- 須磨区
- 市南西部。六甲山地の西の端で、旧摂津国の西端でもある。神戸周辺では有名なリゾート地で、海水浴場や水族館もある他、海苔の産地としても有名。なお区の範囲は裏六甲側にも跨っていて、大型住宅開発が行われた影響で裏六甲の方が人口が多くなっている。
裏六甲(全3区)[編集]
南から北の順に記す。
- 垂水区
- 市南西部。旧播磨国で、中央区より明石市の方が近い。海沿いかつ平地がほとんど無い土地柄、古来より観光地・別荘地であったが、近代になって急速に市街地化が進んだ。明石海峡大橋も垂水区から淡路島に伸びている。
- 西区
- 市西部。市の面積の1/4を占める。平地も多いため、市内最大の農業地帯となっている。神戸牛、神戸ワインの主な産地である。旧播磨国で、中央区から20km離れていることもあり、実質明石市の市勢圏である。明石市との市境を中心に市街地があり、神戸市より明石市への帰属意識の方が強い。
- 北区
- 市北部。市の面積の1/2を占める。南半分の高原地帯が、戦前に避暑地として賑わった。現在は大規模に住宅開発されている。北半分は有馬温泉が有名な他、灘の酒用の米「山田錦」が名産。北区北部も、三田市に近いこともあり、神戸への帰属意識が低い一方、大阪の通勤圏にもなっている。
沿革[編集]
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教育[編集]
大学[編集]
高等専門学校[編集]
交通[編集]
鉄道[編集]
- 西日本旅客鉄道山陽新幹線は、東海道新幹線を介して東京駅 - 新神戸駅をのぞみ号利用時約2時間40分で結ぶ。のぞみが登場した当初は、新神戸駅はのぞみ停車駅ではなかった。その後停車するようになったが、ごく一部であった。現在新神戸駅には全列車が停車しているが、全列車が停車するきっかけとなったのは阪神大震災以降の復興支援や神戸空港対抗というお題目である。そのため利用客の割に新幹線の停車本数が多くなってしまっており、結果としてホームは閑散としているという印象を受けることも多い。
- 神戸から大阪間は3つの路線が並行しているため所要時間や車内設備で争いがあるように見えるが、ただ通過するだけであれば現在ではJRがもっとも便利である。
- 主な駅
- 新神戸駅
- 都心のやや北寄り。新幹線の停車駅で、広島方面や東京方面への長距離列車が発車する。
- 三ノ宮駅、神戸三宮駅
- 都心のやや東寄り。駅前は市内で一番賑わっている。JR新快速や阪急特急など、姫路方面や大阪方面への近郊列車中心で、東京行の夜行列車も当駅から発車する。
- 神戸駅
- 都心のやや西寄り。姫路方面や大阪方面へのJR新快速が発車する。駅名は神戸だが、三ノ宮駅の方が栄えている上に、利用できる列車も少ない。
- 魚崎駅 - 市東部。西宮など、阪神間の海沿いに向かう阪神特急・快速急行が発車する。
- 御影駅 - 市東部。灘の酒の本場。西宮など、阪神間の海沿いに向かう阪神特急が発車する。
- 岡本駅 - 市東部。大阪に向かう阪急特急が発車する。
- 六甲駅 - 市東部。神戸大学の最寄駅。大阪に向かう阪急特急が、早朝・深夜限定で発車する。
- 主要路線
- 西日本旅客鉄道
- 阪急電鉄
- 阪神電気鉄道
- 山陽電気鉄道
- 本線
- 神戸都心と須磨、垂水を結ぶ市内電車としての役割がメイン。明石へも直通するが、JR神戸線新快速と比べて停車駅が多く遅い。
- 本線
- 神戸電鉄
- 神戸市交通局
- 神戸市営地下鉄北神線
- 六甲山地を地下トンネルで抜け、神戸都心と裏六甲を最短経路で結ぶ路線。
- 神戸市営地下鉄北神線
- 地下鉄・都市鉄道
都心部のインナーシティ路線としては、次の6路線がある。うち、地下鉄を名乗っているのは2路線だけだが、ここであげた6路線はいずれも毎時6-15本運行している上に、神戸の都心部に多数の駅を設けている。
- 神戸新交通
- ポートライナー
- 南北方向に伸びる路線で、神戸都心部とポートアイランド、神戸空港を結ぶ。毎時15本運行しており、最も本数が多い。
- ポートライナー
- 神戸市交通局
- 神戸市営地下鉄西神・山手線
- 西神ニュータウンと神戸都心、谷上を結ぶ地下鉄電車。東西方向に伸びる5路線の中で、最も山手側に位置する他、新神戸駅に乗り入れるのが大きな特徴である。
- 神戸市営地下鉄海岸線
- 神戸都心と、旧兵庫津や駒ヶ林といった古くからの町を結ぶ地下鉄路線。東西方向に伸びる5路線の中で、最も浜手側に位置する。地下鉄のイメージとは逆に、都心6路線の中で最も本数が少ない。
- 神戸市営地下鉄西神・山手線
- 西日本旅客鉄道
- 阪神電気鉄道
- 阪急電鉄
- 阪急神戸高速線
- 東西方向に伸びる路線のうちの1本。特に新開地 - 神戸三宮間で、毎時8本が各駅に停車する。
- 阪急神戸高速線
- その他支線
港湾[編集]
日本国内に21港ある特定重要港湾の一つである神戸港がある。
航空路[編集]
市内にある神戸空港は本数は少ないながら、神戸の市街地とはポートライナーで18分ほどで結ばれアクセスに優れており、主に東京方面を中心に全国各地に就航している。ただし、関西の中心地といえる梅田を起点にすれば、梅田三宮間の新快速21分と乗り換え時間を加えればならないことは付け加えておく必要があり、関西の拠点となるにはアクセスが便利と断言するのは無理がある。一方、神戸市や県内の東播(明石・三木)・北淡地域から見ると空港の利便性は高い。
航路[編集]
「神戸」の範囲[編集]
神戸という言葉は、以下の4つの意味で使われるので、よく確認することが必要である。以降、範囲の狭い方から順に示す。
- 江戸時代の旧神戸村
- 中央区元町通1-3丁目、栄町通1-3丁目を中心に、山本通の3-4丁目あたりも含むエリア。現在、この意味で使われることは少ない。
- 明治5-12年の旧神戸町
- 西を宇治川、東をフラワーロード(旧生田川)に挟まれたエリアで、三ノ宮駅や神戸駅あたりを含むこともある。兵庫津は含まない。戦前の神戸区、昭和後半の生田区も概ねこの範囲。神戸市全体の1%に満たない面積だが、殆どの人がイメージする「神戸」はこの地域で、普通会話の中で「神戸」が出てくると、暗黙のうちにこの意味で使われていることが多い。
- 明治29年-大正9年の神戸市
- 現在の長田区・兵庫区・中央区に相当する。灘区を含んでいることも多い。上記の旧神戸町+周辺地域という感じで、神戸市街地の延長として認識されている。西区や北区など、市内の外れの地域で単に神戸と言うと、このエリアまたはもっと狭い地域を指す。
- 現在の神戸市
- 実際神戸市全体を神戸と呼ぶことは多いが、都心から20km,30km離れた地域まで含む広大なエリアである。市の半分は山林、1/4は農村地帯で、多くの人の持つ神戸のイメージとはかけ離れた地域が大半である上に、隣の市の文化圏である地域[3]もある。
関連リンク[編集]
関連項目[編集]
脚注[編集]
参考文献[編集]
- ↑ 神戸人 最寄り駅に必ず「阪急」を付けるプライド
- ↑ 寒村といっても、西国街道沿いの立地もあり、人口2000人を超える大きな村であった。
- ↑ 西区、垂水区、北区の北半分、東灘区
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