福島市
福島市(ふくしまし)は、福島県に位置する市である。福島県の県庁所在地でもある。市の人口は県内3位である。
概要[編集]
福島県の北東部、福島盆地の南部に存在する市であり、阿武隈川と須川が合流するあたりに市街が存在する。ここは安土桃山時代の文禄年間から、城下町として発展していった。市街地中央部北側には暁参りで有名な信夫山がそびえており、街並みを縫うように南北に阿武隈川が貫流している。
福島県の県庁所在地として、同県中通り北部の産業や交通の中心をなしており、県下で二番目に市制施行した。一方、1960年代にいわき市や郡山市のように大型合併を行っていない。
昨今、県全体の経済や交通は、県中央の郡山市が拠点性を高めつつあり、県全体では政治・行政、文化、教育の中心地に埋没しつつあり、顕著な県庁所在地一極集中の好例とされる山口市とは対照的な立ち位置になっている。
2020年には、当市出身の作曲家である古関裕而を題材とした、「朝ドラ誘致」の先例となったNHK連続テレビ小説『エール』が放送された。
立地について[編集]
明治の県成立時から、県内の他地域からは福島の県庁立地に不満の声があり、明治期も「師範学校」を当地に残しつつ、旧制「第一中学校」を郡山周辺(現在の安積高校)に移転するといった県のバランスに腐心した施策を行っている(青森県、長野県も同様の施策を実施している)。
昨今、経済や交通の中枢を喪失しつつあるとはいえ、県の北部という決してバランスのいい位置にはないにもかかわらず、県庁関係という政治的機能だけでなく、県立の大学や文教施設などが集中しており(これは県予算が他地域に比べ明らかに優先的に配分されていることに他ならない)、その結果当然のことながら不満が再燃している。
郡山市は福島県の地理的中心に位置しており、アクセスもしやすい。最近のトピックとしては東京オリンピックの野球ソフトボールの会場は、原発の影響を強く受けそこから復活しつつあるエリアではなく、県庁所在地が会場になっているという状況になっている。復興五輪と言ってはいるが、結局事故で苦心したエリアではなく福島市がいいとこ取りをした格好になっている。