愛媛県
愛媛県(えひめけん)は、日本の四国地方の県。県庁所在地は松山市。
概要[編集]
四国地方の北西部から北中部に位置する。1876年(明治9年)8月から1888年(明治21年)12月2日以前は現在の香川県を含んだ県域(大愛媛県)だったが、以降の県域は令制国の伊予国域に相当する。
人口は四国最高の141万人。(四国で唯一の100万を超えている県。ただし人口密度は香川県に次ぐ2位)。
当県からノーベル賞受賞者を3人輩出している。
当県の地域区分[編集]
東予地方、中予地方、南予地方に分かれ、それぞれの地区で習慣、風習や方言(方言からは、東予、中予は関西とのつながり、南予とは九州とのつながりが深かったことが伺える)などに違いがみられる。もちろん東予、中予、南予のなかでも微妙に違いがある。そうしたこともあり、一定数の反論があるが、概して東予、中予、南予の各地域内では、多様性が最も残っているエリアという側面もある。
東予地方は瀬戸内工業地帯に属し、工業が盛んであるが、平野部の南には石鎚山はじめ四国山地がそびえ立っている。今治、西条、新居浜と人口10万人以上の都市が続き、県最東端の四国中央市も人口で7万を超える人口分散型のエリアである。
中予地方の松山市は、平成大合併で北条市合併に成功したこともあり、人口規模では四国の都市では最多である。また、坊っちゃんで有名な夏目漱石もこの地に関連している。そのため、愛媛(特に松山市周辺)には坊ちゃんの名前を冠した施設が多い。(坊ちゃんスタジアム、坊ちゃん列車など)。また久万高原町のように山に囲まれた地域も多い。
南予地方は宇和島市が拠点性で一歩ぬけたところがあるが、交通の便が県内でも悪い地域が多い。漁業が盛んな海に面した地域がある一方、山がちな地域もあり、高知県境の山々を越えるトンネルが多く建設されている。水産業から四国カルストに至るまで南予地域に属する。
愛媛県の市町村[編集]
平成の大合併では自治体の合併が盛んに行われ、東温、西予の2市が新たに成立の一方、3市および宇摩、周桑、温泉、東宇和の4郡が合併により消滅している。
松山市 | - | 道後温泉で有名で、温泉郡の一角を構成していたエリアも。県庁所在地であるため主要なイベントや大きなイベントは本市で行われることが圧倒的に多く、受ける経済効果なども大きい。結果他の自治体はその分冷遇された形になっている。平成の大合併で北隣の北条市を編入している。 | |
東温市 | - | 愛大病院、愛媛医療センターがあり、全国でも有数の医療が充実している都市。なお東温市も市制施行前は温泉郡であった(東温市とは、温泉郡の東部を意味する)。さくら湯など温泉施設もある。松山市郊外の住宅地と言う側面も有るが、一歩山の中に入れば四国山地の一角というのふさわしい光景を体感することも出来る。 | |
伊予市 | - | 美しい夕日を見ることができ(特に旧双海町が名高い)、また伊予灘サービスエリアは恋人の聖地にもなっている。 | |
今治市 | - | 人口四国5番目の(特別扱いを受けることが何かと多い県庁所在地以外では四国で最も人口が多い)市。岡山理大の獣医学部創設で話題になった。今治タオルは世界的に有名。また、しまなみ海道、サッカーFC今治の本拠地がある。こういった努力にもかかわらず、今治市の将来は厳しい者がある。 | |
西条市 | - | 石鎚山の麓に広がる都市。江戸時代の1670年以降、西条藩は紀州徳川家の支藩であった。西条祭りで有名「一年は祭りに始まり、祭りに終わる」とすら言われている。新幹線の父十河信二の出身地で戦後直後に市長を務めた。平成の大合併で北西の東予市を編入している。 | |
新居浜市 | - | 江戸時代に別子銅山から産出された銅の積み出し港として栄え、その後の工業都市へとつながる。新居浜太鼓祭りは、阿波踊り、よさこいと並び、四国三大祭りに数えられている。しかし県庁所在地ではないが故の悲哀、阿波踊り、よさこいと比べて知名度は圧倒的に低く経済効果も少ない。また愛媛大学工学部は今でこそ松山市に拠点を置いているが、産声を上げたのは新居浜市であり、県内唯一の工業高等専門学校が設置されている。 | |
四国中央市 | - | 地理的に四国の瀬戸内側のほぼ中央に位置し、香川県と徳島県に接する。四国の主要高速道路も同市にある川之江JCTと川之江東JCTで互いに分岐、接続しており、四国の交通網の要衝である。平成の大合併で川之江市と伊予三島市他が合併。 ノーベル物理学賞受賞の眞鍋淑郎の出身地である。 | |
西予市 | - | 名前は西予市だが、南予地方の都市である。卯之町は重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。雑巾がけレースZ-1グランプリがあり、野村町エリアでは、乙亥大相撲でも知られている。また、愛媛県歴史文化博物館もある。 | |
宇和島市 | - | 南予地方最大の都市で、南予の中心地的役割を担う(しかし南予の住民の中には、多くの人が南予のイメージとして宇和島市を上げることに抵抗感を感じる者もいる)。江戸時代、中心部は仙台伊達家の分家、宇和島伊達家の城下町として栄え、史跡宇和島城があり、吉田町は宇和島伊達家の支藩があった。真珠の養殖が盛ん。 | |
大洲市 | - | 大洲城を有した城下町で、「おはなはん」のロケ地となった伊予の小京都と呼ばれる町並で売っている。西隣の八幡浜市と南予北部の中枢を争っていて、地裁・家裁支部が置かれている。 ノーベル賞受賞の中村修二が高校時代を過ごした街。帝京大学オーナー家の故地で系列の高校がある。 | |
八幡浜市 | - | 港町として「じゃこ天」が名物の側面のほか、「真穴みかん」、「日の丸みかん」など全国的にも有名なブランドみかんの産地。 | |
上島町 | - | 瀬戸内海に浮かぶ島で構成されている。高等教育機関として弓削商船高専がある。 | |
久万高原町 | - | 面積県内最大、四国カルストや面河渓などが有名。 | |
伊方町 | - | 伊方原発、佐多岬で有名。海上で大分市に隣接している。 | |
松前町 | - | 松山市の郊外という位置づけで語られることが多く、難読地名の町。郊外型の大型のアウトレットモールがある。 | |
砥部町 | - | 砥部焼の産地として有名。県立とべ動物園があるほか、サッカーJ2愛媛FCのホームゲーム開催地として欠くことが出来ない県立陸上競技場がある。県施設充実後、発展著しいが軌道系交通に欠けるのが難点。 | |
内子町 | - | 純和風様式の本格的な芝居小屋内子座があり、また八日町護国の町並みが重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。2009年にはミシュランガイド日本版で1つ星を獲得している。1986年の予讃新線開業後は県内外からの往来が便利になった。ノーベル文学賞受賞の大江健三郎の出身地としても著名。 | |
松野町 | - | 山間部にあり、国立公園「滑床渓谷」を有する。かつては、土佐街道の要所で、物流・交易の場として栄え、その町並みはいまも保存されている。 | |
鬼北町 | - | 林業、農業が主な産業。また、漁業は主に町内を流れる広見川でおこなわれている。 | |
愛南町 | - | 牡蠣の養殖など漁業が盛ん。東側で高知県宿毛市と接している。 |
隣接する県[編集]
教育[編集]
大学[編集]
- 国公立
- 私立
見どころ[編集]
文化[編集]
愛媛県舞台の作品[編集]
- 連続テレビ小説
- 大洲市舞台で現在も名作と言われる「おはなはん」が1966年度に放送されたのみで、半世紀近く後続がない。なお、ヒロインは実在で実際は徳島市出身だったが、古い町並みが残る大洲に白羽の矢が立った。
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