東急東横線
東急電鉄 TY 東横線 | |
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5050系 (代官山駅) | |
基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 | 東京都、神奈川県 |
起点 | 渋谷駅 |
終点 | 横浜駅 |
駅数 | 21駅 |
路線記号 | TY |
路線色 | 赤色 |
開業 | 1926年2月14日 |
所有者 | 東急電鉄 |
運営者 | 東急電鉄 |
使用車両 | 使用車両の節を参照 |
路線諸元 | |
路線距離 | 24.2 km |
軌間 | 1,067 mm |
線路数 | 複々線(田園調布 - 日吉間[1])、複線(左記以外) |
電化方式 | 直流1,500 V 架空電車線方式 |
閉塞方式 | 車内信号式 |
保安装置 | ATC-P |
最高速度 | 110 km/h |
東急東横線(とうきゅうとうよこせん -Tokyu Toyoko Line)は、東京都渋谷区の渋谷駅から自由が丘駅・武蔵小杉駅・菊名駅を経由し、神奈川県横浜市西区の横浜駅までを結ぶ、東急電鉄の鉄道路線である。路線記号はTY 。
概要[編集]
東京都渋谷区の渋谷駅から横浜市西区の横浜駅を結ぶ東急電鉄の路線。
東急田園都市線・小田急線・京王井の頭線と並ぶ富裕層が多い人気路線。沿線は田園調布や自由が丘など数多くの人気スポットや高級住宅街があり、憧れの路線として紹介されている[2]。
田園調布駅 - 日吉駅間は、東急目黒線と並行する複々線区間。2023年3月18日に相鉄・東急直通線が開業し相鉄線との直通を開始し、東急・相鉄沿線から新横浜駅での新幹線乗り継ぎが向上する。
2022年7月29日、有料座席指定サービス「Q SEAT」を東横線で開始すると発表される[3]。2022年10月24日から一般車両として運行開始し、2023年8月10日から下りの急行でサービス開始。
直通電車が多いが、各駅停車は渋谷発着が多く設定されている。みなとみらい線とは、ほぼすべて直通で運行されており、特急・急行等は、ほぼすべて東京メトロ副都心線経由で西武有楽町線や東武志木方面との直通運行がされている一方、かつては、中目黒駅で接続する東京メトロ日比谷線との直通列車が菊名駅まで設定されていた。
東京と横浜を結ぶ路線としては、他にJR東海道線と京急本線がある。東京では渋谷・新宿といった山手から、横浜ではみなとみらいや中華街といった代表的な観光地から利用可能なことが東横線の大きな特徴である。両地区の移動はJRも使えるが、新宿・渋谷と桜木町・関内を直通する列車は設定されていない。
種別[編集]
- ■ S-TRAIN
- ■ 特急
- ■ 通勤特急
- ■ 急行
- ■ 各駅停車
駅一覧[編集]
田園調布駅 - 日吉駅間の複々線区間で並走している目黒線の停車駅などについては東急目黒線を参照。また、便宜上みなとみらい線を掲載している。詳細はみなとみらい線を参照。
- 凡例
- ●:停車、◇:運転停車、|:通過
- 駅番号は、2012年(平成24年)2月上旬から順次導入[4]。
- 各駅停車はすべての駅に停車する(表では省略)。
- 接続路線および備考の括弧内は接続路線の駅番号など
管理会社 | 路線名 | 駅番号 | 駅名 | 営業キロ | 停車駅 | 接続路線 | 地上/地下 | 所在地 | ||||||
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駅間 | 累計 | 急行 | 通勤特急 | 特急 | S-TRAIN | |||||||||
F 東京メトロ副都心線経由 SI 西武池袋線・TJ 東武東上線直通 | ||||||||||||||
東急電鉄 | 東急東横線 | TY 01 | 渋谷駅 | 0.0 | - | ● | ● | ● | ● | F 東京メトロ副都心線直通 DT 東急田園都市線 (DT 01)・Z 東京メトロ半蔵門線 (Z-01) IN 京王井の頭線 (IN01)・G 東京メトロ銀座線 (G-01) JY 山手線 (JY 20)・JA 埼京線・りんかい線直通 (JA 10) SO 相鉄・JR直通線・JS 湘南新宿ライン (JS 19) |
地下 | 東京都 | 渋谷区 | |
TY 02 | 代官山駅 | 1.5 | 1.5 | | | | | | | | | 地上区間 | ||||||
TY 03 | 中目黒駅 | 0.7 | 2.2 | ● | ● | ● | ◇ | H 東京メトロ日比谷線 (H-01) | 目黒区 | |||||
TY 04 | 祐天寺駅 | 1.0 | 3.2 | | | | | | | | | |||||||
TY 05 | 学芸大学駅 | 1.0 | 4.2 | ● | | | | | | | |||||||
TY 06 | 都立大学駅 | 1.4 | 5.6 | | | | | | | | | |||||||
TY 07 | 自由が丘駅 | 1.4 | 7.0 | ● | ● | ● | ● | OM 東急大井町線 (OM 10) | ||||||
TY 08 | 田園調布駅 | 1.2 | 8.2 | ● | | | | | | | MG 東急目黒線 (MG 08) | 地下 | 大田区 | ||||
TY 09 | 多摩川駅 | 0.8 | 9.0 | ● | | | | | | | MG 東急目黒線 (MG 09)・TM 東急多摩川線 (TM 01) | 地上区間 | |||||
TY 10 | 新丸子駅 | 1.3 | 10.3 | | | | | | | | | MG 東急目黒線 (MG 10) | 神奈川県 | 川崎市 中原区 | ||||
TY 11 | 武蔵小杉駅 | 0.5 | 10.8 | ● | ● | ● | ◇ | MG 東急目黒線 (MG 11) JN 南武線 (JN 07)・SO 相鉄・JR直通線 JS 湘南新宿ライン (JS 15)・JO 横須賀線 (JO 15) | ||||||
TY 12 | 元住吉駅 | 1.3 | 12.1 | | | | | | | | | MG 東急目黒線 (MG 12) | ||||||
TY 13 | 日吉駅 | 1.5 | 13.6 | ● | ● | | | | | MG 東急目黒線 (MG 13)・G 横浜市営地下鉄グリーンライン (G 10) | 横浜市 | 港北区 | ||||
SO SH 相鉄・東急直通線〈羽沢横浜国大・海老名〉直通 | ||||||||||||||
TY 14 | 綱島駅 | 2.2 | 15.8 | ● | | | | | | | |||||||
TY 15 | 大倉山駅 | 1.7 | 17.5 | | | | | | | | | |||||||
TY 16 | 菊名駅 | 1.3 | 18.8 | ● | ● | ● | ◇ | JH 横浜線 (JH 15) | ||||||
TY 17 | 妙蓮寺駅 | 1.4 | 20.2 | | | | | | | | | |||||||
TY 18 | 白楽駅 | 1.2 | 21.4 | | | | | | | | | 神奈川区 | ||||||
TY 19 | 東白楽駅 | 0.7 | 22.1 | | | | | | | | | |||||||
TY 20 | 反町駅 | 1.2 | 23.3 | | | | | | | | | 地下区間 | ||||||
TY 21 | 横浜駅 | 0.9 | 24.2 | ● | ● | ● | ● | JT 東海道線 (JT 05)・JO 横須賀線 (JO 13) JS 湘南新宿ライン (JS 13) JK 京浜東北線・根岸線 JH 横浜線 (JK 12) SO 相鉄線 (SO 01)・KK 京浜急行線 (KK 37) B 横浜市営地下鉄ブルーライン (B 20) |
西区 | |||||
横浜高速鉄道 | みなとみらい線 | MM 01 | 横浜 から 0.0 | |||||||||||
MM 02 | 新高島駅 | 0.8 | 0.8 | | | | | | | | | |||||||
MM 03 | みなとみらい駅 | 0.9 | 1.7 | ● | ● | ● | ● | |||||||
MM 04 | 馬車道駅 (横浜市役所) |
0.9 | 2.6 | ● | ● | | | | | 中区 | ||||||
MM 05 | 日本大通り駅 (県庁・大さん橋) |
0.6 | 3.2 | ● | ● | | | | | |||||||
MM 06 | 元町・中華街駅 (山下公園) |
0.9 | 4.1 | ● | ● | ● | ● |
- 緩急接続が可能な駅:渋谷駅・自由が丘駅・菊名駅
- 通過待ちが可能な駅:祐天寺駅(上下線で中線を共用)・元住吉駅
- 折り返し可能な駅:渋谷駅・自由が丘駅・武蔵小杉駅・菊名駅・横浜駅
廃駅[編集]
※日付は最終営業日の翌日
- 1946年(昭和21年)6月1日廃止:並木橋駅(渋谷 - 代官山間)、新太田町駅(東白楽 - 反町間)
- 1950年(昭和25年)4月8日廃止:神奈川駅(反町 - 横浜間)
- 1953年(昭和28年)4月1日廃止:工業都市駅(武蔵小杉 - 元住吉間)
- 2004年(平成16年)1月31日の横浜 - 桜木町間廃止に伴い、以下の両駅が廃止された。
列車種別詳細[編集]
S-TRAIN[編集]
詳細は「S-TRAIN」を参照
特急[編集]
最速達種別で、渋谷 - 横浜 - 元町・中華街間の移動における主力列車。
- 種別・行先表示は、当初は白地橙字+橙地白字で「特急桜木町」と表示されていたが、2011年現在は橙地白文字+黒地白文字で「特急元町・中華街」と表示される(どちらも「特急」の部分には枠がつく)。西武・東武の車両もこの表示に準じている。なお、東京メトロの車両(7000系・10000系)の種別表示は、当初は急行同様に無点灯の地に赤文字で特急となっていたが、直通開始後は橙文字の特急に変更された。
- 2008年1月13日に運転された「さようなら8000系臨時特急」では、運行開始初日に一番列車に充当した8000系8017Fによって運転された。また、通常停車しない元住吉駅にも停車したため、種別・行先表示に「特・元住吉」・「特急元住吉」と前後で違う表示がなされていたほか、元住吉では「特急が特急の通過待ち」という珍しいシーンも見られた。
- 2016年3月26日のダイヤ改正で、副都心線内急行・西武線内快速急行・東武東上線内急行となる列車について「Fライナー」の愛称が与えられる。「Fライナー」の特急の種別表示はフルカラーLED表示では緑のFロゴマークと橙地白文字で白枠とともに「F特急」、3色LED表示では緑のFロゴマークと橙文字で「{F特急」と表示される。
- 日中は毎時4本運行。原則として、元町方面、新宿方面とも直通する。
通勤特急[編集]
朝夕に運転。特急停車駅に加え、日吉・馬車道・日本大通りの3駅にも停車する。
- 通勤特急種別が出来た背景には、日吉駅の特急通過がある。急行停車駅の中でも元々かなり乗降客の多い日吉駅であったが、特急を通過させたことにより、ラッシュ時を中心に、『隔駅停車』と比喩された急行に乗らざるを得なくなり、クレームが頻繁に起こった。それが、主にラッシュ時のクレームが多かった事から、日吉駅は特急は通過させるが、新たに日吉駅を停車させる特急をと言う事で開始された。
- 乗り入れ先のみなとみらい線内では新高島駅をのぞいたすべての駅に停車する(急行も同様)。所要時間は渋谷 - 横浜間最短27分、自由が丘と菊名で各駅停車に連絡し、これに加えて元住吉で各駅停車を追い抜く通勤特急もある。だが、朝ラッシュ時間帯上りの一部の通勤特急では、日吉駅到着前に自由が丘で抜かす各駅停車に追いついてしまうものもあり、結果として元町・中華街 - 渋谷間の所要時間が46 - 47分(朝ラッシュ時間帯標準は42 - 43分)になり、最速の各停より数分速い程度になっている。
- 車両の行先表示や、駅構内に設置されている一部の発車標では、表示スペースが狭いこともあり「通特」と省略の上で表示されており[5]、フルカラーLEDならびに幕式車では、白背景に「通」を赤文字、「特」を橙文字で、橙色の枠囲みをつけた通特の表示となっている。東京メトロの車両は、当初は急行同様に無点灯の地に赤文字で通勤特急となっていたが、直通開始後はフルカラーLED同様の文字色と枠構成で通特の表示となる。
- また、英語表記は「Com. Exp.(=通勤急行)」である。これに対し、英語放送やみなとみらい線内の案内板では「Commuter Limited Express」[6]と表記されている。ただし、乗客から「携帯電話や優先席などのマナーアナウンスを適宜実施してほしい」との意見が多くあり、車掌による車内マナーのアナウンスを実施するために、2005年10月頃から2011年7月末まで一時的に全時間帯で英語放送が省略されていたほか、通勤特急が運転される平日朝・夕ラッシュ時間帯は英語放送が省略されている。
急行[編集]
終日設定されている。
- 特急が登場する前は東横線唯一の優等種別であり、目蒲線の分離までは多摩川駅(当時は多摩川園駅)を通過していた。
- 種別名が「急行」という割には停車駅が多く、横浜 - 菊名間の4駅を通過する区間をのぞくと、1駅おきに停車あるいは2駅以上連続して停車しており、逆に2駅以上連続して駅を通過する区間がない。2駅以上連続して停車する区間は、自由が丘 - 多摩川間(3駅連続)、日吉 - 綱島間(2駅連続)、みなとみらい - 元町・中華街間(4駅連続)である。これは京王線の快速などと類似している。
- 停車駅が多いが、特急および通勤特急と比べても所要時間が大きく変わらない。これは、線形が悪いことや過密ダイヤ等の理由により特急・通勤特急はあまりスピードが出せないことと、定期ダイヤでは急行が特急・通勤特急の待ち合わせを行うことがないためである。ただし前述の通り直通先の副都心線内では平日朝ラッシュ時間帯を除きほとんどが各駅停車となるため、東新宿駅において急行・通勤急行(東横線内では特急・通勤特急)の通過待ちを行う。このため池袋駅・小竹向原駅より先での最先着列車にはならない。
- フルカラーLEDならびに幕式の種別表示は、赤背景に白文字の急行であり、西武車は自社線内の急行表示とは別に設定されている(逆に東急車には西武に準拠したカラーの副都心線用の急行表示が設定されている)。3色LED表示の車両では、無点灯の地に赤文字で急行となる。
- 7200系以前の車両が急行運用に就く時は「急行」の種別表示札を装着して運用していた。8000系も「急行」の種別表示札を装着していたが、後に方向幕に種別表示を行うようになった。当初は赤地に白文字の「急 - (行先)」だったが、「急行(白地赤文字)(行先・赤地白文字)」を経て、末期は「急行(赤地白文字)(行先・黒地白文字)」を表示していた。また、みなとみらい線開業前後に方向幕(LED装備車はLED)の更新が行われ、英文も併記(EXPRESSと表示)されるようになった。
- 2023年3月18日に東急新横浜線が開業してからは、毎時2~4本程度新横浜・相鉄線方面に直通する急行が運転されている。その大半は湘南台発着だが、一部海老名・大和・西谷・新横浜発着の急行もある。
- 日中は、「元町-横浜-渋谷-新宿方面」、「元町-横浜-渋谷」、「二俣川方面-日吉-渋谷-新宿方面」の3系統がそれぞれ毎時2本ずつ運行する。
各駅停車[編集]
- かつて朝ラッシュ時間帯においては、途中中目黒駅で一部の列車が相互直通運転を行っていた東京メトロ日比谷線が混雑などの影響により慢性的に遅延していて小規模なダイヤ乱れが起きていた。この小規模なダイヤ乱れを直すため、例えば自由が丘駅で優等列車との待ち合わせをするところを、予定を変更して元住吉駅での優等列車の通過待ちになるケースが多々あった。
- 長らく方向幕に種別表示を行っていなかったが、みなとみらい線開業を控えた2004年1月までに、すべて英文を併記(LOCALと表示)した上で、青地白文字の各停という種別表示を開始した。なお、東京メトロの車両の行先表示器や同7000系の車内表示器は3色LEDであり青色を出せないため、各停表示を緑色で代用し、各停としている(かつて走っていた8000系の行先表示器や9000系の車内表示器も同様の理由で緑色で代用していた)。東京メトロの車両では、当初は自社線ならびに西武線同様に橙文字の各停での表示となっていたが、直通開始に合わせて東急線用の表示が設定された。
- 日中は毎時8本運行する。元町方面には全列車が直通するが、新宿方面には毎時6本に限り直通する。
直通運転[編集]
みなとみらい線[編集]
直通しない定期運用は、渋谷駅発横浜行最終電車(東横線)と横浜駅発元町・中華街行の始発列車(みなとみらい線)それぞれ1本だけである。すなわち、東横線とみなとみらい線は路線名が違うだけで、事実上ひとつの路線と化している。その例として、東横線とみなとみらい線の列車種別が全く同一であり、横浜駅では会社間における乗務員の交代を行わず、東急の乗務員が引き続きみなとみらい線内を通しで乗務すること、横浜高速鉄道は独自に検車区を設けておらず、自社車両であるY500系が東横線の元住吉検車区所属であることが挙げられる。さらに、みなとみらい線内の駅業務においても東急の子会社である東急レールウェイサービスが受け持っている(制服は横浜高速鉄道のものを着用)。これらは、京成線と芝山鉄道線においても同様の例が見られる。
副都心線[編集]
東急東横線の優等種別は特急、通勤特急、急行の3種類、副都心線は急行、通勤急行の2種類、西武池袋線は快速、準急の2種類で、東武東上線は直通列車の全列車が各駅停車など、それぞれの路線で異なっている。現在は副都心線内の日中運行の急行飯能行が西武線内は快速として運行され、有楽町線の小手指行が西武線内で準急として運行されているが、こうした運行形態の統一がなされるかは今のところ発表がない。なお、副都心線内の急行で東武東上線に直通する列車は、全列車が各駅停車で運行されている。
日比谷線[編集]
副都心線開業により、長らく行われてきた日比谷線への乗り入れが終了した。直通開始時は日吉駅までの運行だったが、1988年(昭和63年)に日吉駅地下化工事に伴い暫定的に菊名駅まで延長されることになった。菊名駅まで延長運転したことについて利用客からの評判が良かったため、継続されることになった[7]。
日比谷線直通列車は通常は全列車が各駅停車として運転されたが、臨時列車としてゴールデンウィーク・夏休み・クリスマスなどのシーズンには、日比谷線直通の「みなとみらい号」が運転されることがあった。
朝ラッシュ時に日比谷線内で遅延が発生した場合、東横線との直通が打ち切りになったり、東横線渋谷発着の運行が優先され、日比谷線直通の運行が後回しにされることがあった。朝ラッシュ時においては、日比谷線が慢性的に遅延しているため、朝の東横線への直通列車は、1分から5分程度の小規模なダイヤの乱れが多く見られた[8]。その影響で、急行の待避駅が自由が丘駅から元住吉駅へ変更されたり、上記の例のように、運行順序が変更されている場合には、各駅停車が直通列車の待ち合わせを行う場合もあった。
また、上り線では日比谷線への直通列車が中目黒駅手前で停止しているため、後続の渋谷行に遅延が生じることもよく起きていた。そのため、近年では東横線のダイヤが改正される度に、朝の最混雑時間帯における日比谷線直通電車を少しずつ渋谷駅行の各駅停車に置き換える動きが見られる。これは、中目黒駅で渋谷行を待つ利用客が多いことで同駅がとても混雑することや、前述の遅延問題が挙げられる。なお、逆に日比谷線と東武伊勢崎線との直通運転は増加傾向にある。
日比谷線直通列車の多くは元住吉駅において特急の通過待ちを行っていた。また、中目黒駅では本線系統の優等列車に連絡する列車も多かった。日中時間帯に大倉山駅 - 日吉駅間でこの列車(元住吉駅で特急の通過待ちを行う日比谷線直通列車)に乗った場合、日吉駅で目黒線の急行列車に一旦乗り換え、武蔵小杉駅で再度東横線の特急(元住吉で日比谷線直通列車を追い越した特急)に乗ることが可能である。逆に、渋谷駅発の特急に乗車すると武蔵小杉駅で目黒線の急行に接続し、日吉駅まで早く到達することができ、このうち渋谷駅毎時0分及び30分発の特急の場合は、元住吉駅で日比谷線からの直通(各停菊名駅行)を追い抜くので、前述の方法で日吉駅まで向い、特急に追い抜かれた各停菊名駅行に再度乗り換えることで、綱島駅と大倉山駅により早く到着することができる。ただし、これらの方法はダイヤが乱れている場合にはこの限りではないので注意されたい。
特急運転開始以前は日吉駅や元住吉駅で日比谷線直通が後続の渋谷発着の各停を先行させるという各駅停車が各駅停車の待ち合わせをする珍しい光景も見られた。日比谷線直通終了時点では、平日夜間の下り1本が菊名駅において行っていた(渋谷発の各駅停車が日比谷線直通列車の到着を待つ)。このほか、前述のダイヤ乱れ時の順序入れ替え時にも見られることがある。
日比谷線内での号車番号表記は東急の車両は北千住寄り先頭車が1号車、東京メトロの車両は中目黒寄り先頭車が1号車と逆だったが、2011年に東京メトロの車両の号車番号表記も北千住寄り先頭車を1号車に変更したため[9]、逆向きは解消された。
非常時において、日比谷線との直通運転が中止された際には03系が通常運転されない渋谷駅まで運転されることがあったが、「渋谷」という行先表示が無かったため、「北千住」や「臨時」などと表示して渋谷まで運転された。その際は、行先表示が「北千住」であるにもかかわらず渋谷駅へ向かうとのアナウンスがあったことから、利用者はしばしば戸惑う事例がみられたため、車掌や駅におけるアナウンスで次のように頻繁に案内されることが多かった。
- (例)「○○駅で△△が発生したため日比谷線との直通運転を中止しております。そのため、この電車は北千住行と表示されておりますが、日比谷線には直通せず、東横線の渋谷駅まで運転致します」
車両[編集]
5000系のうち東横線に在籍しているのは5118F・5119F・5121F・5122Fである。この4編成は2号車(増設)と7号車の他、3号車にも車椅子スペースを設けている[10][11][12][13]。
2004年に本路線に投入された5050系は、従来の車両より車体幅が2センチ程度大きい。そのため、カーブを伴う駅(大倉山駅、代官山駅、渋谷駅など)においては、ホームのコンクリートを削る作業が終電後に行われた経緯がある。5169F以降(2010年製造分)の付随車(4・5号車の一部)には5000系から改番および電装解除・パンタグラフが取り外された車両が組み込まれている。この改番車両は内装が東横線仕様の赤系統と異なり、田園都市線仕様の青系統のままなので容易に判別が付く。2010年度投入分から、副都心線直通に対応する機器を搭載している。
5080系は転落防止幌装備編成のみが乗り入れる。
その他[編集]
- 2000年1月30日午前10時 - 都立大学駅の駅員が乗客の質問にキレて、暴行し、全治1年の重傷を負わせる。懲戒解雇される。[14]
- 2000年9月24日 - 田代まさしが都立大学駅構内において帽子、サングラス、マスクという姿で女性のスカートの中を盗撮しようとしている様子を目撃者が通報。不審人物として警察が任意同行し事情聴取、東京都迷惑防止条例違反で書類送検。この事件に触れるメディアが全くないことを疑問に思った通報者が各媒体に連絡を入れて徐々に公になる。同年10月4日に事件が発覚し、テレビリポーターに盗撮した理由を聞かれ「『ミニにタコが出来る』というタイトルのギャグ映像を作ろうとしていた」と弁明した。
- 2006年
- 4月2日 - 渋谷駅の男性駅員(34)が乗客を呼び止め、事務室に連れて行き、顔を殴った。東急電鉄は1週間後に諭旨解雇した。解雇の事実が判明したのは2ヵ月後である。[15]
- 4月27日 - 中目黒駅に停車した急行列車のホームと反対側のすべてのドアが開く事故があった。転落者や負傷者は無し[16]。
- 8月26日 一部の駅において駅構内における接近放送の声の主と、当駅止まりの電車と回送の言い回し(「ご乗車できませんのでご注意ください」→「ご乗車にはなれません」)が変更された。順次拡大され、9月24日の元住吉駅が高架化された日に全駅で統一された(元住吉は高架化時から使用)。これは、新たな行先として武蔵小杉行などが生じることで行った措置である。
- 9月24日 - 元住吉駅がリニューアルされ、島式ホーム2面4線の地上駅から、東横線では唯一の通過線2本を持つ島式ホーム2面6線の高架駅となった。その代わりに当駅から地上にある元住吉検車区への入出庫が不可能となったため、元住吉検車区へと向かう列車は両方向とも、一つ手前の武蔵小杉まで客扱い(武蔵小杉行として運転)をし、後に目黒線に転線した上で車庫線へと向かう。ただし、最終電車(上下線それぞれ1本)は今まで通り当駅止まりであり、当駅で留置された後に翌日の始発電車として扱われる。また、当駅までの客扱いは行われないが通過線に留置する電車もある。当駅では、早朝・朝ラッシュ時間帯・深夜において各駅停車が優等列車の通過待ちを行い、主に日中は日比谷線(からの)直通電車が優等列車の通過待ちを行うダイヤが組まれている。かつては隣の日吉駅で緩急接続や通過電車の待ち合わせを行っていたが、2007年8月23日のダイヤ改正からすべて当駅での通過待ちに変更された。
- 2008年
- 5月8日 - 車内における自動放送の一部内容を更新。新たに日吉駅における乗換案内(横浜市営地下鉄)が追加され、武蔵小杉駅における乗換え案内は「JR南武線ご利用のお客様は乗り換えです」が「JR線ご利用のお客様は乗り換えです」に変更された。
- 5月20日 - 8時53分頃から9時14分頃までの間、武蔵小杉1号踏切において、武蔵小杉駅から目黒線の線路を経由して元住吉検車区へと向かう複数の東横線と目黒線の列車が通過する際、最後の1両まで通過しきれていないにもかかわらず、踏切の遮断機が上がるという事象が起きた。歩行者や自動車などとの接触事故などは起きなかった[17]。
- 5月28日 - 23時59分頃、渋谷駅発元町・中華街駅行の各駅停車が妙蓮寺駅を発車する際、ドアが開閉する事故が起きた。その間、電車は約50センチほど走行した。負傷者は無し[18]。
- 6月22日 - 車内における自動放送の一部内容を更新。新たに日吉駅における目黒線の乗換案内が追加され、渋谷駅においては「副都心線」の乗換案内追加と、それまで京王井の頭線を単に「井の頭線」と案内していたものを会社名を含めた「京王井の頭線」に改めた。
脚注[編集]
- ↑ 東急目黒線との方向別複々線
- ↑ 憧れのあの街とこの街をつなぐ東急線沿いに住まう
- ↑ 東横線におけるロング・クロス転換車両の導入について
- ↑ 東急線全駅で駅ナンバリングを導入します - 東京急行電鉄、2012年1月26日、2012年11月19日アーカイブ取得
- ↑ 車両の行先表示は、副都心線との直通開始前は一部略さずに表示していたが、直通開始後は全て省略表示に統一された。
- ↑ 東京メトロの車両では当初、「Commuter Ltd.Exp.」と表示されていた。
- ↑ キャンDVDブックス『東急おもしろ運転徹底探見』(JTBパブリッシング)より
- ↑ これは、日比谷線の折り返し時間が短い(通常では10分程度、ホームでそのまま折り返しでも5分以上は確保。東武鉄道久喜駅では20分以上確保している)上に、日比谷線内の所要時間が朝ラッシュ時間帯と日中と変わらない(北千住 - 中目黒間43分)ことで、とりわけ乗降に時間を要する朝ラッシュ時間帯において混雑が増せば増すほど遅延が拡大するためである。
- ↑ 乗り換え・出口案内:日比谷線 - 東京地下鉄公式サイト
- ↑ 東急5000系5122編成が東横線で営業運転を開始(railf.jp)、
- ↑ 東急5000系5118編成が東横線で運用開始(同上)
- ↑ 東急5000系5119編成が東横線仕様になり試運転実施(同上)
- ↑ 5121Fは交通新聞社『鉄道ダイヤ情報』2010年10月号「私鉄DATA FILE」による。
- ↑ 東急電鉄の暴行事件
- ↑ 「客につばかけられて殴打。東急が渋谷駅の駅員解雇」朝日新聞2006年6月3日
- ↑ http://www.tokyu.co.jp/railway/railway/mid/oshirase/owabi_060427kaihi.htm
- ↑ http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/news/080520-2.html
- ↑ http://www.tokyu.co.jp/railway/railway/mid/oshirase/owabi_080529.html
外部リンク[編集]
東急電鉄 (東急) の鉄道路線 |