JR和田岬線

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山陽本線 > JR和田岬線
和田岬線
基本情報
日本国旗.png日本
所在地兵庫県
種類普通鉄道在来線幹線
起点兵庫駅
終点和田岬駅
駅数2駅
経由路線山陽本線
電報略号サヨホセ
開業1890年7月8日
所有者西日本旅客鉄道
運営者西日本旅客鉄道
使用車両103系または207系
路線諸元
路線距離2.7 km
軌間1,067 mm(狭軌
線路数全線単線
電化方式直流1,500 V 架空電車線方式
最高速度85 km/h
本のアイコン.pngよみものプロジェクトのライターが『和田岬線の代替』を執筆しています。

和田岬線(わだみさきせん)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)山陽本線のうち、兵庫県神戸市兵庫区兵庫駅から同区内の和田岬駅までを結ぶ山陽本線の支線に対する通称である。

概要[編集]

1888年に鉄道建設に必要な資材を港湾から内陸部へ運搬するための路線として建設され、沿岸部が工業地帯として発展するにつれて貨物の取扱量が増え、貨物線として活況を呈していた。

しかし鉄道貨物輸送の衰退で分岐していた専用線が廃線になっていき、現在では貨物輸送は沿線にある川崎重工から出荷される鉄道車両の輸送以外なく、工業地帯へ通勤する人々の通勤鉄道としての役割が強くなっている。

特徴[編集]

この路線最大の特徴は運行時間帯が無茶苦茶偏っているという点にある。運転本数も平日、土曜日、日曜休日で極端な開きがあり、平日は17往復、土曜日は12往復運転されるのに対し、日曜休日は2往復しか運転されない(2018年3月改正)運転時間帯も朝と夕方に偏っており、平日は和田岬駅9時25分発の兵庫行が発車すると次の列車は17時25分発となり、日中は全く列車が走らない。偏ったダイヤで輸送傾向も朝は和田岬行が、夕方は兵庫行が極端に混雑する片勾配傾向を示すが、ワンマン運転も実施されていない。単線かつ途中交換不能で線路容量が小さいため、ラッシュ時逆にラッシュしか走らないんだったでも約20分間隔と運転間隔が少し本数が多い日中のローカル線よりも長めである。

これは沿線が大規模工場ばかりで居住している人間が少なく、朝夕の通勤需要さえ満たせればそれで十分という路線だから。一応終点の和田岬駅にはノエビアスタジアム神戸が所在しているが、鹿島サッカースタジアム駅のように、スタジアムでの試合やイベント開催に合わせて日中に列車が増発するということも行なわれていない。

運行[編集]

103系6両編成が機織り運行しているが、和田岬線用の103系は1編成しか無いため検査や故障などで運用を離脱する場合、207系3両編成を2本連結して6両を組成し、それで代走させることもある。

なお電車が運行されるようになったのは2001年7月のことで、それ以前は専用に改造されたキハ30系気動車(1990年10月~2001年6月)、ディーゼル機関車+客車(1970年~1990年9月)で運行されていた。気動車も客車も和田岬駅に向かって右側にのみ複数のドアを設置し、左側は非常用として必要最小限のドアのみ設置していた。

存廃問題[編集]

1日平均乗降人員は1万人と決して少ないというわけではないが、神戸市は和田岬線を廃線にしたがっているらしい。というのも和田岬地区を神戸市営地下鉄海岸線が通過しており、駅も設置されているが海岸線の利用者数は長年伸び悩んでおり、和田岬線を廃線にすれば利用者が地下鉄線に流れ込むと考えているから。要は神戸市交通局のエゴイズム。いい迷惑だよ。

実際神戸市が兵庫運河を活用したウォーターフロント計画を策定するにあたり、神戸市はJR西日本へ「運河を鉄橋で渡っている和田岬線が船の航行を阻害し、地域を分断している」と難癖をつける、もとい指摘し、廃線を視野に入れた協議会を開いた。結局協議会で和田岬線の廃線は結論付けられなかった。JRは「和田岬線は黒字路線。積極的に廃線を検討する謂れなぞ無い」(意訳)とコメントしたが「地元が廃線を求めるなら検討する」ともコメントしている。

なお運賃を比較すると、和田岬線は兵庫から和田岬まで150円だが、地下鉄線の場合新長田、三宮・花時計前のどちらから和田岬駅まで乗車しても運賃は240円と地下鉄線の方が高額である。更にJR神戸線などJR線から和田岬を目指しても比較的割安となるが、地下鉄線経由にすると新長田、三宮・花時計前のどちらかでJRの運賃計算は一旦打ち切られ、新たに地下鉄の初乗り運賃が発生し割高になる。

駅一覧[編集]

駅名 営業キロ 接続路線
兵庫駅 0.0 西日本旅客鉄道A 山陽本線JR神戸線)(JR-A64)
和田岬駅 2.7 神戸市営地下鉄K 海岸線 (K06)

廃駅[編集]

  • 鐘紡前駅:兵庫駅 - 和田岬駅間(1962年3月1日廃止、兵庫駅起点1.6km)

過去の接続路線[編集]

脚注[編集]


外部リンク[編集]

路線 A 琵琶湖線 - A JR京都線 - A JR神戸線北陸本線(米原 - 長浜)・東海道本線(米原 - 神戸)・山陽本線(神戸 - 姫路))- A 山陽本線(姫路 - 上郡)- A 赤穂線(相生 - 播州赤穂) - B 湖西線 - C 草津線 - D 奈良線 - E 嵯峨野線山陰本線 京都 - 園部) - F おおさか東線 - G JR宝塚線福知山線) - H 東西線 - H 学研都市線片町線) - O 大阪環状線 - P JRゆめ咲線桜島線) - Q 大和路線関西本線 JR難波 - 加茂) - R 阪和線 - S 関西空港線 - T 和歌山線 - U 万葉まほろば線桜井線) - V 関西本線(加茂 - 柘植) - 和田岬線 - 羽衣線 - 紀勢本線(和歌山 - 和歌山市)
列車名・列車種別 新快速 - 快速 - 大和路快速 - 関空快速・紀州路快速 - 丹波路快速 - みやこ路快速 - 直通快速 - はるか - びわこエクスプレス - らくラクはりま - まほろば(臨時列車)
通称 京阪神快速 - 京阪神緩行線

A 北陸本線 - A 琵琶湖線 - A JR京都線 - A JR神戸線東海道本線)- A 山陽本線 - A 赤穂線 - B 湖西線 - C 草津線

D 奈良線 - E 嵯峨野線 - E 山陰本線 - F おおさか東線

G JR宝塚線・福知山線 - H JR東西線 - H 学研都市線(片町線) - I 加古川線 - J 播但線 - K 姫新線 - L 舞鶴線

O 大阪環状線 - P JRゆめ咲線(桜島線) - Q 大和路線関西本線) - R 阪和線 - S 関西空港線 - T 和歌山線 - U 万葉まほろば線(桜井線) - V 関西本線 - W きのくに線(紀勢本線)

和田岬線 - 羽衣線

路線
営業路線 A 北陸本線東海道本線山陽本線琵琶湖線 - JR京都線 - JR神戸線 - 和田岬線 - 梅田貨物線 - 北方貨物線) - O 大阪環状線 - P 桜島線(JRゆめ咲線) - H 片町線(学研都市線) - F おおさか東線 - H JR東西線 - G 福知山線(JR宝塚線) - Q V 関西本線大和路線) - R 阪和線 - S 関西空港線 - E 山陰本線嵯峨野線) - D 奈良線 - B 湖西線 - C 草津線 - U 桜井線(万葉まほろば線) - T 和歌山線 - I 加古川線 - K 姫新線 - A 赤穂線
廃止路線 信楽線(1987年転換) - 鍛冶屋線(1990年廃止) - 阪和線(阪和貨物線)(2009年廃止)
車両基地・車両工場
(車両基地併設の鉄道部含む)
現有組織 吹田総合車両所 - 網干総合車両所 - 梅小路運転区 - 亀山鉄道部 - 姫路鉄道部
廃止組織 京都総合運転所 - 宮原総合運転所 - 吹田工場
運転指令所 大阪総合指令所 - 関西空港指令所
※廃止路線には近畿統括本部発足以前のものを含む。