JR貨物EH200形電気機関車

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石油貨物列車を牽く8号機
高崎線にて

EH200形電気機関車(イーエイチ200がたでんききかんしゃ)とは、日本貨物鉄道(JR貨物)の山岳路線・勾配路線向けの電気機関車である。

概要[編集]

先行して勾配区間の重連解消目的で投入した交直流のEH500を設計ベースにし、老朽化していたEF64の後継として2001年に登場した。平坦路線向けのEF210と対をなす形で、おもに中央本線[注 1]上越線といった急勾配・急カーブの多い路線および油槽基地へのルートである武蔵野線南武線などで使用されている。愛称のブルーサンダーは、一般公募により決定した。

直流1500V対応の8軸機関車で、最大出力は4520KWとなっている[注 2]パンタグラフはシングルアームとなっている。2両繋がっているように見えるが、まとめて1両分の扱いである[注 3]。重連総括制御での機関車運用を本形式に置き換えたため、従来では2両分の線路使用料を支払っていたが、本形式では1両分としてカウントされている。

2001年7月に試作機のEH200-901が落成し各種試験を行った。2002年10月より運用を開始し、2003年からは量産機も登場、2011年までに1〜24の計24両が高崎機関区へ新製配置された。なお、試作車と量産車の違いは側面ロゴの有無とパンタグラフの違い程度である。また、901号機は2022年秋頃から2023年5月まで一時的に運用を離脱していた。

関連項目[編集]

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  1. 多治見以西ではEF510なども併用されている。
  2. F級機関車のEF200単機の出力6000kWよりは小さい。
  3. 国鉄時代には、主に東海道本線で運用されたEH10形電気機関車が2両連結の8軸機関車として運用されていた。また、ディーゼル機関車ではDD50形が重連8軸運用前提の機関車として投入されていた。


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「*」がある形式は旧型機関車(1957年9月より前を製造初年度とする機関車と定義)。