終末のハーレム
『終末のハーレム』(しゅうまつのハーレム / world's end harem)は、LINK(原作) / 宵野コタロー(作画)による日本の漫画作品[1]。ウェブコミック配信サイト『少年ジャンプ+』[2][3](集英社 / 以降、『J+』と表記)にて、2016年5月8日[注 1]から隔週日曜日に隔週更新で連載中[注 2]。週間マンガランキングTOPにもなった有名漫画。本作で初連載作品となるLINKと、成人向け漫画作品で知られている宵野コタローによる漫画作品。ジャンルを「近未来エロティックサスペンス」としている。
コールドスリープから5年後に目覚めた5人の男性が、ウイルスによってほぼすべて死滅した世界で、多くの美女・美少女たちとのセックスによる子作りを懇願され、それぞれの運命に立ち向かっていく群像劇である。
ボイスドラマ化[7]、VRアニメ化[8]を経て、2021年にはテレビアニメ化[9]が行われる予定である。
なお、本作同様、男性が滅びつつあるという設定の異世界ファンタジー作品『終末のハーレム ファンタジア』がある。
概要[編集]
『J+』の2016年新連載春の陣第5弾として、連載が開始された。成人向け漫画作品を中心として知られる宵野の、一般誌連載作品である[3]。
作品のジャンルを「近未来エロティックサスペンス」[10]、キャッチコピーを「男性消滅。5対50億の超ハーレム!」[11]とそれぞれしている。科学技術が極めて発展した世界において、人工授精も行えず、男性は世界で数人のみという状況で行われる、SF的なハーレムエロ作品なのである。
連載時の第1話冒頭の柱コメントではジャンルを「超異色ディストピアSF」とも称している[4][注 3]。
また、エロ要素の強さ故に、更新時刻についても連載開始当時における他の掲載作品と同じ午前8時ではなく、午前0時としている[注 4]。
エロ描写について[編集]
女性の裸体や乳首について、普通に描き込まれる。作中のヒロインをはじめ、作中の若い女性キャラクターは主人公の妹やロリキャラなどを除き、ほぼ裸や乳房が描かれている。
一般漫画であるため、女性器は描かれない。そのため、第20話で怜人に迫る全裸の美来と朱音を四つん這いの尻側から映した淫夢のコマ[話 1]、第30話で翔太との4Pを経て仰向けに横たわる春歌の全身を映した事後のコマ[話 2]、第34話で恭司とのソフトSM調の4Pを経て仰向けに横たわる玲奈を下半身から映した事後のコマ[話 3]、第39話の単行本第6巻での加筆分で翔太を正常位へ誘う小雪の全身を映したコマ[単 1]、第46話で善に騎乗位で結合しようと全裸になった輝奈を下半身から映したコマ[話 4]、第53話でクロエによって磔にされた全裸のポープを下半身から映したコマ[話 5]、第57話前編で振魂の池に仰向けで浮かぶ全裸の恋子を下半身から映したコマ[話 6]、第58話で「祭」に際して全裸で横たわる参加者たちを映した見開きページ[話 7]のように、衣服などを配置して隠すことすら不可能な構図の場合には、ページの大部分を対象の裸体が占めていてもその股間には何も描かれない。
また、乳首等についても、連載時には後述の午前0時の公開直後を除いてブロックノイズや湯気、光による修正が大部分に被せられている(場合によっては、湯気とはまったく無縁の状況で湯気に包まれるといった修正になることもある[14]ほか、連載初期は女性のもみあげを長くして乳首を隠す[話 8]、ボディーソープの泡を増やして女性たちの乳首や股間を隠す[話 9]といった、手描きの修正も用いられている)。また、後述のアップルほど表現規制が厳しくないパソコンでも、午前0時に無修正版(箇所によっては、この時点ですでに修正されている場合もある)で公開した後、午前8時に修正を被せた修正版へ差し替えるという措置が取られている。そういった経緯を経て、『J+』公式サイトでは連載時の第8話の本編終了後に「光…湯気…謎のノイズ…その全てが。消滅する時、来たれり。」というキャッチコピーを掲げた単行本第1巻の広告[15]、第15話の本編終了後に「全人類に告ぐ。2016年12月31日。2016年12月31日。準備は、いいか。」というキャッチコピーを掲げた第2巻の広告[16]、第23話の本編終了後に「あなたが600円で手に入れるものは、200ページ足らずのコミックスではない。それは、見果てぬ青春の夢。閃光の如き、魂の昂ぶり――。メイティングシーン、大幅描き下ろし。」というキャッチコピーを掲げた第3巻の広告[17]が、それぞれ掲載された。ただし、単行本化の際には完全無修正になるというわけではなく、連載時以上に修正されることもある。詳細は#評価を参照。
セックスについては、男性の身体を半透明に描いて読者の視線を男性の身体越しに女性の裸体へ集中させる[話 10]など、一部の成人向け漫画で見られる手法が連載時から用いられている場合こそあるものの、それ以上の露骨な描写は用いられておらず[注 5]、基本的には行為の途中までしか描かれていない。また、行為の激しさを示唆する事後の姿が連載時から描かれている場合こそある[話 2][話 3][話 14][話 15]うえ、絶頂を迎えて精液がほとばしる様子が描かれることもない[注 6]ものの、前述の状況や目的ゆえに必須であることから、物語序盤には主人公に先駆けてコールドスリープから目覚めた男性とのセックスで受胎を試みた女性の存在が登場人物の台詞で説明されているほか、その初の成功例である胎児が羊水に浮かぶ胎芽状態で描かれている[話 8]。また、その男性がグループセックスにも励み始めた[話 11]以降には、受胎する女性たちがさらに増加したことすら説明されている[話 16]。
台詞については、一般的な少年漫画で伏字にされることが多い卑語も、本作では放送禁止用語を除いて普通に用いられている[話 11][話 17][話 16]。
担当編集によれば、上記の設定や描写ゆえに連載開始当初から物議を醸しており[18][19]、単行本は書籍版も電子書籍版も驚異的な売り上げだそうである[20]が、販売サイトや販売国によっては年齢指定が入っている。また、2017年4月からは東立出版社による繁体字中国語翻訳版をはじめ、各国語翻訳版の発売も開始されている。詳細は#評価や#書誌情報を参照。
表現規制と公開停止[編集]
iOSアプリではアップルによる表現規制が厳しい[21]という理由からたびたび公開停止となっており、第3話の公開時点では全話が公開されていたが、第4話の公開直前に全話が一時公開停止となったことを経て、第21話の公開直前の2017年4月12日には全話が公開停止となった[22]うえ、同年4月14日にはAndroidアプリでも全話が公開停止となった[23]。この事態に際し、iOSアプリとAndroidアプリではそれぞれ作中の台詞をもじったお詫び漫画が第21話のパソコン用公開に合わせて公開され[24][25]、2017年4月26日には公開停止前以上に修正を被せたうえでの復旧作業を進めていることが発表された[26]が、同年5月28日現在のiOSアプリでは公開停止となっている[27]。
2017年10月4日に発売された単行本第4巻の初版帯では、『J+』公式アプリから削除されたことが売り文句として用いられている[28][注 7]。また、同年12月11日には『J+』公式アプリで好きなページをTシャツにして購入できるサービス「少年ジャンプ+ TシャツSHOP」が開始されたが、本作についてはやはりAndroidアプリのみとなっている[30][31][注 8]。
なお、2017年9月20日にナイルのアプリ情報マガジン「Appliv」のインタビューに答えた『J+』編集長(当時)の細野修平によれば、iOSアプリでの公開停止は想定内だったという[34]。
こういった経緯について、漫画評論家・稀見理都は自身の公式Twitterに、半分は「外圧」で日本にはなかった修正基準との戦いでもある旨を述べている[35]。また、宵野は『J+』の2018年新年会に出席した際、漫画家・天望良一によるインタビューにて本作を「『週刊少年ジャンプ』(以降、『WJ』と表記)では題材の時点でアウト」と断言したほか、「直接的な表現を使わずに描けるラインを探るのは楽しいが、やりすぎちゃって色々あった」旨を述べている[36]。
あらすじ[編集]
第1話から第85話までが第1部、第86話以降が第2部とされている。
第1話 - 第6話 (単行本第1巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 1」を参照
西暦2040年。東京では「細胞硬化症」に罹患した青年・水原怜人が、兄・龍、妹・まひる、幼馴染・橘絵理沙に見送られ、特効薬の開発を待つコールドスリープに入る。5年後、目覚めた怜人の前に専属担当官・周防美来が現れ、男性の99.9%を死滅させた「MKウイルス」の免疫は細胞硬化症を治療した怜人たち5人「ナンバーズ」のみが持つことを告げ、子作りを要請する。
怜人は「UW日本支部」の施設内にて、先に目覚めた青年・火野恭司がセックスで子作りに成功したこと、龍がコールドスリープ中であること、絵理沙が行方不明であること、龍ら生き残りの男性たちがあと1年足らずでMKウイルスによって死亡することを、まひるとの再会を経て知る。怜人が絵理沙を捜し出すまで美来に1か月間の猶予を求める一方、恭司は専属担当官・石動寧々子による案内のもと、若手女優・北山玲奈ら好みの美女たちとの優雅な子作り「メイティング」の日々を満喫する。
怜人はナース・龍造寺朱音やボディーガード・山田翠と合流し、絵理沙の研究からMKウイルスの特効薬の開発を決意する。
第7話 - 第14話 (単行本第2巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 2」を参照
UW日本支部の首脳陣は、UW世界本部に極秘で「メイティング計画」を進める。絵理沙の残した映像からMKウイルスが人工ウイルスであることを知った怜人は、日本支部にて技術長官の薬で発情した女性たち4人に襲われたところを、救出される。
警戒する怜人に、国務長官・鬼原は「世界宣言」を依頼する。施設外への外出許可と研究施設の使用許可を条件に応じた怜人は、全世界の女性たちに希望を捨てないよう呼びかける。それを難民に扮して見ていた絵理沙は、無言で立ち去る。
首脳陣は恭司の子を受胎する女性たちが増加しつつある成果にほくそ笑み、さらなる増加に期待する。まもなく、いじめと細胞硬化症に苦しめられた果てのコールドスリープから、男子高校生・土井翔太が目覚める。翔太を歓迎した専属担当官・神谷花蓮は、驚愕した彼に高校生活のやり直しを提案する。翔太はかつての教室で授業を受けた後、花蓮に案内されて担任教師・羽生柚希と再会する。感涙した柚希は、花蓮に翔太への「ご褒美」を薦められる。
第15話 - 第21話 (単行本第3巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 3」を参照
翔太は女子生徒たちの存在に動揺しながらも柚希の招きに応じてその夜に彼女の自室を訪れ、導かれるまま結ばれる。翌日、翔太は一条奈都や柊春歌と打ち解け始め、体育館で黒田・レイン・ちふゆと東堂晶のバレーボール対決に立ち会うが、ボールで額を負傷する。翔太を心配した柚希が音楽室で再び身体を開く一方、花蓮は怜人と恭司への対抗心を燃やす。
1週間後、それまで柚希と日々愛し合った翔太は自室で奈都の突然の来訪に動揺するが、柚希と会えない状況に際して奈都とも結ばれる。その後、柚希の態度から自分の環境を察した翔太に花蓮はメイティングの詳細を明かし、欲情した女子生徒たちは翔太の目の前で制服を脱いでいく。その光景に満足した首脳陣は、美来を解任する。
特効薬の開発が進まない怜人のもとへ、新たな専属担当官として黒田マリアと片桐麗亜が現れる。怜人は美来の旧友でもある麗亜に酷評されるが、研究者でもあるマリアに引率され、日本で最初にMKウイルスの犠牲者が出た慶門市へ向かう。
第22話 - 第28話 (単行本第4巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 4」を参照
怜人たちは、犠牲者の妻・谷口の入院先を訪れる。絵理沙とひそかに連絡していた谷口は、怜人の思想を批判する。宿泊先の温泉旅館で入浴した怜人は、サウナ室に現れたアメリカからの留学生・クロエ・マンスフィールドに翻弄される。翌日、美来と怜人の思いを聞いた谷口は亡夫のことを明日に話すと誓うが、その夜に何者かが谷口の点滴に毒物を混入させる。
翌日、谷口の昏睡を知った怜人は彼女の夫が収容されていた病院跡をマリアや翠と共に訪れ、朱音は麗亜に不審を抱く。谷口の持つMKウイルスの論文を入手した怜人が慶門市から、荷物をまとめた柚希が高校からそれぞれ立ち去るのと平行し、フリーター当時の先輩・リカともメイティングに励める現状に飽きを覚え始めていた恭司は、まひるに着目する。
自分の立場に動揺していた翔太は、逃げ込んだ先の用務員室で自分と同様の過去を持つ春歌に惹かれて結ばれたうえ、翌日には体育用具室で自分への欲情を抑えきれなくなった晶に拘束されて結ばれる。
第29話 - 第34話 (単行本第5巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 5」を参照
晶と結ばれた翌日、翔太は保健室で春歌・奈都・晶に流されるまま、彼女たち3人との4Pに励む。その後、柚希の「転任」を知っての自暴自棄から進んで女子生徒を求めるまでに至った翔太のもとへ、彼をかつて無視していた元級友・星野汐音が「転校」してくる。翔太は、男性の死滅によってタレントになり損ねていた汐音が年下の女子生徒たちから蔑視される姿を嘲笑して花蓮の勧めに応じ、UW日本支部による後ろ盾を求める汐音に昼休みの校舎屋上でのメイティングを強要する。
まひるがメイティングを拒否し、首脳陣がUW世界本部の使者に備える中、怜人への暗殺計画を察した朱音はマリアと共に彼のもとを訪れ、自分が鬼原の娘であることや麗亜への不審を明かし、難民地区に隠れ家を構える。一方、自分でも暗殺計画を察した麗亜は配給に参加する怜人への狙撃を美来のために阻止し、その首謀者を推察する。マリアは渡米したはずの研究者たちの消息が病院跡で途絶えていたことを知り、怜人はそこがMKウイルスの製造場所かと疑う。
第35話 - 第41話 (単行本第6巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 6」を参照
UW世界本部からの飛行機が到着した当夜、怜人・マリア・朱音・翠は病院跡を訪れて地下施設を発見し、そこにいた技術長官たちに殺害されそうになるが、クロエたちが現れて技術長官たちを射殺し、自分が世界本部の使者にしてUW日本支部を内偵していたUW平和維持活動局局長であることや、現在の絵理沙がテロ集団に身を置いていることを怜人たちに明かす。
クロエの補佐官・ポープに詰問されて本性を現した鬼原は、総務長官・首藤や護衛たちによる造反に遭い、首藤以外の首脳陣共々拘束される。一方、慶門市では爆破テロが発生し、東京ではコールドスリープ中の会社員・木根渕善がテロ集団に拉致される。その数日前、さらなる女子生徒とも結ばれていた翔太は、花蓮にかつて自分をいじめていたエリカの調達を依頼し、彼女への復讐を遂げる。勢いづく花蓮が女子生徒たちを煽った結果、翔太を巡る争奪込みのメイティングは激化し、彼もそれに応じて女子生徒たちを満喫するが、校内には絵理沙への内通者が潜伏していた。
第42話 - 第48話 (単行本第7巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 7」を参照
翔太が荒淫の限りを尽くすようになってまもなく、一帯は爆破テロに遭う。花蓮は世界で一番偉くなるという野望を明かし、翔太と結託する。一方、善はテロ集団に目覚めさせられ、妻・ミキや我が子と再会できない状況に直面する。テロ集団のもとで「村」を率いる元上司・出芽輝奈から隷属を命じられ、絵理沙から2045年の現状を聞かされて驚愕した善は、さらに輝奈から「村」の希望者たち全員を受胎させる「聖奴隷」となることを強制される。
クロエによる説明に怜人は困惑し、朱音の件からも鬼原との面会を考えるが、そこにテロ集団から電波ジャック放送が入る。絵理沙は自分たちを「イザナミ」と称して善を披露し、UW世界本部の首脳陣が5年前にMKウイルスを散布した可能性が高いことや、単為生殖によって完全に女性だけの世界を作ろうとしていることを暴露する。朱音が収監中の鬼原から世界本部やクロエのことを聞き出し、怜人がUW日本支部からの出奔に動く中、彼のもとに翔太と花蓮が現れる。
第49話 - 第55話 (単行本第8巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 8」を参照
花蓮は翔太と共にクロエとの会談に臨み、彼女に中止させられたメイティングを翔太のみ再開させる取引を経て、国務長官の地位を要求する。怜人は美来にも出奔を提案して断られたところを共にポープに拘束されかけるが、麗亜に救出される。難民ホームにてまひると合流した怜人・朱音・翠は港に残った美来や麗亜に見送られ、イザナミの協力者たちと共に台湾へ向かう。恭司が寧々子の手配で船上の怜人とひそかに連絡を取り、玲奈が恭司の子を受胎した女性たちへの羨望や彼への思いから寂しさを募らせる中、花蓮は玲奈らまだ受胎していない女性たちを翔太に提供する。
クロエは美来と麗亜を拘束し、怜人は台湾にてついに絵理沙と再会する。絵理沙は怜人にイザナミが2つの派閥に分かれていることを明かし、香港経由でヨーロッパへの同行を依頼する。一方、「聖奴隷」となって久しい善のもとへは元取引先の娘・安保恋子が母・ころんと共に現れ、「祭」が近いことを告げる。
第56話 - 第62話 (単行本第9巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 9」を参照
精力剤の服用とメイティングの一時中止によって常時興奮状態に置かれ、「聖奴隷」として完成していく善の姿に、輝奈らの派閥の班長たちは祝杯を挙げる。「祭」の当夜、輝奈たちによる責め苦に遭った善はイザナミの主・イザナギとして豹変し、欲情した彼女たちとの乱交に没頭する。
香港へ向かう船内ではマリアと絵理沙が怜人への思いを募らせ、UW日本支部では民生長官となった花蓮が首藤へのとある依頼や翔太と汐音のさらなるメイティングの実現、そして玲奈への接触を行なう。香港にてMKウイルスの情報収集に動く怜人たちが武装集団に連行されそうな危機を美女・冰冰の介入によって回避した頃、玲奈を狙うも柚希を思い出して断念した翔太は汐音やエリカとのメイティングに励み、花蓮は玲奈の件で激怒した恭司にほくそ笑む。怜人が冰冰のことを見極めて彼女に認められ、恭司が自分の男児や女性たちを守ろうと決意する中、翔太は改めて晶からメイティングを求められる。
第63話 - 第69話 (単行本第10巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 10」を参照
翔太が晶にとあることを依頼した頃、怜人たちは香港の反UW勢力のボス・呂からMKウイルスの結晶を託されるが、彼女の裏ではクロエが暗躍する。ヨーロッパへ向かうジェット機内では絵理沙が冰冰に覚悟を試され、メイティング施設ではエリカが翔太に覚悟を示す。ロスアニア公国では到着した怜人たちに王女・アナスタシアが対面し、怜人との婚礼を宣言する。
怜人はアナスタシアを説得して絵理沙と共にMKウイルスの特別研究施設を訪れるが、そこを使いこなせる博士・ラギーニ・シンは山中にて隠遁生活を送っており、彼女に会った怜人は特効薬の開発に際して命と童貞を捨てる覚悟を問われる。ラギーニの協力を得られないまま、怜人は童貞を捨てる相手として絵理沙・マリア・朱音・冰冰・アナスタシアだけでなく日本にいる美来のことも意識するが、絵理沙には辞退されたうえ、彼女に代わって訪れたマリアから求愛される。一方、朱音は怜人への求愛の順番を待ちながら、彼を「楽しませる」一計を案じる。
第70話 - 第77話 (単行本第11巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 11」を参照
怜人は朱音からクルーザーで共に出航した海上にて求愛された後、宮殿ではアナスタシアから合コンを経て求愛される。怜人がUWのスパイが送り込まれたことを冰冰から知らされ、クロエがスパイからの吉報に期待する中、冰冰は怜人に求愛する一方で絵理沙の不穏な行動を明かす。怜人はロスアニアを離れていた絵理沙のもとを訪れ、受胎できない身体となっていたことを明かして号泣する彼女と改めて相思相愛を確かめ合い、結ばれる。
翌朝、日本では恭司が最初の分娩日の決定に期待する一方、怜人は過労から発熱した絵理沙を残してロスアニアへ戻るが、UW日本支部では絵理沙のクローンである美来の儚い姿に花蓮やクロエがほくそ笑む。調整中の美来が最初の記憶を回想する中、怜人はラギーニの協力を得て特効薬の開発実験に臨む。美来は「養成所」当時を共に回想した麗亜から怜人への思いを問われるが、実験の過程で高濃度のMKウイルスを注入された彼は死の淵に陥る。
第78話 - 第85話 (単行本第12巻)[編集]
詳細は「終末のハーレム 12」を参照
怜人は美来と絵理沙への思いによって生還し、UW世界本部はロスアニアをMKウイルスの首謀者と断じるプロパガンダを公表する。完成したワクチンによってロスアニア大公が復帰する中、日本では寧々子が恭司と彼の男児を出産間近な女性・ゆかりを引率して出奔する。怜人は皆で世界各地へのワクチン手配に取りかかり、彼との合流に備えて潜伏した恭司は寧々子の思いを受け入れるが、激怒したクロエはロスアニアへのミサイル攻撃とナンバーズの全員抹殺を決意する。
日本へのジェット機内では怜人が美来のことを絵理沙から明かされ、日本では翔太が柚希と再会して彼女が男児を出産間近であることを花蓮から明かされる。翔太がクロエたちへの対策を決断する一方、恭司との合流先である九州某県にて彼の男児・恭一の誕生に感涙した怜人は、絵理沙の要請による3Pで美来とも結ばれる。クロエの率いる小隊が迫り、怜人たちは脱出するも追いつめられるが、翔太や花蓮と結託したイザナミに救われる。しかし、クロエに狙撃されていた恭司が死亡したうえ、その事態を翔太や花蓮は利用してクロエたちを追放し、日本を自分たちの支配下に置く。
登場人物[編集]
詳細は「終末のハーレムの登場人物の一覧」を参照
ナンバーズ[編集]
主要な女性キャラクター[編集]
年齢は推定値。
よみ 名前 |
役割 | 身長 (cm) | スリーサイズ | カップサイズ | 声優 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
B | W | H | |||||
たちばなえりさ 橘絵理沙 |
幼馴染 | 165 | 82 | 57 | 82 | Dカップ | |
すおうみき 周防美来 |
専属担当官 | 165 | 90 | 60 | 89 | Gカップ | |
水原まひる |
妹 | 152 | 74 | 52 | 74 | Bカップ | |
りゅうぞうじあかね 龍造寺朱音 |
看護師 | 172 | 93 | 60 | 90 | Gカップ | |
山田翠 |
護衛 | 149 | ?? | ?? | ?? | Aカップ | |
石動寧々子 |
専属担当官 | 159 | 78 | 56 | 80 | Cカップ | |
神谷花蓮 |
専属担当官 | 161 | 80 | 55 | 81 | Dカップ | |
羽生柚希 |
教師 | 167 | 94 | 56 | 85 | Hカップ | |
東堂晶 |
女子高生 | 175 | 92 | 58 | 90 | Gカップ | |
柊春歌 |
女子高生 | 157 | 78 | 54 | 76 | Bカップ | |
一条奈都 |
女子高生 | 160 | 87 | 60 | 86 | Eカップ |
世界設定[編集]
作中世界における西暦2040年の社会は、科学技術の発展と新エネルギーによってあらゆるものの機械化が進み、人々は労働の義務から解放されるほど、AIに生活基盤のほぼすべてを依存して安定した生活を送っていた[話 18]。また、以前と変わらない町並みや大衆文化こそ一部に残っているものの、日常では食料の生産はおろか自動車の運転すら不要となっており[注 9]、労働は一部の物好きや使命感に駆られた者のみが人生の充足感を得るために従事するという、形骸化に至っていた[話 18]。それゆえ、教育機関の数も社会を動かすエリートの養成機関として残された一部の高校や大学を除き、大幅に減少していた[話 22]。医療技術については、特効薬がまだ存在しない新種の難病に罹患してもコールドスリープで病状の進行を抑制している間、AIが特効薬を開発して投与するという治療が行なわれていた[話 18]。生殖技術についても、クローニングこそ実用化されていない[注 10]ものの、人工授精は成功して当然と見られるほど高い水準に達していた[話 8]。
しかし、発生からまもない新種の感染症・細胞硬化症と、それから1年と経たないうちに発生した新種のウイルス・MKウイルスによって、状況は一変する。前者はコールドスリープによって特効薬の開発が見込めていた[話 18]ものの、後者は男性のみを3日間で殺害するその脅威に世界人口100億人の人々が翻弄されて社会は大混乱に陥り[話 8][話 23]、空気感染による地球規模の感染爆発を経た結果、男性の99.9%が死滅した[話 18]。そのため、女性による国際連盟・UWが世界を統治するようになって久しい[話 8]2045年現在での活動可能な人類の男女比は、細胞硬化症の特効薬によって偶然MKウイルスへの免疫を得た男性5人に対して女性50億人という、極端な比率になっている[話 18]。そういった理由もあって科学力は衰退し始めており、技術者や科学者が半数以下に減ったことで多くの科学技術がロストテクノロジーと化したうえ、MKウイルスの撲滅や自分たちの生存に必要不可欠な技術以外は研究する余裕もないことから、食糧生産システムなどの科学技術の維持が難しくなっている[話 8][注 11]。また、研究施設の増加も難しくなっていることが、汐音が翔太とのメイティングに至った後の花蓮と民生長官の会話で明かされている[話 24]。
上記の状況のもと、UW日本支部の職員たちやコールドスリープ中の男性の家族たちが限りある資源を優先的に回されて整備された環境で悠々とした生活を送る一方、一般市民たちは配給制に頼る貧しい環境で難民として淡々とした生活を送るといった、格差社会が世界に浸透している[話 23]。その結果、世界各地ではUWへの不満が高じてさまざまな反抗勢力が結成され、活動している[話 25]。また、日本では男性の事実上絶滅によって芸能人や風俗嬢の需要が激減したうえ、一夫一婦制はもとより婚姻制度そのものを撤廃したことが、セックスによる子作り・メイティングを推進する日本支部の方針やメイティングに励む候補たちの態度からうかがえるほか、男湯・女湯の概念すらなくなっている[話 26]。同様の理由による影響は男性専用の公共施設にも現れており、慶門市の駅構内男子トイレなどは荒廃したまま放置されている[話 27]。
なお、UWによる統制社会については、難民たちから「男と一緒に戦争も世界からなくなった」と評される一方、「女の喜びもなくなった」とも評されている[話 28]。ただし、ロスアニアのブティックにて怜人がマリアの衣服を購入する際に現金ではなくクレジットカードを用いるうえ、高額であることを心配する彼女に「コールドスリープから起きたあと全然お金使ってない」と明かす姿[話 29]が描かれていることから、預金制度は同社会外でも維持されている模様。また、香港の繁華街にて怜人・マリア・絵理沙・翠がエッグワッフルを食べ歩く姿が[話 30]、日本支部の国務長官室にてクロエがハンバーガーを飲み物とのテイクアウトとうかがえる仕様で食べる姿が[話 31]それぞれ描かれていることから、ファストフード業界も維持されている模様。
用語[編集]
- コールドスリープ (cold sleep)
- 現実世界でもスペースワークス・エンタープライジズ社などで研究されている、人工冬眠技術。作中世界では機械化が進むことによって一般市民にまで普及した技術の1つであり、2040年時点で細胞硬化症に罹患したナンバーズがAIによる特効薬の開発時間を稼ぐため、新都心第三病院などの大病院に設置されている無数の配線に接続されたカプセル(コールドスリープ機[話 32][話 33])[注 12]にて、5年間のコールドスリープに入っている[話 18][話 34][話 35][話 36][注 13]。
- MKウイルスが発生した後には特効薬やワクチンの開発時間を稼ぐため、一部の男性たち(美来の台詞によれば、100万人から500万人[話 37])がコールドスリープに入っているが、その低温環境下でもMKウイルスはゆっくりと活動し続けられるため、コールドスリープ以前からの感染者はあと1年足らずで身体を蝕まれて死亡すると予想されている[話 8]。また、UW日本支部を掌握した翔太と花蓮の会話によれば、今後は彼らへの協力を条件として選ばれた男性(花蓮曰く「女の人を釣るエサ」)だけが目覚めさせられ、管理されていく模様[話 38]。
- 作中では被験者をコールドスリープから目覚めさせることを「解凍」と呼称する描写が散見されるが、カプセル内の被験者が液体に浸されているうえ、コールドスリープ中の身体が凍っていないことから、冷凍タイプではなく冬眠タイプであることが示唆されている[話 18][話 8][話 34][話 39][話 36][話 13][話 19]。また、コールドスリープ以前と同じ容姿の怜人が成長したまひると再会していることから、5年間程度のコールドスリープでは肉体はほとんど老化しないことが示唆されている[話 8]。そのほか、善がイザナミに拉致された際の描写から、カプセル自体にもコールドスリープ中の搬送に対応できる規模の生命維持装置が内蔵されていることが示唆されている[話 39]。また、その後に善が目覚めさせられた際[話 36]やエリカが高松を殺害した際[話 13]の描写から、開放スイッチは配線側ではなくカプセル側に設置されていることが示唆されている。
- なお、語句自体は和製英語であることから、フランス語翻訳版では
「sommeil cryogénique」 ()[37]、英語翻訳版では「cryogenic sleep」 ()[38]とそれぞれ変更されている。 細胞硬化症 ()- 2040年時点でナンバーズが罹患したウイルス性の感染症[話 18]。まだ非常に症例数が少ないことから、当時は医大生である怜人や絵理沙はおろか製薬会社の営業マンである善にも知られていなかった[話 18][話 40]。
- 必ず死に至ることを除いて詳細は不明であるが、感染症であることは難民地区にて怜人に初めて説明する美来の台詞で明かされており[話 18]、体調の悪化や身体の激痛を経て発症するうえ、新都心第三病院などの大病院へ入院する必要があることが、罹患当時の台詞や描写で明かされている[話 18][話 22][話 34][話 35][話 40]。ただし、怜人が絵理沙に対面しながら罹患を告白する、新都心第三病院へ向かう自動車内にてまひると龍が怜人と同席する、まひるがコールドスリープ用カプセルに入る直前の怜人に抱きついて泣きじゃくる[話 18]、柚希が翔太の額に自分の額を密着させて彼の体熱を測る[話 22]、善とミキが結婚式の際に出席者たちの目の前でキスする、輝奈がカプセルに入る直前の善に駆け寄ってキスする[話 36]といった、罹患が確認された後もごく普通に接近する描写が散見されることから、対人感染はしない模様。
- 第1話時点ですでに製薬会社のAIが特効薬のレシピ開発に取りかかっていたが、それには数年間が必要だったため、コールドスリープに入ったナンバーズはやがて投与された特効薬によって細胞硬化症を克服すると同時に、偶然MKウイルスへの免疫を得ることとなった[話 18][注 14]。この事実は恭司が発見されるまで確認されていなかった[話 8]ため、「健康な男性を細胞硬化症に罹患させ、コールドスリープ中に特効薬を投与し、MKウイルスへの免疫保有者を増やす」という方法は、男性がほぼ死滅したうえに科学技術が衰退し始めている2045年現在では取れなくなっている。
- MKウイルス(エムケーウイルス / Male Killer Virus)
- 怜人がコールドスリープについた後に猛威を振るった新種のウイルス。男性にしか感染しない。感染すると皮膚全体が紫になって吐血し、3日で死に至る。感染力が強く、空気感染で地球規模に広がり、人口が半減。ウイルス発生から4年が経っても、特効薬もワクチンも開発されていない。一部の男性はコールドスリープで生きながらえているが、活動できる男性は細胞硬化症を治療したことでMKウイルスへの耐性をもつ男性5人だけとなっている。
-
- MKウイルスの特効薬やワクチン
- UWによる統制下で世界中の最上位AIが開発に総力を挙げている、MKウイルスの特効薬やワクチン[話 8]。開発開始当初の時期には感染前の男性の精子を用いた人工授精も試みられたが、いずれも成功には至っておらず(人工授精は誕生したのが女児なら生存するのに対し、男児なら数日で死亡する)、2045年現在では半ば絶望的と見られている[話 8]。恭司の精子を用いた人工授精が試みられるも失敗し、セックスによる受胎が成功した後はメイティングに一本化されるが、怜人が目覚めた時点ではまだどの女性も出産に至っていないうえ、胎児が免疫を持っているのかすら不明だった[話 8][注 15]。しかし、後に恭司とゆかりの間に誕生した恭一は外気に晒されても健在だったことから、ひとまずは免疫が確認されている[話 41]。
- 結晶化が困難ゆえに構造が解析できず、動物研究所での絵理沙は抗ウイルス薬ではなくワクチンを研究しており、弱毒化や不活化の前例もない[話 11]。また、加熱処理や化学処理では変性して不活性による開発は難しいうえ、弱毒化は世界中のAIによる総力検証でも手がかりすら掴めていない[話 1]。UWは研究リソースを世界本部に集積させており、日本支部では食糧生産の方に研究リソースが優先されているうえ、物資不足を理由としてGM食品などが望まれている模様[話 25]。一方、朱音の調査によれば、この数年間で有力なウイルス研究者は次々に失踪しているという[話 42]。その後、香港を訪れた際の絵理沙の台詞によれば、「中国はMKウイルスの結晶化に成功している」という噂[話 30]を経て、その実物である結晶が呂から怜人たちのもとへ冰冰を同行させる形で託されている[話 43]。
- 物語開始当初は上記の開発中の旨がUWから発表されていたが、後の絵理沙やイザナミによる調査の結果、真実は異なることが明かされている(詳細は#UWを参照)。ロスアニアでは怜人の身体に高濃度のMKウイルスを投与し、体内にて生成される病原性タンパク質の採取を経て放射光施設でのX線構造解析によって精製するという開発方法が考案されるが、その際に高濃度のMKウイルスの増殖力が抵抗力を上回って彼は死ぬかもしれないことや、童貞を捨てる覚悟が必要であることが明かされている[話 44]。ラギーニの台詞によれば、MKウイルスに打ち勝つには極限まで男性ホルモンを活性化させなければならず、それには女性との心のこもったセックスが一番有効であるほか、開発への悪影響が生じる可能性は小さいという[話 45]。また、マリアの台詞によれば、高濃度のMKウイルスの投与は強い免疫反応を引き出す必要があるためであり、それと男性ホルモンの分泌量に相関性があるという[話 45]。そのほか、怜人の台詞によれば、かつてラギーニが開発した試薬は特定の状況でしか効果を発揮せず、コールドスリープから目覚めさせられた被験者はMKウイルスの増殖によって即死したという[話 45]。しかし、怜人が臨んだ開発実験はやはり増殖による惨死の危機に遭ったものの、MKウイルスの結晶がもたらされていたことに加えて彼は美来や絵理沙たちとの約束や絆を結んでいたことによってMKウイルスに打ち勝ち、まもなくMKウイルスが消滅した体内からはマイクロマシンによって病原性タンパク質が採取される[話 46][話 47]。数日後、ラギーニの尽力による精製を経て小型カートリッジへ封入される形で開発されたワクチンは、大量生産に先駆けてロスアニア大公へ最初に投与され、彼を無事に復帰させる[話 19]。また、それに並行してロスアニアがUWのプロパガンダによる疑惑に晒されたことから、怜人たちは疑惑を晴らすためにも全世界での増産を実現させようと、カートリッジを封入したアタッシェケースを世界各地へ届ける単独行動に移行する[話 48]が、まもなくクロエによる恭司の射殺を花蓮が公表したことをきっかけとして難民たちによる日本支部への暴動が発生したうえ、それによる混乱に乗じた翔太と花蓮によって怜人たちの功績は横領され、翔太がロスアニアからワクチンを入手して増産に取りかかったと改竄した旨が、大衆の前に現れた彼によって公表されてしまう[話 38]。
- なお、MKウイルスやメイティングについて説明する美来ら専属担当官たちの台詞からは自然獲得受動免疫への期待がうかがえる[話 8][話 35][話 49]が、同記事でも説明されている通り、現実世界での自然獲得受動免疫に恒久的な効果はない。また、作中の表記では特効薬とワクチンを混同している[注 16]箇所が時折見られるが、本記事では引用部分以外は状況に合わせて読み換えている。
- メイティング (mating)
- 作中世界における、ナンバーズとメイティング候補たちのセックスによる子作りの通称[話 50]。留学生を装っていた当時のクロエにもUW日本支部の内偵を進める過程で知られ[話 51]、まもなくUW世界本部の首脳陣が知るところとなる[話 52]など広く称され、場合によっては「種付け」や「生殖行為」とも称される[話 50][話 53]。寧々子が恭司と玲奈の初めてのメイティングを成功させる以前、メイティングを開始しない怜人は寧々子から「意気地のない男」と酷評されたうえ、彼に全裸で迫って失敗した直後の美来は寧々子から侮蔑の意味で恭司による種付けを提案されている[話 50]。また、その翌朝に露骨な意味である前者を美来に説明された怜人は自分を家畜に例えられたと判断し、激怒している[話 50]。さらに、慶門市中央病院にて怜人が美来たちとの肉体関係の有無を谷口に詰問された際、麗亜はメイティングのことを「生殖行為」と言い直して彼の行動を説明している[話 53]。
- 日本支部の場合、「人類を救うために」[話 18]や「地球を救うために」[話 35]などの大義名分のもと、第4話で描かれた恭司と玲奈の初めてのメイティングや彼がその後に果たした怜人との初対面に際しての描写に代表されるように、メイティング施設などでの快適な生活環境や専属担当官によるスケジュール管理下で昼夜を問わず優雅に行なわれる[話 54]が、実際には隠しカメラを介しての詳細な監視下で行なわれることから、ナンバーズのことを異性として意識する者もいる専属担当官[話 28]はともかく、貴重な資源や手札としか認識していない上層部からは称賛こそ送られるものの、行為そのものは冷淡に見られている[話 11][話 16]。
- 女性からナンバーズにキスや誘惑が行なわれることはあってもセックスの強要が行なわれることは基本的にないため、あくまでも双方が合意したうえで性欲や性的快感に身を任せて発情した状態で性器を結合して絶頂を迎えると同時に、MKウイルスに受胎を阻害されない環境となった女性の膣内にてナンバーズが射精し、卵子に向けて直に精液を注ぎ込む必要があることが示唆されている[話 8]。また、精子や卵子の寿命、排卵期や受精との関係からもセックスが1人につき1回だけで済むとは限らない[注 17]うえ、1日に1人ずつとのセックスだけでは人類絶滅の回避に最低限必要な人数の確保すら危ういという理由もあり、恭司は玲奈との初めてのセックスを経た後は彼女ら複数人とのグループセックスも日々進んで行なうようになっている[話 11][話 28][話 35][話 10][話 3][話 52]ほか、花蓮は春歌・奈都・晶との初めてのセックスを個別に経た翔太のもとへ彼女たち3人を一斉に差し向け、4Pを行なわせている[話 55][話 2]。
- 以上のような同意のもとで子作りに励む様子(恭司についてはその成果[話 16][話 56][話 57]も)が描かれる一方、世界本部による日本支部への介入以降はクロエに「非人道的」と酷評されて中止させられていた[話 52]が、花蓮がクロエとの会談を経て取引した後は翔太のみ再開が許可されているうえ、自分の候補たちだけでなく恭司の候補たちからも選べるようになっている[話 5]。
- 後に絵理沙の回想によれば、鬼原・技術長官・民生長官との初対面を経て彼女たちによる説明を受けた絵理沙のモノローグ中には、正常位で結合中の男女の姿や受胎を経て腹の目立ち始めた女性の姿が描かれているうえ、当時は「メイティング」という名称がまだ決まっておらず、鬼原が技術長官や民生長官との話し合いを経て至った「『子作り』では直接的すぎる」という考えから、それに代わる名称を探していたことが明かされている[話 33]。また、絵理沙が怜人と美来の初めてのメイティングを自分を交えての3Pで行なうに際しての説明によれば、MKウイルスのワクチンを開発できた後でもナンバーズは貴重な存在であり、遺伝子の多様性を保つためには彼らが1人でも多くの子供たちを作る必要があることに変わりはないという[話 41]。
- 一方、イザナミの場合は「村」へ拉致した善の生活の一切を管理する代わりに彼を「聖奴隷」と称し[話 36]、女性たちは善に自分の両乳首と「聖痕」へのキスを行なわせる「契約」を結んだ後、岬の木のもとへ仰向けに横たわらせて拘束し、「聖なる契り」と称して騎乗位で次々に結合していくなど、彼の意思を尊重せず強行する形で行なわれる[話 4]。また、その際には善による抵抗を防いで一方的かつ潤滑に励むためにも、媚薬の類とうかがえる甘い香りの煙を彼に吸わせている[話 4]ほか、「祭」に際しては精力剤すら服用させている[話 58]。
- なお、男児たちが無事に誕生するようになったとしても、ナンバーズだけの状態では前述の極端な男女比から子孫たちが必ず近親交配に至ってしまうため、それによる短命化や遺伝子疾患[注 18]を回避するには、コールドスリープ中の男性たちの復帰が必須である。この問題はボイスドラマ版で朱音役を演じた声優の浅川悠などにも指摘されている[7]が、作中では言及されていない。
- メイティング候補たち
- ナンバーズの子をセックスによって確実に受胎・出産するため、UW日本支部によって極秘で集められた女性たち[話 50]。総じて若く健康で受胎に適するとして選りすぐられた美女ばかりであり、待機中のさまざまな場所から選ばれてナンバーズのもとへ連れられ、彼らの要望に応じた状況や性技でメイティングに励む[話 50]。ただし、翔太の候補たちには彼と同年代の春歌たちだけでなく、彼女たちよりもはるかに年上の柚希や理子のほか、年下で幼児体形のちふゆも含まれている[話 49]ことから、候補への審査に極端な年齢制限や体格制限はないことがうかがえる。
- メイティング施設では専属担当官の端末[話 8][話 54]のほか、大部屋[話 18]や大浴場[話 50][話 5]から選ばれているが、大浴場を怜人に初めて見せた際の美来の台詞によれば、選ぶ際に好みの美女がいなかった場合、日本支部は新たな美女を何人でも探すという[話 50]。また、ボイスドラマ版のepisode.2[1/2]では、恭司に玲奈を初めて提案する際の寧々子の台詞に、彼の専属担当官としてどのような希望にも応える旨が追加されている[39]。一方、翔太の候補たちは彼がまだ選んで励まない状態での初対面を迎えたため、当初は慶門市立西高等学校やその寮にて候補たちの方から順番を競って迫る形となっている[話 12]。
- 専属担当官がナンバーズに初めて依頼する際には、それぞれの目の前で全裸か半裸の大勢が「あなたのもの」として紹介されることもあり、期待に満ちた候補たちの存在そのものがナンバーズの播種本能や所有欲を煽り、メイティングをより円滑に進めさせるための役割も担っている[話 18][話 35]。その面々には、生業の場すら失ったことがうかがえる芸能界関係者も含まれるが、ナンバーズや2040年時点の男性たちにとって高嶺の花だったとしても候補としての立場は一般市民と変わらず[話 28][話 35][話 10][話 24][話 3][話 15][話 59]、場合によっては一般市民以下とすら見なされる[話 24][注 19]ことが、玲奈や汐音の描写からそれぞれ示唆されている。また、メイティング施設外への外出は許可されていないことが、難民地区や難民ホームの面々が世界宣言までは候補への起用はおろか怜人の存在すら知らなかったことから示唆されている[話 17][話 16]うえ、ナンバーズを独占することは候補へ転身する以前の立場や恋愛感情に関係なく禁忌とされていることが、柚希の描写から示唆されている[話 49]。そのほか、ナンバーズを選択する権利やメイティングを拒否する権利が与えられているうえ、メイティングを重ねても受胎しない場合にはナンバーズを乗り換えることも可能であることが、リカやツインテールの少女の描写から示唆されている[話 35][話 3]。
- 光景については、ナンバーズの性的興奮を効率良く煽り、より確実にメイティングを実現させるという目的からも、全裸を除けば日常の交流や奉仕の際に見られる一般的な衣服姿や制服姿だけでなく、ナンバーズの個人的な希望に応じた衣装姿[話 54]や本来の意味を消失した着方での水着姿[話 28][話 61]のほか、日常の下着姿以上に過激なセクシーランジェリー姿[話 35][話 10][話 14][話 59]などが散見される。
- なお、セックスへの願望には淫欲を満たすという理由だけでなく、ナンバーズの子を受胎すれば家族と共に豊かで安定した生活が保障されるという理由も含まれている[話 50]。それゆえ、怜人への乗り換えを口にしてリカにたしなめられたツインテールの少女のように、受胎を望むあまり異性としての思いの薄さを露呈させる者もいる[話 3]。しかも、実際には日本支部はすでに物資不足の状況下にあることが第32話での首脳陣の会話で明かされているため、メイティングによって保障対象が増加し続ける事態には対応しきれなくなることが示唆されている[話 25]が、そのことについては首脳陣の野心や本性と同じく秘匿されているため、やはり作中では言及されていない。
- 「村」の女性たち
- 善の子をセックスによって確実に受胎・出産するため、イザナミのもとへ集った女性たち[話 4]。善を共有物として見る意識や希望者のみが参加するという形式はメイティング候補たちと同様であるが、こちらはUW日本支部の管理下から外れた自給自足の生活や合議制という環境もあり、卵子を「命の卵」、メイティングを「聖なる契り」とそれぞれ称するなど、カルト色が強い[話 4]。また、メイティングもその一方的さゆえ、子種の搾取に近いうえに受胎を叶えることよりも淫欲を満たすことを重視した内容となっている[話 4][話 62]。そういった要素から、第54話後編ではまだ正気を保っていた当時の善にモノローグで「イカれた女たち」と酷評されている[話 62]ほか、第57話前編では「祭」に備えて身を清めた一同が輝奈の「今宵は肉欲の限りを尽くしましょう」という言葉に身震いしながら感動する姿が描かれている[話 6]。
- なお、基本的には選りすぐられた美女だけで構成されているメイティング候補たちに対し、こちらは善の意思を尊重しないという方針からも選りすぐられず、平凡な女性が多々参加している[話 4]。また、クロエたちに追いつめられた怜人たちのもとへ現れた際の描写から、多くの者は銃火器を用いての戦闘もこなせることが示唆されている[話 63][話 38]。
- ナンバー (No.)
- MKウイルスへの免疫を持つうえにメイティングの要となる怜人ら男性たち5人を、UW日本支部が「地球上で最も貴重な資源」や「人類希望の星」などと祭り上げる際の冠称[話 18][話 8]。総称ではナンバーズと呼ばれる[話 56]。
- 日本支部の首脳陣が1番目(第1話以前)にコールドスリープから目覚めさせた男性が「ナンバー1」こと恭司[話 35]であり、外界での活動可能を確認してセックスによるメイティングの成功まで至った[話 8]後、2番目(第1話)に目覚めさせた男性が「ナンバー2」こと怜人[話 18]、3番目(第11話)に目覚めさせた男性が「ナンバー3」こと翔太[話 16]、4番目(第43話)にイザナミによって目覚めさせられた男性が「ナンバー4」こと善[話 39]である。また、ナンバー5については、第47話時点で関東近郊の研究施設にてコールドスリープ中であることがクロエの台詞で明かされている[話 52]ほか、苗字に「金」が含まれることが輝奈に予見されるなど、ナンバーズのそれは五行思想に沿って設定されていることが示唆されている[話 38]。
- 第46話で絵理沙が善に明かした、彼が目覚めさせられてまもない現在の年月が2045年7月である[話 4]ことに加え、寧々子が恭司のメイティング成果を結実させるまでの経緯や、怜人と翔太がそれぞれ目覚めた後の時間経過から、恭司は同年3月以前、怜人と翔太は同年6月前後にそれぞれ目覚めさせられたことが示唆されている。
- 情報漏洩の防止や治安上の問題もあり、物語開始当初におけるナンバーズの存在は首脳陣のほか、メイティング施設の関係者やメイティング候補たちなど、ごく一部にしか知らされていない[話 8]。また、ナンバーズのストレス解消については徹底されており、メイティング施設外への外出を禁じられている代わりに#舞台で後述する自室や快適な生活が提供されているが、第7話で恭司と美女たち3人が4Pでのメイティングに励む姿を首脳陣が監視する光景[話 11]が、第8話で恭司とチューブトップ姿の玲奈・マイクロビキニ姿の侍女・スリングショット姿の侍女が4Pでのメイティングに励む姿を寧々子が監視する光景[話 28]がそれぞれ描かれるなど、前述の理由からもトイレ以外でのプライバシーは無いに等しく、各所の監視カメラや隠しカメラで常時監視されているほか、貴重な存在ゆえに日々健康診断を受けさせられている[話 53]。
- 実際の立場は、メイティング候補たちが子供と安定した生活を得るための種馬にして共有物にも等しいため、彼女たちの大半にとっては「みんなのもの」という認識が強い。それゆえ、怜人のようにメイティングを拒否することや受胎させたい女性を1人だけに絞ることは禁忌とされている[話 11]が、恭司のように励んで多数の成果を挙げている者は、玲奈など侍女として傍に置いた女性を複数回選べるようになっている[話 28][話 10][話 3]。また、恭司とまひるの会食に同席中の怜人を眺めたツインテールの少女が彼への乗り換えを考えるうえ、怜人のことを「誰ともメイティングしてないみたいよ」と伝えるリカの言葉に驚くなど、望むまま誰とでもメイティングに励むのが当然と思われている[話 3]。一方、善の場合は「村」の女性たちに拉致されて排泄すら管理される立場であるうえに意思を尊重されないなど、種馬や共有物というよりは家畜に等しい認識が強くなっている[話 4][注 20]。
- 第1話冒頭で世界全土を巻き込むナンバーズの争奪戦の発生が暗示された[話 18]後、第11話で世界宣言によって怜人の存在は公表されたが、彼は恭司たち4人の存在の口外を鬼原に禁じられたため、この時点では4人の存在はまだ知られていなかった[話 16]。しかし、第26話で寧々子が恭司を難民地区へ案内して新たなメイティング候補の確保に努めた[話 27]ことや、第49話で翔太・花蓮・慶門市立西高等学校の面々がメイティング施設へ避難していた[話 64]ことから、4人の存在は知られていく。その後、第35話でUW世界本部がクロエに日本支部を内偵させていた[話 65]こと、第36話でイザナミが慶門市への爆破テロに出た[話 66]こと、第43話で善がイザナミに拉致されて目覚めさせられた[話 39]こと、第47話・第48話でイザナミが初めての電波ジャック放送を行なった[話 52][話 67]こと、第84話・第85話で恭司がクロエに射殺された[話 63][話 38]ことから、日本では4人の存在が一般市民にも知られるようになったうえ、日本を舞台としてさらなる争いの始まりが示唆されている。
- なお、第66話のラギーニの説明で高濃度のMKウイルスによって常人と同様の惨死に至る怜人がイメージとして描かれた[話 44]後、第77話・第78話でワクチン開発に臨んだ彼が死の淵に陥った[話 46][話 47]ことから、細胞硬化症の特効薬によって生じたMKウイルスへの免疫は絶対的なものではないことが明示されている。
- 「メイティング計画」
- UW日本支部の首脳陣がUW世界本部に無断で進めている計画[話 11]。第7話で美女たち3人と4Pでのメイティングに励む恭司を監視する首脳陣の会議中、首藤によって初めて「計画」と呼称された[話 11]。それ以降、「計画」の名称は首脳陣の会議や直属の部下である花蓮との会話でたびたび挙げられていた[話 16]が、「計画」自体は世界本部による日本支部への介入を経て中止させられる。その直後である第47話では、マムによって「メイティング計画」と呼称されている[話 52]。
- メイティングを主体としていること以外の全容は不明であるが、人類の救済よりも首脳陣の私利私欲を優先していることや、花蓮以外の者たちには真相を明かさず人類の救済や生活の保障を強調した崇高な内容を吹聴していることが、首脳陣や花蓮、そしてメイティングに励む面々の台詞から示唆されている。
- 世界宣言
- 怜人が技術長官による監禁から救出された後、鬼原の要請に応じて世界同時放送の場に出て行なった演説[話 17][話 16]。メイティング施設外への外出許可とMKウイルスの研究施設の使用許可を条件として鬼原の要請に応じた怜人は、全世界の女性たちへMKウイルスの特効薬を開発することを表明すると共に、希望を捨てないよう呼びかけた[話 17][話 16]。
- 事前に隔離された慶門市立西高等学校の面々を除く全世界の女性たちが目にしており、怜人は女性たちの希望かつUW日本支部への羨望の象徴となった[話 16]が、クロエの台詞によれば怜人の存在が明かるみに出たことにより、世界各地ではUWの統治に反対するテロが加速しているという[話 66]。また、香港にて冰冰が怜人に初めて接触した際の台詞によれば、世界中で日本語が大流行しているという[話 57]。
- 「聖痕」
- イザナミの面々が自分たちの身体に刻んでいる焼き印[話 52]。第48話時点での例を挙げると、絵理沙や輝奈が胸元、短髪の女子生徒が左腕に刻んでいるほか、電波ジャック放送では右腕に刻んでいる女性たちも描かれている[話 67]など、一目で確認できる場所か簡単に露出できる場所であれば、身体のどこに刻んでも構わない模様。
- 第64話前編では絵理沙がイザナギ派ではないことを冰冰に証明するため、実は焼き印ではなく精巧に印刷されたシールだった自分の「聖痕」を、冰冰の目の前で剥がしている[話 13]。このことから、女性たちは儀式を経て額へ強要された善と違って儀式を経ず、任意で「聖痕」を刻んでいることが示唆されている。
- 「男性絶滅計画」[注 21]
- イザナミが初めての電波ジャック放送を行なった際、暴露したUW世界本部の計画[話 52][話 67]。絵理沙の台詞によれば、完全に女性だけの世界を作るため、女性の遺伝子だけで単為生殖を経て出産する計画だという[話 52][話 67]。やがて、ロスアニアをMKウイルスの首謀者と断じるプロパガンダを公表した[話 47]後には、恭司とゆかりに出奔されて激怒したクロエがUWのすべての罪を同国に被せたうえでミサイル攻撃によって消滅させることや、その後に総仕上げとしてナンバーズを全員抹殺することが、彼女の台詞で計画名も含めて明かされている[話 48][注 22]。
- 電波ジャック放送の終了直後に怜人からこの計画について詰問されたクロエは否定していた[話 67]が、後に九州某県の洞窟付近にて彼らを抹殺しようと追いつめた際にはこの計画が真実である旨を明かしたうえ、科学によって自然の理不尽さ(暴力・戦争・差別)と時代遅れの男性を消滅しようと目論む冷酷な本性や自分の狙撃による恭司の最期を、花蓮にビデオカメラで撮影されている[話 63][話 38]。また、その公開がきっかけとなって航空母艦へ撤退したクロエの台詞によれば、この計画はまだ終わっていないという[話 38]。
- なお、現実世界での2018年10月12日には、中国科学院の研究チームが同性マウスに単為生殖で子供を誕生させる実験に成功したことを発表しているが、メス同士から誕生した子供が健康で無事に出産したのに対し、オス同士から誕生した子供は誕生から数日で死亡している[40]。
- 「祭」
- 恋子がころんと共に善を3Pでのメイティングに励ませた後、近々開催することをころんが嬉々として彼に説明した「村」の行事[話 68]。それまでのまだかろうじてメイティングと呼べる個人単位のセックスではなく、善を単に性欲の捌け口として扱う全員規模での乱交に相当することが、第55話の最終ページにおけるころんの台詞「この村の女全員であなたの身体を貪るのよ」[話 68]や連載時の同ページの柱コメント「欲望の極地…来る」から、示唆されている。
- 必要性については、善の順番が回ってくることを待てば良いのではとの旨を挙げて疑ういとに対し、輝奈がイザナミの団結のためにも必要な儀式である旨を説明している[話 6]。
- 開催当日、昼に振魂の池にて身を清めた参加者たちは輝奈の演説に感動して期待を高め、夜に広場にて彼女の掲げた媚薬の煙を吸い込んだ後、ころんの振る舞う精力剤を飲み干したうえで全裸となり、磔状態の善の身体を次々と木の枝で叩いたうえで水中へ沈める
「聖心祓穢」 ()を行ない、イザナギを降臨させる[話 6]。その後、広場へ戻った参加者たちは焚き火を中心として円陣を組むように横たわると、イザナギに次々と結合されては貪り合う形式での乱交を堪能していく[話 7]。 - 精力剤
- 「祭」に備え、恋子やころんが善にたびたび服用させている精力剤[話 58]。輝奈がコールドスリープ中の男性たちの復帰後に必要となる旨を台湾へ向かう前の絵理沙に述べ、それを彼女が渋々受け入れてレシピを作成しておいたことが、輝奈・美鈴・いとと共に囲炉裏を囲むころんの台詞で明かされている[話 58]。
- ころんが乾燥させたサソリや朝鮮人参にハブ酒を注ぎ、彼女曰く「とってもステキな飲み物」と称したうえでさらに「不思議なお薬」と称した錠剤を加えていることから、絵理沙がレシピを作成したのは錠剤だけであることが示唆されており、善の目の前でサソリを磨り潰す光景は恋子に眉をひそめられているうえ、味もいとに酷評されているが、ころんは「良薬口に苦し」と意に介していない[話 58]。
- 効果は絶大であり、服用させられた善の身体は常時興奮状態に置かれている[話 58]。また、「祭」の参加者たちも事前に改めて服用しており[話 6]、美鈴がイザナギに押し倒されて乳首を強く吸われただけで絶頂を迎えるほか、彼女ら全員が一夜のうちにイザナギとの乱交を膝が立たなくなるまで重ねるなど、やはり絶大な効果が描かれている[話 7]。
機器[編集]
- スマートリング (Smart Ring)
- 現実世界ではスマートフォンと連携する指輪型の機器であるが、作中世界ではコールドスリープと同様の経緯を経て一般市民にまで普及したブレスレット型の携帯情報端末[話 18][話 28][話 40]。手首に装着して起動させることにより、未装着者でも普通に利用が可能な空中投影映像だけでなく、さらなる情報検索が可能となっている[話 18][話 28]。また、第44話ではAIと連携する健康管理端末としても用いられていたことが、善のモノローグで語られている[話 40]。
- 第1話では怜人に細胞硬化症への罹患を告白された絵理沙がその情報をスマートリングで検索している[話 18]ほか、第8話では彼女の研究室に残されていたぬいぐるみの内部からまひるがスマートリングを発見し、それに絵理沙がひそかに記録していた映像によって怜人はMKウイルスの真実に近づいている[話 28]。第26話では谷口から託された写真立てが「鍵」であることがバイブレータ機能によって判明し[注 23]、怜人はデータを受信したスマートリングからMKウイルスの論文を入手できた[話 27]が、データの一部が破損していたため、MKウイルスの作成再現には至っていない[話 25]。
- 空中投影映像
- 作中世界では空中投影映像も一般市民にまで普及しており、その利用形式については、本編ではスマートリングなどの機器を必要とするものやそれを必要としないものが2040年時点から個人単位の手頃な大きさで散見される[話 18][話 22][話 40]ほか、2045年現在の第11話ではUW日本支部の会議室にて鬼原が寧々子の手腕を称賛して彼女の顔写真を表示する際、さらに民生長官が恭司の顔写真やその周囲に玲奈らメイティング済みの候補たち11人の顔写真も並べて見上げるほどの大きさで表示する際、それぞれテーブルの手元に設置されたタッチスクリーンを操作している[話 16]。また、「火野恭司の華麗なる一日」ではコールドスリープから目覚めてまもない当時の恭司に寧々子が2045年の現状を説明する際、ドーム型の投影機器やそこから放射されて上方に難民地区の大きな映像を形成する光の筋が描かれている[話 35]。
- AI
- 作中世界の生活基盤を支えている、絶対的な存在。2040年時点で日常生活のほか、前述のコールドスリープやスマートリングに至るまで、さらに上位の存在である超AIについては細胞硬化症などの難病の特効薬に至るまで、テクノロジーを嫌う者を除く全人類のありとあらゆる要素に深く関わっている描写が散見される[話 18][話 26]が、第44話では余裕を持って消費活動を楽しみたい者はAIに依存せず働く必要があることや、日常生活がAIに個々のすべてを管理される家畜のようなものであることが、善のモノローグで語られている[話 40]。また、取引先の安保を怒らせるという重大な不祥事を起こして職場の上層部による処分を待つ現状でも悠然と構えている佐藤の台詞や、その夜に善とのセックスを終えてピロートーク中のミキの台詞から、AIに依存して労働が形骸化したゆえに失職への恐怖も薄れていることが示唆されている[話 40]。
- 2045年現在でも絶対的な存在であることに変わりはないが、第8話や第26話で描かれているように感染爆発当時から論文データが存在する人工ウイルスであるMKウイルスに、世界中の最上位AIが4年以上もの時間を費やしても特効薬を開発できないままナンバーズの目覚めを迎えているなど、最上位AIを制御可能な高位の立場にある何者かが特効薬の開発を阻止しようと思考ロジックに改変を加えたことが示唆される、不自然な揺らぎが見られる[話 28][話 27]。
- なお、連載時の第1話で絵理沙が怜人に述べる製薬会社のAIなど、連載開始当初はAIとスパコンを混同している箇所が見られるが、単行本第1巻では「AI」に統一されている[単 14]。
- スタンガン
- 作中世界の2045年現在では治安の悪さも重なり、現実世界でのスタンガンと同様のものが勢力を問わず散見される。
- 第1話では怜人の護衛が難民地区の女性を気絶させる際[話 18]、第9話では技術長官の護衛が怜人を気絶させる際[話 23]、第32話では麗亜がボーイッシュな女性を気絶させる際[話 25]、第48話では朱音が収監中の鬼原の看守を気絶させる際[話 67]にハンディータイプを、第50話では朱音がポープの部下たちを気絶させる際や麗亜がポープを気絶させる際[話 69]にTASER M26とうかがえる形状のワイヤー針式を、それぞれ用いている。また、第60話では武装集団が怜人・マリア・翠・絵理沙たちに対してTASER Pulseとうかがえる形状のワイヤー針式[話 30]を、第61話では怜人・マリア・絵理沙が武装集団に対してTASER M26とうかがえる形状のワイヤー針式[話 70]を、それぞれ向け合っている。
- 成長促進器
- 被験者の肉体を短時間で成長させる機器[話 2][話 64]。縦型のカプセル内に被験者が呼吸用チューブ付きマスクを装着しただけの全裸で立ち、満たされた培養液に浸かりながら眠りに就いた後、被験者の肉体は急成長を遂げる[話 64]。第30話でUW日本支部の付近に存在することがちふゆの台詞によって示唆され[話 2]、第49話で明示された[話 64]。また、第75話では幼児期の美来を1年足らずで急成長させる際にも過剰使用されていた[注 24]ことが、鬼原を連行してきたクロエの台詞で明かされている[話 71]。
- 翔太と結託した花蓮は上京した後、ひそかに彼の肉体をこの機器によって急成長させ、怜人と同年齢程度の「ネオ翔太サマ」を完成させる[話 64]。当初、翔太は若くいられる時間が短くなることを懸念していたが、花蓮の台詞によればアンチエイジング技術の発達により、全盛期の若さを30年は保てるという[話 64]。また、処置中の被験者への治療も可能であることから、翔太は網膜を手術されて眼鏡が不要となっている[話 64]。
- なお、前述のちふゆによる言及に加え、第51話では春歌・奈都・晶が急成長後の翔太に平然と奉仕し、そのまま4Pでのメイティングに励んでいることから、コールドスリープやスマートリングと同じく一般市民にまで普及した機器であることが示唆されている[話 2][話 14]。
- 高速学習装置[注 25]
- 被験者の脳に短時間で学習させる機器[話 72]。被験者は円形の天井部からの配線4本を介してヘッドマウントディスプレイ付きのヘルメットを装着し、ソファー状の椅子に腹をベルトによって固定された姿勢で座りながら脳に膨大な情報を学習する[話 72]。
- クローンとして作成されてまもない美来は成長促進器による急成長を経て、大量の食事中に怜人の映像を鑑賞させられたうえで本機による高速学習を受けさせられた後、再び成長促進器に入るといった日々を送らされており、そのわずかな合間に中庭を訪れてはまだ会ったことのない怜人への思いに耽っていた[話 72]。そういった描写から、成長促進器が過剰使用で内臓にダメージを与えることと同様、本機も過剰使用は脳に負荷を与えることが、第75話でのクロエの台詞や第76話での技術長官の台詞で明かされている[話 71][話 72]。
- アングラネット
- AIなど作中世界の2040年以降における最新の科学技術に依存しない、旧式のコンピュータネットワーク[話 42][話 3]。
- 第15地区に隠れ家を構えた朱音とマリアが遮断されている外部ネットワークへアクセスする際[話 42][話 3]や、恭司が台湾へ向かう怜人たちと通信する際[話 15]にそれぞれ用いられる。その特性により、UWによる監視から逃れての検索や通信が可能となっているが、行なう際にはデスクトップPCかタブレットを用いる必要がある[話 3][話 15]。
- なお、怜人は台湾へ向かう船上ではタブレットを用いているが、ロスアニアに滞在中の自室ではタブレットを用いている恭司に空中投影映像を介して通信している[話 73]。また、セーフハウスへ潜伏した恭司と無事を確かめ合った際には再びタブレットを用いているが、彼が向かう合流場所(後に九州某県の洞窟であることが判明[話 21])については監視に備えてその場では告げず、「例の暗号」とだけ告げている[話 48]。
勢力[編集]
- UW(ユーダブリュー / United Women)
- 女性による国際連盟[話 8]。MKウイルスの脅威によってほとんどの国家が無政府状態に陥った際、事態を重く見た世界各国政府が全世界の統治権を委譲したことによって誕生した、新たな組織である[話 8]。現実世界にかつて実在した国際連盟とは無関係であるが、シンボルは現実世界における国際連合のそれに雌記号を重ねたものとなっている[話 66]。
- 臨時政府を設立しており、軍も保有している[話 8]。臨時政府は生き残って理性を保つ民間の女性たちを統制し、軍は親しい男性を失った絶望から暴徒と化した女性たちを鎮圧する[話 8]。その規模については、怜人の世界宣言を見届けた後の民生長官の台詞から、戦争も可能であることが示唆されている[話 16]。また、クロエと彼女の部下たち2人が慶門市中央区第三病院跡の地下施設へ突入した際、怜人からアメリカ陸軍と思われたうえにクロエがAK-47とうかがえる形状の自動小銃を携帯していた[話 65]うえ、恭司とゆかりに出奔された後には日本支部の会議室の机内にベレッタ 92系列とうかがえる形状の高威力拳銃やM4カービン系列とうかがえる形状のアサルトライフル、果てはRPG-7用とうかがえる形状の対戦車ロケット弾まで保管していた[話 48]ことから、制服こそアメリカ陸軍に準拠しているものの銃器は一部異なり、旧ソ連系列などの製品も採用していることが示唆されている。そのほか、軍人でなくても護衛以上の地位にある者は鎮圧用の低威力拳銃やスタンガンを携帯しているうえ、さらにそれ以上の地位にある者は殺傷力を持つ実弾入りの高威力拳銃[注 26]を携帯している。
- 深刻な経緯を経て絶対的な権力を持つことに加え、多々存在する難民たちにとっては資源を独占する独裁者であることから、非協力的な国家や反抗的な勢力が存在する[話 25]。また、世界本部と日本支部の軋轢や後者の人間関係からも確認できるように一枚岩ではないうえ、いずれもMKウイルスの特効薬やワクチンの研究を実際には行なっておらず、真相に迫った研究者たちは人体実験の被験者にされていたことが示唆されている[話 3][話 65]。そのほか、技術長官の研究助手たち4人や翔太のメイティング候補たちの描写から、実際には受胎を確実化する技術[話 17]や胎児の性別を固定する技術[話 15]すら有していることが示唆されている。
- UW日本支部
- 日本政府に代わって日本を統治しているUWの日本支部[話 11]。地方から「中央」とも称される豊かな町にそびえ建つ高層ビル群の1棟に「UW」のロゴを掲げて拠点を置いており[話 23]、その内部では鬼原たち首脳陣5人が世界本部に極秘で「メイティング計画」を進めている[話 11]。一般市民の統制については世界本部と同様であるものの、ナンバーズの存在を把握した後は一般市民の国際通信を厳しく制限し、日本を事実上の鎖国状態に置いたことが、翔太に2045年の現状を説明する花蓮の台詞で明かされている[話 74]。それらに加え、メイティングの推進[話 11]や翠のボディーガードへの起用[話 17]、ちふゆの飛び級[話 32]から、日本の法制度を改革するほどの権力も有していることが示唆されている[注 27]。そういった理由から、難民はもとより一般市民にも日本支部への不信感を強く持つ者が少なからず存在しており、谷口の持つ不信感の強さを麗亜が怜人に明かす際には、日本支部による統制が(特に難民たちにとっては)独裁に相当することについては自覚していなかった彼女が「昔の政府が強引だったんでしょうね」と無自覚のうちに日本支部のことを棚に上げる姿が描かれている[話 26]。
- 首脳陣は棟内に会議室とは別に各自の個室を持っており、メイティング成果の検証など重要な内容以外の連絡や会議は、各個室から空中投影映像などの通信を介して行なっている[話 11]。怜人がメイティング施設外への外出許可とMKウイルスの研究施設の使用許可を得ようと訪れた際には、美来・朱音・翠が待合室にて待機させられたうえに怜人は技術長官室を経て別室へ監禁され[話 23]、技術長官の研究助手たち4人に襲われかけることとなった[話 17]。
- 怜人が慶門市中央区第三病院跡の地下施設へたどり着いた[話 65]時期と平行し、クロエによる内偵や首藤によるポープへの内通を経て世界本部による介入(実質的には粛清)を受けたことで組織としては一時瓦解したうえ、その混乱に乗じる形で慶門市への爆破テロに出たイザナミには善を新都心第三病院から拉致されている[話 66]。
- 一時瓦解後は世界本部によって管理されており、首脳陣が通常の会議に用いていた一室なども、彼女たちの席が撤去された後にクロエの席が設置されていることが確認できる[話 52][話 67]。また、鬼原が怜人に世界宣言を依頼する際に用いていた国務長官室も、彼女の更迭後はクロエが花蓮や翔太との会談に用いている[話 69]うえ、冬が近づいてきた際にはクロエの日本好きから炬燵すら持ち込まれている[話 31]。そのほか、花蓮が民生長官となった後には、翔太のメイティング用の寝室も用意されている[話 59]。しかし、美来が調整を終えて怜人への思いに耽っていた際には、拘束されていたはずの麗亜が美来のための食事を持参し、彼女に協力者たちの存在を明かしている[話 46]ことから、隅々まで管理されているわけではない模様。
- クロエによる恭司の最期が公表された後には、それまでの積み重なっていた不満も相まって怒りが頂点に達した難民たちによる、関係者たちへの苛烈をきわめた制裁を含む暴動が各地にて発生し、日本は再び大混乱に包まれている[話 38]。まもなく、関係者たちは恭司のメイティング候補たちから有志を率いた寧々子によって日本支部からも追放され、翔太と花蓮が国務長官室を悠然と用いるようになっている[話 38]。
- なお、日本支部の周辺の光景や国務長官室の窓から見下ろす光景の一部には、連載時における現実世界の東京都庁舎とうかがえるビルが描かれている[話 17]。
- UW世界本部
- UWの頂点に立つ部署。北アメリカ大陸に存在していることや、世界中からMKウイルスの研究関係者を集積させて特効薬の開発を目指していることが、怜人の質問に答えるマリアの台詞で明かされている[話 25]。また、情報統制については日本支部以上に厳しいことが、第15地区の隠れ家からアングラネットへのアクセスを行なう際のマリアの台詞で明かされている[話 3]ほか、その後のイザナミによる電波ジャック放送の際にも自国への放送は防ぎきったうえ、職員たちや支配地域の女性たちの思想洗浄を完了済みであることが、クロエとマムの通信で明かされている[話 67]。また、イザナミが暴露したところによれば、絵理沙曰く「女性の遺伝子だけで子供を産む計画」(後に「男性絶滅計画」であることが判明[話 48])を進めているという[話 67]。
- 平和維持活動局 (Department of Peacekeeping Operations) 局長でもあるクロエが留学生を装って慶門市に滞在し[話 66]、日々を経て容姿や姓名を明かさないままポープを渡日させている[話 65]ことから、日本支部への内偵は滞在以前に開始していたことが示唆されている。また、ナンバーズの存在には恭司のメイティングが軌道に乗った時点で薄々気づき始めており[話 11]、クロエによる内偵を経て確信に至った後には日本支部への介入に出ている[話 65]ほか、怜人・マリア・朱音・翠と共に慶門市中央区第三病院跡を脱出したクロエのもとへ入った通信の内容から、慶門市立西高等学校の件についても把握していた[話 66]ことが示唆されている。その後、クロエが小隊を率いて怜人たちを追いつめた際には、先述の内偵当時に小隊の1人が動物研究所や慶門市中央病院にて暗躍していた[話 63]ことが明かされている。
- なお、日本支部への介入が描かれる第35話の公開当時、本作の公式サイトでは男性読者からの貴重なサンプルを提供して欲しいという体裁で「UW本部の男心研究アンケート」が実施された[41][42]。
- イザナミ
- 世界各地に存在するさまざまな反UW勢力のうち、日本にて蜂起した集団[話 52]。
- 大半の者がフードを被って目元を隠した衣装を着込んでおり、第43話で新都心第三病院から拉致したコールドスリープ中の善を「我らの聖なる
下僕 ()」と称して目覚めさせ[話 39]、第45話で拘束下にある彼に輝奈が「聖痕」を刻み、「聖奴隷 ()」となることを命じる誓いの儀式を行なう[話 36]などカルト色が強いうえ、儀式以前に位置する第36話でUW日本支部による警備を回避して慶門市立西高等学校の校舎を爆破する[話 66]、善を拉致した後の第47話で初めての電波ジャック放送を行なう[話 52]など、それ相応に高い技術や機器を保有している。また、怜人の世界宣言直後に位置する第14話で短髪の女子生徒が同校の教室に待機している[話 74]うえ、その後も授業中の姿が散見されるも実際には絵理沙への内通者として潜伏中だったことが爆破以前に位置する第41話で明かされている[話 75]。さらに、女子生徒たちのデータを把握している花蓮がこの時点では短髪の女子生徒の正体に気づいていない[話 75]など、イザナミがナンバーズや同校の存在を世界宣言以前から把握していたうえ、花蓮に同校が用意される以前から翔太に着目して短髪の女子生徒を潜伏させていたことが示唆されている。それらに加え、同話では絵理沙がUW世界本部による日本支部への使者派遣を短髪の女子生徒に通信で告げる[話 75]など、世界本部の活動も把握していたことが示唆されている。一方、組織自体の活動は早くから開始しており、第76話では絵理沙が加入した時点ですでに「地下組織」と称されていた[話 72]ことが、鬼原と民生長官の会話から示唆されている。 - 初めての電波ジャック放送では善を披露し[話 52]、UWにナンバーズやコールドスリープ中の男性たちの引き渡しを要求したうえ、全世界の女性たちへ身近なコールドスリープ中の男性たちの保護やUWによる独裁下からの蜂起を呼びかけるが、アメリカやその属国にいる女性たちには世界本部の高度な情報統制によって遮断され、届かなかった模様[話 67]。
- 短髪の女子生徒や絵理沙の台詞によれば、日本だけで活動するのはリスクがあるので、拠点は「村」の存在する新潟県だけではなく複数の場所に構えており、台湾もその1つであるという[話 15][話 62]。また、UWによる支配への抵抗という目的では一致しているものの、これからの世界のあり方については一枚岩ではなく、絵理沙や短髪の女子生徒らの派閥と輝奈らの派閥に分かれているという[話 62]。
- 男性復帰派(仮)
- イザナミのうち、MKウイルスの特効薬を開発してコールドスリープ中の男性たちの復帰を目指す派閥。絵理沙や短髪の女子生徒らによって構成されている[話 62]。
- ナンバーズを隷属させることは考えておらずカルト色も持ち合わせていないことから、初めての電波ジャック放送で団名を発表する直前に絵理沙は「テロリストではありません」と前置きしたうえで「UWの支配から世界を解き放つ集団」と説明している[話 52]。また、イザナギ派に拉致された善については2045年の現状を説明して謝罪したうえ、儀式についても悲壮な表情で傍観に徹しており[話 4]、「祭」には怜人との合流と重なったこともあって同席すらしていない。そういった理由からも、翔太については確保の失敗を経て一時保留する[話 39]一方、怜人については麗亜を介してUW日本支部から出奔させたうえで九份にて合流し、香港の反UW勢力との協力を考えて行動に移している[話 62]。その後、ヨーロッパへ向かうジェット機内にて絵理沙が自分の「聖痕」のシールを剥がした際の台詞によれば、ナンバーズをUWから救出するためにイザナギ派の力が必要だっただけであるという[話 13]。
- イザナギ派(仮)
- イザナミのうち、ナンバーズを隷属させて原始的な社会の構築を目論む派閥。輝奈らによって構成されている[話 62]。
- 拉致中の善にメイティングを強行した[話 4]うえ、精力剤の服用を強行することによって常時興奮状態に置き、理性を失わせて従属させる[話 58]などの過激な行動が散見される。さらには、イザナギを善の身体に降臨させて信仰するカルト色を持ち合わせているうえ、それらが外部からのさらなる参加者たちを増加させる理由となっており[話 6]、電波ジャック放送以降は実質的にイザナミの中核として位置づけられている[話 43]。そういった理由からも、呂には占いで「女どもは新しい神を祀り 日本を生まれ変わらせるつもりらしいの」と説明されているうえ、それを聞いた絵理沙には「あの人たちのやることは極端なんです」と酷評されている[話 43]。その後、時期は不明ながら翔太や花蓮と内通しており、九州某県の洞窟から脱出した怜人たちがクロエたちに追いつめられた際には、機銃掃射体勢に入った上空の軍用輸送機を地上から砲撃して撃墜する、彼女たちを上回る人数が周囲に潜伏したうえでアサルトライフルを構えて包囲かつ追撃するなどの連携を見せる[話 63][話 38]。
- イザナギとイザナミが交わることで新たな国が生まれるという行動原理や、イザナギだけが全世界の女性たちを満足させられるという崇拝は日本神話の「国産み」に基づくことが、第58話のサブタイトルや、同話で「祭」の参加者たちを貪るイザナギの姿に歓喜する輝奈と亜咲美の会話から示唆されている[話 7]。
- 香港の反UW勢力(仮)
- 九份にて絵理沙と再会した怜人に、短髪の女子生徒が存在を明かした反UW勢力[話 62]。香港に拠点を構えており、イザナミと同じくUWによる支配に反対しているうえ、マリアの台詞によれば中国圏は以前からアメリカ中心のUWにあまり協力的でなかったこともあり、短髪の女子生徒はナンバーズの奪還作戦について現地の実力者と話し合いたいという[話 62]。
- 怜人たちが香港を訪れた際には、武装集団による連行の危機に遭った怜人・マリア・絵理沙・翠を冰冰に救出させて怜人を試す形で接触し、彼らを呂のもとへ案内させる[話 70][話 57]。
- 怜人たちが香港を経った後には、冰冰の仲間たちが香港に残って後方支援や諜報活動を担当していることが、UWのスパイがロスアニアへ送り込まれたことを怜人へ伝える冰冰の台詞から示唆されている[話 76]。
舞台[編集]
新都心第三病院 ()- 2040年時点で恭司・怜人・善が訪れた、東京都に存在する大病院[話 18][話 36]。コールドスリープが必要と診断された患者たちは、合併症を起こしていないかなど担当医による診察を受けた後、パンツ姿となってコールドスリープ用カプセルに入る[話 18]。
- 第1話ではロビーにて怜人が高木による診察を待っている最中、怜人の彼方に彼と同じ病衣姿で通信を楽しむ恭司の姿が確認できるほか、その後は怜人が絵理沙にペンダントを託してカプセルに入り、目覚めた際には迎えに訪れていた美来との初対面を経て女医による診察を受けている[話 18]。第45話では担当医による診察を経てトイレを済ませた善が自分と同様の怜人と彼の見送りに訪れていた絵理沙や龍の姿を見かけた後、単独で自分の見送りに訪れていた輝奈にキスされたうえでミキに見送られながらカプセルに入るが、目覚める直前にはイザナミによってカプセルごと拉致されている[話 36]。第73話では怜人がカプセルに入ってから半年後の様子、絵理沙が怜人のもとを日々見舞ってはナースたちに気遣われる様子、腹の目立ち始めたミキが絵理沙と打ち解けて久しい間柄である様子がそれぞれ描かれている[話 77]。
- メイティング施設
- 新都心第三病院でのコールドスリープから目覚めた怜人が、送迎車によって収容された施設[話 18][話 8]。ナンバーズの存在を隠蔽してメイティングを進めさせるため、UW日本支部による管理下(実際には監視下)で外界から隔離されている[話 8]。また、第3話で怜人に大浴場を説明する美来の台詞から、施設そのものは2044年以前に設立されたことが示唆されている[話 50]。
- 全形が不明なその内部は、メイティングやそれに伴う日常生活、勤務中の関係者たちにそれぞれ必要な環境のほか、マジックミラー越しに内部を見渡せる大部屋や大浴場など、メイティングの準備にも必要な環境がそれぞれ長い廊下を介して存在し、整備されている[話 18][話 8][話 50][話 35]。また、大食堂ではさまざまなジャンルの料理人による手料理が用意されるが、これはコールドスリープから目覚めてまもない当時の恭司が「(機械よりも)人間が作った料理の方が食欲が沸く」と意見したことによる[話 54]。そういった快適な生活を施設内の者たちが送れる一方、施設の内外から日本支部の首脳陣や専属担当官によるナンバーズへの監視も行なわれている[話 11][話 28]が、第32話では入浴を終える直前の怜人のもとへ全裸で現れた朱音とマリアが彼を浴室内へ押し戻してシャワーを用いながら怜人への暗殺計画を伝えている[話 25]ほか、第52話ではヘッドボードが楕円形の寝室にて恭司が怜人とアングラネット経由の通信を行なっている[話 15][注 28]ことから、すべての室内に隠しカメラが完備されているとは限らない模様。
- 施設を囲む敷地は第7話で怜人と美来が会話しながら散策できるほど広い中庭を有しており[話 11]、ナンバーズの収容棟とは別に龍らコールドスリープ中の男性たちが収容されている大部屋など、中庭を介して往来できるとうかがえる別棟も描かれている[話 8][話 25]ほか、「火野恭司の華麗なる一日」ではテニスコートなどもそれぞれ中庭を介して存在することが確認できる[話 35]。また、第50話では大部屋や大浴場、各個室などの階下である1階に正門のほか、広大な駐車場が存在することが確認できる[話 69]。それらに加え、第62話では体育館も存在することが確認できる[話 57]。
- 以上の要素や第11話時点での恭司のメイティング成果[話 16]に加え、UW世界本部による日本支部への介入を経た第52話で彼にメイティング候補たちの生活について説明するクロエの台詞[話 15]から、施設の全体規模は資源的にも人材的にもまだ余裕を持つ巨大なものであることが示唆されている。
- 怜人の世界宣言後は施設内に彼のメイティング候補たちが増えたうえ、正門に一目会いたがるだけの一般市民たちが詰めかけるなど、施設の存在は公然の秘密に等しくなったが、守衛たちは怜人の所在について尋ねる一般市民たちに「ここにはいない」と対応している[話 1]。
- 世界本部による管理下に置かれた後は恭司のメイティング候補たちが彼との接触すら禁じられている[話 15]一方、慶門市立西高等学校の関係者たちが合流した後は花蓮とクロエの取引[話 69]により、翔太のメイティング候補たちが彼とのメイティングに再び励んでいる[話 14][話 15]。また、ちふゆはマリアと再会している[話 64]。
- コールドスリープ中の男性たちが収容されている大部屋
- コールドスリープ中の男性たちのうち、ナンバーズの家族など近しい者たちがカプセルごと収容されている大部屋[話 8][話 25]。室内はカプセルごとに透明な壁や自動ドアで仕切られた小部屋が多々並ぶ配置となっており、第2話の美来の台詞によれば長時間の入室は禁止されているうえ、その後も怜人が空き時間にたびたび訪れていることから、彼らの収容されている棟とは別棟であることが示唆されている[話 8][話 25]。
- 第2話ではまひるがメイティングを拒否する怜人を説得させようというUW日本支部の思惑を知らず、彼との再会を果たす[話 8]。第32話では怜人がまひるやマリアと共に訪れて龍を含む男性たち全員を救うことを改めて決意した後、廊下にてマリアからMKウイルスの研究遅延やUW世界本部の存在を明かされたうえ、麗亜と共に自分の帰りを待っていた寧々子から恭司とまひるの件で頭を下げられる[話 25]。第64話前編では翔太との初めてのメイティングに励んだ後のエリカが彼を案内してコールドスリープ中の高松を披露したうえ、同話後編ではその場にて翔太とのさらなるメイティングに励みながら高松を解凍し、MKウイルスによる惨死に至らしめる[話 13]。
- 大浴場
- メイティング候補たちが利用する大浴場[話 50][話 9][話 5]。広大な内部にはローマ風呂調の装飾が施されているうえ、洗い場の壁は一面におよぶ巨大な鏡となっているが、これは室外のみ透過状態に切り替えられる電気スイッチ式のマジックミラーであり、ナンバーズを室外へ案内した専属担当官がスイッチを入れ、入浴中の候補たちを披露して選択させるという用途を兼ねている[話 50][話 9][話 5]。室内そのものは候補たちに好評を博しており、第3話では確認できるだけでも怜人の候補たちが12人以上[話 50]、第53話では玲奈・リカ・ツインテールの少女ら恭司の候補たちが10人以上[話 5]、それぞれ談笑しながら美貌に磨きをかけている。また、候補たちは専属担当官による指示でグループ別に入浴していることが、番外編1での寧々子の台詞[話 9]や第53話での翔太と花蓮の会話[話 5]から示唆されている。
- 第3話での美来の台詞によれば、メイティング施設が設立された当初はまだ設置されておらず、2045年になってから特別に設置されたことが明かされており、披露された光景は彼を驚愕させる[話 50]。番外編1では美来・翠・まひるを連れて訪れた朱音が怜人への誘惑ポーズを皆に厳しく指導し、彼の候補たちを唖然とさせている光景を寧々子に見られ、呆れられる[話 9]。UW世界本部による日本支部への介入でメイティングが中止させられた後、第53話では花蓮が翔太を案内して恭司の候補たちを披露し、翔太に選択させる[話 5]。
- 中庭
- 施設を囲む敷地にて整備されている中庭[話 11]。さまざまな木々が施設や通路の脇に植林されているほか、休憩用のベンチも設置されている[話 11]。また、彼方には豊かな町の高層ビル群を臨めることが、第59話での背景描写から確認できる[話 59]。
- 第7話では休憩中の美来がベンチに座ってメロンパンを食べていたところ、トイレにて朱音による誘惑から逃げ出してきた怜人と遭遇したことから2人での散策が始まり、美来は動物研究所でのクマの脱走を改めて謝罪する[話 11]。第21話では怜人が美来の専属担当官解任への動揺から気分転換に出たところ、ベンチに座って胎児たちの空中投影映像を眺めている恭司と遭遇し、彼を祝福する一方で溜まってきた性欲を看破され、股間を握られる[話 56]。第32話では寧々子に懇願された怜人が恭司とのメイティングを拒否するまひるの意思を伝えに訪れたところ、諦めきれない彼に拝み倒されて仕方なく会食の依頼に応じる[話 25]。第59話では玲奈がまだ受胎していないことへの寂しさからベンチに座って恭司への思いを募らせていたところ、民生長官となった花蓮に話しかけられる[話 59]。
- 駐車場
- 送迎車などの各種車両を停車させておく駐車場[話 69]。1階部分に存在することが、第50話での背景描写から確認できる[話 69]。
- 柱や配管が散見されるその一角に停車されていた軍用とうかがえる形状の送迎車へ、怜人と美来は彼を空港へ連行しようと目論むポープや彼女の部下たちによって連れ込まれそうになるが、それに先駆けて拘束されるもマリアと麗亜[注 29]によって救出されていた朱音や翠と合流し、麗亜による案内で送迎車を奪って難民ホームへ急行することとなる[話 69][注 30]。
- ナンバーズの各自室
- ナンバーズに与えられた自室。内寸や内装はそれぞれ異なるが、日常生活に複数人とのメイティング用を兼ねるダブルベッド[注 31](場合によってはそれ以上のサイズのベッド)を備えた複数の寝室のほか、同じく複数人との混浴やその場でのメイティングが可能な規模の浴室を内包した広い個室がそれぞれ提供されており、2階以上の階層に位置することが示唆されている[話 1][話 35]。
- なお、第49話で翔太と共に怜人の自室にて彼の帰室を待っていた花蓮に驚いて尋ねるマリアの台詞によれば、専属担当官の勝手な入室は規則違反とされている模様[話 64]。
- 怜人の自室
- 本棚・テレビ・ソファーなど生活に必要な機器以外に特に豪華なものは設置されておらず、恭司の自室のような寝室とリビングが独立した配置ではないうえ、それらを兼用する大部屋が洗面所・トイレ・浴室と直結している模様[話 8][話 50][話 54][話 78]。怜人がメイティングを拒否しているため、候補たちが招かれることはないうえ、美来や朱音が彼に迫った際にはいずれもキス止まりに終わっており、美来に命じられた朱音や翠との同衾[話 78][話 1]以外で用いられるのは、MKウイルスの特効薬の研究のみとなっている[話 28][話 1]。
- ベッドの傍の窓からは敷地外に存在する難民地区の破損したままの町並みが見えている[話 8]うえ、リビングの窓からは一般市民たちの詰めかける正門を見下ろせる[話 1]が、怜人がUW日本支部からの出奔について朱音たちと話し合おうと訪れた際には、先に入室して彼らを待っていた翔太と花蓮越しに破損していない遠方の町並みが見えている[話 67]。
- 浴室
- 浴槽以外は洗い場の上方の固定式シャワーヘッドだけという、簡素な内装のユニットバスになっている[話 54]。第4話でシャワー中の怜人が乱入してきた朱音に酒を飲まされての愛撫の果てに昏倒するという、初対面にしてメイティング未遂の場となった[話 54]後、第32話では怜人への暗殺計画を察した朱音がそのことや麗亜への不審を伝えようと、マリアと共にメイティングへの誘惑を装った全裸での乱入を行なう際に用いられている[話 25]。その後、第47話では朱音が怜人に鬼原や亡弟のことを涙ながらに明かす際に用いられている[話 52]ほか、第49話では怜人から出奔を提案された美来が全裸となり、今ここで自分とのメイティングを行なうよう懇願する際に用いられている[話 64]。
- 恭司の自室
- 酒瓶が多々並べられた壁の戸棚、映画鑑賞用の大型テレビ・マッサージ台・ソファー、天井を飾るシャンデリアや室内の各所に設置された広葉の観葉植物の鉢など、恭司の要望に応じた豪華な内装が施されている[話 54]。寝室の1つやリビングには複数のテーブルを囲む会食すら可能なほど広いバルコニーが面していることが、「火野恭司の華麗なる一日」や本編第34話でそれぞれ確認できる[話 35][話 3]ほか、部屋によっては壁や床の装飾の一部に市松模様がアクセントとして取り入れられている[話 54][話 10]。
- メイティングに積極的な恭司の要望に応じ、寧々子のスケジュール管理下で候補たちが次々に案内されては複数の寝室が用いられているほか、寝室まで待てない場合は浴室やリビングも用いられている。
- ヘッドボードが楕円形の寝室
- 本編第4話で玲奈と初めてのメイティングに励む際に用いられているうえ、設置されている観葉植物の鉢は単行本第1巻で加筆された部分における彼女との背面側位での結合部を、読者から見えないように隠す背景となっている[話 54][単 22]。「火野恭司の華麗なる一日」では玲奈やウェーブヘアの侍女と励んだ前夜の3Pでのメイティングを経ての同衾から9時に目覚める際、11時の「趣味の時間」に美女たち2人と3Pでのメイティングに励む際、13時半の「昼寝の時間」にリカとの過去を思い出す際、そして22時にリカやツインテールの少女と3Pでのメイティングに励む際、それぞれ用いられている[話 35]。その後、第52話ではメイティングの中止や自室での待機に憤る恭司が寧々子や玲奈に見守られながら怜人と秘密回線で通信した後、入室してきたクロエに玲奈との接触を改めて禁じられたことに反発し、腹の目立ち始めた女性たちへ思いを馳せる際に用いられている[話 15]。また。第75話ではゆかりが訪れて恭司に『ぐりとぐら』を読んでもらうも時間切れに号泣しながら護衛に連れ出された後、寧々子が彼にゆかりの分娩日が近日中に決まることや美来の情報が得られなかったことを報告している[話 71]。
- なお、こちらの寝室は第4話や「火野恭司の華麗なる一日」、第52話での背景描写から、ダブルベッドに仰向けで横たわった場合の左側がバルコニー、上側と右側が壁、下側が廊下に通じた自動ドアにそれぞれ面していることが確認できる[話 54][話 35][話 15]。
- ヘッドボードが四角形の寝室
- 第7話で美女たち3人と4Pでのメイティングに励む際に用いられた[話 11]後、第34話で鎖付き首輪を着けた玲奈・ボールギャグを着けたショートウェーブヘアの女性・目隠しを着けたロングヘアの女性とソフトSM調の4Pでのメイティングに励む際に用いられている[話 3]。それらの舞台であるキングロングベッド[注 32]の一角には、縦長のベッドサイドランプが2本設置されている[話 11][話 3]。
- なお、こちらの寝室は第7話や第34話での背景描写から、キングロングベッドを囲む四方の壁のうち描かれている部分はすべて遮光カーテン付きのガラス張りとなっていることが確認できるが、いずれの話でも恭司と候補たちは遮光カーテンを閉めないままメイティングに励んでいる[話 11][話 3]。
- 浴室
- 本編第8話で、チューブトップ姿の玲奈・マイクロビキニ姿の侍女・スリングショット姿の侍女と4Pでのメイティングに励む際に用いられている[話 28]。壁の1つにはテレビ、その手前には花弁の浮かぶ猫足浴槽がそれぞれ設置されているほか、パーティションで仕切られた洗い場には壁に複数枚の鏡、床に入浴用椅子、四隅に観葉植物の鉢がそれぞれ設置されており[話 28]、単行本第2巻で加筆された部分はこの鉢に玲奈たち3人の嬌声が被る光景で締め括られている[単 23]。その後、「火野恭司の華麗なる一日」ではテニスコートでの運動を終えたツインテールの少女との混浴に用いられている[話 35][注 33]ほか、第34話ではヘッドボードが四角形の寝室にて鎖付き首輪を着けた玲奈・ボールギャグを着けたショートウェーブヘアの女性・目隠しを着けたロングヘアの女性とソフトSM調の4Pでのメイティングを終えてまもない恭司が、この鉢の傍らにてシャワー中に背後から抱きついてきた玲奈を改めて抱き締めている[話 3]。
- なお、恭司へのボディ洗いから彼との4Pに至るまでの玲奈たち3人の台詞や、ツインテールの少女との混浴中における恭司のモノローグから、玲奈たち3人の時点ではスケジュールの前倒しや浴室でのメイティングはおろか、グループセックスで励むことすら候補たちにとってはまだ予定外という認識だったうえ、メイティングをより確実なものとするためにも浴室では愛撫や前戯だけに留めておき、欲情が高まったところで寝室へ移動して1人ずつ存分に励む(あるいは夜の就寝前まで欲情をさらに高め、やはり1人ずつ存分に励む)というスケジュールだったことが示唆されている[話 28][話 35]。
- リビング
- 本編第4話で侍女たち2人によるマッサージを受けながら『セイフクの涙』を鑑賞している最中、寧々子から玲奈とのメイティングを初めて提案される際に用いられている[話 54]ほか、「火野恭司の華麗なる一日」では玲奈による21時のストレッチ・マッサージを受けながら寧々子から今夜のリカやツインテールの少女とのメイティングについて尋ねられる際に用いられている[話 35]。また、その後日の第25話では混浴後とうかがえる下着姿の玲奈・リカ・ツインテールの少女に奉仕されながらバスローブ姿で空中投影映像を観賞している最中、そのまま彼女たち3人と4Pでのメイティングに励む際に用いられている[話 10]。ソファーは恭司がツインテールの少女とリカを左右に侍らせてなおクッションを何個も置けるほど横幅が広いが、リカが1回目の絶頂を迎えた後に彼をさらに求めようとして傍のミニテーブルに足をぶつけていることから、ベッドの代用としての奥行きは不足している模様[話 10]。
- なお、「火野恭司の華麗なる一日」では寧々子・リカ・ツインテールの少女と共に夕食を摂る際にもテーブルを囲む一同の手前にソファーが描かれているが、前述のものとは別であることが位置や形状から確認できる[話 35]。
- 翔太の自室
- 当初は花蓮の方針からメイティング施設では提供されず、慶門市立西高等学校の男子寮の一室が提供されていた(詳細は#翔太の自室(男子寮)を参照)が、彼女が会談を経てクロエと取引する前日には、メイティング施設に改めて翔太の自室が提供されている[話 64]。内装には特に凝った様子が見受けられないうえ、第51話で事後の翔太が着替えて廊下へ出ていく際には、自動ドアの彼方に春歌が尻を隠さず横たわったままのベッドが描かれていることから、怜人の自室と同様の大部屋であることがうかがえる[話 14]。
- 第49話では花蓮と共に怜人の自室にて彼との初対面を終えた翔太がその感想や柚希の現状を花蓮に聞いて後者を偽られる際[話 64]に、第51話では怜人たちの出奔と同時間帯に翔太が春歌・奈都・晶と4Pでのメイティングに励む際[話 14]に、それぞれ用いられている[話 14]。また、第81話では花蓮に案内されてきたメイド服姿の春歌・奈都・晶・律香・葉句露・小雪・兎水と8Pでのメイティングに励む際、前述のベッドとは別のキングロングベッドが用いられている[話 20]。
- 美来の自室
- 第7話では中庭を怜人と散策した後に自室内の浴室にてシャワーを浴びる姿や、それを終えて脱衣所へ出てきた後には鏡に映った自分の顔と空中に投影した絵理沙の顔写真を見比べる姿が描かれている[話 11]。また、第33話では夜更けの入浴後に寝室にて髪をとかしていた美来のもとを麗亜が訪れて求愛するが拒絶され、怜人のことを忘れさせる旨を告げて立ち去る姿が描かれている[話 42]。
- なお、『ウルトラジャンプ』(以降、『UJ』と表記)2018年6月号の付録のお風呂ポスターでは美来と花蓮が並んでシャワーを浴びている煽り構図の光景が描かれている[46]ことから、美来の自室に限らず関係者用の浴室によっては天井埋め込み式の大型シャワーも存在することがうかがえる。
- 医務室
- メイティング施設の関係者たちが訪れる医務室。机や椅子、カーテンに囲まれたベッド以外の内装に目立った箇所は見受けられないが、第52話ではクロエから恭司への警告と同時間帯、新都心第三病院から転属していた女医がホルモンバランスを調整する薬品を兎水に注射しており、まもなく花蓮と共に室外へ立ち去った後には、ベッドが翔太と兎水のメイティングに用いられている[話 15]。
- 「火野恭司の華麗なる一日」では、検査機器の前にて検査用電極を貼られた恭司がパンツ姿で10時の「健康診断」を受けており、ナースたちが赤面しながら彼を診察している[話 35]。
- 奥の部屋
- 一方的なメイティングを目論む翔太や花蓮により、彼らとの会食の料理に盛られていた睡眠薬で昏倒した玲奈が運び込まれた一室[話 30]。ダブルベッドのほか、小さなベッドサイドランプや2脚のソファー、クローゼットなどが設置されている[話 30]。そういった内装に加え、廊下にて花蓮に頭を下げている寧々子のもとへ現れた翔太の台詞から、彼の自室とは別の一室であることがうかがえる[話 30]。
- 玲奈は会食の際に着用していた軽装のままベッドに仰向けで横たえられており、翔太に覆い被さられて太腿をまさぐられても目覚めず額にキスされそうになるが、そこで彼が柚希による額への「痛くなくなるおまじない」を思い出して立ち去ったことや、事態を察して駆けつけた寧々子が花蓮に抗議したうえで断腸の思いで頭を下げたことから、事なきを得る[話 30]。
- 翔太が花蓮に押し込まれた部屋
- 奥の部屋での件を経て寧々子を見送った翔太が、「(翔太のことを)大好きになっちゃった人がいる」という花蓮に案内された一室[話 30]。室内にはダブルベッドと椅子だけが設置されており、内装やベッドの簡素な形状から、奥の部屋とはまた別の一室であることがうかがえる[話 70]。
- 室内待機を経て自動ドアの前にて赤面しながら翔太を出迎えたエリカ[話 30]は、花蓮に薬物中毒から脱したことを明かされたうえで翔太と共に室内へ押し込まれ、立ち去っていく花蓮の後を追おうとする彼を引き止め、初めてのメイティングに励む[話 70]。
- 玲奈の自室
- 玲奈が恭司への奉仕や彼とのメイティング以外の平時に生活していることがうかがえる一室[話 57]。ベッド以外、特に目立った家具は設置されていない[話 57]。
- 奥の部屋からの救出後、ベッドにて眠り続ける玲奈を見守る恭司は寧々子から心配ゆえの退室を促されるが、メイティング候補たちとの接触を禁止したクロエの不在という理由もあり、処罰されることも辞さない覚悟を見せる[話 57]。また、恭司は最初に誕生する自分の子が男児であることを寧々子から報告され、改めて自分の子供たちやメイティング候補たちをUWの上層部から守ることを決意するが、世界を大きく変えることとなるその旨は自動ドア越しに花蓮に聞かれている[話 57]。
- 体育館
- 慶門市立西高等学校からの避難後、翔太を通じて花蓮から使用の許可を得た晶がバレーボールの練習に励む体育館[話 57]。後述のメイティング後の描写から、シャワー室も併設されていることが示唆されている[話 43]。
- 訪れた翔太に恭司の「噂」を問いただした晶は欲情のまま翔太の子を欲して体操着を肌蹴させ[話 57]、言われるがまま腹筋運動などさらなるトレーニングを経て汗だくのまま今日が排卵日であることを明かすと、ネットに上半身を預けながら背面立位で彼とメイティングに励む[話 43]。その後、シャワー室にて抱き合いながらのキスなど後戯に耽っていた晶は、とある依頼(後にイザナミへの伝言役であることが判明[話 38])を明かしてきた翔太に喜びのまま改めて抱きつく[話 43]。
- 難民地区
- MKウイルスによって男性を失った一般市民のうち、コールドスリープ中の男性たちとは無縁で満足な住居も失った難民たちが暮らしている地区[話 18]。無政府状態を経て建物も破損したままとなっており、行き交う女性たちの衣服も以前のような整然としたものではなくなっている[話 18]。また、人口の半減と文明の衰退の影響で女性たちの暮らしも貧しいものとなっており、稼働中の食糧生産システムや残されたロボットによって食料こそ足りているものの、その入手については配給制に頼っている[話 8]。
- 第1話で送迎車内から目の当たりにした区画にて美来から聞いた2045年の現状に動揺し、車外へ飛び出して町並みの変貌に困惑した怜人は、通りすがりの女性に北山町の方向を訪ねるが、男性の生存を知らず怯えた彼女に逃げられたため、返答を得ることは叶わなかった[話 18]。そこは美来の台詞によれば200人以上が暮らしているらしく、彼女の上司の台詞によれば従順な難民しかいないそうであるが、実際には怜人を見かけた女性の1人が欲情のまま掴みかかり、護衛たち2人にスタンガンで鎮圧されるなど、混乱は続いている[話 18]。
- 第26話で恭司が寧々子に送迎車で案内された区画は、整地された路地にプレハブ住宅が立ち並んでおり、女性たちの衣服も前述の区画よりは整然としている[話 27]。寧々子は車内から恭司が新たなメイティング候補として着目した美女を護衛たちに勧誘させるが、その成功による彼のストレス解消も兼ねたこの行為は、訪れていたまひるに恭司が着目することにもつながっている[話 27]。
- MKウイルスが蔓延し始めた当初、情報の錯綜を経て暴徒と化した男性たちが発病しては死体と化して積み上げられ、感染拡大を防止するためにも火葬されていった。それが廃墟化を招き、難民地区を生じさせることとなった[話 23]。
- なお、コールドスリープ中の男性たちの死滅まであと1年足らずということも女性たちは知らされていないため、希望を失った場合には暴動が発生すると予想されている[話 50]。実際、クロエによる恭司の射殺が公表された際には、日本支部への暴動が発生している[話 38]。
- 第15地区
- 司法長官曰く、難民と警備員による小競り合いが連日のように起こっているという地区[話 25]。麗亜に提案された鬼原が怜人をUW日本支部による慰問の一環として物資の配給に参加させた際には、小競り合いの件や日本支部への不満から出奔を考える難民も出始めている[話 42]。また、参加中の怜人の暗殺を目論む狙撃手が一画の2階に潜伏し、バレットM82A1Mとうかがえる形状の大型狙撃銃を構えて彼を射殺しようと狙えることからも、治安の悪さが示唆されている[話 3]。
- 朱音が日本支部による監視を逃れて一画に構えた隠れ家には、彼女とマリアによってデスクトップPCなどの各種機器が持ち込まれており、遮断されている外部ネットワークにもアクセスできる[話 42][話 3]。
- 九州某県の難民地区
- 九州某県に存在する難民地区[話 41]。前述の区画と同様にプレハブ住宅が立ち並んでいる[話 41]。
- 怜人と美来が絵理沙を交えての3Pで結ばれた夜更け、水場にて顔を洗っていた女性が上空を飛行していくクロエの操縦する軍用輸送機を目撃している[話 41]。それに先駆け、麗亜の後輩が地区内に潜伏していたため、クロエたちによる襲撃はいち早く察知され、怜人たちに脱出を促すこととなった[話 63]。
- 動物研究所
- 朱音や翠との初対面を経た怜人が、その翌日に彼女たちや美来と共に訪れた施設[話 78]。大学卒業後の絵理沙の元所属先でもある[話 78]。内部はいくつもの箇所に仕切られており、その各所にてクマなどが飼育されている[話 78]が、クマの檻の鍵は何者か(後にクロエの率いる小隊の1人だったことが判明[話 63])によって破壊されていたうえ、職員も気づくのが遅れたことから人払いが裏目に出てしまい[話 11]、脱走したクマが怜人に襲いかかる[注 34]事態となる[話 37]。
- 元同僚の台詞によれば、所内の誰からも好かれていた絵理沙が対人関係を理由に失踪するとは考えられないうえ、彼女の研究データは何者かによってほとんどが持ち去られてしまったという[話 37]。絵理沙の研究室は多忙から当時のまま放置されており、怜人は手がかりを求める一方で彼女の意志を継ぎ、MKウイルスの特効薬を作ることを決意する[話 37]。また、その後日には絵理沙が所属当時にここでの研究を経てMKウイルスの真実に迫ったことが、彼女のスマートリングから明かされている[話 28]。
- なお、元同僚の台詞や汐音が翔太とのメイティングに至った後における花蓮と民生長官の会話から、この施設は2040年時点から建っているものであり、MKウイルスの発生後にはその研究にも兼用されていることが示唆されている[話 37][話 24]。また、香港へ向かう船内における絵理沙の台詞によれば、大学時代の優秀な子に加えて動物研究所での上司や先輩の多くまでもが、渡米後の消息は途絶えているという[話 59]。後に絵理沙の回想によれば、彼女が所属していた当時から哺乳類を中心としたさまざまな動物が飼育されており、数多くの感染症の原因となるウイルスや細菌を備えていたほか、MKウイルス撲滅の糸口を探していた絵理沙は婦人系の病気への罹患をまだ知らず、ただの生理痛だろうと考えて痛みに耐えていたこと、父母と共に写した写真の父を見ては涙していたこと、1か月以上も見舞いに行けていない怜人に謝りながらMKウイルスの特効薬を見つけようと誓っていたことが、それぞれ明かされている[話 33]。
- 難民ホーム
- 一般市民のうち、女児や老女が多く寄り添いながら暮らしている施設[話 28]。建物は難民地区ほど荒廃しておらず、周辺に高い建物は存在していない[話 28]。難民地区と同様に配給によって食うには困らないうえ、ここでは酒も余っているが、その他の嗜好品は不足している[話 28]。そのためもあり、まひるが夜間にたびたびメイティング施設を抜け出しては訪れ、持参したUW日本支部の嗜好品の余りを女児たちに分け与えている[話 28]。
- 難民地区の隣に位置しており、そこで送迎車から飛び出した怜人の存在については、信憑性の乏しい噂になっている[話 28]。そのため、怜人の世界宣言の際には驚愕した面々のもとから、同じく驚愕したまひるが飛び出すこととなった[話 16]。また、まひるは友達に怜人のことをコールドスリープ中と説明していたため、世界宣言直後の通信では彼に立腹している[話 16]。
- 麗亜の後輩も暮らしており、第32話の冒頭ではボーイッシュな女性に強姦されかけていたところを、麗亜にスタンガンで救われている[話 25]。
- まひると親しい老女の台詞によれば、かつて撫民官としてここの面々にも信頼されていた麗亜と違い、彼女の後任者は親身にならなかったことから信頼されていない[話 14]。それゆえ、UWそのものにも不満を募らせていた面々は怜人たちの出奔前に麗亜の依頼を快諾している[話 14]。
慶門市 ()- マリアが怜人・美来・麗亜・朱音・翠や護衛たちを引率し、リニアで向かった場所[話 56]。マリアの台詞によれば、日本で最初にMKウイルスの犠牲者が出たという[話 56]。
- 正確な位置は不明であるが、第15話で慶門市立西高等学校の運動場から見える敷地外に豊かな町付近の難民地区が確認できないうえ、木々を隔てた彼方に豊かな町の高層ビル群が描かれている[話 32]、第19話で校舎屋上にて翔太が花蓮を詰問する際にさらなる彼方に連載時の現実世界における東京都庁舎とうかがえる高層ビルが描かれている[話 49]、第22話で怜人たちの宿泊した温泉旅館が海に面している[話 26]といった描写から、東京都に隣接して海浜を有する位置に存在することが示唆されている。その後、K県[注 35]内に存在することが、第59話で汐音が首藤に自己紹介する際の台詞で明言されている[話 59]。
- 第74話での絵理沙の回想によれば、動物研究所の実験データのバックアップを取るためにミラーリング用のデータセンターが存在しているという[話 33]。
慶門市立西高等学校 ()- 2040年時点で翔太が通っていた男女共学の高校[話 22]。鬼原には「学園」とも称される[話 49]。社会を動かすエリートの養成を目的として残された教育機関の1つであり[話 22]、2045年現在でも運営されている[話 74]。
- 2040年時点では翔太が鬱屈した思いを抱えるだけの場所だったが、2045年現在では花蓮が「メイティング計画」の一環として、彼にストレスを感じさせずに高校生活をやり直させようと、翔太を「転入」させている[話 74]。そのため、翔太とは初対面の現役の女子生徒たちだけでなく、彼の担任教師だった柚希も翔太の存在を知らされている[話 74]。しかし、怜人の世界宣言以前に外界から情報手段ごと隔離されたため、彼らナンバーズやコールドスリープ中の男性たちの存在については知らされていない[話 79]。
- 生徒や教職員ら関係者たちが敷地内だけで生活できる完全な構造と全寮制に着目した花蓮の方針により、校舎や寮は周囲の敷地や塀ごとすべて確保され、各自の寮に収容された関係者たちは翔太も含めた全員が敷地外への外出や連絡を固く禁じられている[話 80]など、実態は彼専用のメイティング施設に等しい[話 49]。メイティングの口火を切った当時の柚希を例に挙げると、昼間は人目が気になる無人の廊下にてひざまずきながらフェラチオを行なう、無人の教室にて教壇の教卓に半裸の上半身を預けながら背面立位で結合する、夜間は寮の自室にて全裸を晒しながら人目を気にせず毎晩励むなど、欲情した翔太に自分も欲情のまま存分に身を任せることが叶えられている[話 12]。そういった理由からも、花蓮によって再開された翔太の高校生活は彼女に「地球イチのラッキーボーイの種馬生活」と称されている[話 16]が、翔太と柚希の1週間の逢瀬のすべてを花蓮が把握している[話 12]うえ、第29話での保健室にて翔太と春歌・奈都・晶が4Pでのメイティングに励む姿を花蓮が監視している[話 55]など、「種馬生活」はメイティング施設と同様の監視のもとで行なわれていることが描かれている[注 36]。また、敷地外には情報漏洩の防止を兼任する警備担当者たちが配置されていることが、第40話前編で花蓮との通信中における民生長官の台詞から示唆されている[話 61]。
- 教職員には授業専用に用意された者も含まれており、校舎屋上にて翔太に詰問された花蓮がメイティングの詳細を明かそうと彼を連れて教室を訪れた際には、授業中であるにもかかわらず教師が花蓮に追い払われている[話 49]。
- 第36話で彼方のヘリコプターからも視認できるほどのイザナミによる爆破テロに遭い、校舎や寮は破壊される[話 66]。第43話の花蓮の台詞によれば、校舎や寮の周囲にはバリアを張ってあったが、短髪の女子生徒によって解除されていた模様[話 39]。その後、関係者たちはUW世界本部によるUW日本支部への介入に乗じた花蓮による指示のもと、メイティング施設へ避難している[話 64]。
- 林
- 寮の周囲に存在する林[話 82]。2040年時点で高松とエリカが青姦に耽っていた茂みを含む[話 34]ほか、2045年現在ではその茂りようから女子生徒たちの間で幽霊が出るという噂になっている[話 82]。そのため、肝試しの際には翔太と律香が茂みにて結ばれるに至った[話 82]ほか、後日の夜間の散歩中には茂みにて放尿していた葉句露が聞こえてくる小声に恐怖して震え上がったうえ、あわてて逃走する彼女の姿を木陰から見つめる短髪の女子生徒とうかがえる姿が描かれている[話 61]。また、「人気投票第1位記念! 東堂晶 特別描き下ろしメイティング」では、晶の見ていた淫夢にて彼女と翔太たちによるメイティングに用いられている[話 83]。
- 翔太の自室(男子寮)
- 翔太が収容されている男子寮の個室[話 74]。元2人部屋に2つ並ぶセミダブルベッドや学習机以外はほぼ簡素な造りであり、コールドスリープから目覚めた直後から1人暮らしの翔太は、校内との往来のみが許可されている[話 74]。
- 柚希が校内や自室にて翔太とのメイティングに1週間励んだ後には、女子寮1棟の空調の故障による部屋割りの変更を経て足りない分を翔太の自室で補うという理由で奈都が訪れ[話 12]、1日目の夜の添い寝を経て柚希と会えない寂しさに打ちひしがれる翔太の動揺に乗じ、2日目の夜には初めてのメイティングに励む[話 84]。
- 翔太が柚希の「転任」を知って自暴自棄となった当夜には黒いロングヘアの女子生徒が招かれ、就寝前のメイティングに励む[話 2]。その後、エリカを隷属させた翔太に着目された兎水が招かれ、エリカの目の前で初めてのメイティングに励む[話 75]。
- 教室
- 翔太が通うこととなった一般教室[話 74]。翔太の右隣の席は日替わりの当番制の導入以降は当番席となっており、第14話では奈都[話 74]、第30話では黒いロングヘアの女子生徒[話 2]、第31話後編では汐音[話 24]、第39話では小雪[話 85]がそれぞれ座っている。
- 翔太が柚希と結ばれた当初は彼らが逢瀬を重ねる場の1つでしかなかった[話 12]が、その後は翔太と女子生徒たちの日頃の授業や当番を経て、彼の自発的なメイティングの場としても用いられるようになる[話 60]。授業中でも平然と女子生徒にフェラチオを行なわせるなど荒淫の限りを尽くすようになった翔太が、放課後に今朝の当番を巡って対立していた春歌・奈都・晶と葉句露・小雪を仲裁する形での同時ディープキスを経て、彼女たちを横並びにさせての背面立位で次々と結合していくという6Pでのメイティングは、狂喜しながら励む翔太の姿を廊下から見届けた花蓮を歓喜させたうえ、その夜には酒池肉林を超える「肉森」と言わしめるまでに至った[話 60][注 37]。
- 音楽室
- 翔太がコールドスリープから目覚めた後、花蓮に案内されて柚希と5年ぶりの再会を果たした教室[話 74]。他の教室と同様に出入口が自動ドアとなっている点以外は一般的な室内となっており、窓際にはグランドピアノが置かれている[話 74]。
- 翔太が柚希と結ばれた翌日、体育館での額の負傷を経てピアノを触っていた彼のところに柚希が現れ、昨晩の感想を聞いて満足したうえで身体を開き、1週間に渡る逢瀬の口火を切る[話 79]。しかし、その後に翔太が自室にて奈都とも結ばれる際や翌朝に交わした会話[話 84][話 49]、そして3日後に音楽室にて再会した柚希との会話から、彼は自分の環境を察する[話 49]。
- 柚希の自室
- 柚希が収容されている教職員寮の個室[話 32]。台所などの内装から、男子寮よりも豪華な造りとなっていることがうかがえる[話 32][話 12]。
- 柚希と再会した後の21時にここへ招かれた翔太は、風呂上がりの彼女によって甘い香りや言葉と共にダブルベッドへ押し倒され、導かれるまま彼女と結ばれる[話 32]。それ以降、翔太と柚希は翌日の音楽室での逢瀬をきっかけとして[話 79]、昼間は校内の廊下や教室にて人目を忍びながら日々愛し合い、夜間はここにてさらに毎晩愛し合った後、共にそのまま眠りに就くという1週間を送る[話 12]。そして学校の休日でもある最終日の朝、一足先に目覚めていた裸ワイシャツ姿の柚希による頬へのキスで目覚めた翔太は、台所に立った彼女とのディープキスを経てさらなる提案に応じ、その日は片時も離れず延々と愛し合う[話 12]。
- プール
- 敷地内に設置されている室内プール[話 12]。後述の競泳に際しての背景描写や3Pに際して翔太と晶が潜る描写から、プール槽は長さこそ一般的な短水路であることがうかがえるものの、深さは高飛び込みにも対応できるほど深いことがうかがえる[話 12][話 61]。
- 翔太と柚希の1週間の逢瀬が過ぎた翌日、花蓮によって水泳の授業に参加させられた翔太が、逢瀬のすべてを監視されていたことを花蓮との会話から悟り、柚希と結ばれたことについては感謝する一方、翔太の痣がスクール水着姿の女子生徒たちにも知れ渡ったほか、「1週間翔太様と同じ部屋で過ごす権利」を賭けた競泳が授業の一環として行なわれるなど、彼女たちから翔太へのセックスアピールの口火が切られることとなる[話 12]。やがて、翔太が女子生徒たちとのメイティングへの抵抗を完全に払拭し、花蓮に煽られた女子生徒たちの間で彼の争奪が激化した後には、教室での授業中だけでなく水泳の授業中にもプールサイドで次の女子生徒を物色するまでに至った翔太に対し、奈都が自分や春歌、晶たちとのメイティングを叶えるため、自分のスクール水着から乳首を露出させて見せつける、ハサミを用いて彼のスクール水着を切り裂いて全裸にしたうえで晶と共に囲むなどの「工夫」を講じる[話 61]。授業を終えた他の女子生徒たちが奈都に言い包められて立ち去った後、翔太は晶のスクール水着に隠れる形で共に潜っていたプール槽内から浮上してきたところに(「工夫」の)「お仕置き」と称した3Pを奈都から要求され、それに応じる[話 61]。
- 校舎屋上
- 校舎の周囲を一望できる屋上[話 49]。後述の病院での翔太と花蓮の会話から、周囲に不可視のバリアが張られていることが示唆されている[話 39]。
- 2040年時点では高松たち4人による翔太へのいじめの場でもあり、昼休みに上がってきた汐音はいじめられていた彼を級友たちと違って気にも留めず、昼食を摂っていた[話 2]。2045年現在では悲涙を浮かべる柚希を見た翔太が花蓮を呼び出して詰問する[話 49]ほか、その後に黒いロングヘアの女子生徒を求めるまでに至った彼が汐音や女子生徒たちを呼び出し、かつての復讐として汐音を全裸にさせたうえ、女子生徒たちの視線に晒させながらUW日本支部への口添えを交換条件としてのメイティングを強行する[話 24]。その後日、校外への興味を失いつつある翔太は花蓮・春歌・奈都・晶との昼食中、花蓮に今夜の校内敷地を律香と共に一周する肝試しを提案される[話 82]。
- 用務員室
- 男子トイレにて律香からメイティングを迫られて逃げ出した翔太が逃げ込んだ、教員室の1つ[話 80]。
- 2040年時点では高松たち4人によるいじめから翔太が逃げ込む場所でしかなかったが、その後は入学した春歌がいじめられていた過去を思い出してはここを訪れ、1人だけの時間を過ごしていた模様[話 80]。男性用務員が不在となって久しい2045年現在では春歌によってQ'sのポスターが壁に貼られており、その前で過去を告白し合った彼女と翔太は互いの痣だらけの身体にさらなる親近感を覚え、欲情のままソファーをベッド代わりにして結ばれる[話 80]。
- 体育用具室
- 夜の寮外で晶の乳房を触った翔太が翌日の夕方に昨夜の自分を嘆きながら謝罪に訪れた、体育館の一室[話 86]。
- 体操着姿で体育館の床を掃除していた晶は、用具の片付けを手伝ってもらうという理由で翔太を連れ込んで施錠し、彼をマットに押し倒してキスしたうえで両足を紐で拘束すると、両手首を抑えつけながら欲情のままメイティングを強行する[話 86]。しかし、その様子は体育館を訪れた奈都にドア越しに聞かれていたため、彼女の独占欲をたぎらせることとなる[話 86]。
- 保健室
- 授業時間中の教室にて律香のディープキスを受けた翔太が、たまらず男子トイレへ逃げようとするもつまずいて手に軽傷を負った後、花蓮に引率されて訪れた一室[話 55]。内装は現実世界のそれと同様であるが、カーテンで囲まれたベッドは後述の4Pに用いることも踏まえ、ダブルベッドに換装されている[話 55]。
- 翔太は理子による手当てを経てベッドにて全身スキャンを受けさせられた後、カーテンを閉めて立ち去る彼女と入れ替わりに花蓮に引率されて訪れた春歌・奈都・晶に流されるまま、授業時間の終了後まで彼女たち3人との4Pに励むこととなる[話 55][話 2]。その後日には、翔太と女子生徒たちのスキンシップの理由作りや彼女たちの体型を翔太に把握させるという名目での身体測定[話 81]を経て、荒淫の限りを尽くすようになった彼と騎乗位でメイティングに励む理子の姿が描かれている[話 60]。
- 「保健室の勝負下着」では、理子が作中当時はまだだった翔太とのメイティングを叶えようと一計を案じ、それが叶う直前には彼を妖しく挑発しながらドアを施錠する姿が描かれている[47]。また、その後日とうかがえる「保健室にて…」では、発熱して横たわった翔太を介抱する名目で誘惑するも奈都の来訪に驚き、欲情した彼による愛撫に悶えながら奈都をやり過ごした後、翔太に後背位で結合されて絶頂を迎える姿が描かれている[話 87]。
- 女子更衣室
- 保健室にて春歌・奈都・晶との初めての4Pに励むまでに至った翔太を、さらなる多数の女子生徒たちとのグループセックスに励ませようと、花蓮が水泳の授業開始前に「男子更衣室は取り壊しになった」との理由を挙げて連れ込んだ一室[話 82]。
- 花蓮に抗議するも受け入れられず、半裸姿やスクール水着姿の女子生徒たち(確認できるだけでも11人)に取り囲まれた翔太は、奈都にキスされたうえに春歌にズボンを脱がされかけたところでたまらず廊下へ飛び出し、図書室へ逃げ込むこととなる[話 82]。
- なお、第14話では女子生徒たちが翔太の「転入」について談笑しながら着替える際にも女子更衣室が描かれているが、前述のものとは別室であることが立ち並ぶロッカーなどによる内装から確認できる[話 74]。
- 図書室
- 水泳を嫌って授業に出ずスクール水着姿で読書に耽っていた葉句露と小雪が、女子更衣室から逃げ込んできた翔太と出くわす一室[話 82]。
- 葉句露曰く「授業の最初と最後でさりげなく混ざるため」のスクール水着姿に加え、新体操部の練習の見学へ誘う小雪の大胆な前後開脚倒立に、翔太は彼女たちの存在を意識する[話 82]。やがて、翔太が荒淫の限りを尽くすようになった後日には、本棚の傍にて背面立位で彼とのメイティングに励む葉句露の姿が描かれている[話 60]。
- 葉句露と小雪の自室
- 翔太が小雪の新体操の部活を見学した当夜、彼女に招かれて訪れた女子寮の106号室[話 85]。3階建ての1階に存在しており、男子寮と同様に2人部屋となっている[話 85]。
- 正面玄関にて翔太を出迎えた小雪は、現時刻の21時55分ではそこに誰もいないことに乗じて彼を自室へ案内すると、葉句露を促して共に翔太と3Pでのメイティングに励む[話 85]。その様子は翔太とのメイティングが途絶えたことに焦る春歌・奈都・晶による窓越しの目撃に遭い、葉句露と小雪の嬌声も含めて立腹した奈都が室内への突入を提案して春歌に制止されるという展開を経て、このまま飽きられてしまうことを懸念した春歌たち3人は、翔太への「工夫」を講じることとなる[話 85]。
- 女子寮の共同浴場
- 翔太が兎水とのメイティングを経た後日、奈都に招かれて混浴に訪れた女子寮の共同浴場[話 60]。確認できるだけでも4人以上の同時入浴が可能な規模となっており、壁の上方には屋外に面した換気窓も設置されている[話 60]。
- 洗い場にて春歌・奈都・晶によるボディ洗いを経て彼女たちと4Pでのメイティングに励んだ翔太は、浴槽にて極楽を実感しながら混浴していたところに乱入してきた律香から先日のプールでの件を挙げられた後、自分とのメイティングを思い出させる彼女の裸体へ右手を誘った奈都の提案を受け入れて再び欲情し、浴槽の淵に座って5Pでのメイティングに励むこととなる[話 60]。
- 温泉旅館
- 慶門市で怜人たちが宿泊した温泉旅館[話 26]。海に面した和風建築となっており、食事ではイセエビなどが提供される[話 26]。広大な露天風呂を完備しているが、警備上の理由から麗亜の指示で怜人が入らされた客室の浴場も広く、ホログラムによって露天風呂と同様の景色が楽しめる[話 26]。怜人は途中から美来たちを連れて入ってきた朱音の口車に乗せられ、自分を拒否した麗亜以外の背中を流させられる[話 26][注 38]。
- 麗亜の台詞によれば、自分たち以外には学生の旅行客が1組いるだけで、貸切に等しい状態だという[話 26]。翠の手配で露天風呂に入り、学生客たちをやり過ごそうとサウナ室に隠れた怜人は、留学生を装っていた当時のクロエに我慢比べを強いられた[話 53]結果、彼女には失神を装われて翻弄されたうえ、駆けつけてきた麗亜・朱音・翠には見ず知らずの女性を押し倒してのメイティング中と誤解されている[話 51]。その後、入浴していた麗亜は昏睡に陥った谷口への態度を後から入ってきた朱音に疑われ[話 10]、谷口が昏睡に陥った時間帯にはUW日本支部への報告書を書いていたことを明かすが、それに際して朱音と鬼原の件や朱音の亡弟の件など、怜人ら周囲の者たちの素性を調べ上げていたことも明かしたため、憤った朱音に凄まれる[話 27]。
- 慶門市中央病院
- 谷口が入院している病院[話 26]。第24話前編で谷口が怜人に院外の店舗へ白あんパンを購入に行かせる際の会話や購入中の彼の描写から、市外に位置しているわけではないことがうかがえる[話 51]。
- マリアが怜人と麗亜を連れて訪れるが、谷口にはMKウイルス発生当時の辛い経験からUW日本支部への協力を拒まれ、詳細な情報は得られなかった[話 26]。谷口による猛烈な批判に遭った怜人は、視力検査・心電図検査・呼吸機能検査・胸部X線検査・尿検査・頭部MRI検査といった数々の健康診断を受けさせられ、それらを担当する女医やナース(好機に乗じて怜人の股間に手を伸ばす朱音も含む)たちによる誘惑に晒される[話 53][注 39]。谷口が何者か(後にクロエの率いる小隊の1人だったことが判明[話 63])による毒物混入で昏睡に陥った後には、彼女から写真立てを託されていたナースがそれを受け取った怜人から谷口の看病を改めて託され、頭を深く下げられている[話 10]。
- 慶門市中央区第三病院
- かつてMKウイルスに感染した谷口の夫が収容され、日本での感染爆発の始まりとなった病院[話 10]。看板のロゴすら読めないほど棟が半壊して放置された2045年現在では、通行人すらまばらな周囲も含めて慶門市の難民地区の一角に建つ廃墟と化している[話 10]。
- マリアが第15地区の隠れ家からアングラネットへのアクセスを行なった結果、マリアの学生時代の友人でもある渡米したはずの研究者たちはここへ入院したことになって消息が途絶えていたことが、病院名と共に判明する[話 3]。そういった要素から、怜人には「ちょっと飛躍した発想」と前置きされたうえでMKウイルスの製造場所かと疑われている[話 3]うえ、自分たちに先行して調査中だったクロエにも同様に疑われている[話 66]。
- 地下施設
- 上記の経緯を経て怜人が昏睡中の谷口の見舞いという名目で慶門市への移動申請をマリアに出してもらい、彼女や朱音、翠と共に訪れた地下施設[話 65]。夜中の院内をひそかに調査中、朱音に冗談で聞かされたお化けの話を怖がった翠が壁を殴り壊したことから院内とは無関係の通気口が露呈し、その内部を這って進んだ先に存在する[話 65]。
- 長大な室内にはCTとうかがえる形状の大型機器やその関連機器が設置されているほか、コールドスリープ用カプセルの一部とうかがえる形状の機器もコマから見切れる位置に設置されている[話 65]。運用中のそれらを天井の通気口内から目撃するも蓋が外れて落下した怜人たちは、技術長官の部下たち3人に口封じとして銃撃されそうになったところを、クロエと彼女の部下たち2人の狙撃によって救われる[話 65]。クロエが自分の正体を明かした直後には何者かによって仕掛けられていた爆弾が作動し始め、クロエと共にヘリコプターに搭乗して脱出する怜人たちの眼下で病院ごと爆破される[話 66]。
- 後に絵理沙の回想によれば、民生長官による秘密保持契約に同意した絵理沙が案内されてきた当時はコールドスリープ中のナンバーズが5人まとめて収容されており、鬼原や技術長官とも初対面を果たしてカプセルの1つに怜人の姿を発見した絵理沙は、鬼原たちから明かされた一連の件と合わせて驚愕している[話 33]。
- 爆破テロ後に翔太が収容された病院
- 慶門市立西高等学校の男子寮の自室にてイザナミによる爆破テロからエリカをかばった翔太が背中を負傷して気絶し、収容された病院。周囲には同校と同じくバリアが張られているうえ、地上には警備員たちが配置されており、物理的手段による侵入を阻んでいる[話 39]。
- 病室にて柚希の現れる夢から目覚めて花蓮に爆破テロの説明や謝罪を受け、見舞いに訪れていた春歌・奈都・晶・ちふゆを労った翔太は、屋上にて花蓮の明かした怜人たち4人の存在を高松ら級友たちに重ねて敵視し、世界で一番偉くなるという花蓮の野望に協力を誓う[話 39]。その様子を別棟から監視していた短髪の女子生徒は、翔太の確保の失敗を絵理沙に伝え、慶門市からの脱出に動く[話 39]。
- UW日本支部
- #UW日本支部を参照。
- 「研究所」(仮)
- メイティングによってナンバーズの子を受胎した女性たちが収容される、UW日本支部の研究所[話 24]。日本支部の付近に存在することのほか、第26話で翔太の子を受胎したことがうかがえる柚希などが収容されている[話 27]ことが、第31話で汐音が翔太とのメイティングに至った後における花蓮と民生長官の会話から示唆されている[話 24]が、女性たちの実際の待遇なども含めて全容はUW世界本部による日本支部への介入時点でも不明である。
- なお、第31話で花蓮に「研究所」での柚希の様子を尋ねられた民生長官は、「順調よ」と答えている[話 24]。また、第49話で翔太に「転任」先での柚希の様子を尋ねられた花蓮は、「安全な場所に避難してもらいました」と答えるなど、「研究所」の存在すら平然と隠蔽していた[話 64]が、後に前述への介入に際して一部の者の情報を改竄し、難民向けの病院へ収容していたことを明かしている[話 20]。
- 「養成所」(仮)
- 専属担当官たちがナンバーズのもとへ配属される前に通っていた、UW日本支部の養成所。第33話で日本支部の付近に存在することが美来に求愛する麗亜の台詞によって示唆された[話 42]後、第77話で花蓮も同席した講義室内の様子や後述の説明が終了した夜の敷地内の様子が、美来と麗亜の回想によって明示された[話 46]。
- 配属後とは異なる制服を着用して階段状の机に着席した美来たち11人を前に、民生長官は教壇から徳川家斉、ラムセス2世、アウグスト2世、ムーレイ・イスマーイル、チンギス・カンら歴史上の偉人たちの多大な子作りを彼らの顔写真と共に挙げ、専属担当官の使命を説く[話 46]。終了後、敷地内へ出て月明かりのもとで軽食を摂っていた美来は、缶ジュースを持参してきた麗亜からナンバーズとの子作りへの不満や専属担当官へ転属した理由を打ち明けられた後、彼女に自分が(怜人の)専属担当官に立候補した理由やその行く末を明かす[話 46]。
- UW日本支部の一室の扉越しに用意された寝室
- 怜人たちが南シナ海の洋上にて香港への到着を待っていた当夜、『ボヴァリー夫人』の面接を受けにUW日本支部の一室をドレス姿で訪れた汐音が、首藤の指示に従って「最終面接」に臨んだ寝室[話 59]。内部には大型テレビや装飾品のほか、天蓋付きダブルベッドが設置されており、そのカーテン内にて全裸の翔太が端末を片手に汐音の入室を待っている[話 59]。
- カーテンを開けた汐音は翔太の変貌に驚愕し、冷淡な口調で促されてドレスを脱ぎ捨てた後、下着姿を褒める彼に招かれるまま身を任せ、モノローグで「最低な男」を自称しながらほくそ笑む翔太とのメイティングに励む[話 59]。
- UW日本支部のレストラン
- 怜人たちが香港へ到着した当夜、玲奈が花蓮に依頼されて翔太や彼女との会食に臨んだレストラン[話 30]。玲奈が翔太や花蓮と対面しているテーブルの背後の全面窓に広がる豊かな町の光景から、中層階以上に位置することがうかがえる[話 30]。
- 軽装ながら着飾った姿の玲奈は恭司以外の男性との同席に緊張を隠せないまま、一方的なメイティングを目論む翔太と花蓮によって料理に睡眠薬を盛られたとも知らず、民生長官としての彼女の質問に答えていくが、恭司による寵愛ぶりや彼とのメイティングに励んだ回数を称えられる一方、まだ受胎していないことを指摘されたうえ、(翔太への)メイティングの割り振りの変更を提案されて動揺した直後、効き始めた睡眠薬によって昏倒してしまう[話 30]。
- 美来の調整室
- かつて美来が絵理沙のクローンとして作成された場所であり、現在では定期的に調整を受ける一室[話 71][話 72]。UW日本支部内に存在することが、鬼原を連行してきたクロエの台詞で明かされている[話 71]。
- 食事を終えて護衛に連行されてきた美来は成長促進器とほぼ同型のカプセル[注 40]に全裸で入り、呼吸用チューブ付きマスクを被って液体に立ったまま浮かびながら、成長促進器による内臓へのダメージや高速学習装置による脳への負荷を緩和するための調整を受けるが、その頻度が1週間以内と短く彼女の生命維持に直結していることから、怜人たちが出奔する際に美来が同行できなかった理由となっている[話 71]。調整中の美来の前にて鬼原がクロエの言葉に動揺する一方、物陰では花蓮がその一部始終を把握してほくそ笑む[話 71]。
- 美来が九州某県の洞窟から生還して調整を終えた後には、絵理沙が美来を調整による束縛から解放してあげたい旨を述べ、彼女にとある方法を依頼する[話 38]。
- 「村」(仮)
- イザナミのもと、輝奈ら住民たちが自給自足を営む村[話 4]。新潟県△△市[注 41]に位置しており、第55話での恋子の台詞によれば、10代後半から20代が大半を占める40代前半まで「性欲旺盛な妊娠適齢期」の50人 - 60人ほどの住民たちによる手作りの木造家屋や畑、井戸などが存在する[話 68]ほか、それに先駆けて第46話では天然の洞穴を加工して善を幽閉した牢屋が存在する[話 4]ことも確認できる。それらを見下ろせる一方で海岸線への日没を見渡せる岬には数本の木が生えており、そこでは当初、仰向けに横たわらせた善の両手を木に拘束して希望者たちが騎乗位で次々に結合していくという、彼の意思をまったく尊重しない一方的なメイティングが行なわれている[話 4]。
- 統率者の1人である輝奈のもと、村内の決め事には合議制を用いている[話 4]。また、輝奈や美鈴などの班長のもと、建築班・漁業班・農耕班などいくつかの班に分かれている[話 68]。
- なお、UW日本支部に不満を持つ一部の難民たちには以前から存在を知られていたことが、第33話で難民地区から日本海側への出奔を相談する面々の台詞から示唆されている[話 42]。また、電波ジャック放送以降は周囲の集落からも女性たちが次々と集まって増え続けていることが、第57話前編のいと・輝奈・恋子の会話で明かされている[話 6]。
- 善の自室
- 善が岬での件を経てなお続く強制から逃れようと何度か脱出を試みるも徒労に終わり、監禁されている一室[話 62]。周囲の家屋と同じく手作りの木造家屋であり、隅にバケツなどの荷物が置かれた室内にそびえる大黒柱に善は両手を拘束され、目隠しやボールギャグを装着させられての監禁生活や、目隠しされたままでのメイティングを強制されている[話 62]。
- 第54話後編では美鈴と彼女の部下たち2人が4Pでのメイティングを終えて立ち去った翌朝、疲れて眠っていた善のもとへ恋子が現れる[話 62]。その後、第56話ではオールバックの女性や黒いリップラインボブの女性などが現れては、次々とメイティングに励んでいる[話 58]。
- 森
- 周囲に家屋群が見えない一角に存在する森[話 68]。善が自室にて美鈴と彼女の部下たち2人による4Pでのメイティングに励まされた翌日の夜、三日月のもとで欲情した恋子ところんが木のもとに彼を拘束したうえで全裸となり、3Pでのメイティングに励む[話 68]。その後、恋子と共に善に寄り添いながら余韻に浸っていたころんは、「祭」の詳細を彼に説明する[話 68]。
- 貨客船
- 怜人たちがメイティング施設から出奔する際、麗亜の依頼で彼女の後輩が手配しておいた(麗亜の後輩曰く「ちょっと古いけどちゃんと動く」)大型船舶[話 14]。甲板にコンテナの数々や大型クレーンを搭載した形状から、貨客船であることがうかがえる[話 14]。
- 麗亜の指示で難民ホームに潜伏した怜人・朱音・翠・まひるが、その夜に港にて美来や麗亜に見送られて乗船し、あらかじめ乗船していた短髪の女子生徒と共に台湾へ向かう[話 14]。台湾北部への到着後には香港へ向かう際にも用いられており、南シナ海の洋上では甲板にてマリアが、船室にて絵理沙がそれぞれ怜人との会話を行なっている[話 59][注 42]。
九份 ()- 怜人・マリア・朱音・翠・まひる・短髪の女子生徒が、台湾北部の港に到着した貨客船から迎えの自動車に乗り換えて到着した町[話 5]。町並みは現実世界の20世紀終盤以降に広まった観光地としてのそれと同様であり、MKウイルスの感染爆発による大混乱を経て久しい2045年現在でも人々が多いため、案内中の短髪の女子生徒は怜人に目立たなく振る舞うよう指示している[話 5]。また、絵理沙の台詞によればUWの影響力が弱いため、まひる・朱音・翠が観光気分で出歩く程度は安全だという[話 62]。
- 商店街の階段を上った先の一画と指示された待ち合わせ場所にて怜人は絵理沙と再会を果たし、台湾式飲茶店にて彼女やマリア、短髪の女子生徒と共にこれからのことを話し合う[話 62]。
- 香港
- 玲奈が翔太と花蓮に睡眠薬で眠らされた頃、怜人・マリア・朱音・翠・まひる・絵理沙・短髪の女子生徒が到着していた都市[話 30]。男性が不在という点を除けば、町並みは現実世界の20世紀終盤以降のそれと同様である[話 30]。
- 朱音・まひる・短髪の女子生徒はMKウイルスの特効薬の作成に必要なものを求めて別行動中であり、怜人は中国がMKウイルスの結晶化に成功したという噂から訪れたマリア・絵理沙・翠と共にエッグワッフルを食べ歩き中の観光客を装いながら繁華街を歩いていたが、武装集団に看破されて同行を命じられた[話 30]ところにバス[注 43]を突入させた冰冰の指示に応じ、その場から裏路地へ逃走する[話 70][話 57]。
- 冰冰の裏路地の隠れ家
- 武装集団に追われる怜人がマリア・絵理沙・翠と二手に分かれた直後、冰冰によって連れ込まれた裏路地の一室[話 57]。冰冰の台詞によれば彼女の隠れ家の1つであり、室内には天蓋付きベッドのほか、テーブルや鏡台が設置されている[話 57]。
- 冰冰は怜人に武装集団をしばらくやり過ごす旨を提案したうえで自分の名を明かし、チャイナドレス越しに身体を密着させたりテーブルからライチを口移しで食べさせたりしたうえで彼をベッドでのメイティングへ誘うが、甘い香りを放ちながら半裸となった自分を拒否したうえで真意を看破した怜人に感心し、そこに現れたマリア・絵理沙・翠との会話からも彼のことを認める[話 57]。
- ビクトリア・ピーク
- 武装集団に追われる怜人がマリア・絵理沙・翠と二手に分かれる際、はぐれたら落ち合う先として絵理沙に名を挙げられた香港の山[話 57]。
- 現実世界では観光地の1つとして知られるが、怜人たちにとっては香港にて赤の他人から接触された際に彼が1人になったと見せかけ、相手が敵が味方かを見極めるための合言葉だったことが、冰冰の隠れ家にて怜人を試していた彼女のもとへ現れたマリア・絵理沙・翠と話す怜人の台詞で明かされている[話 57][注 44]。
- 占いの館(仮)
- 冰冰に認められた怜人・マリア・絵理沙・翠が案内された占いの館[話 43]。古風な内装に囲まれたテーブルのもとでは、怜人たちに先駆けて訪れていた朱音・まひる・短髪の女子生徒に、呂が水晶玉や八卦鏡を用いる占い師として接している[話 43]。
- 冰冰による紹介を経てUW世界本部のことなど複雑な世界の形を紐解く占いの結果を述べたうえ、怜人の運命が「愛する女と添い遂げる平穏な道」と「数多くの女に翻弄されし修羅の道」に分かれていることを述べた呂は、MKウイルスの特効薬を開発して世界を回復させるという彼らの信念を認め、MKウイルスの結晶を封入したカプセル入りのアタッシェケース[注 45]をテーブルの下から取り出して怜人たちに託すが、彼らが冰冰と共に立ち去った後には室内の奥からチャイナドレス姿のクロエが現れる[話 43]。
- ジェット機
- 怜人・マリア・朱音・翠・まひる・絵理沙・短髪の女子生徒・冰冰が、ヨーロッパへ向かう際に搭乗したジェット機[話 13]。呂が手配させたことが第64話前編冒頭の柱コメントからうかがえるうえ、豪華な内装はソファーを含む各座席の配置やパウダールームの存在からも、現実世界でのファーストクラス以上に相当することが示唆されている[話 13]。
- 内装に歓喜する翠とまひるを余所に、怜人は座席に固定されたアタッシェケースを前にマリアや朱音と共に今後のことや冰冰のことについての会話から美来に思いを馳せるが、MKウイルスの結晶の譲渡についての冰冰の態度に絵理沙が憤ったことから、パウダールームにて冰冰が絵理沙の覚悟を試そうと怜人の目の前で全裸にさせ、「聖痕」を本当に刻んでいないか全身を調べ上げた後、ジェット機の到着地がロスアニアであることや同国の王女がアナスタシアであることを明かす[話 13]。
- ロスアニアにてMKウイルスのワクチンが開発された後には、日本への帰路に就いた怜人と絵理沙が朱音・翠・まひる・短髪の女子生徒と共に搭乗する[話 20]。怜人は世界各地へのワクチン手配に向かったマリア・冰冰・アナスタシア・ラギーニと通信した後、絵理沙に美来を紹介しようとするも絵理沙から美来の正体を明かされる[話 20][話 21]。
- ロスアニア
- ヨーロッパ東部に存在する公国[話 89]。2020年代に中世から続く王家の一族を大公として独立し、国章にはハクチョウが大きく配置されている[話 89][注 46]。
- 国土の面積こそ小さいものの、一部企業への課税を撤廃して世界中からIT企業やバイオベンチャーを誘致し、研究上の制約となる規制を廃止したことによってバイオテクノロジーが発展したが、MKウイルスの脅威には他国と同様に脆弱であり、コールドスリープに入れた王家や政財界以外の男性は全滅している[話 89]。また、隣国から引いている水をはじめ食料やエネルギー資源などを輸入に頼る複雑な外交関係のうえで成り立っており、統治のために王族の存続は必要不可欠となっている[話 89]。
- 広大な宮殿を初めて訪れた怜人・翠・絵理沙・冰冰[注 47]はシャンデリアやジランドールなどの豪華さに見惚れるが、玉座の間にて侍女たちと共に怜人たちを待っていたアナスタシアからは、挨拶の直後に怜人との婚礼の儀を宣言される[話 13]。怜人は婚礼に応じるそぶりを経てアナスタシアを自室へ誘導したうえで説得し、特別研究施設の使用許可を得る[話 89]。
- 時期は不明ながらUW世界本部のスパイ(後にオリガであることが判明[話 19])が潜入しており、怜人が高濃度のMKウイルスによる死の淵に陥った際には、それらの情報によってMKウイルスの首謀者であると断じるプロパガンダを公表される[話 47][注 48]。UW日本支部からの怜人の出奔や彼が臨んだMKウイルスのワクチンの開発実験についても、「5年以上前から男性たちの絶滅を計画し、怜人を拉致して死の淵に陥らせた」との旨が偽証されたことにより、真実を知らない難民たちの憎悪はロスアニアへ集中することとなったため、短髪の女子生徒には国内での暴動発生やUWによる軍派遣を予想された[話 47]ほか、クロエには前述の偽証に加えて国土へのミサイル攻撃を決意される[話 48]。しかし、まもなく「男性絶滅計画」や恭司の死が露見したことを経て、東京へ帰還した怜人と絵理沙の会話や航空母艦へ撤退したクロエとポープの会話から、ミサイル攻撃は中止となったことが示唆されている[話 38]。
- なお、アナスタシアが先述の宣言を経て絵理沙たちには怜人の側室になることを勧める[話 44]など、婚姻制度については現実世界の日本よりも寛容であることが示唆されている。また、レストランでの夕食中に給仕の少女から話しかけられた怜人とマリアが少女の言葉を理解できず、料理の味を尋ねられたと考えながら表情と身振りで対応して微笑まれている[話 29]ことから、王族以外での公用語は日本語・英語・中国語ではないことが示唆されている。そのほか、16歳以上の者は飲酒できることが、「ろすあにあ」でのオリガの台詞で明かされている[話 76][注 49]。
- 特別研究施設
- アメリカに負けない巨大な規模を誇る、MKウイルスの研究施設[話 62]。外壁はガラス張りとなっている[話 89]。
- 怜人は絵理沙と共に全裸となって入ったクリーンルームにて、MKウイルスの特効薬の開発に際して自分が死ぬかもしれないことを明かされる[話 89]。白衣を着直して入った中核部には怜人・マリア・絵理沙を驚愕させるほどのさまざまな機器が設置されており、彼らを案内したアナスタシア曰く別室にはX線自由電子レーザーや超遠心機も設置されている[注 50]が、ラギーニはそれらを充分に使いこなしたにもかかわらず成果を挙げられなかったことに絶望し、1年前から山中の木造小屋にて隠遁生活を送っているという[話 44]。
- 開発実験最終日には実験の準備が完了し、怜人は絵理沙や美来のことを心配しながらマリア・朱音・翠・冰冰・アナスタシアに見送られ、万が一の事態に備えて彼女たちにまひるのことを託すが、そこにラギーニが現れたことにより、それまでの沈んだ空気は一変する[話 72]。その後、決意や確信を持って実験に臨んだ怜人は、マニピュレータを介しての注射で高濃度のMKウイルスを投与され、恐れられていた反応(脈拍の急上昇や鼻血)[話 46]や麻酔切れによる苦痛を経て惨死を予感するが、号泣する美来や絵理沙への思い、彼女たちとの約束、自分を支えてくれた皆との絆によってMKウイルスに打ち勝ち、絶叫と共に生還を果たす[話 47]。
- 山中の木造小屋
- ラギーニが1年前から隠遁生活を送る木造小屋[話 44]。空しか見えない辺境の山中に建っており、周辺には下草の間から覗く大小の岩、裏庭にはラギーニの生活に最低限必要な樽や薪のほか、タンドゥールしか存在しない[話 44]。
- 裏庭はラギーニの日課である瞑想と火渡りの舞台でもあることから、怜人がドアへのノックに反応が無いことを経て焚き火の音や煙を伝って回り込んだ結果、全裸で瞑想と火渡り中の彼女を目の当たりにして驚愕する[話 44]。その後、室内では怜人がラギーニから振る舞われたカレーを共に食べながらMKウイルスの特効薬の開発について話し合うが、復帰については断られる[話 45]。
- 怜人の自室
- ロスアニアへ到着した怜人が、アナスタシアとの婚礼の儀を経て割り当てられた自室[話 89]。ジランドールやソファー、暖炉、そしてカーテン付きダブルベッドなど、豪華な内装の寝室となっている[話 89]。
- スリップ姿のアナスタシアと共にバスローブ姿で訪れた怜人は振り絞った性知識で自分と結ばれようとして震える彼女を諭し、特別研究施設の使用許可を得る[話 89]。その後日、大浴場にてマリア・朱音・絵理沙・冰冰・アナスタシアが怜人との初めてのメイティングについて話し合う間には、彼が恭司と秘密回線で通信してマリアたち5人のことを明かす[話 73]。また、ブティックから戻ってきた怜人とマリアがレストランにて夕食を終えた後には、彼女が大浴場での朱音・絵理沙・冰冰・アナスタシアの様子を明かしたうえでメイド服姿に着替えて[注 51]媚薬を服用し、怜人に手をつなぎたいことを告白したうえ、ベッドにて自分は彼の何番目の女でも良い旨を告白する[話 29]。
- 大浴場
- 山中の木造小屋から宮殿へ戻った怜人が一同との会食に際し、高濃度のMKウイルスを投与されるまでに童貞を捨てる必要があることを冰冰に看破された後、彼女が女性たちだけで場所を変えて話し合うことを提案し[注 52]、マリア・朱音・絵理沙・アナスタシアと共に入った大浴場[話 73]。ローマ風呂調の装飾や浴槽に立つ噴き出し口を兼ねた彫像、そして洗い場の壁面に広がる広大な鏡や一角に設置された姿見[話 73]が特徴。
- 朱音は話し合う場所を食堂から変えた理由を問うマリアにここなら腹を割って話せる旨を答え、冰冰は順番に怜人とじっくり話し合って誰が選ばれても恨まないことを提案し、アナスタシアは怜人が2人以上とメイティングするとは思えないという予想を述べ、それらを聞いた絵理沙は一同にとあることを提案する[話 73][注 53]。やがて大浴場から出てきたバスローブ姿の絵理沙に、怜人は最初に話し合いたい旨を告げるも切ない表情で不参加を述べられて立ち去られた後、続いて出てきたバスローブ姿のマリアに今夜の話し合いを提案される[話 73]。
- マリアが怜人への告白を遂げた後には、まひると共に入浴中の朱音がローションを手にしており、自分の素肌に塗り込んだうえで姿見の前に立った彼女は、そこに映るローションまみれの自分の裸体を眺めながら「怜人を楽しませてあげる」ための一計を案じる[話 29]。
- ブティック
- 話し合いの際、マリアから1人につき2日ずつ2人きりで過ごす[注 54]ことを明かされた怜人が、普段はしない可愛い恰好を望む彼女に応じて翌日に訪れたブティック[話 29]。店内は現実世界のそれと同様であるが、アナスタシアによる手配で客は怜人とマリアの2人きりとなっているうえ、店員も1人だけが控えている[話 29]。
- さまざまな衣服の試着を楽しんだマリアは怜人に買ってもらった衣服を着て店から出ると、夕陽を共に眺めながら彼への高まった思いのまま勇気を振り絞って背後から抱きつき、名で呼び捨てにして欲しい旨を告げる[話 29]。
- なお、店舗の正面に掲げられている看板のロゴ[話 29]は、ワールドのファッションブランド「DRESSTERIOR」[51]のもじりとなっている。
- 宮殿内のレストラン
- 怜人とマリアがブティックから戻ってきて夕食に訪れたレストラン[話 29]。小規模ながら料理の味や宮殿内での営業は、後述の動揺中の怜人とマリアに好印象を与えている[話 29]。
- ブティックでの件に動揺しながらの夕食中、怜人が給仕に来た低身長の少女のことを店長の娘かと推察したうえ、彼女のメイド服姿を「可愛い」と評してまひるの幼少時を思い出したことから、怜人の自室ではマリアが店舗から借りてきたメイド服を着て彼を驚かせ、「似合ってる」と称賛されることになる[話 29]。
- クルーザー
- 怜人がマリアから求愛された翌朝、順番を待っていた朱音から誘われて共に海上へ出航する際に乗船したクルーザー[話 88]。朱音の台詞によればアナスタシアの所有船であり、朱音を「こんな大きいのは初めて」と歓喜させるほどの大型である[話 88]。操船[注 55]は翠が担当しているが、朱音の台詞によれば「大体の操作はコンピュータ任せ」であり、海上へ到着した後にはデッキ上の操舵席にて昼寝中の翠の姿が描かれている[話 88]。
- デッキにて2人きりの現状や怜人の真面目さを茶化すマイクロビキニ姿の朱音が亡弟への想いを覗かせる中、彼女に手を引っ張られて海へ共に落ちた水着姿の怜人は、ずぶ濡れの髪形を見て無邪気な子供のように笑う朱音に付き合って夕方まで遊び、沈みゆく夕陽を共に眺めながら彼女の姿に見惚れた後、アフトデッキでの飲酒に付き合う[話 88]。やがて夜が更け、すっかり酔いが回った朱音に肩を貸しながらオーナーズルームへ入った怜人は、彼女の一計でもあることを知らないまま懇願されたオイルマッサージに酔いの残った状態で応じ、背中から尻を経て露出した乳房を愛撫させた朱音は彼の指が乳首へ達した直後に1回目の絶頂を迎えると、欲情のまま怜人の背中に四肢を絡めて抱きつき、求愛する[話 88]。
- なお、船外の形状は現実世界におけるヤマハ発動機のフライングブリッジモーターヨット「イグザルト43」[54][55]に酷似しているが、実際の船体よりもフライングブリッジが縮小されている一方、そこから下の船体はアフトデッキにテーブル、パッセンジャーベンチシート、サマーベッドが並ぶほか、オーナーズルームに至ってはダブルベッドから離れた位置にソファーが並ぶなどそれぞれ大型化されており、その出入口には自動ドアも導入されている[話 88]。
- 「ろすあにあ」
- 怜人との合コンに際し、アナスタシアが宮殿内の一室に造らせた「ジャパン風」居酒屋[話 76]。急造ゆえに壁や床、天井こそ宮殿のままであるものの、装飾については屋号をひらがなで記した暖簾のほか、衝立・灯籠・置行灯を用意して6人用の木製の食卓と椅子を囲むように配置したうえ、飲食物については酒類だけでなく枝豆・焼き鳥・厚焼き卵・野菜サラダといった小料理を合わせて箸も提供するなど、それなりの配慮がうかがえる[話 76]。
- 男性が怜人だけであることから彼の左右には朱音とオリガがそれぞれ男装して座り、怜人の正面に座ったアナスタシアの左右にはまひると冰冰が座る[話 76]。怜人の横に座りたかったまひると冰冰がそれぞれ落胆の表情や不満の言葉を返す中、彼による乾杯の挨拶から始まった合コンは、朱音の提案による王様ゲームを経てアナスタシアの提案によるポッキーゲームに熱中した朱音と冰冰が互いに譲らず、舌を激しく絡め合って争うディープキスまでに至る[話 76]。赤面したまひるによる引き分けという審判を経て朱音と冰冰から怒りの矛先を向けられた怜人は室外のトイレへ一旦退散し、戻ってきたところをほろ酔いのアナスタシアから2人きりの抜け出しを提案される[話 76]。
- 宮殿外の庭園
- 合コンから抜け出した怜人とアナスタシアが訪れた、宮殿の外に広がる庭園[話 76]。木々に囲まれた通路にはタイルや照明が配置されており、「ろすあにあ」にて寝入った朱音・まひる・冰冰を余所に合コンの知識を披露するアナスタシアをたしなめた怜人は、月夜のもとで彼女の願いに応じて腕を組みながらの散歩を経て、放置されて久しいキャリッジへたどり着く[話 76]。
- キャリッジに乗り込んだアナスタシアは、幼少時に父のロスアニア大公から叱られては隠れようと訪れ、探しに来てくれた際に抱き締められたという思い出を明かし、怜人は涙する彼女の願いに応じて抱き締めると、MKウイルスの特効薬の開発を改めて誓い合う[話 76]。その後、アナスタシアを慰めると共に彼女の可愛さを茶化した怜人は、車内に飛び出していた釘の先で指先に小さな傷を負ってしまうが、アナスタシアは指先を吸って出血を飲んだうえで彼に求愛する[話 76]。
- 翌朝、池の畔にて単独で朝日を眺めながら特効薬開発への決意や絵理沙への思いを新たにしていた怜人は、UWのスパイがロスアニアへ送り込まれたことを冰冰から知らされる[話 31]。盗聴されない場所でもあることから、怜人は露出度の高い道着姿の冰冰に初めての太極拳を教えられたうえ、彼女の固い決意を正拳突きの構えで知らされる[話 31]。
- 宮殿内の食堂
- 冰冰と共に庭園での太極拳から戻った怜人が、エプロン姿の彼女から炒飯・回鍋肉・麻婆豆腐などの料理を振る舞われた宮殿内の一室[話 31]。中華鍋を置ける業務用焜炉を含む台所や冷蔵庫が奥に配置され、その手前にはテーブルやソファーなどが配置されたダイニングキッチンとなっている[話 31]。
- 2人きりの室内にて、食べ終えた怜人は冰冰の料理の腕だけでなく生い立ちを聞いて彼女の自立した行動も称賛し、冰冰は地元の仲間たちとの間に立つことを怜人が思いやってくれたうえで自分の人柄を改めて称賛してくれたことに恥じらうと、話を打ち切って欲情のまま自分のエプロンを解いてシャツのボタンを外し、乳房とパンティーを露出させた姿で彼に跨って自身を食後のデザートと称しながら抱きついて求愛するが、かろうじて理性を保った怜人は続きを断って冰冰を押しのける[話 31]。冰冰はため息を吐くと、絵理沙の不穏な行動(注射)を明かす[話 31]。
- 絵理沙専用の研究棟
- ロスアニアを離れた絵理沙がヨーロッパ北部の辺境に構えた、自分専用の研究棟[話 77]。積雪と木々に囲まれたジオデシック・ドーム状の棟内には短期滞在用に簡素な台所や寝室なども設置されており、絵理沙がレーザー投影式キーボードを備えたPCなどを前にしてMKウイルスの研究に勤しんでいる[話 77]。
- 絵理沙は自分に注射を打っての研究中の夜、短髪の女子生徒による案内でヘリコプターに搭乗して訪れた怜人を迎え入れると、台所にて平静を装いながらコーヒーを振る舞うも注射痕を見つけられて詰め寄られ[話 77]、2040年以降の状況や苦悩を明かして号泣する[話 33]。その後、怜人がすべてを受け入れてくれたことから改めて相思相愛を確かめ合えた絵理沙は、キスを経て移動した寝室のベッドにて結ばれる[話 33]が、翌朝には過労による発熱や美来への罪悪感に苦しむ[話 71]。
- セーフハウス
- メイティング施設から寧々子に引率されて出奔した恭司とゆかりが夜中に訪れた、2階建てのログハウス[話 48]。麗亜の後輩が木々に囲まれた郊外に構えておいた隠れ家であり、屋内は一般的なログハウスのそれと同様となっている[話 48]。
- 寝室の1つにゆかりを寝つかせた恭司は寧々子と共に美来や麗亜との会話に臨み、彼女たちの協力に感謝したうえで怜人の無事を確認すると、ゆかり以外のメイティング候補たちのことも助けたい思いから彼にも協力を依頼し、合流に備える[話 48]。その後、恭司を寝室へ案内した寧々子は危険を承知のうえで自分はUW日本支部へ戻ることを明かし、彼に募らせてきた異性としての思いを受け入れられる[話 48]。
- 難民向けの病院
- 花蓮が翔太を春歌・奈都・晶・律香・葉句露・小雪・兎水と8Pでのメイティングに励ませた後、夜に彼を自動車で案内した病院[話 20]。看板は慶門市中央区第三病院と同様、病院名が読めないほど破損したままとなっており、病室に至っては手持ちによる引き戸のままであるなど、自動ドアが標準化している一般的な建物よりも古いものとなっている[話 20]。
- 難民たちが療養している相部屋とは別に個室へ難民に扮して案内された翔太は、腹の目立つ姿となって収容されていた柚希と再会し、彼女が男児を出産間近であることを花蓮から明かされ[話 20]、柚希と我が子を守るためにも「あのカード(後にイザナミとの結託であることが判明[話 63])を切ろう」と花蓮に提案する[話 21]。
- 九州某県の洞窟
- 絵理沙による運転で怜人が朱音・翠・まひると共に到着した、九州某県の山中に存在する洞窟[話 21]。内部は本来の形状を活かしながら所々にドアや照明が設置されており、その一角には各種家具や台所も設置されているなど、生活できるように施工されている[話 21][話 41][注 56]。一方、奥部には本来の形状のままとなっている箇所も存在しており、さらなる奥部には上方が屋外まで吹き抜けた泉の広場が存在する[話 41]。
- 美来や麗亜と共に先に到着していた恭司との再会を怜人が喜ぶ中、再会した美来と洞窟の奥部にて2人きりで対面した絵理沙はクローニングの件を謝罪して泣き崩れ、美来に怜人への愛情を確認したうえで彼とのメイティングを要請する[話 21]。ゆかりが出産した後の夜更けには怜人が絵理沙に泉の広場へ呼び出され、薄着姿の彼女とバスローブ姿の美来による提案や懇願を経て月明かりのもとで全裸となった彼女たちと3Pで結ばれる[話 41]。
- 奥部には裏側へ出られる抜け道も存在しており、まもなくクロエの率いる小隊による襲撃を察知した怜人たちはそこから脱出するが、先行されてクロエに恭司を狙撃されたうえ、彼女や小隊に包囲されて追いつめられたところを、翔太や花蓮と結託したイザナミに救われる[話 63]。しかし、恭司は治療も緊急搬送も叶わず死亡したうえ、その様子は彼の最期を看取った怜人たちの悲嘆に暮れる姿と合わせ、翔太と花蓮に利用されてしまう[話 38]。
- なお、単行本第12巻の描き下ろしグラビアでは美来と絵理沙が泡まみれの全裸で並んで座り、彼女たちに見上げられながら股間を洗われている怜人の視点の光景が描かれている[単 25]ことから、施工された一角には内壁を活かした浴室も設置されていることがうかがえる。
芸能[編集]
- 『セイフクの涙』
- 玲奈が若手女優として主演でデビューを果たした映画[話 54][注 57]。第4話では映像や音声のみだった[話 54]が、その後に特別グラビアにてタイトルが明かされた[単 27]。
- 第4話で恭司へのマッサージを行ないながら共に鑑賞していた侍女たち2人が彼に「結構前のものですよね?」と尋ねた際の画面には女子学生役の玲奈と会話する男子学生役の俳優も映っている[話 54]うえ、第53話で大浴場に入浴中の玲奈の姿を見た翔太と花蓮の会話から、映画本編はMKウイルスの発生以前に撮影されて2040年に劇場公開され、玲奈は慶門市などの地方でも広く知られるほどの大人気を得るもまもなくMKウイルスの感染爆発による大混乱に遭った結果、2045年春までに寧々子による手配で恭司のメイティング候補へ転身したことが示唆されている[話 5]。また、第4話に相当するボイスドラマ版のepisode.2[1/2]では、恭司との初めてのメイティングに励む玲奈が彼による前戯で蕩けていく途中、映画本編の決め台詞「私のすべてを見て」を望まれて恥じらいながらも応じ、それを聞いてさらに欲情した恭司が玲奈を開脚させて覆い被さるという過程が追加されている[39]。
Q's ()- ちなみが所属するアイドル声優ユニットにしてアニソンアイドルグループ[話 22][56]。
- 2040年時点では慶門市立西高等学校にて翔太と違ってアニメに詳しくない高松の仲間にもグループ名やちなみの名が知られている[話 22]ほか、東京では善が恋子からライブチケットをねだられたうえに安保からVVIP席で手配するよう釘を刺されている[話 40]など、すでに著名な存在だったことが示唆されている。また、2045年現在でも同校の教室にて春歌が翔太との会話で盛り上がる際、ちなみだけでなくユナやエマといった他のメンバーの名も挙げている[話 79]うえ、用務員室の壁にはちなみたち5人で撮影したとうかがえるポスターが春歌によって貼られている[話 80]など、本人たちこそ実際に登場しないものの、MKウイルスの感染爆発による大混乱に遭ってなお芸能界にて健在である模様。
- 『ボヴァリー夫人』
- UW日本支部の一室にて汐音が首藤によるキャスティングの面接に臨んだ、国民向けテレビドラマ[話 59]。
- 平凡な結婚生活に飽きたヒロインが不倫や借金に溺れ、人生に絶望して服毒自殺に至るという同名の小説を原作としているほか、汐音が希望した役はヒロイン・エマ・ボヴァリーであることが、汐音のドレス姿や首藤との会話から示唆されている[話 59]。その後、汐音が翔太による「最終面接」という名目のメイティングに励んだ際には、実際にエマの台詞[注 58]を読まされながら絶頂へ登り詰めていく姿が、単行本第9巻で加筆されている[単 28]。
- 『ぐりとぐら』
- 恭司がメイティング施設の自室にてゆかりに読み聞かせた絵本[話 71]。
- 恭司の台詞に本文の一部がそのまま引用されているうえ、彼とゆかりが並んで絵本を持っているコマには表紙イラスト[59]も映っていることから、その様子が描かれている第75話冒頭のコマ外には出版元である福音館書店の名が明記されている[話 71]。
出張版[編集]
本編ではなく、独立した内容で『J+』以外の他誌に掲載された分を記述する。本編の他誌への掲載やパロディ漫画作品の掲載などについては、#出張掲載などを参照。
火野恭司の華麗なる一日[編集]
単行本第3巻発売記念の特別編として、『週刊ヤングジャンプ』2017年28号(同年6月8日発売)に掲載された読切漫画作品[60][61][62]。第5巻に収録[話 35]。寧々子によるスケジュール管理のもと、メイティング施設にて玲奈ら数十人の美女たちと日々メイティングに励む恭司を主人公として、優雅な子作りの日々に飽きを覚え始めた彼がフリーター当時の先輩・リカとの再会やツインテールの少女を交えての3Pによってメイティングへの意欲を取り戻す、とある1日を描く[話 35]。
玲奈が恭司の侍女として馴染んだ姿が描かれている[話 35]うえ、本編第25話でリカやツインテールの少女と共に4Pでのメイティングに励む姿が描かれている[話 10]ことから、本編の時系列上では第9話 - 第24話に位置することがうかがえる。ただし、恭司の回想ではコールドスリープから目覚める際の彼を寧々子が迎え、立ち並ぶ全裸の美女たちのもとへ案内して彼女たちとのメイティングを要請する[話 35]など、第2話で美来が怜人に説明した人工授精の失敗からメイティングの成功につながる内容[話 8]と矛盾する描写も存在する。
なお、フルカラーで描かれた下着姿の寧々子・玲奈・リカ・ツインテールの少女が並ぶ扉ページは、単行本第5巻への収録の際にモノクロとなったが、中表紙にはその全裸版がフルカラーで収録されている[単 29]。また、2018年5月19日に『UJ』同年6月号に出張掲載された際には、扉ページは同巻への収録時と同じくモノクロとなっている[63]。
GIGA番外編(仮)[編集]
『ぼくたちは勉強ができない』と共に番外編として、『少年ジャンプGIGA』2017 vol.3(2017年6月23日発売)に掲載された袋とじ読切漫画作品[64][65][66]。単行本第4巻に収録[話 90]。慶門市立西高等学校の女子寮の脱衣所にて、共同浴場での入浴を終えたばかりの春歌・奈都・晶・ちふゆが翔太とのメイティングに備えてパンティー姿の写真撮影に興じているところへ、何も知らされないまま花蓮に引率されてきた彼がその光景に驚く、とある1日を描く[話 90]。
脱衣所を訪れた翔太に対する春歌たち4人の態度[話 90]から、本編の時系列上では第20話以降に位置することがうかがえる。ただし、番外編2と同じく春歌の身体に痣が1つも描かれていない[話 90]、第42話で混浴を経て4Pでのメイティングに励む翔太と春歌・奈都・晶に写真撮影の件を踏まえている様子が見られない[話 60]など、本編と矛盾する描写も存在する。
なお、『少年ジャンプGIGA』2017 vol.3にはブロックノイズによる修正を被せたモノクロで掲載されたが、2017年8月6日には『J+』に「番外編3」として無修正のフルカラーで公開されている[67][68]。
番外編小説[編集]
それぞれ、『J+』にて公開された読み切り小説作品。執筆はフリーライター兼ライトノベル作家の志田用太朗[69]、挿絵は宵野がそれぞれ担当しているが、本編の原作を担当しているLINKはクレジットされていない。
- 天才少女の巨乳への道[70]
- 2018年5月27日公開。晶の巨乳の感触を風で知ろうと巨大扇風機を組み立てるちふゆの、とある1日を描く。
- 天才少女の欲望感知マシン[71]
- 2018年6月10日公開。翔太の性欲を感知しようと眼鏡型欲望感知マシンを組み立てるちふゆの、とある1日を描く。
- 上記2編はいずれもちふゆの回想から、本編の時系列上では第18話以降に位置することがうかがえる。
- 保健室の勝負下着[47]
- 2018年9月2日公開。作中当時はまだだった翔太とのメイティングを叶えようと一計を案じる理子の、とある1日を描く。
- 翔太と律香の会話から、本編の時系列上では第38話以降に位置することがうかがえる。
制作背景[編集]
アキバBlog[編集]
個人ニュースサイト「アキバBlog」が、本作の単行本第1巻発売を記念して宵野と担当編集に行なったインタビューによれば、彼女たちは以下のように答えている[72]。
企画については、担当編集とLINKの打ち合わせから始まった。担当編集とLINKは、男性が消えて女性だけになった世界で主人公がモテまくる話にしようと最初から決めており、その後に魅力的な女性を描く宵野へ企画を提案した。近未来SFでシリアスも入ったハーレムは珍しいので面白味を感じた宵野は、SFを描いた経験が無かったために不安も感じたが、今までの作品を最大限に活かせる内容でもあったので引き受けたという。
キャラクターデザインについては、怜人は読者が感情移入しやすいような派手すぎない見た目にしたい一方、女性から見てもいいなと思える部分を意識している。美来はモダン系のイメージで、当時のトレンドだった映画『キングスマン』の出演女優、ソフィア・ブテラをモデルに、女性らしさを強調している。憂いを帯びた印象を与える白い睫毛は、それまで描いたことが無かったという理由もあり、思い入れは強いという。まひるはセクシーにならないよう、可愛さのある元気っ子として、成長後も表情は変えないように意識している。恭司はお調子者の性格に合わせて未来っぽい服にサイバー風のサングラスをつけ、イメージはHIDEの雰囲気にしている。朱音は垂れ目が最初から決まっており筋肉質だったが、女性らしさが欠けてしまうことから、グラマラスにしている。翠は朱音と対になる小さい子として三つ編みがポイントであるうえ、動かしやすさから宵野の方で勝手に台詞が追加されているが、結果的に登場人物の魅力は増しており、自分の意見も取り入れられている宵野は、自由さから描いていて楽しいという。
性的描写については、本作の魅力が「女性をいくらでも出せるハーレム作品でありながら、たくさん含まれるシリアス要素や謎、SF要素が本作ならではの独自性や魅力につながっていること」としたうえで、恭司と玲奈のメイティングシーンを挙げている。当初、玲奈は恭司に美味しい思いをさせるだけのチョイ役だったが、宵野のこだわりと画力によって物凄く可愛く描かれたことで、彼女の周囲やインターネットユーザーから再登場を望まれるという大反響を呼んだ結果、連載時のメイティングシーンのその後が単行本第1巻で加筆されることとなったそうである。
単行本第1巻のキャッチコピーについては、担当編集が作品の雰囲気を壊さないように、情報を伝えられるようにと考えた。無料で公開している媒体に連載しているため、小さい子にそのまま見られるのはどうなのかという話から、連載時は修正を施している。
「セミカラー版」と題した電子書籍版については、濡れ場シーンだけを着色しているが、「濡れ場だけなのでフルカラーじゃない、本全体の中で一部カラーページ」という意味である。集英社の電子書籍はフルカラーとモノクロの2種しかないため、それをどう表現するかと試行錯誤した結果、今回初めて使う表現となったそうである。
LINKは近未来における食料生産、人の移動、人口半減による科学力低下などの設定を、なるべく細かく決めているという。それによるデザインの苦労は相当なものであり、アシスタントと毎回悩みながら描いている宵野は、今の科学と風景を残しつつ近未来を入れていくのがどこまで嘘臭くならないかという匙加減が、凄く難しいそうである。見やすさを重視しつつ情報量を多くしたいために構図を頑張っており、女性は服を着ていてもセクシーに見えるようにスカートの尻の皺を強調してこだわっているほか、表情もいつもよりリアル寄りを心がけており、全部見せずにエロくするために構図とポーズ、行動やシチュエーションで工夫しているという。
「終末のハーレム」というタイトルについては、宵野と担当編集、LINKの3人で打ち合わせ中にいくつか候補が挙がった結果、宵野の鶴の一声で決まった。候補の中には「終末のスタリオン」もあったが、スタリオンは「種馬」という意味であるため、それにしなくて本当に良かったという。また、『J+』で隔週日曜日に配信されることにちなんで「週末」と「終末」をかけたわけではなく、おそらく偶然だそうである。
宵野は『少年ジャンプ』らしさが自分の中で出せなくて悩んでいるが、担当編集は本作がジャンプにそぐわないと思ったことは一度もないうえ、むしろこれから「ジャンプ+の漫画はこうだ!」と言えるよう、本作が育っていけばいいと思っているという。
コミックナタリー[編集]
株式会社ナターシャが運営するニュースサイト「コミックナタリー」が、本作の単行本第2巻発売を記念して宵野に行なったインタビューによれば、彼女は以下のように答えている[73][74][75]。
一般誌での長編連載は本作が初で反応が心配だったが、色々な所で話題にされて驚いたうえ、更新直後にリアルタイムで感想を見られるのもあまりないことだったため、嬉しかった。また、第1巻が成人向け単行本と違って一般書店でも並んでいるので、幅広い層が手に取ってくれている実感はあったという。
担当編集から声をかけられた時点ではオリジナル作品を考えていたが、緻密なストーリーを練り上げるのが苦手でキャラクターを動かす方が好きだったため、原作を提案された。それを読み、これまで自分がやってきたことを生かせる点からも、自分にドンピシャだと思った。原作に後から自分でキャラクターの部分を作っていけるうえ、LINKは自分の提案を取り入れてくれるので、やりやすいそうである。
女性については、特徴を持たせすぎて個性の強すぎる顔にしないよう、気を付けている。美来は絵理沙と瞳の描き方で違いをつけているが、感情を描くのが難しいため、ちょっと目を伏せさせて表情を出してみたりしているという。
男性については、「王道主人公風のデザインに」と担当編集やLINKと話して作った怜人を、「絵理沙への一途さをかっこよく思ってもらえる」と考えていたが、欲望に忠実な読者からは「どんだけ我慢してるんだよ」と逆の反応が多かった。それでも、「芯を貫くことでカッコいいと思わせたい」そうである。
それぞれのキャラクターに個性を与え、それをフェティシズムをもって描いていきたいと考えているが、直接的なエロは描けないので苦労しており、「見えてはいないんだけどエロい」シーンを作ったりしているという。
近未来を舞台にした作品は初めてで、最初は世界観をまとめるのにもかなり苦戦した。しかし、担当編集からは「自由に作っちゃっていいから」とアドバイスされたため、割と都合のいい感じに描いている。LINKによれば作中に登場するギミックには色々と裏設定があるとのことだが、その説明を細かくされても読者の興味を惹けないだろうと、そこはほどほどにして人間ドラマを楽しんでもらおうという方針でやっているそうである。
翔太を描く新章が学園ものだったことについては、あまり先のストーリーまで聞いていなかったために驚いた一方、LINKが用意してくれる授業風景などのサービスシーンを描けるので嬉しかったうえ、花蓮が底抜けに明るく表情も豊かでかわいいので描いていて楽しい。また、翔太は読者が自分目線で見られる感情移入できるキャラクターにしようということから、最初は疑問に思うほどかわいそうで不遇だったゆえに今後の展開が生きるのかなと思っているという。
カラーページについては、キャラクターのことがモノクロよりよくわかると思うので、もっと描いていきたいそうである。
ORICON NEWS[編集]
オリコンのニュースサイト「ORICON NEWS」が本作の単行本第7巻と『終末のハーレム ファンタジア』の単行本第1巻の同時発売を記念してLINKと宵野に行なったインタビューによれば、彼らは以下のように答えている[76]。
LINKは、連載中の本作がまだハーレムを描ききれていないことや『終末のハーレム ファンタジア』の制作経緯を述べたうえで、一例として宇宙や江戸時代を舞台としたシリーズ第3作もありえることを挙げている。また、物語の根幹に関わるメインヒロインたちは設定を宵野に渡してデザインを描いてもらうが、モブヒロインなどは彼女が自由に描く場合もある。
当初、モブヒロインの1人だった玲奈が読者の「もっと出して欲しい!」という多くの声に応えて重要な役割を与えられて出番を増やされたように、宵野の生み出したキャラクターの魅力が物語に大きく影響を与えることもあるという。
宵野は、1つの場面でヒロインの髪型や服装などが似通うと読者が混乱するので、なるべく似たようなものにならないよう注意している。また、女性を描き飽きたわけではないが、男性をもう少し描きたい気持ちはあることから、男性同士が絡むことも多い最近の話は色んな表情を描けるので、楽しいそうである。
集英社[編集]
集英社がテレビアニメ化を記念してLINK・宵野・担当編集に行なったインタビューによれば、彼らは以下のように答えている[77][78]。
LINKは、連載時の第82話の柱コメントで第1部がクライマックスであることが説明されていたことについて、今の物語が一旦終了することや第2部を予定していることを明かしている。第2部は1年以上前から検討していたが、もちろん連載開始時点では想定していなかったため、宵野は「どうしようかな」という気持ちで作画しており、海外ドラマにおけるシーズン1からシーズン2のように続きを描いていくという。
登場人物が多いことから個々にスポットを当てる時間は足りないが、だんだん自分を出してきた美来は大事なメインヒロインなので、最近の活躍は嬉しいそうである。
宵野は、作中世界にまだまだ現れていない魅力的な内面を持った女性を登場させられることから、作画も負けないようにタッチを変えてみたり、瞳の描き方を変えたりと試行錯誤しながら、色々と挑戦している。それゆえ、単行本第1巻当時の絵は直視したくない、同じ顔を以前にも描いたなど、連載だからこそ気になる点が出てくるうえ、会話シーンは単調にならないようにアングルに気を遣うなど、迫力のある絵を描けるように精進しており、担当編集にもネームの段階で提案することがあるという。
連載開始当時はまだ学生にして普通に読者だった現在の担当編集は、第1話の見開きカラーページに良い意味で驚いたそうであるが、これについてLINKは、同種のお色気漫画の中で本作を目立たせ、一線を画す作品であることを最初から読者に提示したかったと明かしている。また、作品を通して「いい意味での違和感」を大事にする意味でも、それを象徴するシーンとして示せたという。
序盤の近未来SFから学園物へ雰囲気が変わったことについて、LINKは全然テイストの違う話が同じ世界観で楽しめることが本作の長所であると思っており、宵野は後者の描写を成年向け雑誌で多く描いていたのでやりやすかったそうである。
イザナミ編は、作中世界では人権を無視して子作りを強制される状況もあるだろうという考えから、管理されている状況が好きな人に届いてほしいフェチズムであり、ころんが第2回人気投票で第2位となったことからも、制作者として全性癖を網羅して皆に刺さる性癖を描いていきたいという。
評価[編集]
少年ジャンプ+[編集]
第1話が、美来に背後から密着されながらメイティング候補たちの選択を迫られる怜人の姿を経て、マジックミラー越しに彼女たちが全裸で立ち並ぶ光景をフルカラーで描いた見開きの扉ページで始まることに加え、同ページが#概要で述べた経緯を経て修正版へ差し替えられたこともあり、Twitterなどでは話題となった[79]。また、第2話はベッド上の怜人に美来が全裸で迫るページが修正版へ差し替えられたことから、2016年新連載春の陣第6弾作品『彼方のアストラ』の公式Twitterでもイラスト付きで話題にされた[80][81]。
第5話の公開後、ギャグ漫画『斉木楠雄のΨ難』のテレビアニメ化記念特別描き下ろし漫画には、本作のブロックノイズ修正がネタの1つとして用いられている[82]。
第7話の公開後、『WJ』副編集長(当時)兼『J+』副編集長(当時)の細野修平へのインタビューを行なったCNET Japanには、段階的な修正や差し替えを「こうした見せ方の変化は、柔軟にコンテンツを修正したり、配信方法を変えたりできるデジタルならではの利点と言えるだろう」と評されている[83]。また、ITmedia Mobileが行なった細野へのインタビューでは、彼に『J+』のダウンロード数などの現状について「4〜5月の新連載の成果で、毎週のアクティブユーザーが110万から130万に伸ばしました。その起爆剤になったのが『ファイアパンチ』と『終末のハーレム』です。」と評されている[84]。その後、2017年5月16日にdot.が行なった細野へのインタビューでも、「『ファイアパンチ』と、同時期連載開始の『終末のハーレム』で、30万〜40万人ほど読者が増えた」と述懐されている[85]
単行本第1巻の発売後、『J+』副編集長(当時)の細野にはeBookJapanの『編集長、オススメのマンガを教えてください2016』で「オススメのマンガ」として挙げられている[86]。
第29話の公開後、ナイルのアプリ情報マガジン「Appliv」が行なったインタビューでは、『J+』編集長(当時)の細野に、歴代のトップ3として『カラダ探し』や『ファイアパンチ』と並んで本作が挙げられており、『J+』の目指す先として「億」単位で売れる作品を出したいと思う中、人気を得ている本作については「まだまだ」という印象だそうである[34]。さらに、2018年5月9日に開催されたトークイベント『ジャンプのミライ2018』では、登壇した細野による「アクティブユーザーが週間200万〜250万くらい、累計売上が84億円」という発表と共に、『J+』のヒット作として『カラダ探し』や『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』と並んで本作が挙げられている[87][注 59]。
「天才少女の巨乳への道」の公開直前、野球漫画『忘却バッテリー』の番外編1では、本作の0時更新がネタとして取り上げられている[90]。
第63話の公開直前、『ジャンプ+ GW読切祭15連弾!!』[91]の第15弾『タイムマシンの淫らちゃん』では、本作が作中描写を形容するネタとして取り上げられている[92]。
第66話の公開直前、本作の公式Twitterでは、本作の総閲覧数が1億回を突破したことや単行本の累計発行部数が400万部を突破したことが発表された[93]。
第71話前編の公開後、MARVELと『J+』のコラボレーション読切漫画の1つ『デッドプール:SAMURAI』では、本作がネタの1つとして取り上げられている[94]。
第75話の公開後、公式アプリ『マワシヨミジャンプ』の2019年で最も多くマワシヨミされた本が地域別に集計された結果、「日本は『鬼滅の刃』文化圏と『終末のハーレム』文化圏に分かれていた」ことが発表された[95]。
各種ウェブサイト[編集]
第1話の公開後、フランス書院の美少女文庫には、「終末のハーレム、ジャンプがやると話題作 わしらがやると埋没凡作 どうも釈然とせん」と評されている[96]。
第5話の公開後、三才ブックスの情報サイト「mitok」には、「おバカな舞台設定を成立させるための説明付けは頑張って詰め込まれてはいるものの、現状SF的な新奇性はなく処理自体はざっくばらん。第3話までは前置きが続く印象で、『こういう話なら1話でセックスしなきゃダメじゃね?』という煮え切らなさと力点の不在感は正直あるかも。」と評されている[97](ただし、このことを報じたmitokは予告ツイートを残したまま[98]、元記事[99]を公開から短時間で削除している)。
単行本第1巻の発売後、電子書籍版については『J+』での特集ページ[100]以外にも、各社による販売サイトの一部では内容を詳細に解説する特集ページが開設されている[101][102][103]。
第10話の公開後、宝島社の漫画情報サイト「このマンガがすごい!WEB」には、荒涼とした世界に怜人と絵理沙の関係を絡めて「セカイ系の影響を受けているのが端々から見える」と評されている[104]。また、サイゾーのオタクニュースポータル「おたぽる」には、極端な男女比に女性たちの欲望を絡めて「ゾンビに保護されているような怖さを感じる」と評されている[105]。
第11話の公開後、「このマンガがすごい!WEB」の「11月の『このマンガがすごい!』ランキング オトコ編」では、第7位を記録した[106]。
第14話前編の公開後、エブリスタが募集を開始した「小説大賞2016-17 ジャンプ+【スリリング・エロティック・グロテスク】漫画原作賞」では、「いい意味で『後先は考えてないけど毎話面白い作品』」の参考例として、本作と『カラダ探し』が挙げられている[107]。
単行本第2巻の発売直前、コミックナタリーにて宵野へのインタビューと共に連載版と単行本版を比較しながら紹介する特集ページでは、連載時の第1話の扉ページが「とんでもない作品が始まった!」と評されている[73]。
第20話の公開後、HONZエンタープライズの書評サイト「HONZ」には、「『いちご100%』よりも”きちんとエロい”」という前置きを経て「PTAに見つかったら一巻の終わりである」と評されたほか、絵理沙への一途さから他の女性とのセックスを拒否してMKウイルスの特効薬開発を模索する怜人は「信じられない決断」「さながら現代のブラックジャックである」、そして本作を総括して「医学の道で努力しながら性欲と戦う友情・努力・勝利を満たした、歴とした少年漫画だ」「天下のジャンプが手がける、ただ”きちんとエロい”少年漫画なのである」などと評されている[108][109]。
第21話の公開後、楽天のスマートフォン向けの電子コミック専門サービス「楽天マンガ」の開始1周年を記念した人気作品ランキングでは、第5位を記録した[110]。
第24話前編の公開後、DeNAのニュースアプリ「ハッカドール」のWebマンガ人気ランキングでは、第1位を記録した[111]。
第24話後編の公開直前、テレビ東京の情報番組『OHA OHA アニキ』のコーナー「怪人ゾナーのホビーの穴」では、本作が「読んでいると体がビリビリしてくる本」として紹介された[112][113][114]。
第31話前編の公開直前、後述の英語翻訳版の発売予定がドニカの海外向けメディアサイト「MANGA.TOKYO」によって報じられた[115]際には、本作に先駆けて発売予定の『Yuuna and the Haunted Hot Springs』(原題:ゆらぎ荘の幽奈さん)と並んで読者アンケートで高評価を得た作品であることを、それらの翻訳・発売を担当するセブンシーズ・エンターテインメント社の編集長のアダム・アーノルドが、自社の公式サイトで述べている[116]。
第31話後編の公開後、日本出版販売が発表した「このコミックがキテる!既刊5巻以内のおすすめ漫画ランキング」では、第2位を記録した[117]。
第32話の公開直前、hontoが発表した「2017年 hontoジャンプコミックスランキング」では、第8位を記録した[118]。
第34話の公開後、booklistaの「年間ランキング2017 コミック部門」では、第9位を記録した[119][120]。
単行本第6巻の発売後、まんが王国の「まんが王国ラボ」では、UW日本支部の存在が物語の裏側を支えていると見たうえで、「お話の目標がはっきりしていて、そこに向かってストーリーが進行していく過程でハーレム展開やお色気展開が繰り広げられているので、展開にマンネリ感も無く読み進められます」「ハーレムやお色気だけでなく裏側や設定なども想像して楽しめる」などと評されている[121]。
第46話の公開後、文化庁の文化審議会著作権分科会の法制・基本問題小委員会(第2回)では、本作が海賊版サイトでの検索事例として真っ先に挙げられている[122]。
「保健室の勝負下着」の公開後、ラブコメ漫画『俺を好きなのはお前だけかよ』の番外編小説17では、本作のナンバーズがネタとして取り上げられている[123]。
第54話後編の公開後、booklistaの「年間ランキング2018 コミック部門」では、第12位を記録した[124][125]。
第61話の公開直前、U-NEXTの「マンガランキング2019年3月度」では、第3位を記録した[126]。
第65話の公開直前、U-NEXTの「マンガランキング2019年5月度」では、第8位を記録した[127]。
第67話の公開直前、U-NEXTの「マンガランキング2019年6月度」では、第13位を記録した[128]。
めちゃコミック[編集]
めちゃコミックでは電子書籍版が長期間にわたってランクインし続けており、第18話の公開直前を皮切りにマイナビニュースでほぼ毎週報じられていた時期がある。
第18話の公開直前、「週間漫画ランキング少年コミック編」では、2週連続で第1位を記録した[129][130]。その後、第19話の公開直前の「2月漫画ランキング少年コミック編」でも第1位を記録した[131]ことを経て、「週間漫画ランキング少年コミック編」の2017年4月1日付分で第3位を記録する[132]まで、4週連続で第1位を記録した[133][134][135][136]。
第20話の公開後には「3月漫画ランキング少年コミック編」で第2位を記録した[137]うえ、「週間漫画ランキング少年コミック編」の2017年4月8日付分で第1位に返り咲き[138]、同年4月15日付分でも第1位を記録した[139]。その後、同年4月22日付分で第6位を記録し[140]、同年4月29日付分で第4位を記録した[141]。
第22話前編の公開後には「4月漫画ランキング少年コミック編」で第5位[142]、第22話後編の公開後には「週間漫画ランキング少年コミック編」の2017年5月13日付分で第4位[143]、同年5月20日付分で第2位[144]、第23話の公開後には同年5月27日付分で第2位[145]、同年6月3日付分で第7位[146]をそれぞれ記録した。
第24話前編の公開直前には「5月漫画ランキング少年コミック編」で第4位[147]、「週間漫画ランキング少年コミック編」の2017年6月10日付分で第4位[148]をそれぞれ記録した。その後、第24話前編の公開後には同年6月17日付分で第1位に返り咲いた[149]。また、第24話後編の公開直前にも同年6月24日付分で第1位を記録した[150]ほか、第24話後編の公開後には同年7月2日付分で第2位[151]、第25話の公開後には同年7月8日付分で第4位[152]、同年7月16日付分で第5位[153]、第26話の公開直前には同年7月22日付分で第10位[154]、第26話の公開後には同年7月30日付分で第9位[155]、番外編3の公開後には同年8月12日付分で第2位[156]、第27話の公開直前には同年8月19日付分で第2位[157]、第27話の公開後には同年8月26日付分で第3位[158]をそれぞれ記録した。
第28話の公開直前には「7月漫画ランキング少年コミック編」で第1位[159]、「週間漫画ランキング少年コミック編」の2017年9月2日付分で第6位[160]をそれぞれ記録した。その後、第28話の公開後には同年9月10日付分で第5位[161]を記録した。
第31話前編の公開直前には「週間漫画ランキング少年コミック編」の2017年10月14日付分で第1位[162]を記録した。その後、第31話前編の公開後には同年10月21日付分でも第1位[163]、第31話後編の公開後には同年10月29日付分で第3位[164]、同年11月4日付分で第2位[165]、第32話の公開後には同年11月12日付分で第4位[166]をそれぞれ記録した。
番外編4の公開直前には「週間漫画ランキング少年コミック編」の2018年1月20日付分で第1位[167]を記録した。その後、番外編4の公開後には同年1月27日付分で第2位[168]、第38話の公開後には同年2月18日付分で第1位[169]、同年2月24日付分で第2位[170]、第39話の公開後には同年3月4日付分で第2位[171]、同年3月11日付分で第3位[172]、第40話後編の公開直前には同年3月31日付分で第1位[173]、第41話の公開直前には同年4月14日付分で第1位[174]、第41話の公開後には同年4月22日付分で第3位[175]、第42話の公開直前には同年4月28日付で第1位[176]、第43話の公開後には同年5月13日付で第1位[177]をそれぞれ記録した。
「天才少女の巨乳への道」の公開直前には「週間漫画ランキング少年コミック編」の2018年5月21日付で第1位[178]、「天才少女の巨乳への道」の公開後には同年5月27日付で第1位[179]、同年6月3日付で第1位[180]をそれぞれ記録した。
上記のほか、自社の公式サイトでは「2017年上半期ランキング(総合コミック)」で第19位[181]、「2017年年間ランキング(一般コミック)」で第26位[182]、「2017年年間ランキング(少年コミック)」で第1位[183]、「2018年上半期ランキング(総合コミック)」で第46位[184]、「2018年上半期ランキング(少年コミック)」で第1位[185]、「2018年年間ランキング(少年コミック)」で第2位[186]、「2019年上半期ランキング(少年コミック)」で第7位[187]、「2019年年間ランキング(少年コミック)」で第11位[188]、「2020年上半期ランキング(少年コミック)」で第9位[189]をそれぞれ記録したことが発表されている。
マイナビニュースでの報道がされなくなった後、2020年2月13日には同年1月の「月間“ミステリー”漫画ランキング」で第3位を記録したことが、All Aboutによって報じられている[190]。
music.jp[編集]
music.jpでも電子書籍版が2017年1月11日付を皮切りに、断続的ではあるが「週間マンガランキング」にランクインし続けている。
2017年1月11日付では前週から2週連続で第1位[191]、同年1月18日付では第2位[192]、同年1月26日付では第5位[193]、同年2月8日付では第6位[194]をそれぞれ記録した。その後、一時は第11位以下に落ちていたが、同年3月1日付では第6位に復帰した[195]。
2017年6月7日付では第1位[196]、同年6月14日付では第1位[197]、同年6月21日付では第2位[198]、同年6月28日付では第9位[199]、同年7月5日付では第6位[200]、同年7月12日付では第10位[201]をそれぞれ記録した。
2017年10月11日付では第1位[202]、同年10月18日付では第2位[203]、同年10月25日付では第3位[204]、同年11月1日付では第2位[205]、同年11月8日付では第2位[206]をそれぞれ記録した。その後、一時は第11位以下に落ちていたが、同年11月29日付では第8位[207]に復帰した後、同年12月6日付では第3位[208]を記録した。
2018年2月7日付では第1位[209]、同年2月14日付では第1位[210]、同年2月21日付では第3位[211]、同年2月28日付では第7位[212]、同年3月7日付では第7位[213]、同年3月14日付では第10位[214]をそれぞれ記録した。
BOOK☆WALKER[編集]
BOOK☆WALKERでは、毎年開催される大賞にノミネートされているほか、電子書籍ランキングにランクインしている。
「BOOK☆WALKER大賞2016」では、本作がノミネート作品の1つとなった[215][216]が、受賞には至らなかった[217][218]。しかし、それに先駆けて発表された「BOOK☆WALKER電子書籍ランキング2016」[219]では、総合で第47位[220]、男子マンガで第11位[221]をそれぞれ記録した。
「2017年上半期BOOK☆WALKER 電子書籍ランキング」[222]では、総合で第9位[223]、男性マンガで第3位[224]をそれぞれ記録した。
「BOOK☆WALKER大賞2017」では、本作がノミネート作品の1つとなった[225][226]が、受賞には至らなかった[227][228]。しかし、それに先駆けて発表された「BOOK☆WALKER電子書籍ランキング2017」[229]では、総合で第15位[230]、男性マンガで第3位[231]をそれぞれ記録した。
「2018年上半期BOOK☆WALKER 電子書籍ランキング」[232]では、総合で第14位[233]、男子マンガで第4位[234]をそれぞれ記録した。
「BOOK☆WALKER大賞2018」では、本作がノミネート作品の1つとなった[235][236]が、受賞には至らなかった[237][238]。しかし、それに先駆けて発表された「BOOK☆WALKER電子書籍ランキング2018」[239]では、総合で第23位[240]、男性マンガで第9位[241]をそれぞれ記録した。
「2019年上半期BOOK☆WALKER 電子書籍ランキング」[242]では、総合で第34位[243]を記録した。
「BOOK☆WALKER大賞2019」では、本作がノミネート作品の1つとなった[244][245]が、受賞には至らなかった[246][247]。しかし、それに先駆けて発表された「BOOK☆WALKER電子書籍ランキング2019」[248]では、総合で第25位[249]、男性マンガで第18位[250]をそれぞれ記録した。
「2020年上半期BOOK☆WALKER 電子書籍ランキング」[251]では、総合で第34位[252]を記録した。
まんが王国[編集]
まんが王国でも電子書籍版が2017年上半期を皮切りに、ランクインし続けている。
「2017年上半期ランキング」[253]では、総合で第38位[254]、少年漫画で第1位[255]をそれぞれ記録した。
「2017年年間ランキング」[256]では、総合で第43位[257]、少年漫画で第2位[258]をそれぞれ記録した。
「2018年上半期ランキング」[259]では、総合で第44位[260]、少年漫画で第2位[261]をそれぞれ記録した。
「2018年年間ランキング」では、総合で第32位[262]、少年漫画で第2位[263]をそれぞれ記録した。
「2019年上半期ランキング」[264]では、総合で第94位[265]、少年漫画で第11位[266]をそれぞれ記録した。
「2019年年間ランキング」[267]では、総合で第86位[268]、少年漫画で第10位[269]をそれぞれ記録した。
「2020年上半期ランキング」[270]では、総合で第40位[271]、少年漫画で第5位[272]をそれぞれ記録した。
DMM.com[編集]
DMM.comでも電子書籍版が2016年下半期を皮切りに、「少年コミックランキング」にランクインし続けている。
2016年下半期では第9位[273]、同年年間では第10位[274]をそれぞれ記録した。
2017年上半期では第1位[275]、同年年間では第1位[276]をそれぞれ記録した。
2018年上半期では第2位[277]、同年年間では第2位[278]をそれぞれ記録した。
BookLive![編集]
BookLive!でも電子書籍版が2017年上半期を皮切りに、「人気ランキング 少年・青年マンガ」にランクインし続けている。
2017年上半期では第10位[279]、同年年間では第13位[280]をそれぞれ記録した。
2018年上半期では第24位[281]、同年年間では第16位[282]をそれぞれ記録した。
2019年上半期では第27位[283]、同年年間では第31位[284]をそれぞれ記録した。
2020年上半期では第26位[285]を記録した。
BookLive!コミック[編集]
BookLive!コミック(旧:ハンディコミック)でも電子書籍版が2016年間部門別を皮切りに、「少年・青年ランキング」にランクインし続けている。
「2016年間部門別ランキング 少年・青年」では、第37位を記録した[286]。
「2017年間総合ランキング 少年・青年」では、第9位を記録した[287]。
「2017年間部門別ランキング 少年・青年」では、第3位を記録した[288][289]。
「2018年上半期ランキング 少年・青年」では、第1位を記録した[290]。
「2018年間ランキング 少年・青年」では、第2位を記録した[291]。
「2019年上半期ランキング 少年・青年」では、第8位を記録した[292]。
「2019年間ランキング 少年・青年」では、第12位を記録した[293]。
上記のほか、「ブッコミユーザーが選ぶ思い出のマンガランキング100」では第13位を記録している[294][295]。
著名人[編集]
番外編3の公開直前、単行本第1巻を購入した脚本家の辻真先には、「とっつきやすい話だが、以降の主筋をどう深めるかが問題」「狂的展開を期待しかねない読者相手に大変な設定」などと評されている[296]。
第29話の公開直前、声優の羽多野渉には、キャラクターの造形の美しさでバナー買いしたうえ、男性が貴重な存在になっているというSFの内容を理由として、めちゃコミックから選んだ6作品の1つに挙げられている[297]。
第40話前編の公開直前、グラビアアイドルたちが会した後述のイベント『週末のハーレム』にて美来に扮した川崎あやには「女の子キャラが、個性がそれぞれ違う」[298]「男性なら一度は夢見た設定だと思う」[299]、朱音に扮した倉持由香には「女の子の表情が魅力的」[298]「変わってしまった世界でどう生きていくか、ということを考えさせられる深い内容」[300]、翠に扮した長澤茉里奈には「DTの人はたまらん気持ちで読める作品です」[301]、花蓮に扮した青山ひかるには「『女の子だらけの中の男』というハーレム状態に、男の人の夢が詰まっている」[302]、まひるに扮したRaMuには「作画の線一本一本がすごいきれい」[298]「読んでる時の気分はマジ中学生男子」[303]、奈都に扮した菜乃花には「主人公がすごくいい子」[304]「ハーレムマンガなのに、ストーリーはシリアスで骨太」[303]とそれぞれ評されている。
「天才少女の欲望感知マシン」の公開後、モデル・実業家の鎌田大祐には「独特の世界観」と評されている[305]。
単行本第7巻の発売後、『終末のハーレム ファンタジア』の作画を担当しているSAVANには「白と黒とグレーのバランスが絶妙な作品だと思っています。巻が進むごとにコマ割りもどんどんダイナミックになっていきますし、こんな言い方をするのはおこがましいですが、成長の度合いがすごくて自分も見習いたいです」と評されている[306]。
第59話の公開後、後述のVR映像化作品『終末のハーレムVR』にて美来に扮したグラビアアイドルのあべみほには「"エロティック"の一言に尽きる感じでした(笑)」と評されている[307][308]。
第68話の公開後、現代美術作家・文筆家の柴田英里には、ジャンルが「男性的権力闘争に明け暮れる女と、数名だけ存在する男に承認されることで生存を確保しようとする女の二極化を描いたフェミニズムユートピア(ディストピア)SF」、世界観が「第2派フェミニズム時代のフェミニスト女性と反フェミニスト女性の関係とすごく似ていて興味深い」とそれぞれ評されており、それらのことを踏まえたうえで後述の「第2回人気投票」の上位3人(晶・玲奈・ころん)が「メス化した女」(男性に承認されることで得られる女性的権力の獲得を目指す女)と評されている[309]。
第76話の公開直前、『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)や『キャラクタードラマの誕生: テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)で知られるフリーライター・ドラマ評論家の成馬零一には、単行本第5巻までの感想として設定が「エロゲーとか美少女ゲームの構造」、内容が「(マーガレット・アトウッドの)『侍女の物語』とかよしながふみの『大奥』に近い。今の時代、性差別的と言われかねないオタク的想像力をこういう風に展開できるのは見事。」、描写が「海外ドラマ的」とそれぞれ評されているほか、慶門市立西高等学校での翔太の物語展開について悪意の凄さを挙げたうえで「ディストピア感が半端ない。欲望が安易に満たされる社会の地獄って感じ。」と評されている[310]。
出張掲載など[編集]
各種掲載[編集]
2016年11月19日には、単行本第1巻の大ヒット(詳細は#単行本第1巻を参照)を受け、『UJ』同年12月号に「試し読み出張版」と称して第1話が出張掲載された[311][312]。単行本版の原稿が用いられているが、冒頭のカラーページはモノクロで掲載されている。また、本編だけでなく、宵野による描き下ろしセクシーカットも収録されている[313]。
2016年12月31日には、『WJ』増刊『ジャンプクロス』2017 vol.1にて『ゆらぎ荘の幽奈さん』と本作のコラボレーション企画として、『J+』公式アプリにコードを打ち込めば両作品の別バージョンの絵柄を閲覧できるお年玉ポスターが新春特別付録となった[314][315]。なお、本作の別バージョンの絵柄は、後に単行本第7巻に中表紙として収録されている[単 30]。
2017年3月25日には、『J+』公式サイト内に読者によるネタ投稿コーナー「ジャンプラ大喜利」が開設され、本作が初回のお題となった[316][317][318]。
2017年5月25日には、『J+』公式サイト内の掲載ページとは別に、本作の公式サイトが開設された[319](#外部リンクを参照)。
2018年2月2日には、本作の公式Twitterが開設された[320](#外部リンクを参照)。
2018年3月11日には、単行本第5巻の発売を記念して本作の公式サイトにて行なわれた「女性キャラ人気投票」の結果が発表され、晶が第1位となった。第2位以下など、詳細は発表ページ[321]を参照。
2018年4月1日には、本作の公式Twitterにてエイプリルフール限定企画『終末の逆ハーレム』 (world's end no harem) が公開された[322]。
2018年5月19日には、同日発売の『UJ』同年6月号で『終末のハーレム ファンタジア』の連載開始を記念して本作のお風呂ポスターが特別付録となり[46]、「火野恭司の華麗なる一日」が出張掲載された[63]ほか、無料電子書籍『ウルトラジャンプフリー』に本作の第1話・第2話の単行本版が出張掲載された[323]。
2019年7月31日には、本作の公式サイトがリニューアルされた[324]ほか、連載3周年を記念して行なわれた「第2回人気投票」の結果が単行本第9巻の発売を記念して発表され、晶が前回に続いて第1位となった。第2位以下など、詳細は発表ページ[325]を参照[注 60]。
2020年5月12日には、本作のテレビアニメ化(詳細は#テレビアニメを参照)のほか、本作や『ファンタジア』、そのスピンオフ作品『ファンタジア学園』とはさらに異なる世界観に一新した作品『終末のハーレム ブリタニアリュミエール』の連載が同年6月26日から『J+』と『マンガMee』にて開始されることが発表された[9]。
キャンペーン[編集]
2017年3月30日には、集英社のキャンペーン「ジャンプ女神フェア」に本作も参加し、専用帯が付けられた書籍版の単行本第1巻・第2巻には宵野たち参加漫画家4人による描き下ろしイラストを収録した小冊子が付録となった[326]うえ、特設サイトではボイジャーによる電子書籍配信システム「BinB」の最新バージョン「BinB SPEED」を用いてセミカラー版の単行本第1巻・第2巻の試し読みが公開された[327][328][329]。
2017年4月13日には、集英社のキャンペーン「春マン!! 2017」に本作も参加し、単行本第1巻のマイルド版が同年4月26日までの期間限定で無料公開され[330]、同キャンペーンガールの馬場ふみかが美来に扮した動画も公開された[331][332]。その後、同年4月26日には本作も含めて各作品のヒロインに扮する馬場の姿を収録した、中山雅文のデジタル写真集『馬場ふみか〈春マン!! 2017 Specialコラボ写真集〉』が発売されている(詳細は馬場ふみか#写真集を参照)。
2017年9月15日には、集英社のキャンペーン「秋マン!! 2017」に本作も参加し、単行本第1巻と第2巻のマイルド版が同年9月28日までの期間限定で無料公開された[333][334]。
2017年10月2日には、単行本第4巻の発売を記念した「電子書籍ストア5書店合同メイティングキャンペーン」が、コミックシーモア・DMM.com、ハンディコミック/BookLive!・めちゃコミック・楽天マンガにて開催された[335][336][337][338]。なお、その際に描き下ろされた特典イラストは後に、繁体字中国語翻訳版第8巻のフルカラーイラスト小冊子に収録されている[339]。
2018年2月10日には、単行本第5巻の発売を記念した「電子書籍ストア無料キャンペーン」が、Amazon.co.jp・コミックシーモア・ジャンプBOOKストア!・DMM.com・dブック・ハンディコミック/BookLive!・めちゃコミック・LINEマンガ・楽天マンガにて開催された[340]。
2018年4月3日には、集英社のキャンペーン「春マン!! 2018」に本作もhonto限定で参加し、単行本第1巻のセミカラー版が同年4月16日までの期間限定で無料公開された[341]。
2018年7月4日には、集英社のキャンペーン「ラブコメ満載! 夏の女神フェア!!」に本作も参加し、単行本第1巻と第2巻のマイルド版が同年7月17日までの期間限定[342][343](後に同年7月31日まで延長[344][345])で無料公開された。
2018年10月5日には、集英社のキャンペーン「夜マン!!」に本作も参加し、単行本第1巻のセミカラー版が同年10月18日までの期間限定で無料公開された[346][347]。
2018年11月2日には、本作の単行本第7巻と『終末のハーレム ファンタジア』の単行本第1巻の同時発売を記念した集英社のキャンペーン「夢のハーレム祭プレゼント」が開催された[348]。景品のB賞には、後述のイベント『週末のハーレム』の際に撮影された生写真が用いられている[349]。
2019年7月1日には、集英社のキャンペーン「ナツコミ2019」に本作も参加し、宵野が水着姿の美来を描き下ろしたサイン色紙風プレミアムミニ下敷きが提供された[350][351]。
2019年9月1日には、集英社のキャンペーン「朝ジャン!」に本作も参加し、第1話が同年9月8日までの期間限定で無料公開された[352][353][注 61]。
2019年12月26日には、集英社のキャンペーン「ゆくジャンくるジャン」に本作も参加し、第1話から第21話までが当日限定で公開された[354][355]。
2020年1月4日には、単行本第10巻の発売を記念して晶の等身大POPのプレゼントキャンペーンが開催され[356]、同年1月27日にはLINKと宵野による直筆サインを入れる前の実物が公式Twitterにて公開された[357]。
2020年5月8日には、集英社のキャンペーン「春マン!! 2020」に本作も参加し、単行本第1巻から第3巻までのセミカラー版が同年5月21日までの期間限定で無料公開された[12]。
2020年8月4日には、単行本第12巻の発売を記念して画集『終末のハーレム SPECIAL ILLUSTRATION COLLECTION』のプレゼントキャンペーンが開催された[358]。
読切など[編集]
- 裏技入り終末のハーレム
- 2016年12月25日に『WJ』公式サイトにて公開された、読切漫画作品[359][360][361]。新作ではなく、単行本第1巻の電子書籍版からメイティングシーンを中心に抜粋した本編の一部をクリックやタップで動かせる「裏技」が盛り込まれた内容となっており、タイトルロゴ前の冒頭にはかつて裏技入りが公開されていた『To LOVEる -とらぶる- ダークネス』の本編画像も用いられているほか、同日23時からは1時間限定で中身のブロックノイズが外されて無修正になっていた[362][363]。
- タイトルロゴの背景には第1巻のカバー表紙イラストが用いられているが、美来の顔は描き直されており、コミックナタリーによる宵野へのインタビュー記事[73]や本作の公式サイトのSPECIALページ(リニューアル前)[364]などにも、描き直された方のイラストが用いられている。
- 年末のハーレム
- 2016年12月31日に単行本第2巻の発売を記念して『J+』公式サイトにて公開された、ブーメランパンツ野郎による本作のパロディ読切漫画作品[365][366]。同サイトの紹介文では「トリビュート漫画」と称されているが、本作についてのメタフィクション要素も含むギャグ内容となっている。
- Stand By Me
- 2017年6月25日に『J+』公式サイトにて公開された、ブーメランパンツ野郎による本作のiOSアプリ公開停止記念パロディ読切漫画作品[367]。本作のiOSアプリでの公開停止を受けて怒りのままアップル本社を訪れた主人公たちと、クレーマーでしかない彼らと対峙する同社の関係者たちによる交戦や、その顛末を描くギャグ内容となっている。
- ロマンティック・キラー×終末のハーレム
- 2020年2月25日に『ロマンティック・キラー』の単行本第2巻の発売を記念して『J+』公式サイトにて公開された、百世渡による本作とのコラボレーション読切漫画作品[368]。『ロマンティック・キラー』の登場人物が本作をもじった逆ハーレムの世界を立ち回る、夢オチパロディ内容となっている。百世のTwitterによれば、「同じ『ハーレム』なのと、担当さん繋がりで実現しました」といい[369]、同年8月4日には第3巻に収録されている[370]。
イベント[編集]
ジャンプフェスタ[編集]
連載開始以降、ジャンプ4誌による合同の大型イベント『ジャンプフェスタ』に本作も出展されている。
- ジャンプフェスタ2017
- 2016年12月17日と同年12月18日に開催され、本作も完全閉鎖ブースに出展された[371][372]。
- ジャンプフェスタ2018
- 2017年12月16日と同年12月17日に開催され、本作も一般公開ブースに出展された[373]。
- ジャンプフェスタ2019
- 2018年12月22日と同年12月23日に開催され、本作も読み放題ゾーンに10作品中のうち1作として描き下ろしイラスト付きコメントと共に出展された[374]。また、ブース限定で第28話までが無料開放された[375]ほか、会場には宵野も訪れている[376]。
- ジャンプフェスタ2020
- 2019年12月21日と同年12月22日に開催され、本作も一般公開ブースに出展されてポスターが掲示されたほか、『J+』公式アプリのアイコン画面を見せた人へ玲奈のクリアファイルが配布された[377][378]。
週末のハーレム[編集]
集英社の男性向け週刊誌『週刊プレイボーイ』とのコラボレーションイベント。開催に際して本作からもじった専用ロゴが制作されており、添えられた英文も「week end harem」となっている[379]。
本イベントの開催に先駆け、2017年6月9日に本作の特別編が『週刊ヤングジャンプ』同年28号に掲載されていることを報じた『東京喰種トーキョーグール:re』の公式Twitterが『週末のハーレム』という誤記を読者に指摘されて謝罪している[380][381]が、この時点ではまだ単なる誤記でしかなかった。
単行本第5巻の発売を記念し、2018年3月17日に東京・新宿にて期間限定営業中だったガールズバー「週プレ酒場」を会場として開催された[298][382]。第5巻の書籍版購入者限定の抽選で無料招待された200人[383][384][385][386][注 62]が、ヒロインたちに扮した川崎あや、倉持由香、長澤茉里奈、青山ひかる、RaMu、菜乃花ら実在のグラビアアイドルたち6人とのチェキ撮影を行なえた[388]ほか、会場には宵野も訪れている[379][303]。
なお、『週刊プレイボーイ』2018年2月26日号では、川崎たち6人と栗山秀作の撮影による本イベントとの連動コラボレーショングラビアが巻末に袋とじで掲載された[389][390][391]。また、この袋とじの内側に記載されたパスワードを当時の本作の公式サイトで入力すると、外側(袋とじの最後のページ)に掲載された宵野による美来の描き下ろし特別イラストの全裸バージョンを閲覧できるようになっていた[392]。その後、この全裸バージョンは単行本第8巻に中表紙として収録されている[単 32]。
複製原画展[編集]
アニメイト三宮店のリニューアル5周年を記念し、2018年5月18日から同年6月17日まで同店舗内に複製原画が展示された[393][394][395]。また、期間中の単行本購入者から抽選で3人に宛名入り複製色紙が送られた[396][397]。
Japan Expo[編集]
パリのノール・ヴィルパント展示会場にて開催される日本文化の総合博覧会『Japan Expo』の第19回以降、本作もフランス語翻訳版の出版社であるデルクール (フランスの漫画出版社)社によって同社のブースに出展されている。
- Japan Expo第19回
- 2018年7月5日から同年7月8日まで開催され[398]、ブースでは当時は発売前だった単行本第3巻のカバー表紙イラストが販売物の特典ポスターとして配布された[398][399]ほか、第1巻のカバー表紙イラストが『Die & Retry』(原題:強くてニューサーガ)第2巻のカバー表紙イラスト[400][401]などと並ぶ、巨大な看板として展示された[402][403][404]。
- Japan Expo第20回
- 2019年7月4日から同年7月7日まで開催され[405]、ブースでは本作のイラストが販売物の特典ポスターや特典カードとして配布された[405]ほか、当時は発売直後だった単行本第5巻が帯付きで第1巻 - 第4巻と共に販売された[406][407]。また、第5巻のカバー表紙イラストが『Prison School - Les Dessous de Meiko』(原題:副会長ガンバル。)のカバー表紙イラスト[408][409]などと並ぶ、巨大な看板として展示された[410][411][412]。
- Japan Expo第21回
- 本来は2020年7月2日から同年7月5日まで開催される予定だったが、新型コロナウイルス感染症への対策で中止されて2021年へ延期された[413]ため、デルクール社も出展を予定していた作品群の1つとして本作や『終末のハーレム ファンタジア』を自社の公式サイト内にて紹介するだけに留まっている[414]。
Napoli Comicon[編集]
2019年4月25日から同年4月28日までイタリアのオルトレマーレ国際展示場にて開催された大衆文化イベント『Napoli Comicon』の第21回に、本作もイタリア語翻訳版の出版社であるBDエディション社によって今後の発売作品の1つとして発表された[415]ことが、フメットロジカやアニメクリックによって報じられている[416][417]。
他メディア化[編集]
ボイスドラマ[編集]
『J+』のボイスドラマコーナー「聴くジャン!」の第4弾として、2017年5月28日から同年6月5日まで9日間連続更新で配信された[7]。ただし、本作の場合は性的な内容を踏まえ、単行本第3巻に特典として封入された限定パスワードの入力を必要とする部分が用意されている[418][419]。
台詞の一部は漫画本編から変更・追加されており、第4話に相当するepisode.2[1/2]では作中当時まだ不明だった寧々子の姓名が先駆けて明かされているほか、恭司のマッサージを担当する侍女たち2人のさらなる経緯や、彼が『セイフクの涙』と同映画での玲奈に持っていたこだわりも明かされている[39]。
- キャスト[7]
- 一部の担当声優はクレジットされていないが、龍役を演じた北山恭祐や寧々子役を演じたブリドカットセーラ恵美などは、兼ね役で持ち役以外も演じたことを所属事務所の公式プロフィール[420]や自分のブログ[421]で明かしている。
- スタッフ
- ボイスドラマ版の終了時に表示されるエンディングクレジットで確認できる。
VTuber[編集]
VTuberチャンネルの運用事業を展開しているBUZZCASTと集英社による共同事業として、VTuber化されている[424]。
動画シナリオはアイデアフラッドが担当しており[425][426]、同じくVTuber化される『悪魔のメムメムちゃん』と共に告知動画が2018年9月20日にYouTubeにて公開された[427][428]後、同年11月1日にはVTuber化されるキャラクターがちふゆであることが発表された[429]が、その理由についてLINKは「YouTubeにアップするコンテンツになるので、あまりエッチすぎることはできない」「濡れ場がある女性をVTuberにしておきながら、無難なことをしても面白みがないのでは」と前置きしたうえで、「ちふゆはすごく元気で明るく、ちょっと使い古された言い方をすればツンデレキャラ。わかりやすくていじりがいがある」と述べている[306]。その後、同年12月7日には動画第1弾が公開された[430]。
終末のハーレムVR[編集]
DMM.comにて、本作の人気シーンのVR映像化作品『終末のハーレムVR』(しゅうまつのハーレム バーチャルリアリティ)が、通常画質の通常版と高画質のHQ版で制作されている[8]。全3話、各5分[8]。
担当声優は、美来と朱音はボイスドラマ版と共通。それ以外の人物は、新規にキャスティングが行なわれている。
DMM.comのアニメーションレーベル「DMM pictures」にて2019年3月4日からエピソード3本(「Vol.1 東堂晶篇」・「Vol.2 周防美来篇」・「Vol.3 ハーレム篇」)の配信が順次開始された[431][432][433][434]後、同年6月28日にはそれらを同時収録したパッケージ版(「完全版 バンドルパック篇」)が発売された[注 63]。それらに先駆け、2018年11月2日には3DCGで描かれたビキニ姿の美来が公開されたほか、同社の20周年キャンペーンの応援大使を務めるVTuber・星名こむが本作の第1話を朗読する動画が公開された[436]。同年12月21日にはDMM動画に特設ページ[437]が開設されて予約が開始され、朱音や晶のビジュアル、PVが公開された[438]ほか、同年12月22日・12月23日には『ジャンプフェスタ2019』にてPVが公開され、モーションアクターを担当したあべみほや南沙羽が登壇してチラシが配布された[438]。また、2019年1月25日・1月26日には配信日、特典、モーションアクターたちや宵野のコメント、同年1月17日に開催されたメディア向け先行体験会の感想が公開された[439][440][441][442]ほか、同年2月27日には声優の伊藤静・浅川悠・三宅麻理恵からのコメント、配信情報、商品紹介PV、パッケージビジュアルが公開された[443][444][445]。その後、同年3月23日・3月24日には『AnimeJapan 2019』のDMM picturesブースに体験コーナーが開設され、南が登壇して試遊者にボックスティッシュやポケットティッシュが配布されたほか、3月24日のスペシャルステージにはあべも登壇した[446][447][448][449][450][451]。その際のインタビューによれば、モーションキャプチャの撮影には全身黒タイツのようなスーツを着て臨んだうえ、南は都合上1人だけの撮影となったほか、相手役はDMMの女性が担当したという[307][308]。
2019年4月12日には、DMM VR動画にて平田梨奈や奈月セナを抑えて人気No.1となっている[452][453]。また、同年5月25日から6月30日までの土曜日と日曜日には、ドスパラの秋葉原店・なんば店・大須店・札幌店にて体験イベントが開催されている[454]。
なお、VRソフト化を聞かされた宵野は驚き、DMMとのタッグから最初は18禁かと思ったそうである{R|natalie_305247}}。
- 内容[8]
- いずれのエピソードも基本的には原作の再現であるが、展開は視聴者が受け身に徹する独自のものとなっている。
- Vol.1 東堂晶篇
- 原作第28話で翔太が晶に迫られるシーンの再現。
- Vol.2 周防美来篇
- 原作第2話・第3話で怜人が美来に迫られるシーンの再現。
- Vol.3 ハーレム篇
- 原作第22話で怜人が美来・マリア・朱音の背中を流すシーンの再現。前述の理由から、このエピソードのみ原作とは逆に視聴者が美来・マリア・朱音に背中を流されるうえ、原作では拒否して不参加だった麗亜も参加する。
- スタッフ[8]
-
- 原作 - LINK(原作)、宵野コタロー(作画)
- 監督 - HIDE ITO (Vol.1)、金子ひらく (Vol.2)、タロウ・タナカ (Vol.3)
- 制作 - 株式会社スパーチュアス
- プロデュース - DMM pictures
- 製作 - 終末のハーレムVR製作委員会
テレビアニメ[編集]
2021年に放送開始予定[9]。
- 製作
- テレビアニメ化は2020年5月12日にインターネット上で発表され[9]、同年5月13日には同日発売の原作単行本第11巻の初版帯でも発表された[455]。
- テレビアニメ化の発表に合わせて宵野やLINKからのコメントが発表された[456]ほか、担当編集も交えて行なわれたインタビューによれば、2021年の放送を目指しているが、宵野は嬉しい一方で半信半疑の気持ちが拭えず、LINKは地上波で放送できるかを心配したところ、監督やメインスタッフが原作を読み込んでくれていたので安心したうえ、監督がアニメ化に際しての変更点についても真剣に考えてくれたため、スタッフに恵まれていると感じたという[457]。
- 反響
- テレビアニメ化が発表された2020年5月12日には「終末のハーレムアニメ化」がTwitterのトレンドに入った[458]ほか、ねとらぼに「連載当初から『ヤバい』と連呼されてきた注目作、あの際どさがどこまで映像化されるのか気になります」と評されている[459]。
書誌情報[編集]
- LINK(原作)/宵野コタロー(作画)『終末のハーレム』 集英社〈ジャンプ・コミックス+〉[1]、既刊12巻(2020年8月4日現在)
- 電子書籍版と書籍版が同時発売。
- 電子書籍版は「セミカラー版」と題された特別編集版であり、連載時にモノクロだったメイティングシーンやシャワーシーンなどの過激な性的シーンが、集英社によってフルカラーでデジタル着色されている[注 64]。また、巻によっては「電子限定イラスト集つき特別版」が用意されている[460]。
- 性的な内容を踏まえ、一部の販売サイトでは注意書きが添えられている[461][462]ほか、R-15指定に分類されている[463]。また、Amazon Kindleでの第8巻のように、巻によってはアダルトカテゴリに分類されているサイトもある[注 65]。
- 新刊発売時などの際には、第1巻や第2巻の過激な部分(恭司と玲奈の初めてのメイティングや彼女の全裸グラビア、恭司とチューブトップ姿の玲奈・マイクロビキニ姿の侍女・スリングショット姿の侍女の4Pでのメイティングなど)にさらなる湯気や光、グラデーションや差し替えによる修正を加えたモノクロ版が、『終末のハーレム マイルド版』と称して期間限定で無料公開されている。
- 書籍版はスマートフォンの拡張現実機能とインターネット接続機能を用いた特典が用意されており、カバーを外した本体表紙を『J+』公式アプリを通して撮影することによる認証を経て、電子書籍版のメイティングシーンを『J+』公式サイトから30枚以上ダウンロードできる(ただし、印刷まではできない)ようになっている[72][464][465][466]。
- 本体表紙には、カバー表紙を飾った女性イラストの表情や服装が異なる別バージョンが収録されている[注 66]。
- 電子書籍版は「セミカラー版」と題された特別編集版であり、連載時にモノクロだったメイティングシーンやシャワーシーンなどの過激な性的シーンが、集英社によってフルカラーでデジタル着色されている[注 64]。また、巻によっては「電子限定イラスト集つき特別版」が用意されている[460]。
- カバーやロゴのデザインは、バナナグローブスタジオが担当している[467]。
- 累計発行部数は2016年12月30日時点で書籍版が30万部[468]、2017年4月24日時点で電子書籍版が23万部、書籍版が43万部[469]、同年6月1日時点で電子書籍版と書籍版を合わせて100万部[470]、2018年2月10日時点で電子書籍版と書籍版を合わせて200万部[471]、同年11月2日時点で電子書籍版と書籍版を合わせて300万部[436]、2019年7月15日時点で電子書籍版と書籍版を合わせて400万部[93]。2020年5月12日時点で電子書籍版と書籍版を合わせて500万部[472]。
- 各国語翻訳版
- 電子書籍版と書籍版が同時発売ではなく、国によっては電子書籍版の発売が大幅に遅れている。
- 台湾や香港では、集英社から正規ライセンスを取得した東立出版社による繁体字中国語翻訳版が、『終末的後宮』のタイトルで2017年4月から発売されている[473][474]。なお、第1集[注 67]の発売を報じる特集ページには性的な内容を踏まえて「限」マーク[注 68]が表記されている[475]うえ、第2集以降はカバー表紙にも追加されている[473][474]。また、第7集・第8集はフルカラーイラスト小冊子が添付された初回限定版も発売されており[476][477][478][339]、第8集発売時には『終末のハーレム ファンタジア』翻訳版第1集との合同特集ページも公開されている[479]。
- 書籍版の発売開始以降、電子書籍版は長らく発売されていなかったが、2019年12月27日に第1集から第7集までが同時発売されている[480]。
- 韓国では、集英社から正規ライセンスを取得した大元 C.I.社[481]による韓国語翻訳版が、『종말의 하렘』のタイトルで2017年7月から発売されている[482][483][484][485][486][487][488][489][490][491][492][493][494][495][496][497][498][499][500][501][502][503]。なお、第3巻以降のカバー表紙には、性的な内容を踏まえて「19세미만구독불가」[注 69]という注記が追加されている。
- フランスでは、集英社から正規ライセンスを取得したデルクール (フランスの漫画出版社)社によるフランス語翻訳版が、『WORLD'S END HAREM』のタイトルで2018年4月から発売されている[505]。なお、同社の青年向けコレクション「TONKAM SEINEN」[注 70]に分類されている[37]。
- アメリカでは、集英社から正規ライセンスを取得したセブンシーズ・エンターテインメント社による英語翻訳版が、『WORLD'S END HAREM』のタイトルで2018年4月から発売されている[38]。なお、同社が流通会社のダイヤモンド・コミック・ディストリビューター社と共同で2017年秋に新設したヤングアダルト向けインプリント
「Ghost Ship」 ()に分類されており[116]、カバー裏表紙には「WARNING! EXPLICIT CONTENT」「PARENTAL ADVISORY」という注記[注 71]が追加されている[512][513][514][515][516][517][518][519][520]。 - イタリアでは、BDエディション社によるイタリア語翻訳版が、『WORLD'S END HAREM』のタイトルで2019年7月から発売されている[521]。なお、同社の日本漫画ブランド「J-POP」に分類されており[522][523]、第1巻にはカバー表紙と本体表紙を元にした両面ポスターが添付されている[524]。
- 前述の第一報(#Napoli Comiconを参照)に際し、BDエディション社の新刊カタログ『DIRECT 62』では、本作が表紙を飾っている[525]。また、2019年7月10日の発売開始に先駆け、同年6月15日には書店店頭にて無料の試し読み小冊子が配布されている[526]。
- 各巻詳細
- 単行本第1巻 2016年9月2日発売[527] ISBN 978-4-08-880819-2
- 第1話から第6話までを収録[注 72]。
- 電子書籍版は、GALAPAGOS STOREの2016年9月2日から9月8日までの人気コミックランキングにて第7位を記録した[528]。また、booklistaの2017年1月1日から6月15日までの上半期ランキング2017にて第14位[529]、同年1月1日から11月15日までの年間ランキング2017 総合にて第29位[119]を記録した。
- 書籍版は、COMIC ZINの2016年8月29日から9月4日までの週間単行本売り上げランキングにて第2位[530]、同年9月5日から9月11日までの週間単行本売り上げランキングにて第5位[531]、同年9月の商業作品販売ランキングにて第1位[532]をそれぞれ記録した。また、ORICON STYLEの同年8月29日から9月4日までの週間コミックランキングにて第21位を記録した[533]。『J+』公式Twitterによれば、発売直後に大重版が決定した[534]ことを経て、発行部数は10万部を突破した[14]。その後、同年10月17日にはさらなる大重版が決定し[535]、同年11月15日にもさらなる重版が決定したうえ、第2巻の発売日が同年12月31日と告知された[536]。オリオン書房秋津店公式Twitterやコミックとらのあな札幌店公式Twitterによれば、同年11月以降の重版分では帯が変更されており、「続々重版中!! 少年ジャンプ+圧倒的人気ナンバー1!!」という一文が追加されている[537][538]。第2巻発売時にはそれに合わせて売れており、日本出版販売の2017年1月2日から1月8日までの今売れているコミックランキングにて第35位を記録した[539]後、2016年下半期コミック第1巻売上ランキングにて第1位を記録した[540]。
- 単行本第2巻 2016年12月31日発売[541] ISBN 978-4-08-880842-0
- 第7話から第14話までと同話の後に番外編1[話 9]、中表紙の後に玲奈の全裸グラビア[単 27]をそれぞれ収録。
- 連載時、番外編1は第5話と第6話の間、玲奈の全裸グラビアは第9話と第10話の間にそれぞれ公開されていた。
- 電子書籍版は、GALAPAGOS STOREの2016年12月30日から2017年1月5日までの人気コミックランキングにて第3位[542]、電子書籍ランキング.comの同年1月2日から1月8日までの電子書籍週間総合ダウンロードコミックランキングにて第1位[543]、同年1月9日から1月15日までの電子書籍週間総合ダウンロードコミックランキングにて第4位[544]、同年1月9日から1月31日までの電子書籍月刊総合ダウンロードコミックランキングにて第4位[545]をそれぞれ記録した。また、booklistaの2016年12月29日から2017年1月4日までの週間ランキングにて第1位[546]、同年1月5日から1月11日までの週間ランキングにて第3位[547]、同年1月1日から6月15日までの上半期ランキング2017にて第6位[529]、同年1月1日から11月15日までの年間ランキング2017 総合にて第22位[119]をそれぞれ記録した。それに加え、Amazonランキング大賞2017上半期Kindle本のコミックジャンルにて第19位を記録した[548]。
- 書籍版は、COMIC ZINの2016年12月26日から2017年1月1日までの週間単行本売り上げランキングにて第9位[549]、同年1月2日から1月8日までの週間単行本売り上げランキングにて第1位[550]、同年1月9日から1月15日までの週間単行本売り上げランキングにて第7位[551]、同年1月の商業作品販売ランキングにて第4位[552]をそれぞれ記録したほか、TSUTAYAの同年1月2日から1月8日までの週間単行本売り上げランキングにて第7位を記録した[550]。また、ORICON NEWSの同年1月2日から1月8日までの週間コミックランキングにて第8位[553]、同年1月9日から1月15日までの週間コミックランキングにて第24位[554]をそれぞれ記録したほか、日本出版販売の2016年12月26日から2017年1月1日までの今売れているコミックランキングにて第25位[555]、同年1月2日から1月8日までの今売れているコミックランキングにて第8位[539]、同年1月9日から1月15日までの今売れているコミックランキングにて第24位[556]をそれぞれ記録した。
- 第7話から第14話までと同話の後に番外編1[話 9]、中表紙の後に玲奈の全裸グラビア[単 27]をそれぞれ収録。
- 単行本第3巻 2017年6月2日発売[557] ISBN 978-4-08-881087-4
- 第15話から第21話までと、中表紙の後に番外編2[話 91]をグラビア[単 40]としてそれぞれ収録。
- 番外編2は連載時、第19話と第20話の間に公開されていた。収録に際し、連載時に添えられていた詳細なプロフィールが削減されたうえ、全員の年齢や花蓮による解説が削除されている。また、番外編としてのナンバリングが外されたため、第4巻以降に番外編が収録される際にはナンバリングが連載時と異なるようになった。
- 電子書籍版は、GALAPAGOS STOREの2017年6月2日から6月8日までの人気コミックランキングにて第2位[558]、同年6月9日から6月15日までの人気コミックランキングにて第9位[559]、hontoの同年5月28日から6月3日までの週間ランキングにて第3位[560]、同年6月4日から6月10日までの週間ランキングにて第3位[561]をそれぞれ記録した。また、booklistaの同年6月1日から6月7日までの週間ランキングにて第1位[562]、同年1月1日から6月15日までの上半期ランキング2017にて第13位[529]、同年1月1日から11月15日までの年間ランキング2017 総合にて第7位[119][120]をそれぞれ記録した。
- 書籍版は、COMIC ZINの2017年5月29日から6月4日までの週間単行本売り上げランキングにて第1位[563]、同年6月5日から6月11日までの週間単行本売り上げランキングにて第2位[564]、同年6月の商業作品販売ランキングにて第2位[565]をそれぞれ記録したほか、TSUTAYAの同年5月29日から6月4日までの週間単行本売り上げランキングにて第5位[563]、同年6月5日から6月11日までの週間単行本売り上げランキングにて第6位[564]をそれぞれ記録した。また、ORICON NEWSの同年5月29日から6月4日までの週間コミックランキングにて第5位[566]、同年6月5日から6月11日までの週間コミックランキングにて第8位[567]、同年6月12日から6月18日までの週間コミックランキングにて第25位[568]をそれぞれ記録したほか、日本出版販売の同年5月29日から6月4日までの今売れているコミックランキングにて第5位[569]、同年6月5日から6月11日までの今売れているコミックランキングにて第7位[570]、同年6月12日から6月18日までの今売れているコミックランキングにて第27位[571]をそれぞれ記録した。そのほか、トーハンの同年6月6日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第7位[572]、同年6月13日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第6位[573]をそれぞれ記録した。
- 第15話から第21話までと、中表紙の後に番外編2[話 91]をグラビア[単 40]としてそれぞれ収録。
- 単行本第4巻 2017年10月4日発売[574] ISBN 978-4-08-881243-4
- 第22話から第28話までと、中表紙の前に番外編3[話 90]を「番外編2」と改題して[単 41]それぞれ収録。
- 番外編3は#GIGA番外編(仮)での前述の通り、『少年ジャンプGIGA』2017 vol.3への掲載を経て、『J+』では第26話と第27話の間に公開されていた。
- 電子書籍版は、GALAPAGOS STOREの2017年9月29日から10月5日までの人気コミックランキングにて第2位[575]、同年10月6日から10月12日までの人気コミックランキングにて第1位[576]、同年10月13日から10月19日までの人気コミックランキングにて第9位[577]をそれぞれ記録した。また、hontoの同年10月1日から10月7日までの週間ランキングにて第3位[578]を記録したほか、booklistaの同年9月28日から10月4日までの週間ランキングにて第2位[579]、同年10月5日から10月11日までの週間ランキングにて第1位[580]、同年1月1日から11月15日までの年間ランキング2017 総合にて第20位[119]をそれぞれ記録した。
- 書籍版は、文教堂の週間コミックランキング2017年10月6日付にて第1位[581]を記録したほか、hontoの同年10月1日から10月7日までの週間ランキングにて第5位[578]を記録した。また、TSUTAYAの同年10月2日から10月8日までの週間単行本売り上げランキングにて第4位[582]、同年10月9日から10月15日までの週間単行本売り上げランキングにて第7位[583]をそれぞれ記録したほか、ORICON NEWSの同年10月2日から10月8日までの週間コミックランキングにて第6位[584]、同年10月9日から10月15日までの週間コミックランキングにて第7位[585]、同年10月16日から10月23日までの週間コミックランキングにて第30位[586]をそれぞれ記録した。そのほか、日本出版販売の同年10月2日から10月8日までの今売れているコミックランキングにて第4位[587]、同年10月9日から10月15日までの今売れているコミックランキングにて第7位[588]、同年10月16日から10月22日までの今売れているコミックランキングにて第30位[589]をそれぞれ記録した。また、トーハンの同年10月11日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第4位[590]、同年10月17日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第5位[591]をそれぞれ記録した。
- 第22話から第28話までと、中表紙の前に番外編3[話 90]を「番外編2」と改題して[単 41]それぞれ収録。
- 単行本第5巻 2018年2月2日発売[592] ISBN 978-4-08-881438-4
- 第29話から第34話までと同話の後に「火野恭司の華麗なる一日」[単 42]、中表紙の後に晶の描き下ろしグラビア[単 43]をそれぞれ収録。
- 電子書籍版は、COCORO BOOKSの2018年2月2日から2月8日までの人気コミックランキングにて第2位[593]、hontoの同年1月28日から2月3日までの週間ランキングにて第5位[594]、同年2月4日から2月10日までの週間ランキングにて第4位[595]を記録したほか、booklistaの同年2月1日から2月7日までの週間ランキングにて第1位[596]、同年1月1日から11月15日までの年間ランキング2018 総合にて第13位[124]をそれぞれ記録した。
- 書籍版は、COMIC ZINの2018年1月29日から2月4日までの週間単行本売り上げランキングにて第7位[597]を記録したほか、TSUTAYAの同年1月29日から2月4日までの週間単行本売り上げランキングにて第6位[597]、同年2月5日から2月11日までの週間単行本売り上げランキングにて第9位[598]をそれぞれ記録した。そのほか、ORICON NEWSの同年1月29日から2月4日までの週間コミックランキングにて第8位[599]、同年2月5日から2月11日までの週間コミックランキングにて第9位[600]、同年2月12日から2月18日までの週間コミックランキングにて第20位[601]をそれぞれ記録したほか、日本出版販売の同年1月29日から2月4日までの今売れているコミックランキングにて第6位[602]、同年2月5日から2月11日までの今売れているコミックランキングにて第9位[603]、同年2月12日から2月18日までの今売れているコミックランキングにて第21位[604]をそれぞれ記録した。また、トーハンの同年2月6日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第9位[605]、同年2月14日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第7位[606]をそれぞれ記録した。
- 単行本第6巻 2018年7月4日発売[607] ISBN 978-4-08-881523-7
- 第35話から第41話までと、番外編4[話 92]を中表紙の後にグラビア[単 44]としてそれぞれ収録。
- 番外編4は連載時、第36話と第37話の間に公開されていた。収録に際し、番外編としてのナンバリングは外されている。
- 電子書籍版は、COCORO BOOKSの2018年6月29日から7月5日までの人気コミックランキングにて第2位[608]、同年7月6日から7月12日までの人気コミックランキングにて第4位[609]、booklistaの同年6月28日から7月4日までの週間ランキングにて第3位[610]、同年7月5日から7月11日までの週間ランキングにて第2位[611]、同年1月1日から11月15日までの年間ランキング2018 総合にて第21位[124]をそれぞれ記録した。
- 書籍版は、TSUTAYAの2018年7月2日から7月8日までの週間単行本売り上げランキングにて第4位[612]、同年7月9日から7月15日までの週間単行本売り上げランキングにて第10位[613]をそれぞれ記録したほか、ORICON NEWSの同年7月2日から7月8日までの週間コミックランキングにて第4位[614]、同年7月9日から7月15日までの週間コミックランキングにて第10位[615]をそれぞれ記録した。また、日本出版販売の同年7月2日から7月8日までの今売れているコミックランキングにて第4位[616]、同年7月9日から7月15日までの今売れているコミックランキングにて第10位[617]をそれぞれ記録した。そのほか、トーハンの同年7月10日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第4位[618]、同年7月18日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第9位[619]をそれぞれ記録した。
- 第35話から第41話までと、番外編4[話 92]を中表紙の後にグラビア[単 44]としてそれぞれ収録。
- 単行本第7巻 2018年11月2日発売[620] ISBN 978-4-08-881634-0
- 第42話から第48話までと、中表紙の後に律香の描き下ろしグラビア[単 45]をそれぞれ収録。
- 電子書籍版は、COCORO BOOKSの2018年11月2日から11月8日までの人気コミックランキングにて第1位[621]、電子書籍ランキング.comの同年10月29日から11月4日までの電子書籍週間総合ダウンロードコミックランキングにて第3位[622]、同年11月5日から11月11日までの電子書籍週間総合ダウンロードコミックランキングにて第1位[623]、同年11月1日から11月30日までの電子書籍月間総合ダウンロードコミックランキングにて第1位[624]をそれぞれ記録した。また、hontoの同年10月28日から11月3日までの週間ランキングにて第2位[625]、booklistaの同年11月1日から11月7日までの週間ランキングにて第1位[626]、同年1月1日から11月15日までの年間ランキング2018 総合にて第45位[124]をそれぞれ記録した。
- 書籍版は、COMIC ZINの2018年10月29日から11月4日までの週間単行本売り上げランキングにて第2位[627]、TSUTAYAの同年10月29日から11月4日までの週間単行本売り上げランキングにて第5位[627]、同年11月5日から11月11日までの週間単行本売り上げランキングにて第7位[628]をそれぞれ記録したほか、ORICON NEWSの同年10月29日から11月4日までの週間コミックランキングにて第9位[629]、同年11月5日から11月11日までの週間コミックランキングにて第8位[630]をそれぞれ記録した。また、日本出版販売の同年10月29日から11月4日までの今売れているコミックランキングにて第10位[631]、同年11月5日から11月11日までの今売れているコミックランキングにて第7位[632]を記録した。そのほか、トーハンの同年11月13日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第8位[633]を記録した。
- 単行本第8巻 2019年3月4日発売[634] ISBN 978-4-08-881762-0
- 第49話から第55話までと、中表紙の後に恋子ところんの描き下ろしグラビア[単 46]をそれぞれ収録。
- 電子書籍版は、COCORO BOOKSの2019年3月1日から3月7日までの人気コミックランキングにて第1位[635]、同年3月8日から3月14日までの人気コミックランキングにて第7位[636]をそれぞれ記録した。また、hontoの同年3月3日から3月9日までの週間ランキングにて第2位[637]を記録した。
- 書籍版は、COMIC ZINの2019年3月4日から3月10日までの週間単行本売り上げランキングにて第5位[638]、TSUTAYAの同年3月4日から3月10日までの週間単行本売り上げランキングにて第3位[638]をそれぞれ記録したほか、ORICON NEWSの同年3月4日から3月10日までの週間コミックランキングにて第6位[639]、同年3月11日から3月17日までの週間コミックランキングにて第22位[640]をそれぞれ記録した。また、日本出版販売の同年3月4日から3月10日までの今売れているコミックランキングにて第5位[641]、同年3月11日から3月17日までの今売れているコミックランキングにて第20位[642]をそれぞれ記録した。そのほか、トーハンの同年3月12日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第6位[643]、booklistaの同年1月1日から11月30日までの年間ランキング2019 総合にて第24位[644]をそれぞれ記録した。
- 単行本第9巻 2019年8月2日発売[645] ISBN 978-4-08-882044-6
- 第56話から第62話までと、中表紙の後に寧々子と玲奈の描き下ろしグラビア[単 47]をそれぞれ収録。
- 電子書籍版は、Amazon.co.jpの2019年8月2日付の少年マンガランキングにて第5位[646]、同年8月6日付の少年マンガランキングにて第6位[647]をそれぞれ記録した。
- 書籍版は、TSUTAYAの2019年7月29日から8月4日までの週間単行本売り上げランキングにて第7位[648]、同年8月5日から8月11日までの週間単行本売り上げランキングにて第8位[649]をそれぞれ記録したほか、ORICON NEWSの同年7月29日から8月4日までの週間コミックランキングにて第9位[650]、同年8月5日から8月11日までの週間コミックランキングにて第9位[651]をそれぞれ記録した。また、日本出版販売の同年7月29日から8月4日までの今売れているコミックランキングにて第9位[652]、同年8月5日から8月11日までの今売れているコミックランキングにて第8位[653]をそれぞれ記録した。そのほか、トーハンの同年8月14日付の週刊ベストセラーコミックスランキングにて第8位[654]、booklistaの同年1月1日から11月30日までの年間ランキング2019 総合にて第45位[644]をそれぞれ記録した。
- 単行本第10巻 2020年1月4日発売[655] ISBN 978-4-08-882188-7
- 第63話から第69話までと同話の後に「人気投票第1位記念! 東堂晶 特別描き下ろしメイティング」[話 83]、中表紙の後に冰冰の描き下ろしグラビア[単 48]やアナスタシアの描き下ろしグラビア[単 49]をそれぞれ収録。
- 電子書籍版は、COCORO BOOKSの2020年1月3日から1月9日までの人気コミックランキングにて第1位[656]を記録したほか、アップルブックストアの同年1月6日付の有料マンガランキングにて第1位[657]、Google Playの同年同日付の書籍&マンガランキングにて第1位[658]、BOOK☆WALKERの同年同日付のランキングにて第2位[659]をそれぞれ記録した。また、BookLive!の2019年12月30日から2020年1月5日までの週間単行本売り上げランキングにて第1位[660]、同年1月6日から1月12日までの週間単行本売り上げランキングにて第1位[661]をそれぞれ記録した。
- 書籍版は、COMIC ZINの2019年12月30日から2020年1月5日までの週間単行本売り上げランキングにて第4位[660]を記録した。また、ORICON NEWSの同年1月6日から1月12日までの週間コミックランキングにて第22位[662]を記録したほか、日本出版販売の同年1月6日から1月12日までの週間コミックランキングにて第23位[663]を記録した。
- 単行本第11巻 2020年5月13日発売[664][注 73] ISBN 978-4-08-882304-1
- 第70話から第77話までと同話の後に「保健室にて…」[話 87]、中表紙の後に春歌・奈都・晶のグラビア[単 50]と柚希と理子の描き下ろしグラビア[単 51]をそれぞれ収録。
- 連載時、春歌・奈都・晶のグラビアは第77話と第78話の間に公開されていた。
- 電子書籍版は、Amazon.co.jpの2020年5月14日付の少年マンガランキングにて第7位[666]、DMM.comの同年5月14日付の少年コミックランキングにて第2位[666]をそれぞれ記録したほか、ebookjapanの同年5月11日から5月17日までの電子コミック売り上げランキングにて第5位を記録した[667]。
- 書籍版は、COMIC ZINの2020年5月11日から5月17日までの週間単行本売り上げランキングにて第4位[668]、同年5月18日から5月24日までの週間単行本売り上げランキングにて第10位[669]をそれぞれ記録した。また、ORICON NEWSの同年5月11日から5月17日までの週間コミックランキングにて第13位[670]を記録したほか、日本出版販売の同年5月11日から5月17日までの週間コミックランキングにて第28位[671]を記録した。
- 第70話から第77話までと同話の後に「保健室にて…」[話 87]、中表紙の後に春歌・奈都・晶のグラビア[単 50]と柚希と理子の描き下ろしグラビア[単 51]をそれぞれ収録。
- 単行本第12巻 2020年8月4日発売[672] ISBN 978-4-08-882457-4
- 第78話から第85話までと、中表紙の後に美来と絵理沙の描き下ろしグラビア[単 25]をそれぞれ収録。
- 単行本第1巻 2016年9月2日発売[527] ISBN 978-4-08-880819-2
- 電子書籍版と書籍版が同時発売。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ↑ リニューアル後の『J+』では連載開始当時に表記されていた号数の「22号」[2]が撤廃され、公開日の「2016年5月8日」だけが表記されている[4]。
- ↑ 第2話までは毎週更新。不定期に本編が休止され、番外編やグラビアが挿入されることもある。また、番外編については単行本収録時にナンバリングが外されることがある(詳細は#書誌情報を参照)ため、本記事では便宜上、連載時のナンバリングで表記している。なお、2017年9月17日には『J+』公式サイトとは別に、本作の公式サイトでも「公式サイト版」と題して無修正版を期間限定で常時公開する同時連載が開始されている[5][6]。
- ↑ ディストピアについては、本編の連載中にUWによるその全容が判明しつつある時期に開催された「春マン!! 2020」でも、セミカラー版の説明文で「女50億人、男5人のディストピア…!」と言及されている[12]。
- ↑ 連載開始当時、第6話のようなエロ要素がほとんど存在しない話については、他の作品と同じく午前8時に更新されていた。また、2016年9月13日以降の『J+』公式サイトは、『WJ』の発売日以外の更新時刻を午前0時に改定している[13]。
- ↑ ただし、第7話での恭司と美女たち3人の4P[話 11]、第17話での翔太と柚希の逢瀬[話 12]、第54話後編での善と美鈴・センターパートミディアムヘアの女性・ボブヘアの女性の4Pのように、男性器こそ見せないもののフェラチオすら描かれている場合もある。また、第64話後編での翔太とエリカのように、背面立位での一部始終が連載時から描かれている場合もある[話 13]。
- ↑ ただし、本編第4話での恭司と玲奈の初めてのメイティング[単 2]、第15話での翔太と柚希の初めてのメイティング[単 3]、「火野恭司の華麗なる一日」での恭司・リカ・ツインテールの少女の3Pでのメイティング[単 4]、第37話での翔太と律香の初めてのメイティング[単 5]、第46話での善と輝奈の初めてのメイティング[単 6]、第59話での翔太と汐音の「最終面接」のメイティング[単 7]、第80話での恭司と寧々子の初めてのメイティング[単 8]、第82話での怜人・美来・絵理沙の3Pでのメイティング[単 9]のように、単行本では加筆されて女性がさらに高い嬌声を上げたり、子宮の筋収縮や男性器の膣内射精を示唆する擬音を伴ったりしながら絶頂を迎える姿のほか、第42話での翔太と春歌・奈都・晶・葉句露・小雪の6P直後[単 10]のように、それまでの激しいメイティングによって素肌や椅子、床などに付着した各自の体液すら描かれている場合もある。
- ↑ その後、2019年5月2日に発売された『早乙女姉妹は漫画のためなら!?』単行本第4巻の初版帯では、本作第4巻の初版帯と同様のデザインや売り文句が用いられているうえ、本作品名も添えられている[29]。
- ↑ その後、『J+』自体のiOSアプリは2019年8月13日に「12+」から「17+」へのレーティング変更が行なわれて16歳以下が閲覧できなくなり、ユーザーの間では賛否の声が巻き起こっている[32][33]。
- ↑ 自動車の運転については2045年現在でも完全に不要というわけではなく、寧々子が恭司とゆかりを引率してメイティング施設から出奔した際には、彼らを旧式のトラックの荷台に隠して自分で運転している[話 19]。また、花蓮が翔太を難民向けの病院へ案内する際には、その出奔に激怒したクロエに部下を取り上げられたこともあり、乗用車を自分で運転している[話 20]。そのほか、ロスアニアから帰国した怜人たちが九州某県へ向かう際には、彼らを乗せた乗用車を絵理沙が自分で運転している[話 21]。
- ↑ 美来が絵理沙のクローンであることを、怜人が彼女から説明されるまでまったく気づいていなかったことを述べるモノローグからも、クローニングが実用化されていないことが示唆されている[話 21]。
- ↑ 連載時は科学力の衰退について、男性のほとんどが死滅したことがロストテクノロジー化につながったことや、それゆえに女性たちは原理がわからずとも利用可能な技術しか使えないことが美来の台詞で説明されていたが、単行本第1巻ではこの旨に修正されている[単 11]。
- ↑ ただし、すべてが同じ形状というわけではなく、ロスアニアでは大公が別形状のカプセルに入っているうえ、配線も2本だけであることが確認できる[話 19]。
- ↑ 怜人が入った新都心第三病院のカプセルの場合、外装の表面には「CS-000」から始まる通し番号も確認できる[話 18]。なお、連載時は「CS-0002」まで確認できていたが、ページ端ギリギリに描かれていたことから単行本第1巻では「2」が裁ち落としに遭い、電子書籍版でも書籍版でも見えなくなっている[単 12]。
- ↑ 絵理沙が慶門市中央区第三病院の地下施設へ案内された時点でナンバーズの身体にMKウイルスへの免疫が確認されているうえ、細胞硬化症を完治できるようになったことについての情報を絵理沙がまったく得られていなかった[話 33]ことから、細胞硬化症の特効薬は2042年までに開発されていたにもかかわらず、その情報は鬼原たちによって隠蔽されていたことが示唆されている。
- ↑ その後、クロエは恭司とゆかりの間に誕生する男児が免疫を持っていた場合、「悲しいことが起こるでしょうね」と予想している[話 19]。
- ↑ ただし、現実世界では発症済みの癌を治療する目的でもがんワクチンが用いられていることから、混同しているとは言い切れない面もある。
- ↑ そのため、ナンバーズのセックスの回数はメイティング済みの女性たちの人数をはるかに上回るうえ、後から選ばれた女性の受胎が先に選ばれた女性の受胎よりも早く確認されていることがうかがえる例もある。詳細は#恭司のメイティング候補たちや#翔太のメイティング候補たちを参照。
- ↑ 実例としては、スペイン系ハプスブルク家などが挙げられる。詳細はスペイン・ハプスブルク朝やマルガリータ・テレサ・デ・エスパーニャを参照。
- ↑ 第42話で汐音が慶門市立西高等学校からの脱出に失敗して花蓮のもとへ連れ戻された際には、翔太にとっての酒池肉林を構成する「肉」の1つとすら見なされている[話 60]。
- ↑ 連載時の第46話最終ページの柱コメントでも、「女たちの家畜」と称されている。
- ↑ 連載時、クロエがミサイル攻撃やナンバーズ全員抹殺を決意した際の台詞では「男性消滅計画」と称されていた[話 48]が、単行本第12巻では航空母艦へ撤退した後の台詞[話 38]と同じ「男性絶滅計画」に修正されている[単 13]。
- ↑ ミサイル攻撃の準備についてはヨーロッパ某国の諜報機関にいち早く察知されており、アナスタシアを通じて怜人たちも知るところとなっている[話 20]。
- ↑ その直前、写真立てには麗亜とマリアによる検査が行なわれたが、病原菌を対象としたものだったことから「鍵」であることには気づかれず、怜人は送迎車の車内にて返却されたバッグ内のスマートリングが反応して振動したことにより、気づいている[話 27]。
- ↑ ただし、カプセルの形状やそれらが配置されている室内の内装[話 71]から、後年に翔太が入ったものとは別物[話 64]であることが確認できる。また、美来の回想によれば、カプセル内でも彼女の意識は維持されており、失踪前の絵理沙とカプセル越しの初対面を果たしていたことが描かれている[話 72]。
- ↑ 第75話でのクロエの台詞ではこう称されている[話 71]が、第76話での技術長官の台詞では「高速学習機」と称されている[話 72]。
- ↑ 第50話でポープが美来を人質に取った際に明言している[話 69]。
- ↑ 現実世界の日本では、不特定多数との子作りや短躯者の警護業務への起用はもとより、小学校・中学校・高等学校での飛び級は認められていない。詳細は飛び級#日本を参照。
- ↑ そのほか、第68話でもヘッドボードの有無は不明ながらベッドにて同様の通信を行なっている[話 73]。
- ↑ 連載時はマリアが台湾への出奔直前から到着までは怜人たちと別行動を取っていたかのように描き忘れられていたが、単行本第8巻では彼らの傍に描き足されており[単 15][単 16][単 17][単 18][単 19][単 20]、メイティング施設の駐車場にて怜人が麗亜に救われた際の彼や朱音の台詞にも、麗亜の傍に描き足されたマリアの名や様子が追加されている[単 21]。
- ↑ その後、第51話では別の自動車で難民ホームへ到着している[話 14]ことから、この送迎車はポープたちによる追跡を振り切るためにも途中で乗り捨てたことが示唆されている。
- ↑ 作中での人体との対比から、寝具業界での基準におけるクイーンかキングに相当する[43][44]ことがうかがえるが、本記事では恭司が用いているもののように他との明確な差異が確認できるもの以外、大型の一般的な総称としてダブルを用いている。
- ↑ 恭司やメイティング候補たちとの対比(特に第34話では、並んで横たわっている玲奈たち3人の足先から離れた位置に、恭司がベッド外へはみ出さず座り込んでいる)から、ダブルベッドを縦横共に上回るサイズのキングロングベッド[45]であることが確認できる[話 11][話 3]。
- ↑ この混浴シーンは、後に呂が占いで怜人たちに恭司のことを説明する際にも掲載されている[話 43]。
- ↑ 先述の判明時には、小隊の1人が眠っているクマに薬物を注射する姿も描かれている[話 63]ことから、クマは目覚めさせられて脱走したことが示唆されている。
- ↑ 前述の描写から神奈川県であることが示唆されているが、本記事では第59話での表記[話 59]のまま記述している。
- ↑ 花蓮が自分の個室から「種馬生活」の監視や民生長官との通信に勤しむ姿が描かれている[話 16][話 79][話 55][話 81][話 61]ほか、女子生徒たちが翔太の目の前で制服を脱いでいく姿はUW日本支部内の鬼原たちにも監視されている[話 49]。
- ↑ なお、リンク先の解説にもあるように、本来の「酒池肉林」には肉欲の意味が含まれていないため、作中やキャッチコピーでの使い方は誤用である。
- ↑ この時、朱音の希望通りに彼女の背中を手洗いで流した怜人は、泡まみれの朱音からその場でのメイティングへの誘惑に遭った[話 26]こともあり、後日のクルーザーにて彼女からの求愛前にオイルマッサージを懇願された際には、手洗いの上手さを理由として挙げられている[話 88]。
- ↑ 誘惑中、視力検査を担当する女医は白衣の下がパンティーとガーターストッキングだけの姿となっており、途中から白衣を脱ぎ捨てて露出させた乳首や乳輪をランドルト環に見立てているほか、各検査を担当するナースたちはそれまで制服の下に着ていたスクラブを着ておらず胸の谷間や臍を露出させているうえ、心電図検査の直前にジェルを塗る2人に至ってはその露出具合から、ノーブラかつ胸ポチすら確認できる[話 53]。
- ↑ 第82話で美来に尋ねる絵理沙の台詞や第84話で美来を気遣う怜人の台詞では、「調整機」と称されている[話 21][話 63]。
- ↑ 第47話での怜人の携帯電話における表示[話 52]。
- ↑ 第59話冒頭の場所紹介に加え、マリアがUWに見つからないルートを通っていることを明かしている[話 59]ため、現実世界での航空機にも用いられている台北から中国大陸沿いにほぼ直進していく最短ルート[48]ではなく、台湾島の南側から回り込んで南シナ海を経由する迂回ルートを通っていることが示唆されている。
- ↑ 現実世界の2019年現在における日本の各社と同様の1階建車両が描かれているが、現実世界における香港の九龍バス・新世界第一バス・シティバス・港鉄バスなどの各社では、運行に至る経緯からも2階建車両が主流である[49][50]。
- ↑ その結果、相手が敵だった場合には翠が倒すという手筈だったことも、彼女の台詞で明かされている[話 57]。
- ↑ 怜人たちへの披露を経て冰冰にしか開封できないよう施錠されたことが、ヨーロッパへ向かうジェット機内でのマリアと朱音の会話で明かされている[話 13]。
- ↑ ハクチョウは宮殿の敷地にも住み着いており、第79話ではロスアニア大公の復帰直後に池から飛び立つ姿が描かれている[話 19]。
- ↑ この時点での他の面々は、怜人の「大勢で行っても迷惑」という理由で宮殿には向かえず、待機させられている[話 13]。
- ↑ 連載時は公表する際の首藤の台詞で情報元が「UWの捜査員」とされていたが、単行本第12巻ではスパイの潜入を強調した「UW諜報員」に修正されている[単 24]。
- ↑ それを聞いたまひるは傍のビールピッチャーに手を伸ばそうとしたが、怜人に「お前は日本人だからダメ」という理由で阻止されている[話 76]。
- ↑ 開発実験最終日には、放射光施設によるX線構造解析も可能であることが、実験中の怜人を見つめるマリアの台詞で明かされている[話 46]。
- ↑ 着替える際には寝室の隣室へ一旦入っているため、大浴場での件からも初めてのメイティングへの準備かと動揺した怜人は、着替えた後のマリアのさまざまな姿(性欲に正直すぎるものも含む)を想像して赤面したうえ、メイド服姿で出てきた彼女を見て先述の想像を恥じることとなった[話 29]。
- ↑ 怜人は当事者として立ち会うことを提案したが、アナスタシアから即座に断られている[話 73]。
- ↑ 後にマリアが怜人と共にブティックから戻ってきた際の回想によれば、朱音・冰冰・アナスタシアは怜人と2人きりの時間に何があったのかはお互いに他言無用として取り決めを交わし、対抗心の火花を散らしたという[話 29]。
- ↑ 冰冰やアナスタシアによる提案からも順番はじゃんけんで決められており、マリア曰く「最後」となった絵理沙は用事で1週間ほどロスアニアを離れているという[話 29]。
- ↑ 怜人の台詞では「運転」と称されている[話 88]が、一般的に船舶については「操船」[52]、軍艦については「操艦」[53]をそれぞれ用いるので、本記事では読み換えている。
- ↑ それら以外にも来訪者用のアラートが設置されており、クロエたちによる襲撃をいち早く察知した麗亜の後輩が先に訪れた際には、ソファーにて仮眠していた朱音が鳴り響く音で目覚めている[話 63]。
- ↑ 第53話でメイティング施設の大浴場に入浴中の玲奈を説明する花蓮の台詞では、翔太がコールドスリープに入った時期に玲奈が「デビューした」と説明されていたが、彼女に見覚えがある旨を口にした翔太の台詞と矛盾することから、単行本第8巻では「活躍していた」と変更されている[単 26]。
- ↑ ロドルフ・ブーランジェとの不倫中のエマが吐露するものであり、翔太とのメイティングに励む汐音の心理状態に沿う部分が引用されている。なお、1967年に出版された旺文社文庫版の小説(白井浩司訳。本書でのエマはエンマと表記されている。)はこの部分も含めた一部がGoogle ブックスにて無料公開されており、不倫中のロドルフに反応するエマの描写についても、本作ではメイティング中の翔太に反応する汐音の描写に一部反映されていることが確認できる[57][58]。
- ↑ その後は『地獄楽』が台頭し、2018年10月にはそちらが『J+』人気No.1作品と称されるようになる[88][89]。
- ↑ その後、第10位までの結果は単行本第9巻にも収録されている[単 31]。
- ↑ これに合わせ、『J+』の方でも同期間中に第1話 - 第21話が無料公開されているが、「朝ジャン!」での第1話が単行本版の内容であるのに対し、『J+』は同話以降も連載版の内容にマイルド版準拠の修正が加えられている。
- ↑ 235人とも報道されている[299][387]。
- ↑ 発表当初、パッケージ版の発売は2019年3月29日を予定していたが、同年3月6日には諸般の事情から延期となったことが発表された[435]。
- ↑ 実際には書籍版と同じくモノクロのまま収録されているページ(第7話での恭司と美女たち3人の4P[単 33]など)のほか、書籍版とは明らかに異なる塗り忘れや塗りミスが生じているページ(第8話では恭司とチューブトップ姿の玲奈・マイクロビキニ姿の侍女・スリングショット姿の侍女のボディ洗いから4Pにかけての際における彼の入浴用椅子、恭司の4Pの提案に玲奈たち3人が驚いて赤面する際におけるスリングショット姿の侍女の水着、彼のディープキスで玲奈が蕩けさせられて4Pの提案を了承する際における彼女の口内[単 34]、第20話では怜人の淫夢で美来と朱音が彼にメイティングを迫る際における美来の睫毛[単 35]、第25話では恭司が玲奈・リカ・ツインテールの少女に奉仕される際におけるツインテールの少女の頭髪や玲奈の目元[単 36]、第34話ではまひるに振られて呆然とする恭司を見ながらため息をつく寧々子の頭髪[単 37]、第51話の単行本第8巻で加筆された部分では春歌・奈都・晶を正常位で突いている翔太の身体[単 38]など)も存在する。
- ↑ Amazon Kindleの場合、当初は第7巻までと同じく一般向けとして発売が開始されるもまもなく取り扱いが中止され、間を置いてから改めてアダルトカテゴリに分類したうえで発売が再開されている。
- ↑ この別バージョンは、電子書籍版にもカバー背表紙などと共に巻末部分に収録されている。
- ↑ 中国語圏では単行本を「巻」ではなく「集」で数えるため、この場合は日本でいうところの第1巻に相当する。
- ↑ 「限」は「限制級」の略であり、日本でいうところの18禁に相当する。また、マークの外周に記された「未満18歳者不得観覧」も、「18歳未満閲覧禁止」を意味する。
- ↑ 「19歳未満購読不可」を意味するが、これは韓国の刊行物倫理委員会による審議で警告を受けた作品に、必ず表示しなければならないものである[504]。
- ↑ 「TONKAM」は、2014年1月にデルクール社に吸収合併された同名会社が前身である。同社のフランス語版記事のfr:Tonkamも参照。
- ↑ 両者を合わせ、「警告! 露骨な内容につき、保護者の指導が必要です」を意味する。ペアレンタル・アドバイザリーも参照。
- ↑ 第1話冒頭のカラーページは連載時と違って中表紙を兼ねる形で目次の前へ移動され、黒ページを経て同話本編が始まる順番で収録されている[単 39]。
- ↑ 当初は2020年5月1日に発売される予定だったが、新型コロナウイルス感染症の拡大抑止の観点から、変更された[665]。
出典[編集]
ウェブサイト[編集]
単行本[編集]
参照話数[編集]
参考文献[編集]
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外部リンク[編集]
- 終末のハーレム - 公式サイト
- 終末のハーレム - 少年ジャンプ+
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