ピアノ

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ピアノ (piano) とは、鍵盤楽器の一種である。一般に知られている鍵盤楽器。左へ進めばピッチは低くなり、右へ進めばピッチは高くなる。幹音の鍵盤を「白鍵」で、派生音の鍵盤を「黒鍵」という。幹音は自然音ともいう。♯、♭は変位音であり、黒鍵は変位音を受け持つ。実際の黒鍵の位置は、全てが2つの白鍵のど真ん中の位置ではない。例えばF#(G♭)はFとGのど真ん中にあるのではなく、Fの方に寄っていて、C#(D♭)はわずかにCの方に寄っている。2つの白鍵のど真ん中の位置にあるのはG#(A♭)のみ。

概要[編集]

88鍵のピアノのイラスト

ピアノの種類には、電子ピアノ、グランドピアノなどがある。電子キーボードをピアノの種類に含む場合もある(?)。

440Hz=A3とする。

一般的なピアノの鍵盤は88鍵。最低音は周波数は27.5Hz、最高音は周波数約4186.01Hz。ノートナンバーは21~108。7+1/4オクターブ(=7オクターブと短3度)を備えている。音名はA-1~C7。88鍵が標準の音域になったのは、楽曲における音高を判別できる範囲や絶対音感(音程感)をギリギリ認識できる限度であるといわれている。最低音A-1は演奏するときに使用可能な範囲のギリギリの低音で、A-1より低いと低音域の判別が困難で、最高音C7は絶対音感(音程感)として認識できる上限であり、C7より高いとキンキンして、絶対音感がほとんど無い音となり、簡単にはどれを聴いてもほとんど同じような音名・音高に聴こえ(unintelligible[incomprehensible] pitch)、不快で楽曲として使用不能な音になる。88鍵の音域があれば、オーケストラの最低音の出るコントラファゴットより半音低い音が出せ、B♭管チューバの最低音が出せ、高音の更に高音を担当するピッコロの最高音や、SoundHoundの鼻歌検索の音域における最高音より高い音が出せ、オーケストラ全般の全音域と一致し、すべての楽器の音域をカバーできるという理由で88鍵の音域というフルサイズが設定された。88鍵のピアノの最低音(一番左端のキー、基音周波数27.5Hz)は、5弦コントラバスの最低音より全音低く、コントラファゴットの最低音より半音低いため、音域名ではサブコントラバスに相当する。

SoundHoundの鼻歌検索の音域の上限は、88鍵のピアノの最高音より半音4つ下の音である。88鍵のピアノの音域外の音のノートナンバーが、88鍵のピアノの最低音より小さい値は0〜20の21鍵、最高音より大きい値は109〜127の19鍵で、それぞれの値がほぼ均等に2分されている。

ピアノはいろいろな弾き方ができる楽器である。演奏目的として使われるのはもちろんのこと、音楽教育、作品研究、作曲などにも広く用いられている。現代のピアノの持つ音域は、クラシックオーケストラの全音域よりも広い[1]ので、西洋音楽のほとんどの曲は、ピアノ曲に編曲して演奏することができるという特徴がある。実際、管弦楽を伴う声楽曲を、ピアノ伴奏で演奏できるようにしたもの(ヴォーカル・スコア)が出版されているし、作曲家の多くは、管弦楽作品やオペラを書くにあたって、ピアノ譜を作っておいてからそれをオーケストラにしている(オーケストレーション)。オーケストラの楽器の音域を、ピアノの鍵盤との関係で比較することができる。

ピアノの奏法は、最初はチェンバロのそれの流用であった。しかしながら、チェンバロよりも残響が長い楽器では、音を続けて演奏する奏法がより効果的であるため、レガートに演奏する方法が生み出されていく。レガート奏法はクレメンティ(現在ではこの説に異議が唱えられている)によって開発されたとされ、それまで2本の指を交互に使って切れ切れに音階を演奏していたのを3本ないし4本の指を使い、親指が他の指の下に位置する指遣いによって完全なレガートを作り上げた。

中には88鍵を超えるものもあり、それはベーゼンドルファー290というモデルで、低音側の鍵盤に長6度低いC-1(ノートナンバー12)まで増やし、最低音が周波数約16.35Hzまでの低音域を拡張し、97鍵という8オクターブを持たせたもので、エクステンドベースと呼ばれている。パイプオルガンの持つ最低音の基音周波数をピアノで弾くために考案された者である。ベーゼンドルファー290が持つ低音域の拡張部分は、低音域の判別が困難で、音程感はわからなくなり、雷鳴・地響きのような重苦しい重低音を持ち、弾き熟すのが難しいとされている。このような拡張部分は、不要時には小さな蓋を付けたり、白鍵の上面を黒く塗ることで、奏者の誤打を防ぐ措置がとられている。

鍵盤の種類は、

  • 49鍵(C1〜C5)
  • 54鍵(C1〜F5)
  • 56鍵(C1〜G5)
  • 61鍵(C1〜C6)(A0〜A5)(F0〜F5)
  • 64鍵(A0〜C6)
  • 68鍵(F0〜C6)
  • 71鍵(E0〜D6)
  • 73鍵(C0〜C6)(E0〜E6)
  • 76鍵(D0〜F6)(E0〜G6)
  • 77鍵(C0〜E6)
  • 78鍵(C0〜F6)
  • 80鍵(C0〜G6)
  • 81鍵(B-1〜G6)
  • 85鍵(A-1〜A6)
  • 88鍵(A-1〜C7)

一番少ない鍵盤で49鍵。

これらは、ピアノの音域の移り変わりである。

低音側は、音程感というのではなく、低音域の判別をするためのものであり、低音域の判別が出来る下限は周波数約20Hz。高音側は、音程感(絶対音感)を認識するためのものであり、音程感(絶対音感)として認識できる上限は周波数約4kHz。

80鍵[編集]

80鍵のタイプは、最低音は周波数約32.7Hz、最高音は周波数約3135.96Hz。ノートナンバーは24~103。6オクターブ半+半音。約6オクターブ半。音名はC0~G6。88鍵から、下側の鍵盤3つと上側の鍵盤5つをカットしたもので、88鍵よりもややコンパクトになり、楽曲における音高を実際使用できる程度や音感(音程感)を難無く認識できる程度にしたものである。要するに、高音側は音程感(絶対音感)として認識できる上限までは行かない程度である。ノートナンバー0(C-2、周波数約8.18Hz)~127(G8、周波数約12543.85Hz)から見ると、両横・両端(下側・上側両方)を鍵盤24個(2オクターブ)カットしたもの。要するに、ノートナンバーの最低音0番から2オクターブ上~ノートナンバーの最高音127番から2オクターブ下の音域である。音域の低音と高音の反転のバランスがよく取れている。-2~+2までのオクターブシフトを使うときに、トランスポーズの変化無しでノートナンバー0~127の全音域をカバーすることができる。

ノートナンバーが、80鍵のピアノの最低音より小さい値は0〜23の24鍵、最高音より大きい値は104〜127の24鍵で、それぞれの値が両横とも全て24鍵というふうに均等に2分されている。

80鍵のピアノの最高音(周波数:約3135.96Hz)は、SoundHoundの鼻歌検索の音域におけるギリギリの最高音(周波数約3300Hz程度)とほぼ一致する。

鍵盤上の対応表[編集]

●88鍵、ノートナンバー表示

─黒鍵────白鍵───

──────┐
       108
──────┤
       107
106■──┤
       105←3520Hz
104■──┤
       103
102■──┤
       101
──────┤
       100
099■──┤
       098
097■──┤
       096
──────┤
       095
094■──┤
       093←1760Hz
092■──┤
       091
090■──┤
       089
──────┤
       088
087■──┤
       086
085■──┤
       084
──────┤
       083
082■──┤
       081←880Hz
080■──┤
       079
078■──┤
       077
──────┤
       076
075■──┤
       074
073■──┤
       072
──────┤
       071
070■──┤
       069←440Hz
068■──┤
       067
066■──┤
       065
──────┤
       064
063■──┤
       062
061■──┤
       060
──────┤
       059
058■──┤
       057←220Hz
056■──┤
       055
054■──┤
       053
──────┤
       052
051■──┤
       050
049■──┤
       048
──────┤
       047
046■──┤
       045←110Hz
044■──┤
       043
042■──┤
       041
──────┤
       040
039■──┤
       038
037■──┤
       036
──────┤
       035
034■──┤
       033←55Hz
032■──┤
       031
030■──┤
       029
──────┤
       028
027■──┤
       026
025■──┤
       024
──────┤
       023
022■──┤
       021←27.5Hz
──────┘

●88鍵、オクターブ表記の表示

 ─黒鍵────白鍵───

 ──────┐
        C7
 ──────┤
        B6
 Bb6■──┤
        A6←3520Hz
 Ab6■──┤
        G6
 F#6■──┤
        F6
 ──────┤
        E6
 Eb6■──┤
        D6
 C#6■──┤
        C6
 ──────┤
        B5
 Bb5■──┤
        A5←1760Hz
 Ab5■──┤
        G5
 F#5■──┤
        F5
 ──────┤
        E5
 Eb5■──┤
        D5
 C#5■──┤
        C5
 ──────┤
        B4
 Bb4■──┤
        A4←880Hz
 Ab4■──┤
        G4
 F#4■──┤
        F4
 ──────┤
        E4
 Eb4■──┤
        D4
 C#4■──┤
        C4
 ──────┤
        B3
 Bb3■──┤
        A3←440Hz
 Ab3■──┤
        G3
 F#3■──┤
        F3
 ──────┤
        E3
 Eb3■──┤
        D3
 C#3■──┤
        C3
 ──────┤
        B2
 Bb2■──┤
        A2←220Hz
 Ab2■──┤
        G2
 F#2■──┤
        F2
 ──────┤
        E2
 Eb2■──┤
        D2
 C#2■──┤
        C2
 ──────┤
        B1
 Bb1■──┤
        A1←110Hz
 Ab1■──┤
        G1
 F#1■──┤
        F1
 ──────┤
        E1
 Eb1■──┤
        D1
 C#1■──┤
        C1
 ──────┤
        B0
 Bb0■──┤
        A0←55Hz
 Ab0■──┤
        G0
 F#0■──┤
        F0
 ──────┤
        E0
 Eb0■──┤
        D0
 C#0■──┤
        C0
 ──────┤
        B-1
Bb-1■──┤
        A-1←27.5Hz
 ──────┘

オーケストラとピアノ[編集]

ピアノ協奏曲[編集]

ピアノ協奏曲とは、ピアノをオーケストラの前面、指揮者の横に置いて、オーケストラを伴奏としてピアノが主役で演奏するオーケストラの演奏形式である。指揮者自身がピアノを演奏しながらオーケストラを指揮する場合もある。

まれに2台のピアノとオーケストラのための協奏曲も存在する。モーツァルトの『ピアノ協奏曲第10番』、メンデルスゾーン(2曲)、プーランクの曲が有名。モーツァルトには3台用の協奏曲『ピアノ協奏曲第7番』もあるが、自身による2台用編曲が演奏される機会が多い。

さらにまれな例としては、4手連弾とオーケストラのための協奏曲というものがあり、カール・ツェルニーが数曲作曲している。

オーケストラの中のピアノ[編集]

ピアノ協奏曲のように主役としてではなく、オーケストラの音色の一つとして脇役でピアノの音色を挿入する際に用いられる。この場合ピアノは舞台の左脇に配置されることが多い。その役割は単純で補助的なものから、ストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』のようにあたかも独奏者のごとく活躍するものまである。プロコフィエフショスタコーヴィチが多用した。

日本の歴史的表記「ピヤノ」[編集]

日本では、戦前の文献では「ピヤノ」と書かれたものが見受けられる。一例として尋常小学校の国語の教科書に「月光の曲」と題されたベートーヴェンの逸話が読み物として掲載されていたことがあるが、このときの文章は「ピヤノ」表記であった。

イタリア語ではiaの表記を、日本語表記ではほとんど「ヤ」音に近い音で発音するため(例:人名の「ルチアーノ」を「ルチャーノ」と表記するなど。ルチャーノ・ベリオの項を参照)、戦前にまだカタカナ語が定着していなかった時期では、「ピヤノ」という表記は発音に即して考えれば必ずしも誤りではなかったと言える。

子供とピアノ[編集]

子供の習い事の定番の一つで、小学校中学校では毎年一定数ピアノが出来る子供が入学してくることを見越し、クラス替えの基準の一つにピアノを採用している。

脚注[編集]

  1. 伊福部昭『「完本」管絃楽法』音楽之友社、2008年、p.227 ISBN 978-4-276-10683-3

関連項目[編集]