感染症
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感染症(かんせんしょう)とは、ウイルスや細菌などが体内に侵入し、増殖することによって発症する病気のことである。
概要[編集]
どんな感染症を発症しうるのかは生物種によって異なり、例えば、植物にのみ見られる感染症は、動物に感染することはない。人間の感染症は、大抵が野生動物から入ってきたものである。感染症は時には人の命をも奪うものであるために、古来恐れられてきた。
沿革[編集]
天然痘や麻疹は古来からアジア、アフリカ、ヨーロッパで度々流行し、多くの人命を奪ってきた。モンゴル平原での風土病に過ぎなかったペストはモンゴル軍の遠征によりヨーロッパ諸国で流行し、これも多くの人命を奪った。コロンブスのアメリカ大陸発見により、これらの病気もアメリカ大陸に渡り、免疫の持っていない人々の命を奪った。逆に、アメリカ大陸の風土病だった梅毒はコロンブス一行によってヨーロッパ諸国に持ち込まれ、やがてアジア諸国に広まった。19世紀末に流行したコレラは不衛生な都市に急速に広まった。コッホやパスツールによる細菌の発見により感染症対策は大きく前進した。
現状[編集]
医療技術の進歩により、ワクチンや特効薬が開発されたこと、上下水道が整備されたこと、また手洗いなどの衛生習慣が定着したことで感染症による死者は激減したが、他方で人間による自然破壊や気候変動により、従来より新たな感染症が人間の世界に入りやすくなってきているとも言われている。また、移動手段の発達により、より短期間で感染症は世界中に広まるパンデミックが発生するようになった。