中村吉右衛門 (2代目)
二代目 中村吉右衛門(にだいめ なかむら きちえもん、1944年〈昭和19年〉5月22日 - 2021年〈令和3年〉11月28日[1])は、歌舞伎役者。屋号は播磨屋。日本芸術院会員、重要無形文化財保持者(人間国宝)。身長178cm。ふたご座。B型。
略歴[編集]
東京都出身。本名は波野 辰次郎(なみの たつじろう)。多くのテレビドラマに出演した歌舞伎俳優として著名である。
父は初代松本白鸚(8代目松本幸四郎)で次男。母は藤間正子。母方の祖父である初代中村吉右衛門の養子となる。これは母が初代の娘だったためと、実は正子が白鸚と結婚する際に「男の子を2人生み、1人には吉右衛門の名を継がせる」と約束したためという。その約束通り、長男に二代目松本白鸚が、そして次男に吉右衛門が生まれたという。妻は波野知佐。吉右衛門はこの妻との間に子供が4人いるが、4人は全て娘であり、4女が五代目尾上菊之助の妻となって吉右衛門にとっては孫になる男児(尾上丑之助 (7代目))を生んでいる。
昭和23年(1948年)に中村萬之助を名乗り初舞台を踏む。昭和41年(1966年)に2代目吉右衛門を襲名する。
大柄な身体を生かした豪快な動き、人物の内に秘めた感情を細やかに表現する演技などで人気を博し、鬼平犯科帳シリーズの鬼平など当たり役は多数に上る。鬼平は原作者の池波正太郎から直々に出演依頼を受けるほどで、平成元年(1989年)から平成28年(2016年)まで長きにわたって主演を務めた。なお、実父も鬼平を務め、吉右衛門は若い頃に鬼平の息子・長谷川辰蔵役を演じている。
平成14年(2002年)に日本芸術院会員になり、平成23年(2011年)に人間国宝に、平成29年(2017年)に文化功労者となる。
令和3年(2021年)3月28日夜、出演を終えて食事に向かったホテルで心臓発作を起こして救急搬送され、その後の出演などは休演。甥の幸四郎(兄の子)が代役を務めた。4月末には一般病棟で治療を受けていることなどが明かされ、復帰が望まれるも休演が発表されて治療に専念していた。なお、晩年の吉右衛門は体調が万全ではなく、死去する前年の10月に手術を受けていたことも明かしていたという。平成23年(2011年)には胆管結石のため内視鏡手術を受け、平成25年(2013年)には喉のヘルペスを発症して味覚障害と診断を受けて体重が10キロ落ちたといわれる。
11月28日午後6時43分、心不全のため、東京都内の病院で死去した。77歳没。
出演作品[編集]
歌舞伎[編集]
二代目吉右衛門の当たり役として知られるものは以下のとおり。
- 『勧進帳』の弁慶
- 『仮名手本忠臣蔵』の大星由良之助
- 『一谷嫩軍記・熊谷陣屋』の熊谷直実
- 『鬼一法眼三略巻・一条大蔵譚』の 一条長成
- 『義経千本桜』渡海屋・大物浦の渡海屋銀平実は新中納言知盛
- 『妹背山婦女庭訓・吉野川』の大判事清澄
- 『平家女護島・俊寛』の俊寛僧都
- 『傾城反魂香・吃又』の絵師又平
- 『東山桜荘子』(佐倉義民伝)の木内宗吾
- 『菅原伝授手習鑑』の武部源蔵、松王丸
- 『天衣紛上野初花』(河内山)の河内山宗俊
- 『大老』の井伊直弼
- 『梶原平三誉石切』(石切梶原)の梶原景時
- 『松浦の太鼓』の松浦鎮信公
- 『博多小女郎浪枕』の毛剃
- 『ひらかな盛衰記・逆櫓』の樋口次郎
テレビドラマ[編集]
- 忠臣蔵の人々[2](1956年、KRテレビ) - 吉千代 役
- 大助捕物帖[3](1958年、日本テレビ) - 飴売り金太 役
- 神々の愛でし子[4](1959年、日本テレビ) - 主演
- 野菊の墓[5](1959年、日本テレビ) - 政夫 役
- くちづけ[6](1962年、日本テレビ) - 欽一 役
- 鎖国[7](1963年、NHK) - 主演
- 約束[8](1964年、NHK) - 主演、芸術祭奨励賞受賞作品。2013年、和田勉所有のフィルムがNHKに提供され、NHKアーカイブスに登録[9]。
- シオノギテレビ劇場 さぶ(1966年、フジテレビ) - さぶ 役
- 文五捕物絵図(1968年5月17日、NHK総合)「天保十一年初夏」 - 平吉 役
- ながい坂[10](1969年、日本テレビ) - 三浦主水正 役、第2回テレビ大賞本賞および優秀タレント賞受賞。神奈川県横浜市の放送ライブラリーにて無料視聴可能。
- 鬼平犯科帳(八代目松本幸四郎版)(1971-1972年、10話・15話 NET) - 辰蔵 役
- 右門捕物帖[11](1969 - 1970年、日本テレビ) - 近藤右門(むっつり右門)役、優秀タレント賞受賞
- 斬り捨て御免!(1980 - 1982年、東京12チャンネル) - 花房出雲 役
- 劇画ドラマ「項羽と劉邦」(1983年1月2日、NHK総合) - 項羽 役(声優)
- 武蔵坊弁慶(1986年、NHK) - 武蔵坊弁慶 役
- 大忠臣蔵(1989年、テレビ東京) - 徳川綱豊 役(兄と共演)
- 鬼平犯科帳(1989 - 2016年、フジテレビ) - 長谷川平蔵 役
- 正月ドラマスペシャル 荒木又右衛門 決戦・鍵屋の辻[12](1990年、NHK)- 語り
- 忠臣蔵 風の巻・雲の巻(1991年、フジテレビ) - 服部市郎右衛門 役
- 忠臣蔵〜決断の時(2003年、テレビ東京) - 大石内蔵助 役
映画[編集]
- 続源義経(1956年) - 良成 役
- 夜の鼓(1958年、今井正監督) - 弟・文六 役
- 敵は本能寺にあり(1960年) - 森蘭丸 役
- 笛吹川(1960年、木下恵介監督) - 安蔵 役
- 野盗風の中を走る(1961年) - むっつりの弥助 役
- 忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1962年) - 萱野三平 役
- 藪の中の黒猫(1968年、新藤兼人監督) - 薮ノ銀時 役
- 心中天網島(1969年、篠田正浩監督 / 近松門左衛門作品) - 紙屋治兵衛 役
- あゝ海軍(1969年) - 平田一郎 役
- お吟さま(1978年) - 高山右近 役
- 利休(1989年、勅使河原宏監督) - 徳川家康 役
- 歌舞伎役者片岡仁左衛門・登仙の巻(1995年)
- 鬼平犯科帳 劇場版(1995年、小野田嘉幹監督) - 長谷川平蔵 役
- わが心の歌舞伎座(2011年) - 歌舞伎座さよなら公演記念ドキュメンタリー作品
- シネマ歌舞伎・一谷嫩軍記 熊谷陣屋(2011年)
- 柘榴坂の仇討(2014年) - 井伊直弼 役
バラエティ・教養・ドキュメンタリー[編集]
- クイズアワー「私の秘密」(1966年7月18日、NHK総合) - ゲスト(中村萬之助時代)
- きょうの料理
- 「わたしの自慢料理」(1976年12月18日、NHK)
- 「中村吉右衛門の”伴内バーグ”」(1985年2月16日、NHK):妻の知佐と出演。
- ジュニア大全科(1982年9月16日、NHK教育)「本との出会い」(4) -星の王子さま~中村吉右衛門-
- 「すばらしき仲間」(1984年、TBS)共演:澤村藤十郎、中村勘九郎 当時埋もれていた旧金毘羅大芝居を来訪し紹介。
- NHK特集「再現!こんぴら大芝居」(1985年7月19日、NHK)NHKアーカイブス[13][14]。
- 連想ゲーム(1986年3月26日、NHK) - 解答者。NHKアーカイブス公開ライブラリーにて視聴可能。
- わくわく動物ランドスペシャル(1986年4月2日、TBS) - 神奈川県横浜市の放送ライブラリーにて無料視聴可能。
- 青春プレーバック(1986年4月19日、NHK)「中村吉右衛門」 -時今也夢開蝶船出-
- ひるのプレゼント(1986年10月20日、NHK)「立居振舞人間学」(1) -立つ-
- 今夜は最高!(1987年8月8日放映回、日本テレビ) - ゲスト。タモリの人気コントキャラクター「大魔神子」の二代目に立候補。歌と踊りを披露。
- テレビエッセー 私のひとつ(1989年1月21日、NHK)「24本の色鉛筆」
- 日曜特集・新世界紀行 世界最長の大河 ナイル大紀行1-3(1989年2月19日、TBS) - 語り。DVDあり、神奈川県横浜市の放送ライブラリーにて無料視聴可能。
- 日立 世界・ふしぎ発見!(TBS) - 初期・中期の準レギュラー。
- 博学ぶりを発揮し、黒柳徹子らレギュラー陣から「親分」と愛称される。2018年9月1日放映(第1486回)に21年ぶりに出演。
- なるほど!ザ・秋の祭典スペシャル(1989年10月2日、フジテレビ) - 神奈川県横浜市の放送ライブラリーにて無料視聴可能。
- 日本の伝統芸能 -歌舞伎鑑賞入門- 「時代物」(1990年8月11日、NHK教育) - 神奈川県横浜市の放送ライブラリーにて無料視聴可能。
- 歌舞伎鑑賞入門II「俊寛」 -日本の伝統芸能-(1991年5月11日、NHK教育) - 神奈川県横浜市の放送ライブラリーにて無料視聴可能。
- 連続討論・日本人のこころ(2)(1993年1月7日、NHK)「型と芸」芸事の中に前衛を見る - パネラー
- 漢詩紀行(1993年4月9日 - 1996年6月12日、1999年5月31日-2009年1月3日、NHK教育) - 日本語朗読、NHK公開ライブラリーにて視聴可能。
- ティータイム芸能館(1995年10月24日、NHK) - 対談「八重子から八重子へ」きき手:水谷八重、舞台「婦系図」録画放映(1973年、国立劇場)
- 浪漫紀行・地球の贈り物(1994年 - 1996年、TBS) - 水先案内人
- 笑っていいとも! テレフォンショッキング(1995年10月17日回、フジテレビ) - ゲスト 渡辺真知子からの紹介で登場。尾美としのりに引き継いだ。
- ETV特集「中村吉右衛門、厳島に立つ」-新作歌舞伎への挑戦-(1998年05月20日、NHK教育)
- 歌舞伎を救ったアメリカ人 -バワーズ、名優たちとの半世紀-(1999年2月11日、NHK)(共演:九代目松本幸四郎)
- 歌舞伎舞踊鑑賞入門 -日本の伝統芸能-(2001年09月15日、NHK教育)第3回「立役のおどり」
- 世界・わが心の旅(2001年11月4日、NHK)「フランス ルオーの瞳に魅せられて」
- ハイビジョンスペシャル「空海の風景」(2002年1月2日、NHK) - 朗読
- ためしてガッテン(2002年9月26日、NHK)「決定版!疲労リセット大作戦」 - 解答者
- アートエンターテインメント 迷宮美術館(2004年3月20日、2006年2月6日、2008年4月15日、2010年3月15日、NHK) - ベストキュレーター賞
- 心に残る家(2006年4月 - 9月、日本テレビ)
- 心に刻む風景(2006年10月4日 - 2021年4月7日放映よりタイトルコールのみ出演、代役は日本テレビアナウンサー辻岡義堂。日本テレビ) - ナレーション
- ハイビジョン特集「還暦からの挑戦~中村吉右衛門 歌舞伎の新作を創る」(2006年3月24日、NHK)
- ハイビジョン特集「京都・庭の物語~千年の古都が育んだ空間美~」(2007年1月1日、NHK)
- ETV特集「”星の王子様”と私」(2007年2月17日、NHK) - インタビュー[15]
- 日曜シアター(2007年12月23日、NHK)招待席・仮名手本忠臣蔵(後編)枠(3) - スタジオコーナーゲスト
- ハイビジョン特集「日本 庭の物語」(2008年1月4日、NHK)
- 日本の伝統芸能 中村吉右衛門の歌舞伎入門(2010年3月31日 - 、NHK教育)全4回
- 二代目の肖像 中村吉右衛門の世界 芸の極みを求めて[16](2011年1月6日、BS朝日)
- ザ☆スター「岩下志麻」(2011年3月28日、NHK) - ゲスト。映画『心中天網島』制作にまつわる思い出を披露。
- ウチくる!?[17](2011年9月11日、フジテレビ) - VTRゲスト
- 情熱大陸(2011年9月18日、MBS)「趣味はスケッチとドライブ。67歳の「人間国宝」歌舞伎への情熱とその素顔とは?」[18]
- いい旅・夢気分(2012年9月5日、テレビ東京)絶景の瀬戸内 名所めぐり 鳴門~高松~岡山[19](共演:賀来千香子)
- BS歴史館(2012年12月13日、2013年2月28日、NHK) - ゲスト
- 美味しさの物語 幸福の一皿(2012年4月 - 2013年3月、BS朝日) - 主宰者(案内人)
- 誰だって波乱爆笑(2015年8月30日、日本テレビ) - ゲスト。山と積まれたプーさんグッズの前で、くまのプーさん好きを披露[20]。
- サワコの朝(2015年9月5日、TBS)記憶の中で今もきらめく曲:「死刑台のエレベーター」のテーマ いま心に響く曲:ナット・キング・コール「アンフォゲッタブル」[21]
- ザ・インタビュー~トップランナーの肖像(2015年9月5日、BS朝日)
- 美の壺(2016年5月27日、NHK)「魅せる、隠す、暖簾(のれん)」 - ゲスト
- にじいろジーン(2010年8月14日、2017年8月19日、フジテレビ) - VTRゲスト 「ぐっさんと行くならこんなトコ!」銀座でハワイアンパンケーキを食べ、ぐっさん(山口智充)に歌舞伎体験講座。
- 熱中世代 大人のランキング [22](2017年8月27日、BS朝日) - 第112回 ゲスト
- ザ・プロファイラー ~夢と野望の人生~(2018年10月11日、NHK) 「シェイクスピア」 - ゲスト
- 徹子の部屋(2006年8月25日、2018年8月23日、2019年7月18日〈※初出演、33歳時の映像〉ほか、テレビ朝日) - ゲスト
- ザ・ドキュメンタリー 二代目 中村吉右衛門~人間国宝74歳…いのちの歌舞伎~[23](2018年9月15日、BS朝日)
- ぴったんこカン・カン(2019年5月3日、TBS) - VTRゲスト「歌舞伎の名門・尾上菊之助さんご一家がご子息の襲名初舞台を激励する旅」東京會舘で孫にご馳走。ラ・マルセイエーズを披露[24]。
- あしたも晴れ!人生レシピ (2019年8月9日、NHKEテレ)「運命を受けて立つ~中村吉右衛門(75)~」
- みやこびと極上の遊び ~京都 夏から秋へ~(2020年10月31日、NHK) - 語り
- 偉人たちの至高のレシピ ~京都・板前割烹の献立帖~[25](2021年01月1日、NHKデジタル総合1) - ゲスト
CM[編集]
- 日立製作所「キドカラー」(1977年 - 1978年前期?)
- ネッスル日本「ネスカフェ・ゴールドブレンド」
- 「違いがわかる男」3代目 / 1972年:ACCCMフェスティバル第12回テレビフィルムCM部門秀作賞。放送ライブラリー無料視聴可能。
- 「新・違いを楽しむ人たち」他3本 / 2004年
- 第一製薬「カロヤンハイ」(1982年 / 現・第一三共ヘルスケア) 前半は草原で馬に乗り爽やかに疾走。後半はカロヤンハイを頭に揉み込む。「髪は長い友達」
- 味の素ゼネラルフーヅ「グランデージ千年コーヒー」(1983年「グランデージ・女・永遠」篇) - 放送ライブラリー無料視聴可能。ACCCMフェスティバル(第23回秀作賞)
- サントリー ラジオCM(1991年)「山崎」「作家のキープボトル」篇」 - ACCCMフェスティバル第31回全日本CM大賞、CM殿堂入り第13回(作品№31)
- ハウス食品
- 「六甲のおいしい水」(1990年代、2000年「水を買う」「水を捜す」篇)
- 「カレーはハウス」(1993年)
- 「シーフードのためのカレーです。」「ビーフのためのカレーです。」(1997年 - 1999年)
- 「100周年企業広告」(2013年)
- 宗家 源吉兆庵
- 2003年12月22日、2008年12月24日、山陽新聞に写真掲載。
- 2012年12月24日より岡山ローカルCM開始。吉右衛門丈が国宝「四季花鳥図」(狩野永徳)と出会うシーンが映し出される(山陽新聞2012年12月24日号)。
- TBS系はなまるマーケット出演時に和菓子「あんとろり」の紹介(2012年8月14日)。
- 日本エアシステム(1990年 - 1991年)
- シャープ「プラズマクラスター加湿空気清浄機」(発見!プラズマクラスター・中村吉右衛門篇、2010年)
- SMBC日興証券(歌舞伎俳優・100TH「その人生に、SMBC日興証券」篇、2018年、2019年)
- (株)Papas company(2004年ー2021年6月[26])スチール(ファッション)モデル。文芸春秋、週刊文春などに掲載
舞台[編集]
- 文学座第71回公演「明智光秀」(1957年、東横ホール) - 明智光慶、森力丸 役
- 歌舞伎と文楽の提携による試演会「嬢景清八嶋日記」(1959年、新橋演舞場) - 土屋郡内 役。同年4月28日、NHK総合にて舞台中継。
- 東宝グランド・ロマンス、第十五回芸術祭主催公演「敦煌」(1960年、東京宝塚劇場) - 尉遅光 役
- 東宝劇団旗揚げ公演「野薔薇の城砦」(1961年、東京宝塚劇場) - 芹沢平九郎 役
- 東宝劇団特別公演「有間皇子」(1961年、芸術座/大阪産経会館) - 有間皇子 役
- 東宝現代劇「蒼き狼」(1963年、1964年、読売ホール / 東京宝塚劇場) - カサル 役
- 東宝・明治座提携、東宝劇団九月特別公演「原田家の人々」「新平家物語 清盛と常磐」「さぶ」(1964年、明治座) - 堀内茂助 役、光巌 役、さぶ 役
- 東宝現代劇、第十九回芸術祭主催公演「墨東綺譚」(1964年、芸術座) - 種田順平 役
- 東宝劇団6月特別公演「般若寺絵巻」(1965年、東京宝塚劇場) - 木工右馬允知時 役
- 東宝現代劇名作公演「赤と黒」(1966年、芸術座) - ジュリアン・ソレル 役
- 東宝現代劇特別公演「太宰治の生涯 同氏作品集より」(1967年、芸術座) - 私 役
- 東宝みどりの会第一回公演「巨人の星」(1969年、芸術座) - 星一徹 役
- 六月新派公演「滝の白糸」(1972年、国立劇場大劇場) - 村越欣弥 役
- 中村吉右衛門・若尾文子帝劇五月特別公演「暗闇の丑松」(1973年、帝国劇場) - 美濃半の煮方丑松 役
- 第二回十月新派公演「婦系図」(1973年、国立劇場大劇場) - 早瀬主税 役。1974年1月6日:前編、1月13日:後編としてNHK総合にて舞台中継。
- 新派初春公演、中村吉右衛門特別参加「金色夜叉」(1976年、新橋演舞場) - 間貫一 役。同年4月9日、NHK総合「金曜招待席」にて舞台中継。
- 新橋演舞場創立60周年記念、六月特別公演「華岡青洲の妻」(1984年、新橋演舞場) - 華岡青洲 役。同年9月9日、NHK総合「芸術劇場」にて舞台中継。
- 朗読劇「ラヴ・レターズ」(2002年、PARCO劇場) - アンディ 役
- 平清盛生誕九百年記念公演「祇園精舎」(2018年、国立能楽堂) - 朗読
- 中村吉右衛門配信特別公演「須磨浦」[27](2020年、国立能楽堂収録、イープラス「Streming+」にてネット配信) - 熊谷次郎直実 役 ※コロナ休演中のため無観客収録・配信。
創作作品[編集]
歌舞伎[編集]
松貫四という筆名で以下の歌舞伎台本を書いている。
- 『再桜遇清水』(さいかいざくら みそめの きよみず)
- 『昇龍哀別瀬戸内・藤戸』(のぼるりゅう わかれの せとうち・ふじと)
- 『巴御前』(ともえ ごぜん)
- 内容:舞踊劇
- 初演:平成11年 (1999) 10月、琴平町金丸座
- 『日向嶋景清』(ひにむかう しまの かげきよ)
- 『閻魔と政頼』(えんまと せいらい)
著書[編集]
- 『半ズボンをはいた播磨屋』(1993年、淡交社 / 2000年、PHP文庫)
- 『物語り』(1996年、マガジンハウス)
- 『中村吉右衛門の歌舞伎ワールド』(1998年、小学館)。監修
- 『吉右衛門のパレット』(2000年、新潮社)阿川佐和子との対談集。写真・稲越功一
- 『播磨屋画がたり』(2004年、毎日新聞社)
- 『夢見鳥』(2019年、日本経済新聞出版社)。私の履歴書
- WEBマガジン『本の窓』「二代目中村吉右衛門 四方山日記」稀代の名優が描き綴る 舞台のうちそと(2021年9・10月号にて第18回連載中)
作詞[編集]
「翼をください」「虹と雪のバラード」を作曲し、荒井由実(現・松任谷由実)や、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)などをプロデュースした作曲家・村井邦彦は暁星学園の同級生で、中学時代にできた初めての親友。放課後に萬之助(吉右衛門)宅に集まり、村井がピアノ、萬之助がベース、染五郎がドラムで、よくジャズセッションをしたという。ランブリン・マンの作詞の経緯を吉右衛門は「京都で撮影中の僕に村井から電話が入り、「B面なんだが急がなければならない。何か詞ができないか」。即座に作って電話で伝え、スタジオで録音に立ち会いました」と語っている。波野久信は改名前の本名(二代目 聞き書き 中村吉右衛門より)。
写真集・関連書籍[編集]
- 『中村吉右衛門』(1992年、用美社)稲越功一
- 『播磨屋一九九二〜二〇〇四 中村吉右衛門』(2004年、求龍堂)稲越功一
- 『夫婦の階段』(1999年、日本放送出版協会)谷口桂子
- 『“手”をめぐる四百字―文字は人なり、手は人生なり』(2007年、文化出版局)季刊「銀花」編集部
- 『吉右衛門句集』(2007年、本阿弥書店)初代吉右衛門の句集。新装版出版につき、帯に寄稿。
- 『わたしの失敗(3) 著名35人の体験談』(2008年、産経新聞出版)
- 『二代目 聞き書き 中村吉右衛門』(2009年、毎日新聞社)小玉祥子
- 『名演名作選 初代 二代目 中村吉右衛門の芸(小学館DVD BOOK -シリーズ歌舞伎名演名作選)』(2010年、小学館)朝田富次、中村吉右衛門事務所
- 『スポーツのうた 世界の子どもがハイクをよんだ (地球歳時記)』(2021年、JAL財団)序文
脚注[編集]
出典[編集]
- ↑ “中村吉右衛門さん死去 二代目の重責、芸に昇華”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2021年12月1日) 2021年12月1日閲覧。
- ↑ “忠臣蔵の人々 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇” (日本語). テレビドラマデータベース. 2021年4月7日確認。
- ↑ “大助捕物帳 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇” (日本語). テレビドラマデータベース. 2021年4月7日確認。
- ↑ “神々の愛でし子 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇” (日本語). テレビドラマデータベース. 2021年4月7日確認。
- ↑ “野菊の墓 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇” (日本語). テレビドラマデータベース. 2021年4月7日確認。
- ↑ “くちづけ - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇” (日本語). テレビドラマデータベース. 2021年4月7日確認。
- ↑ “鎖国 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇” (日本語). テレビドラマデータベース. 2021年4月7日確認。
- ↑ “約束 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇” (日本語). テレビドラマデータベース. 2021年4月7日確認。
- ↑ NHK. “奇才!和田勉さんの白黒ドラマの数々が!” (日本語). NHK番組発掘プロジェクト通信. 2021年4月7日確認。
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- ↑ “右門捕物帖 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇” (日本語). テレビドラマデータベース. 2021年4月7日確認。
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- ↑ “よみがえる江戸時代の芸能”. NHK (2007年2月4日). 2021年9月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月3日確認。
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- ↑ “MBS「情熱大陸」情報サイト(旧)”. www.mbs.jp. 2021年4月13日確認。
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- ↑ “二代目 中村吉右衛門~人間国宝74歳…いのちの歌舞伎~” (日本語). www.bs-asahi.co.jp. 2021年4月11日確認。
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