サンドウィッチマン
(サンドウィッチマン (お笑いコンビ)から転送)
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サンドウィッチマンは、グレープカンパニー所属の日本のお笑いコンビ。M-1グランプリ2007優勝、キングオブコント2009準優勝。同期はトータルテンボス、麒麟、ザブングル。
メンバー[編集]
二人はとても仲が良く、誕生日には相方が好きな銘柄のタバコを送り合う。仙台商高の同級生。
- 富澤たけし
- 伊達みきお
- 伊達政宗 (第9代当主)の子孫。声優の伊達さゆりは姪。
- 既婚。麻衣子夫人は元岩手めんこいテレビアナウンサー。
芸風[編集]
ネタ[編集]
- 漫才・コントを行う。奇抜な設定やキャラクターに頼らず「店員と客」などのベタな設定のもとで交わされる会話のやりとりで笑いを取るコントが多い。会話重視のネタの性質から、コントを漫才(コント漫才)に作り替えて披露することもある。「コント師」や「漫才師」ではなく「漫コン師」と自称することもある。コントではボケとツッコミを鮮明に分けることが多く、ボケは異常人に、ツッコミは常識人に徹する。にもかかわらずツッコミもボケに劣らず笑いを誘発できるのが特徴である。ただし、二人の担当は毎回入れ替わる(伊達がボケ担当のときは異様な扮装となることが多い)。まれに二人とも常識人ベースだが状況に翻弄されてヘンになっていくというネタもある。
- 2009年以降、毎年夏から秋にかけて、新ネタのみを引っ提げて全国各地を巡る単独ライブツアーを実施している。計1万人以上を動員する大規模なツアーにもかかわらず、ほぼ全ての会場のチケットが数分で完売するほどプレミア化しており、春には、前年のライブの模様を収録したDVDが発売されている。立川志の輔や関根勤をはじめ、多くの著名人が毎年ライブツアーを観に訪れている。ライブ構成には、水野としあき(同事務所所属の後輩である放送作家)も、参加してきた[1][2]。
- ネタ作りの担当は富澤。携帯電話に書き込んで作っているという。一部のツッコミを伊達が付け加えることもあるが、台本に起こし最終的な構成をかけるのは富澤。また「伊達がツッコミのフレーズを先に考え、富澤がそこから逆算してボケを付ける」というケースもあるという。
- 富澤はパソコンで清書した台本を用いたいが、伊達の「富澤の女の子みたいな丸文字で書いた文字じゃないと頭に入らない」という理由から、長らく台本は手書きだった[3]。後に、富澤が伊達にメールでネタを送信し、機械音痴の伊達がマネージャーに頼んでプリントアウトしてもらうようになった[4]。
- 初めてネタを披露したテレビ番組は、2005年のBSフジ『東京金歯(笑)』。
- 漫才の際の出囃子は、Mess→Age Crew(feat.CUZSICK)の「青葉城恋唄21」であり、主に単独ライブツアーで使用している。
- 漫才でネタに入る時には「(伊達)世の中興奮することっていっぱいありますけど、やっぱり一番興奮するのは◯◯な時だよね」「(富澤)間違いないね」という掛け合いがお約束となっている。コントを4分しかないM-1グランプリ仕様の漫才に作り変える際に、コントインのお約束のやりとりがもったいないと感じたためにこの掛け合いを導入した[5]。終わる時は伊達が「もういいぜ!」と言って締める。ちなみにその締め言葉は、伊達のブログのタイトルにもなっている。また、「ちょっと何言ってるか分からない」「なんで何言ってっかわかんねえんだよ」など、サンドウィッチマンの代名詞とも言える定番の掛け合いがあり、多くのネタに盛り込まれている。
- 漫才のつかみ、またトーク番組等で何かやって欲しいと言われた際には、30秒以下のショートコントをすることがある。トーク番組やワイドショー、営業先などでショートコントをやる際にはオチの後に「はい、◯◯!」と番組名や地名などを叫ぶ。
- ネタ以外ではボケ・ツッコミの役割分担をあまり気にしない。過去には伊達がボケ、富澤がツッコミを担当した時期もあり、普段から伊達がボケたがるため、ラジオやフリートークでは富澤が伊達に自然にツッコむ様子もよく見られる。
- 単独ライブでは、伊達がボケるネタも存在する(通称「男シリーズ」)。これらのネタは伊達が作っており、伊達曰く「台本はなくアドリブでやっている」とのことである。
- 伊達は哀川翔のモノマネをすることがある。単独ライブではこのモノマネのキャラクターは“哀川チョウ”(チョウの漢字は毎回異なる)の名で、コントとして披露されている。ただ、後半になるとほぼ地声に近づき、モノマネの精度が落ちてゆく。『サンドウィッチマンライブ2010 新宿与太郎音頭』の映像特典には、哀川翔本人との対談が収録されており、このモノマネは「本人公認」となっている。伊達の他のモノマネレパートリーには竹内力、野村克也、マツコ・デラックス、中尾彬、梅沢富美男、安倍晋三、阿部寛、郷里大輔などがある。
- 『ボキャブラ天国』の復活特番に出演した際、満点の30点を獲得した。
- サンドウィッチマンがデビューしてから現在まで、全てのライブに来ている熱狂的ファンの「小島さん」がおり、ファンの中でも知られた存在となっている。単独ライブツアーでは、漫才の冒頭で、東京での初舞台から応援してくれているファンの「小島さん」をいじるのが恒例となっており、時には「小島さん」がマイクを持った状態で座っていたり、「小島さん」にスポットライトが当たることもある。しかし、いじる時間が長いために公演時間が長くなりがちで、関係者に怒られることがある[6]。
- 最も影響を受けた芸人はバカルディ(現さまぁ〜ず)であり、コントライブのビデオやDVDを観て勉強していた[7]。
- 笑点の「演芸」コーナーにも度々出演している。三遊亭圓楽 (6代目)とは定期的に各地で「円楽 サンドウィッチマンの会」を開催し、立川志の輔とも落語会などで多く共演、さらに毎年新春!お笑い名人寄席に出演するなど、落語家と同じ舞台に立つことも多い。
- 伊達がツッコミのコントでは、職業は見かけによらず堅気だが「遊園地のクレープ屋」「バッティングセンターの店員」「ヨガの先生」「女子プロレスのレフェリー」「図書館の司書」「粉チーズ工場の工員」「パン工場のあんパンにゴマをのせる工員」等どこか奇妙な設定が多い。
- ネタに出てくる企業名・店名・施設名等は、「ピザハットリ(ピザハット)」「ピザーワ(ピザーラ)」「もずくヘア(モッズヘア)」「スタジオアリノス(スタジオアリス)」「オールドジム(ゴールドジム)」「アービバビバ(アビバ)」「DEFマート(ABCマート)」「酒松屋(西松屋)」「紳士服のモナカ(コナカ)「カラオケ舘(カラオケ館)」「ダンディマウス(ダンディハウス)」「三本生命(日本生命)」「おじさんマークの引っ越しセンター(アリさんマークの引越社)」「アウト引越しセンター(アート引越しセンター)」「トミザワタケシ(マツモトキヨシ)」「西京東川(東京西川)」「ゼブラビール(キリンビール)」「個別教室のドライ(個別教室のトライ)」「MTT bocomo(NTT docomo)」「みどりな窓口(みどりの窓口)」「毎朝新聞(毎日新聞)」「読読新聞(読売新聞)」「前楽園ゆうえんち(後楽園ゆうえんち)」「下野動物園(上野動物園)」等、パロディが多い。
- 二人とも美声を、主にボケに回った時に効果的に用いる。伊達はやや凄みを効かせた低音、富澤は滑らかなハイバリトンである。
評価[編集]
- ビートたけしは、「サンドウィッチマンの漫才は、真似しようと思ってもできない」、「本当にいい腕をしている」と高く評価し、面白いと思う芸人の筆頭として必ずサンドウィッチマンの名を挙げている[8]。また、 ダウンタウンの松本人志は、テレビでネタを見ると思わずチャンネルを止めてしまう芸人が4〜5組しかいないことを明かしたうえで、その筆頭としてサンドウィッチマンの名前を挙げ、2人の人柄とネタの面白さを絶賛した[9]。
- M-1グランプリで優勝して売れっ子となった後も、「ネタを評価されて世に出させてもらったので、僕らは一生ネタをやり続ける[10]」というスタンスを貫き、数多くのレギュラー番組を抱えながら、毎年オール新ネタの全国ツアーを行っている。バイきんぐの小峠英二は、「M-1を優勝して、現在までのスタイルがすごく正解だと思う。ああいう感じで僕らもやっていきたい。理想というか目標ですね。」と語っている。
- お笑い講師も務めるユウキロックは、コント漫才のスタイルでサンドウィッチマンがM-1グランプリで優勝して以降、コント漫才を行う学生や若手漫才師が多くなったと語っている[11]。
- 日経エンタテインメント!や週刊文春の「好きな芸人ランキング」では、明石家さんま、タモリ、ビートたけしらと共に常に安定してトップ5にランクインしている。その一方で「嫌いな芸人ランキング」には一切ランクインしないことから、しばしば「好感度No.1芸人」と称される[12][13]。また、FLASHの「テレビ局関係者が使いたい芸人ランキング」で1位になっている。
- Yahoo!意識調査「あなたが選ぶ『ベストオブベスト・M-1王者』は?」では、5万票以上を獲得し1位となっている[14]。
- 日刊サイゾーは、バイキングの中で「地引網クッキング」が同番組で“唯一面白い”との声を紹介している[15]。
脚注[編集]
- ↑ 【☆作家・水野としあき☆】 伊達みきおブログ 2007年6月28日
- ↑ 作家・水野としあき 伊達みきおオフィシャルブログ 2013年1月11日
- ↑ 2008年のテレビ情報誌『ザ・テレビジョン』でのネタ帳披露記事より
- ↑ “内村てらす 2016年6月10日(金)”. gooテレビ (2016年6月10日). 2018年3月6日確認。
- ↑ 「今までどこにいたの?」サンドウィッチマンを見出した2人の敏腕Pの存在
- ↑ サンドウィッチマンライブツアー2016より。その他に、「男シリーズ」が長過ぎて、延長の一端になっているということも同DVD内で語られており、不要論まで飛び出した(同DVDでは特典映像扱い)。
- ↑ 内村さまぁ〜ず☆(2011年1月29日). サンドウィッチマン 伊達みきおオフィシャルブログ「もういいぜ!」by Ameba . 2019年6月9日閲覧
- ↑ “イケボだとアリ!? 2位はケンコバ「抱かれてもいいぽっちゃり芸人」1位は”. NEWSポストセブン. 小学館 (2017年1月6日). 2018年3月6日確認。
- ↑ http://news.livedoor.com/article/detail/13305704/(リンク切れ)
- ↑ “サワコの朝 2017年5月20日(土)”. gooテレビ (2017年5月20日). 2018年3月6日確認。
- ↑ “あのM-1初代準優勝者が語る「歴代M-1王者でサンドウィッチマンが一番支持される理由」”. 文春オンライン: p. 2. (2019年12月21日) 2021年3月16日閲覧。
- ↑ ““好感度No.1芸人”サンドウィッチマン、カロリー同様“アンチ”もゼロ? 『1周回って』で徹底調査”. ORICON NEWS (オリコン). (2019年3月6日) 2019年6月9日閲覧。
- ↑ ““好感度No.1芸人・サンドウィッチマンの新番組「サンドのお風呂いただきます」本日スタート! NHK総合で4/3(水)夜20:15から”. ネタとぴ (株式会社インプレス). (2019年4月3日) 2019年6月9日閲覧。
- ↑ “「M-1グランプリ」の歴代王者で、あなたが選ぶベスト漫才コンビは?”. Yahoo!ニュース 意識調査 (ヤフー株式会社) 2019年6月9日閲覧。
- ↑ “フジ『バイキング』で“唯一面白い”地引網コーナー復活に視聴者歓喜! EXILE&江角マキコ不要論も……”. 日刊サイゾー (サイゾー). (2015年8月4日) 2019年6月9日閲覧。