フジテレビジョン
株式会社フジテレビジョン(英: Fuji Television Network, Inc.)は、フジ・メディア・ホールディングス傘下の特定地上基幹放送事業者、衛星一般放送事業者。
概要[編集]
特定地上基幹放送事業者として関東広域圏を放送対象地域とするテレビジョン放送事業、衛星一般放送事業者としてフジテレビONE・フジテレビTWO・フジテレビNEXTの衛星一般放送事業を行っている。かつてはフジテレビONE・フジテレビTWOの移動受信用地上基幹放送を行う移動受信用地上基幹放送事業者、台場2丁目を業務区域とするエリア放送の地上一般放送事業者でもあった。
経営方針[編集]
フジテレビのキャッチコピーは「楽しくなければ、テレビじゃない」とある。
フジテレビ側は理想の社員像について、他局にはない茶の間が喜ぶような番組を制作できる社員と述べている。
歴史[編集]
フジテレビ創設のきっかけは、1957年11月18日に文化放送とニッポン放送を主体とし、東宝、松竹、大映の映画会社各社が参加して、株式会社富士テレビジョンが設立されたことである(「富士テレビ」に決定される前は「中央テレビジョン」で仮決定されていた)。
ニッポン放送が「NHKは元々は公共放送であり、娯楽メディアとしては情報の精度が悪く、面白くない・娯楽メディアとしては使えない」と考え、フジテレビを立ち上げた。
対外関係[編集]
半官半民の放送局である韓国MBC[1]とは深い関係があり、MBC東京支局がお台場のフジテレビ本社内に、フジテレビのソウル支局がソウルのMBC本社内に置かれている[2]。この関係は同じフジサンケイグループの文化放送にも及んでいる。また、NHKの「冬のソナタ」に始まる韓流ドラマブームにのって、フジテレビは2011年時点で最も多く韓流ドラマを放送していた[3]。
外資規制違反[編集]
テレビ局外資規制20%上限とされているが、フジテレビは29.8%で2位の日本テレビ21.9%と比べても多く、30%近く外資に侵食されてしまっていた。 このような状態でも放送免許を取り上げられることもなく今日に至る。 報道内容や番組の内容が海外(特に特定亜細亜)擁護に傾き、政府批判が多いのもこの辺りの事情が影響していると考えられる。
プロフィール[編集]
- 設立日 - 1957年11月18日
- 開局日 - 1959年3月1日
- コールサイン - JOCX-DTV
- 所属ネットワーク - FNN系 (キー局)
- リモコンキーID - 8(アナログテレビ親局chの8を継承)
アナウンサー[編集]
詳細は「フジテレビのアナウンサー一覧」を参照
番組編成[編集]
テレビアニメ[編集]
テレビアニメは、1970年代から1980年代まで、フジテレビの全ての曜日の19時台が30分ずつの2番組のアニメ枠だった。
1980年代まではタツノコプロ(現在は日本テレビとタカラトミーの子会社)との関係が深かったが、1983年の『イタダキマン』の不振がきっかけとなって関係が縮小していき、1985年の『炎のアルペンローゼ ジュディ&ランディ』を最後に約25年間タツノコ作品の放送が途絶えてしまった。1997年以降も、同局の看板作品である『世界名作劇場』の終了や、テレビ東京や独立局(UHFアニメ)でのアニメ本数の増加、ポケモンショック、少子化、裏番組などで次第に地位が低下し、2001年には平日枠(深夜枠以外)のアニメ番組が消滅した。また、民放一のアニメ局の地位をテレビ東京(TXN)に奪われた。
2004年には『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が終了、『ONE PIECE』も2006年10月より日曜日午前9時半(ローカルセールス枠)からの放送になった事により、ゴールデンタイム・プライムタイム枠のアニメ番組が消滅した。
2002年 - 2003年にかけては深夜アニメの番組数が比較的多かったが、当時地上デジタルテレビ放送の準備による放送機器メンテナンスが相次いで、放送スケジュールが不安定となり、それに伴う地上波放送の打ち切り・枠廃止も相次いた。過去の名残でしばらくの間、関西・中京圏では従来通り、系列局の関西テレビおよび東海テレビでの放送作品枠が1本存在したが、視聴者や制作会社から不満の声が高まった影響で関東地区では独立U局でのネットに切り替える作品が相次ぎ、2004年10月に全ての枠が一旦廃止となった。
2017年の番組[編集]
後述の2017年の6月の経営陣交代後、『バイキング』の7月の月間視聴率が5.9%を記録し、同時間帯初の横並び3位になり後続の『直撃LIVE グッディ!』も月間視聴率が2時台の第1部で過去最多タイとなる4.2%、3時台の第2部も過去最高の3.7%を記録した。さらに『めざましテレビ』に至っては、6時10分からの第2部の視聴率が9.3%を記録し2016年1月以来、1年半ぶりに横並び1位を奪還した[4]。7月にスタートしたフジテレビ系「月9」枠の連続ドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(3rd season)は第1回の視聴率は16.3%を記録して以降も10%台の高視聴率を記録した。しかし、コード・ブルーの次作にあたる、同年10月スタートの「月9」枠ドラマ「民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜」の12月25日最終回の平均視聴率が4.6%(関東地区)で、当時としては月9史上ワースト視聴率を更新した。それまでのワーストは2017年の1月スタートの月9ドラマ「突然ですが、明日結婚します」第6話の5.0%であり、同年に月9ワースト視聴率を2回も更新するという惨憺たる結果になってしまった[5]。
テラスハウス[編集]
テラスハウスは恋愛リアリティーを売りにしており、「台本は有りません」と冒頭で毎回ナレーションが入っていた。
しかし、女性出演者を叩かせるような演出があり、MCである山里亮太が「今まで矛先向けてなかったけど最近、花がちょっと鼻につくぞ。」などと発言。
ネットフリックス公式チャンネルの山チャンネルでは、『花が鼻につく』と言うタイトルの動画が投稿されていましたが、女性出演者が自殺した後は削除された。
この放送後、フジテレビはバイキングを始めインターネットの誹謗中傷を非難する番組が増加してインターネットに責任転嫁。
自社においても「番組作りに問題が無かった」として責任逃れをした。
更に、遺族から自殺の証拠提供を求められるもフジテレビはそれを拒否したが、裁判所に公開済みの番組の録画や事前予告動画、収録や編集に関するスケジュール表、視聴者からの反響や視聴率などを提示するように求められた[6]。
関東ローカル[編集]
日曜朝9時前に「千葉の贈り物」が放送されている。
かつては早朝に「おはよう茨城」が放送され、県域対象の民放テレビ局の無い茨城県向けの情報番組となっていた。
スポーツとの関連[編集]
- 東京ヤクルトスワローズの放映権を保有しており[注 1]、日本シリーズなどを中心に一部の試合をフジテレビが中継する。
- 2002年度からJリーグYBCルヴァンカップ (旧・ナビスコカップ) の放映権を保有しており、フジテレビ系列のCSチャンネル (ワンツーネクスト) ・BSフジで準決勝までの試合を生中継 (一部録画中継もあり) 。決勝戦は地上波で生中継する。
- 日本大相撲トーナメントの主催者としてフジテレビが名を連ねており、この大会の模様をフジテレビで放送する。
- 1987年に放送権を獲得。2016年以降は「フジテレビNEXT」での放送のみとなっている。
- 全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高バレー)を後援しているため、試合中継をしている。
- 系列局が名古屋ウイメンズ、大阪国際女子の2大女子マラソンを後援しており、結果としてフジテレビ系列が中継権を得ている。
時刻フォント[編集]
1979年未明から1996年6月30日までの間、長らく写植マールを使用していたが、度々マイナーチェンジが施されていた。1997年3月のお台場移転からはJTCウインを基にしたフォントに変更された。
- 初代:1979年未明〜1985年中期:初期型写植マール(数字幅が大きかった)
- 2代目:1985年中期〜1991年9月29日:幅が少し縮小され、完全なマール体となった。(この頃まで縁取りが影であった)
- 3代目:1991年9月30日〜1994年7月30日:縁取りが追加された。
- 4代目:1994年8月1日〜1996年6月30日:テロップマスターをJTCウインに統一したのを機に字体が少し大きくなり、表示位置も少し左上になった。
- 5代目:1996年7月1日〜1997年3月9日:この頃から翌年の台場移転に伴い暫定的に通常の興和フォントが使用された。
- 6代目:1997年3月10日〜2008年11月30日:お台場移転に伴い時刻フォントもJTCウインに基にしたものに一新された。
- 7代目:2008年12月1日〜現行
お台場新マスター稼働に伴いマイナーチェンジが施され、少しだけマール体に近くなった。
1994年4月1日のめざましテレビ開始に伴いカスタムフォントも導入されたが、1994年8月1日のテロップマスター更新に伴いマイナーチェンジが施され、1997年3月のお台場移転からもまたマイナーチェンジが施された。
拠点[編集]
社屋[編集]
現在の台場の社屋はFCGビルと呼ばれ、1993年4月に着工し1996年6月に竣工した。2つのビルの間に球体の展望室がある構造になっている。設計は新宿の東京都庁舎や赤坂プリンスホテル新館を手掛けた丹下健三。
このFCGビルからは1997年3月10日から放送開始した。それ以前は新宿区河田町の本社から放送されていた。現在は解体され旧社屋は現存しない。
支局[編集]
系列局を持たない県の報道取材のために設置
- 甲府
- 青森
※ 徳島県については、関西テレビ放送が同様に徳島報道分室を置いている。山口県については県単位の支局はなく、報道題材に応じて隣県の系列局のテレビ新広島とテレビ西日本が直接取材する。
批判、問題となった放送、事件[編集]
フジテレビ側は、フジテレビの信頼性は世界一であり、報じられている内容は嘘一つ無い完全なる事実であると主張しているが、これは大きな誤りとされている。また、2003年の王シュレット事件や2007年の『発掘!あるある大辞典II』での捏造問題など、キー局の中でも不祥事や問題放送が取り沙汰される事が比較的多い。
2011年7月23日には俳優高岡蒼佑がTwitterで「8は今マジで見ない。韓国のTV局かと思う事もしばしば。」といった発言をしたことをきっかけに、8月7日と21日の2度にわたりフジテレビ本社周辺でデモが行われる事態となった(ただし、高岡はデモには関与せず。また、7日は警察のデモ許可を取ってなかった為『散歩』『21日に向けたミーティング』と称している。)。7日は主催者発表で2500人[7]、週刊新潮によれば600人[8]、21日は主催者発表で約4000人[9]から6000人[10]、8000人と伝えるメディアもあった[11][12])、警察発表で3500人[13]の抗議デモが行われた。警察集計では、2回あったデモの合計人数は延べ5300人[14]。このデモは韓国など日本国外メディアでも報じられたが、フジテレビは報道しなかった[12]。
この騒動と相俟って、親韓的な放送をすると過去のごり押し騒動の影響か「ウジテレビ」「ウリテレビ」などと揶揄されている。インターネット上では「在日韓国人、朝鮮人枠を設けて積極的に雇用している」「親韓・親中報道の様な公平性を欠くプロパガンダ的な放送内容が波紋を呼んでいる」などの説が囁かれているが真偽は定かでない。余談だが、前述のようにフジは韓国MBCとの関係が深い。
2015年7月25日から26日、27時間テレビでスタッフや出演者が「NO FUN NO TV DO HONKY」と書かれたTシャツを着用していたが、「HONKY」が黒人が白人を差別する用語だったことが外部からの指摘で発覚した。記事では「話し言葉と書き言葉はまったく別の問題である。これが日本語だとしても、出演者が番組中で口にするのは許されても、それを公式Tシャツにプリントしたら問題になる言葉は少なくない。しかも欧米では、差別的な言説に対する社会的非難は非常に厳しいものがある」と評されている[注 2]。これについて、めちゃイケのファンを公言している俳優のマシ・オカも自身のTwitterで指摘している[16]。
アナウンサーのタレント扱いについても、近年では批判が寄せられることも少なくない。芸能人やスポーツ選手の親族を積極的に採用しており、アナウンス部だけでもこれまで高島彩、高橋真麻、田淵裕章、生田竜聖、永島優美、藤井弘輝などが入社し、2021年にはアナウンス職ではないが、総合職に元HKT48メンバーでもあった若田部遥が入社している。また、同じ2021年には女流棋士だった竹俣紅がアナウンス職で入社している。
2014年5月15日にAKB48握手会傷害事件が発生したが、その5日前に『めちゃ×2イケてるッ! めちゃ日本女子プロレス』が収録されており、しかもこの事件で重傷を負ったメンバー(当時)の川栄李奈も収録に参加していた。これを一部ネットメディアが「フジテレビの呪い」と報じたことが発端となり、フジテレビの番組に出演したタレントが大きな事件に巻き込まれた場合、フジテレビが何らかの形で関与するイベントに大きなトラブルが起こった場合[注 3]、それにフジテレビが中継したスポーツの国際大会の競技で日本代表ないしは日本人選手が敗退する[注 4]などした場合に、一部ネットユーザーから『フジテレビの呪い』などと揶揄される事がある。
また、NGT48の山口真帆、ジャニー喜多川の訃報、吉本興業のお笑い芸人による闇営業問題等、芸能ニュースを他局と比べても遥かに多くやっている点についても批判を浴びており、特に闇営業問題は大々的に報じられている。
異常気象をめぐる問題では、人間の力の及ばない不可抗力であるにもかかわらず、フジテレビ側は、それらの危険性ばかりを強調し(例えば集中豪雨等に対して「韓国の反日デモの30,000,000倍は恐ろしい。まるで地球の終わりだ。」「集中豪雨の猛威に比べれば、韓国の反日デモなどたかが知れている」等と主張している)、批判を浴びている[注 5]。このように、事実とは全く異なる自分の都合を良くする為の大嘘や批判目的の嘘が報じられた例がフジテレビに多数存在する。
視聴率回復を目指しての会長・社長交代[編集]
2017年5月9日、視聴率低迷番組が続出したことの責任を取り、社長の亀山千広と会長の日枝久の退任を発表し、6月28日に新社長に岡山放送社長・BSフジ社長を歴任した宮内正喜、新会長にフジ・メディア・ホールディングス社長の嘉納修治が就任した。視聴率復活を任され、就任直後に視聴率が多くの番組で回復した状況について宮内も「素晴らしいスタートを切ることができました」「今年の10月期、来年の4月期、10月期まで見越して低迷している視聴率をなんとか底上げをはかりたい。現場からいままでにないようなアイデアも出てきており、現場も私の意を介してくれているのではないかと考えている」と手応えを語った[17][18]が、前述のように2017年に月9ドラマがワースト視聴率を2回も更新するという惨憺たる結果を作ってしまった。
宮内退任後、代表取締役はドラマ畑出身で遠藤周作の息子の遠藤龍之介が就任、2021年には企画畑出身の金光修がフジ・メディア・ホールディングス社長との兼務で就任、大量のリストラを行った。2022年6月にはバラエティー港班トップだった港浩一が就任、深夜全盛期を彷彿する「オールナイトフジコ」などのバラエティ強化を行っている。
鉄道界隈盗撮[編集]
現在問題になっている一部のマナーを守らない撮り鉄による心無い行動。その行動を撮影し、放送をする。そこまでは良いのかも…しれない。のだが、フジテレビは暴走。ルールを守っている撮り鉄に関しても報道をするようになってしまった。
なお、「ルールを守らない心なき撮り鉄が…」と報道しているフジテレビも取材のために稲荷山ストレートで違反駐車を行い警察に切符を切られている。だが、なぜかフジテレビは切符を切られたことを隠している模様。他局でもいいのでそこはちゃんと報道してほしいのだが…
なおこのことにより一部の鉄道ファンからは現在でも恨まれており、「ウジテレビ」などと呼ばれているのはお察しのとおりである。
オープニング・クロージング[編集]
詳細は「よみもの:フジテレビジョンのオープニング・クロージング」を参照
関連項目[編集]
- BSフジ
- ニッポン放送
- お台場
- フジネットワークシステム(FNS)
- フジサンケイグループ
脚注[編集]
- 注
- 出典
- ↑ 韓国のテレビ局が2社合同ストライキを決行! 反抗的な記者の名前を載せた“ブラックリスト”が発端か 2017年9月7日 exciteニュース。
- ↑ 文化放送(韓国) - ピクシブ百科辞典。
- ↑ 韓流ドラマ放送フジ「ダントツ」1位 自社制作より安く、視聴率も取れる 2011年8月1日 J-CASTニュース。
- ↑ フジ系情報番組の視聴率が好調 「めざまし」「グッディ!」「バイキング」
- ↑ フジ「民衆の敵」月9史上ワースト4・6%で終了
- ↑ 「テラスハウス」録画など フジテレビに提示命じる 東京地裁
- ↑ “お台場騒然、「韓流やめろ」コール フジ批判デモに多数参加”. J-CASTニュース. (2011年8月7日) 2011年8月8日閲覧。
- ↑ 週刊新潮 2011年9月8日号
- ↑ スポーツ報知 2011年8月22日
- ↑ Chosun Online朝鮮日報 2011年8月22日
- ↑ 反韓流示威 日民眾街頭抗議 中央社 2011年8月21日
- ↑ a b “【報道しない自由】フジテレビが2chを閲覧しながらも薬物を報道しデモを報道しない理由”. ガジェット通信. (2011年8月26日) 2011年8月閲覧。
- ↑ NEWSポストセブン 2011.08.22 07:30
- ↑ 朝日新聞 2011年9月1日朝刊
- ↑ 「27時間テレビ」の“差別語Tシャツ”、実際どれくらいヤバいのか? アサヒ芸能。
- ↑ MasiOkaのツイート (624875359662555136)
- ↑ 「コード・ブルー」好調 「社内のムードよくなってきている」
- ↑ フジ宮内社長、「コード・ブルー」16・3%に「素晴らしいスタート」
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