北海道

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ほっかいどう
北海道
北海道旗.png
北海道旗(昭和42年制定)
日本国旗.png日本
地方北海道地方
人口5,348,102 人
面積83,423.84 km2
人口密度64.1 人/km2
公式サイトwww.pref.hokkaido.lg.jp
備考でっかいどー[1]
北海道の位置

北海道(ほっかいどう)は、日本の北部にある島であり、地方公共団体()でもある。 道庁所在地札幌市

概要[編集]

47都道府県中で唯一「道」となっており、面積も日本の都道府県の中では最も広い。別名で北海道島とも呼ばれており、地方もこの1道のみで北海道地方となる。江戸時代までは蝦夷地(えぞち)と呼ばれていた。現在の北海道は、地方自治法により、北海道知事を首長とする地方公共団体となっている。近年は人口流出が激しい。

道庁所在地は札幌市であり、道の人口の4割程度を占め、北海道の政治などに他の自治体を寄せ付けないほどの絶大な力を持っているが、道庁所在地に人口の多くが集中する状況が地方のあり方として許容されるものか、果たして道全体の利益になるのかどうかについては、今後の議論が必要である。

地理[編集]

西はユーラシア大陸に、北はオホーツク海サハリン州、南は本州、東は太平洋に接している。

北海道は本島に限らず、それに付随する島々(利尻島奥尻島渡島大島など)も地方公共団体上では「北海道」となる。北方領土四島(国後島択捉島歯舞群島色丹島)は北海道だが、実態はサハリン州の管理下である。

同緯度にはヨーロッパフランス等が存在するが、北極圏までの間に他の陸地が存在しないことで極風が直接北海道地域まで吹き付ける関係もあり、さらに北にあるイギリスよりも遥かに寒い。

歴史[編集]

北海道がとして孤立したのは現在よりおよそ1万3000年前といわれ、旧石器時代から縄文時代にかけて狩猟や採取の生活が続き、弥生時代に入ると弥生文化北方文化の影響を受けたアイヌ文化が発展していった。室町時代中期の享徳3年(1454年)に若狭武田氏の一族である武田信広が北海道を支配する領主となる。この際、アイヌも支配下に置かれたが、アイヌの人々が自分たちを「カイ」、「カイナ」などと呼んだことから、漢字で蝦夷(かい)と当てられるようになり、それがいつしか「えぞ」と呼ばれるようになり、これがそのまま地名として「蝦夷ヶ島」、「蝦夷地」などと呼ばれるようになったという。江戸末期まで主にアイヌ民族がすんでいた。大政奉還後、王政復古を認めない榎本武揚らにより蝦夷共和国が構想されたが[2]戊辰戦争敗退で夢が潰れた。

江戸時代後期に江戸幕府の役人で地理学者探検家であった松浦武四郎がアイヌの長老から習ったとされる「カイとはこの国に生まれた者のことで、ナは敬語である」とのことから、東海道などに準拠して「北加伊道」と名付け、後に「加伊」を「海」に直して「北海道」としたという。[3]明治元年(1868年)、明治政府は正式に北海道の名称を採用することを決定し、ここに地名が北海道で統一されることになった。

1869年(明治2年)、東京の中央政府直轄の開拓使が置かれ、その後、一時期札幌県函館県根室県それに加えて北海道事業管理局が存在した。明治時代中頃に、内務省直掌の北海道庁が置かれ、勅任官として北海道庁長官が任命され、終戦直後まで準直轄体制が続いた。

北海道庁は地方自治法制定で、ようやく都府県庁と同格となったが、戦前は道庁が担った開発行政に関する中央官庁として国務大臣を長官とする北海道開発庁と傘下の部局の北海道開発局が別途設置され、2001年の省庁再編まで「二重行政」状態となった。

北海道開発庁設置後も、特別行政区域の設置等による二重行政解消の試みが為された。また、大前研一は自著のなかで、アメリカオーストラリア並みの自治権付与を訴えており、その中には、東京より12時間時刻を早める「北海道時間」を設定して、株式市場を活性化する提案もされている。

文化[編集]

札幌市に有名なクラーク博士像がある。

トリビア[編集]

  • 総面積8万3千423km²で、都道府県の単独面積としてぶっちぎりの1位である。これは北方領土なども含めた面積だが、北方領土を含めずとも78,420.79km²で2位の岩手県15,275.01km²の5.1倍以上。九州全域の約2倍、四国の全域の約4倍、九州四国12県全面積を合計しても、北海道単独面積になお届かず、東北6県と栃木、群馬を合わせてようやくつりあう広さである。
  • JR西日本の営業エリア、全2府12県を全て合わせても、北海道の総面積には及ばない。
  • 前述のように広大な面積のため、道庁の地域分掌機関として14振興局が置かれている。当初は9総合振興局に再編予定だったが、切り捨てられる地域の関係者の反対で全ての支庁が振興局に転換。うち9振興局が広域所管可能な地域を持つ総合振興局となった。
  • 公安行政も道全域の北海道公安委員会監督下に北海道警察本部が置かれるため、警察庁傘下の管区警察局は置かれない。公安委員会は札幌本部と旭川、釧路、北見の4方面公安委員会が傘下にあり、札幌以外は北海道警察の函館、旭川、釧路、北見の各方面本部がある。
  • 人口密度では47位で、つまり全47都道府県中最も「土地が余っている」地域である。一方で、総人口530万人超えで、単独県人口は8位だが、札幌市に様々な機能が一極集中し、多極分散が為されないことの証左で、本州等の地域が夏季に熱中症禍に悩んでも、冷涼の長所を生かした避暑地として活用されていない証拠ともいえる。
  • 札幌、旭川、函館が不動の「道内三大都市」だが、「道内第四の都市」は年代により変化し、現在は苫小牧だが、2017年までは釧路、1969年までは小樽だった。
  • 民間調査会社が行った「都道府県魅力度ランキング」では、12年連続1位である。

地域区分[編集]

以下の4大地域に区分される。なお、地理的事情から「道西」は道南に置き換えられる。

  • 道南
    • 渡島、檜山管内。後志管内の寿都、島牧郡や胆振、日高管内を含む場合もある。
  • 道央
    • 後志、石狩、空知管内。胆振、日高管内を含む場合や、後志管内の寿都、島牧郡や空知管内で北空知(深川・雨竜)地域を除く場合もある。
  • 道北
    • 上川、留萌、宗谷管内。空知管内の北空知地域やオホーツク管内の紋別郡西部(西紋地区)もしくは全域を含む場合もある。
  • 道東
    • 十勝、釧路、根室管内。オホーツク管内の網走・北見・遠軽(東紋)地区もしくは全域を含む場合もある。

主な市町村[編集]

交通[編集]

かつては炭鉱地帯を中心に多くの鉄道があったが、閉山に併い廃止された。現在でも、多くの路線が存亡の危機になっている。

なお、現在の鉄道総延長は約2,500kmで、同程度の人口であるスロバキアより少なく、デンマークと同程度、アイルランドより多い。

関連項目[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]

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上川総合振興局管内の郡 上川郡 (石狩国) / 空知郡 2 / 勇払郡 4 / 上川郡 (天塩国) / 中川郡 (天塩国) / 雨竜郡 3
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胆振総合振興局管内の郡 虻田郡 1 / 有珠郡 / 白老郡 / 勇払郡 4
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十勝総合振興局管内の郡 河東郡 / 上川郡 (十勝国) / 河西郡 / 広尾郡 / 中川郡 (十勝国) / 足寄郡 / 十勝郡
釧路総合振興局管内の郡 釧路郡 / 厚岸郡 / 川上郡 / 阿寒郡 / 白糠郡
根室振興局管内の郡 野付郡 / 標津郡 / 目梨郡 / 色丹郡 6 / 国後郡 6 / 択捉郡 6 / 紗那郡 6 / 蘂取郡 6