福島県
県旗 | |
国 | 日本 |
地方 | 東北地方 |
人口 | 1,881,382 人 |
面積 | 13,783.90 km2 |
人口密度 | 136 人/km2 |
公式サイト | www |
備考 | 県面積全国3位 |
福島県(ふくしまけん)は、日本の都道府県のひとつ。東北地方の南部に位置する。
概要[編集]
太平洋に面し奥羽山脈の東西にまたがって所在する。面積は北海道、岩手県に次ぐ第3位。都道府県別の人口は第18位。人口密度は第39位である。東北地方の例に漏れず、人口密度が低い。
県内の主要都市はそれぞれの分野に特化しており、県庁などの行政機能が集中し全国有数の果物果樹地帯を形成して人口規模では第3位の福島市。商業・内陸工業地帯となっており県内最大かつ東北第2位の人口規模の郡山市。広大な面積を持ち沿岸工業に特化する県内二番手のいわき市があり、人口は3市とも30万人前後である。また会津地方の中心都市で史跡が多く存在する観光都市の会津若松市、古代陸奥国最大を誇り、重要な歴史都市である白河市もあり、中都市が乱立する三重県や山口県ほどではないが、多極分散型の都市構造となっている。
地形・気候・交通・歴史などの面から、越後山脈と奥羽山脈に挟まれた日本海側内陸の「会津」、奥羽山脈と阿武隈高地に挟まれた太平洋側内陸の「中通り」、阿武隈高地と太平洋に挟まれた太平洋側沿岸の「浜通り」の3地域に分けられる。県の広域行政単位は、これらをさらに細分している。方言単位は、上記3区分の他に、3区分横断的な南北分類もされる(関東方言の影響が県南部で見られるため)。
歴史[編集]
現在の福島県域は、近世は会津が親藩の雄藩会津藩として纏まっていたものの、他の地域は秋田から転封した外様の三春藩や譜代の小藩が乱立し、一部の藩は幕閣の不祥事の懲罰転封に使われた。
1876年(明治9年)8月21日に会津地域の前身にあたる若松県と中通り地域の前身にあたる福島県(1876年以前)と浜通り地域の前身にあたる磐前県の3県の合併によって、現在の福島県が成立した。県名の福島は、当時県庁所在地だった福島町から採ったものである。「福島」の名は福島城として使われたのが最初とされている。成立時は東蒲原郡も福島県域だったが、後述の県庁所在地の立地の不満を和らげるため、新潟県に割譲された。
なお、県立の施設などは、地理的に北に偏った福島市に県庁所在地という利点を活かして集中しており、このことに不満を持っている県民も県成立時から多く(というか当たり前)、過去には郡山への県庁移庁論も噴出した。
ちなみに、司馬遼太郎は福島県の成立を新政府に刃向かった会津への懲罰と論じているが、東京都、京都府、兵庫県など都府県域全体から見て、地理的に偏った地に都府県庁が置かれているケースは少なくなく、俗説とされる。
地理[編集]
東北地方の南部に位置し、面積は 13,782.75km² で、北海道、岩手県に次ぐ全国第3位である。仙台に次ぐ東北で人口規模2の都市である郡山市は東京から新幹線で最速80分弱、県庁所在地の福島市は、東京から約270km、JR東北新幹線で約90分の位置にある。
隣接県[編集]
地形[編集]
平地[編集]
- 会津盆地
- 福島盆地(信達平野)
- 郡山盆地
- 白河盆地
- 猪苗代盆地
山地[編集]
島[編集]
- 翁島
- 照島
山岳[編集]
高原[編集]
- 会津高原
- 磐梯高原
- 阿武隈高原
- 羽鳥湖高原
- 甲子高原
- 布引高原
- 板谷峠
- 土湯峠
- 鳩峰峠
- 国見峠
- 大峠
- 六十里越
- 八十里越
- 沼山峠
- 藤峠(藤トンネル)
- 中山峠(中山峠)
- 山王峠(山王トンネル(国道121号))
- 駒止峠(駒峠トンネル)
河川[編集]
湖沼[編集]
人造湖[編集]
- 奥只見湖
- 田子倉湖
- 若郷湖
- 羽鳥湖
- 母畑湖(千五沢ダム)
- さくら湖(三春ダム)
- 宇多川湖(松ヶ房ダム)
- はやま湖(真野ダム)
- 猪苗代湖(十六橋水門によりダム化)
- 桧原湖(ダムにより人造湖化)
- 秋元湖(ダムにより人造湖化)
- 小野川湖(ダムにより人造湖化)
- 茂庭っ湖(ダムにより人造湖化)
- 大平沼
国立公園[編集]
気候[編集]
福島県は東西に広く、さらに海岸や山地の地形装飾を受け、標高差も大きいため同じ県内であっても気候差は大きい。
浜通り地方[編集]
阿武隈高地[編集]
- 標高が高い内陸性気候で、日照時間も多いために放射冷却が効きやすく、氷点下 10°Cを下回ることも少なくないほど冬の寒さが厳しいが、太平洋側気候のために積雪は少ない。
- 夏季は冷害を受けることも多く比較的すずしい地域。
中通り地方[編集]
会津地方[編集]
- 日本海側気候となり雪の多い地域で、全域が豪雪地帯(半数以上が特別豪雪地帯)に属する。
- また内陸性の気候でもあり寒さは福島県の中でも厳しく、標高の高い地域は20°C以下にまで下がることもあり、冷帯に属する場合もある。
- 特に只見川流域は日本屈指の豪雪地帯として知られ、その雪解け水を利用した水力発電が盛んである。
地域圏[編集]
福島県は東西に長い形状をしているが、2つの山地によって浜通り・中通り・会津の3つの地域に分かれており、天気予報でもこの呼称が使われている。東から順に、太平洋と阿武隈高地に挟まれている浜通り、阿武隈高地と奥羽山脈に挟まれている中通り、そして奥羽山脈と越後山脈に挟まれている会津となっている。
中通り[編集]
- 気候 - 那須火山帯山麓は豪雪地帯で日本海側気候、それ以外の地域は太平洋側気候に属する。北部の福島盆地は典型的な内陸性盆地型気候で、夏は非常に高温になる。南部は那須高原に連なる高原地帯となるとので、北部に比べると低温傾向がある。そのため、中通りでは桜前線が北部から南部に南下して移動する。降雪はあるが、通常は 数cm - 15cm 程度で、30cm も積もれば大雪といわれる。生活面では降雪よりも夜間の路面凍結が深刻である。
- 文化 - 古来より奥州の玄関口として、街道筋として重要な役割を担った。高度成長期以後は東北新幹線や東北自動車道も整備されており、東京まで新幹線で1 - 2時間、自動車で2 - 3時間ということもあり、東京との結び付きも強めている。
- 中心地 - 北部に県庁所在地の福島市、中部に郡山市、そして南部に白河市の、3極が鼎立している。
浜通り[編集]
- 気候 - 太平洋側気候に属する。東北地方としては非常に温暖で、夏は涼しく、冬は乾燥して雪もほとんど降らない。東北地方の他の地域よりも関東地方の沿岸部に近い、穏やかな気候である。
- 文化 - 関東地方東部(茨城県と千葉県)との結びつきが強い。元々は海道で常陸国や下総国と繋がっていた上に、岩城氏が常陸府中(戊辰戦争後の石岡)に源流を持つ常陸平氏の氏族であることや、相馬氏が鎌倉時代初期に下総国相馬郡(現在の茨城県取手から千葉県松戸にかけての地域)から入植したこともあり、茨城県や千葉県に根源を持つ神社仏閣やお祭りなどが少なくない。現在でも、茨城県や千葉県を中心に展開するチェーン店や製造業が福島県浜通りに店鋪や工場を出す、あるいは浜通りに本社を持つチェーン店や製造業が茨城県に店鋪や工場を出すなどの現象がしばしば見られる。
- 中心地 - 夜ノ森以南(旧岩城氏領)はいわき市平地区が中心地だが、夜ノ森以北(旧相馬氏領)は相馬市中村地区と南相馬市原町区に中心が分散している。
会津[編集]
- 気候 - 日本海側気候に属する。新潟県と多くの県境を接しており、全国有数の豪雪地帯(一部特別豪雪地帯)である。
- 文化 - 会津藩に由来する文化が色濃く投影されている。また現在の武術武道界に多大な影響を与えた近代最強の武術家とたたえられる大東流合気柔術の武田惣角(たけだそうかく)の出身地(会津坂下町)としても名高い。現在でも会津若松を中心に剣道をはじめとする現代武道や各種の古武術が非常に盛んで、県立高校でも体育の授業に薙刀術があるなどの特色がある。ナショナルジオグラフィック、ヒストリーチャンネル、ディスカバリーチャンネル等の海外のドキュメンタリー製作でも、武士道や侍文化に関するドキュメンタリーではしばしば会津を例として取り上げる。
食文化では喜多方ラーメンが全国的に著名である。 - 中心地 - 北部(耶麻)は喜多方市、中央部(北会津)は会津若松市、南部(南会津)では南会津町の旧田島町が中心地となっている。
イメージキャラクター[編集]
- 元々は 1995年に開催された第50回ふくしま国体のマスコットであり、国体終了後に広告代理店より無償提供され、現在キビタンの版権は福島県のものになっている。
企業[編集]
福島県に本社のある主な企業[編集]
マスメディアについては当該節参照。
- 東邦銀行(福島市)
- 福島銀行(福島市)
- 日東紡績(福島市)
- 福島キヤノン(福島市)
- NECネットワークプロダクツ(福島市)
- ダイユーエイト(福島市)
- 富士通アイソテック(伊達市)
- 大東銀行(郡山市)
- ヨークベニマル(郡山市)
- ゼビオ(郡山市)
- 幸楽苑ホールディングス(郡山市)
- アサカ理研(郡山市)
- ソニーエナジーデバイス(郡山市)
- ニラク(郡山市)
- 恒和薬品(郡山市)
- 白河オリンパス(西郷村)
- アルパイン(いわき市)
- 常磐興産(いわき市)
- ハニーズ(いわき市)
- タンガロイ(いわき市)
福島県に進出した主な製造業[編集]
- ヤクルト本社(福島市)
- NOK(福島市、二本松市、本宮市)
- 富士通(会津若松市)
- スパンション(会津若松市)
- アサヒビール(本宮市)
- パナソニック電工(郡山市)
- 保土谷化学工業(郡山市)
- LIXIL(須賀川市)
- 住友ゴム工業(白河市)
- 信越半導体(西郷村)
- 三菱製紙(西郷村)
- あすか製薬(いわき市)
- 荒川化学工業(いわき市)
- アルプス電気(いわき市)
- エステー(いわき市)
- FDK(いわき市)
- クリナップ(いわき市)
- クレハ(いわき市)
- 第一三共プロファーマ(いわき市)
- 日産自動車(いわき市)
- 日本化成(いわき市)
- 日本製紙(いわき市)
- 三菱マテリアル(いわき市)
サービス業[編集]
交通[編集]
空港[編集]
鉄道[編集]
- 東日本旅客鉄道
- 私鉄(民鉄)路線
- 第三セクター
バス路線[編集]
国鉄バスの時代、福島県内が東京局・水戸局と仙台局の境目になっていた。このため、地域ごとに分割したJRバスにおいても、日本で唯一2社が営業拠点を設置している県となっている。
道路[編集]
- 高速道路
- 国道
県道[編集]
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マスコミ[編集]
新聞社[編集]
戦時中の1県1紙体制で、福島民報に統合されたが、戦後福島民友が復刊して、県内でのこの2紙の対立が民間放送局の開局まで影響している。
放送局[編集]
本社演奏所の立地として、福島市(県庁所在地。政治的中心地)と、郡山市(商業的中心地)との2都市に分かれるため、立地の違いによって地方ニュースの重点配分や話題に微妙な地域色がでる。
なお、県内二大新聞や前述の二大都市の対立を反映して、福島テレビの開局は1963年で、県域VHF民放テレビ第1局として日本で最も遅い開局となり、FM福島も1995年の開局と県域FM局では比較的遅めの開局である。
- 郡山都市圏に演奏所が立地する放送局(全て郡山市所在)
文化[編集]
福島県舞台の作品[編集]
その他[編集]
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関連項目[編集]
外部リンク[編集]
日本の都道府県一覧 |