定員内不合格

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定員内不合格(ていいんないふごうかく)は、受験志願者数が定員を下回っているにも関わらず不合格者が出ること。高校受験で語られることが多い。

概要[編集]

主に定時制まで含めた公立高校入試で、「総合的判断」で何年も不合格となった受験生やその家族の支援者が、社会問題として提起している。

この問題が初めて国会内で議題にしたのは意外と新しく2022年(令和4年)の臨時国会の参議院文教委員会でれいわ新選組舩後靖彦議員が、実情を取り上げて政府の調査実施を迫った。この年は確約が取れなかったが、翌2023年(令和5年)に初の調査が行われ、全国で1631人生じていることが公表された[1]。こうした国会内の動きとは別に、定員内不合格実施県における是正を求める動きが当事者から出ていて、特に東京都神奈川県との格差が現れている千葉県で活発である。

なお、文科省側は、各校の校長の裁量の範囲内として、省としては干渉しない立場としている。また、後述のNHK報道を受けた静岡県教委は「最適の場として特別支援学校がある」という立場を取っている。

事例[編集]

千葉県の受験生[編集]

  • 7年間高校受験をして25回定員内不合格となって21歳で亡くなった男子受験生が高校へ行けなかった無念の思いを訴えていた[2]
  • 2年間中学浪人をしている女子受験生が、定員内志願者全員合格を実施している都県との格差是正[3]を求めて、文部科学省で会見を行った。
  • 2024年(令和6年)に追加募集も含め、定員割れの3校不合格だった男子受験生が、教育を受ける権利の侵害に基づく人権救済を千葉県弁護士会に求めた[4]

千葉県以外[編集]

  • 千葉県と共に、公立高校で定員内不合格を実施している静岡県で1年間中学浪人をしている男子受験生が、定員内志願者全員合格を実施している北海道、東京都、神奈川県や愛知県などとの格差是正を訴えた[5]。これは、NHK静岡発での報道があった。
  • 神戸市立の夜間定時制高校では、「教員が対応できない」と思われる理由で2年連続で受験した受験生を定員内不合格とした。この受験生は、2度目の不合格後に受験の兵庫県立定時制高校の再募集に合格して入学した[6]
  • 沖縄県で3度とも定員割れの高校を受験しながら不合格にされた受験生および支援者が定員内不合格に関する不満を報道陣に述べた[7]

関連項目[編集]

  • 地域みらい留学 - 「全国募集より、地域の志願者の受け入れが先」と非難が飛び火している。

脚注[編集]