宝亀

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宝亀(ほうき)は、日本元号の一つ。神護景雲の後、天応の前。770年から781年までの期間を指す。この時代の天皇は第49代天皇の光仁天皇寶龜とも書かれる。宝亀の使用期間は約10年3か月。

概要[編集]

神護景雲4年10月1日ユリウス暦770年10月23日)に宝亀元年と改元される。改元の理由は『続日本紀』宝亀元年十月己丑朔条によると光仁天皇の即位による記事に続けて改元の詔が収められていることから、光仁天皇の即位が理由のひとつであると推測されている。これに加えて、神護景雲4年8月5日肥後葦北郡日奉部主鬢が、8月17日に肥後益城郡山稲主がそれぞれ白亀を光仁天皇に献上し、天皇がこれを大瑞として慶び、改元を決意したとあるため、祥瑞による改元でもあったと思われる。即位と祥瑞による改元のため、官僚に対する叙位と天下への大赦、昇格、恩賜、高齢者や困窮者への援助、租税免除などが行なわれている。また白亀を献上した両名にも叙位と恩賜が行なわれている。

宝亀の出典は『尚書』の「寧王遺大寶龜。紹天明」、『爾雅』巻10・釈魚に「四曰宝亀」のほか、『漢書』など他の記録にも見えるため、これらのどれかから採用したものではないかと推測される。

宝亀12年1月1日(ユリウス暦781年1月30日)に天応元年と改元された。

宝亀の主な出来事[編集]