近鉄1233系電車

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名古屋線所属のVC42編成。

近鉄1233系電車(きんてつ1233けいでんしゃ)とは、近畿日本鉄道で運用されている通勤形電車の1形式。本項では1220系や1230系についても解説する。1020系については近鉄1020系電車を参照されたい。

概要[編集]

1984年にVVVF試作車1420系が登場したが、その量産形式の2両固定編成として1422系とともに1987年に登場した。1422系では三菱製のVVVFを搭載するが、1220系列では日立製のVVVFを採用した。

その後、増備車として以下の形式が登場している。

  • 1230系 - 全線共通車体としたものだが、1220系からの設計変更車。
  • 1233系 - 当初から全線共通車両として投入。
  • 1249系 - 1233系をベースに補助電源装置をMGからSIVに変更したもの。
  • 1252系 - 台車をボルスタレス台車化したもの。
  • 1253系 - 上記の1252系のT車のディスクブレーキを2枚にしたもの。
  • 1254系 - 上記の1253系に滑走検知装置を搭載。

さらには1233系の一部が1240系、1253系の一部が1259系に改造されている。

なお、1251 - 1257と1351 - 57の車号は1420系と1422系がそれぞれ1251系と1250系を1990年まで名乗っていたため1420系時代から数えた場合2代目となる。

構造[編集]

1420系の前面をベースとし、車体幅を2800mmに広げた21m4ドアアルミ車体を備える。

主電動機は1220系がMB-5023A、1230系列がMB-5035系で、いずれも定格出力165kWの三相誘導電動機となっている。なお、主電動機の形式が異なることから歯車比も異なり、前者は101:16=6.31, 後者は86:15=5.73としている。

制御装置は日立製のGTOサイリスタ使用のVVVFで、1220系は初期型のものを採用し、1230系列は後期型のものを使用するが、後期型は停車時に初期型、発進時に後期型の音を発するという近鉄独特のものとなっている。後に1220系のものもソフト変更により1230系列と同様の音を発するようになった。

ブレーキ方式は従来車との併結を考慮して回生ブレーキ併用の電磁直通ブレーキとしたが、大阪線の青山峠や奈良線の生駒峠を越えるべく抑速ブレーキを備える。

台車は1220系と1230系列がシュリーレン式のダイレクトマウント空気バネ台車のKD-95系あるいはKD-96系、1252系以降はボルスタレス台車のKD-306系とした。

車内はロングシートで、トイレは備えない。

改造[編集]

全車共通[編集]

以下の改造は1233系列に限らずすべてのVVVF車に対して行われた。

  • 車体側面のVVVFマークを撤去
  • Tc車に車椅子スペースと手すりを設置
  • 連結面に転落防止幌を設置
  • 床材や座席モケットを交換

1240系・1259系[編集]

名古屋線・山田線用ワンマン車として1233系1本と1253系6本に対して運賃箱や車外スピーカーの設置などの改造が施された。同様の改造は1230系の全編成に対しても行われたが、形式は1231系とならずそのままとなった。

1252系VE77編成[編集]

1026系のVL30編成(1030F)は4連で登場したがVL26編成(1026F)の6連化のために中間車を提供し、その際に1252系に編入されVE77編成(1277F)となった。

1253系・1254系のディスクブレーキ1枚化[編集]

ディスクブレーキ1軸2枚の仕様で登場したこの2系列については時期不詳ではあるものの1枚に改められているが、大阪線・名古屋線向けということもあったためか1252系への形式変更は行われていない。

阪神直通対応改造[編集]

1252系のVE71 - 77編成(1271F - 77F)に対して2009年より開始された阪神なんば線との相互直通運転に対応した改造が行われたが、1271系などへの形式変更は行われなかった。

ドアチャイム・車内案内表示器の設置[編集]

バリアフリー対応工事としてドアチャイムと車内案内表示器を設置している。2016年までの施工車には3色LEDの車内案内表示器となったが、2018年以降の施工車には近鉄初のLCD式車内案内表示器が設置された。

奈良線に所属する車両と1254系、1259系の全車には施工済み。それ以外の大阪線・名古屋線所属の1233系と1253系についてはVC42編成、VC43編成、VC47編成、VC53編成に対して施工されている。

うちVE38編成が初のLCD搭載車となったほか、VC42編成については名古屋線初のLCD搭載車となり、本記事作成者の愛車となっている。

行先表示幕のフルカラーLED化[編集]

1253系のVC53編成、VC57編成、およびVC60編成を対象に方向幕の交換省略を目的にフルカラーLEDの行先表示幕に交換されている。

運用[編集]

2021年現在、1220系と1254系全車、および1253系5本は大阪線、1230系、1240系と1259系全車、および1233系4本、1253系1本は名古屋線、それ以外の27本については奈良線・京都線で運用される。

関連項目[編集]