近鉄1620系電車

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近鉄1620系電車(きんてつ1620けいでんしゃ)とは、近畿日本鉄道で運用されている通勤形電車の1形式。

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概要[編集]

1437系の4あるいは6両固定編成版として1994年に登場した。同時期には日立GTO版の1026系も登場している。

1996年までに4連5本と6連1本が落成したところで増備は終了し、以降の増備は5800系に移行した。

なお、1651と1751の車号は1600系が使用していたため1600系時代から数えた場合2代目となる。この時点でモ1651はモワ51に改造されていたため欠番となっていた。

構造[編集]

詳細は「近鉄1430系電車#構造」を参照

基本的な構造は1437系に準じ、アルミ車体に三菱製のGTO-VVVFを搭載する。台車はボルスタレス台車のKD-306系とした。

車内はロングシートでトイレは備えない。

改造[編集]

全車共通[編集]

以下の改造は1620系に限らずほぼすべてのVVVF車に対して行われた。

  • 車体側面のVVVFマークを撤去[1]
  • Tc車に車椅子スペースと手すりを設置
  • 連結面に転落防止幌を設置
  • 床材や座席モケットを交換

ドアチャイム・車内案内表示器の設置[編集]

1233系VC42編成に搭載されたLCDだが、1620系も同じ仕様である。なお、本系列でこの表示を見ることは不可能である。

バリアフリー対応工事としてドアチャイムと車内案内表示器を未更新車全車に設置している。うち4連のVG22編成と6連のVF41編成は2020年に施工されたため、LCD式車内案内表示器が設置された。

なお、後述の車体更新の際に一度いずれも撤去の上再設置されている。車体更新車の車内案内表示器は横長型のLCDとなっている。

車体更新[編集]

2023年7月、VG23編成に車体更新が施工され、前照灯と尾灯の位置を入れ替える、転落防止幌・防犯カメラ設置なども同時になされた。機器類は据え置かれ、GTOサイリスタ素子のVVVFインバータ制御や電磁直通ブレーキはそのままとなっている。防犯カメラ設置は随時既存車にもなされ、2028年度までに近鉄車約1900両に対して施工される見込みである。

運用[編集]

2021年現在、全車が大阪線に配置され、トイレを持たないことから主に大阪上本町 - 青山町間の快速急行以下の種別に充当される。なお、ダイヤが乱れた際、VF41編成が突発的に名古屋線の急行運用に入ったこともある。

編成[編集]

トラブル防止のためリンクは掲載しない。○は車体更新済み。☆は車内案内表示器未搭載または撤去車。すべて高安検車区所属。

4両固定編成
  • VG21編成
  • VG22編成
  • VG23編成○ - 車内案内表示器は撤去後再設置。
  • VG24編成
  • VG25編成
6両固定編成
  • VF41編成

今後[編集]

車齢は25年を優に超えるが、更新工事も始まっていることから大阪線に大量に残る2410系や2430系を差し置いての廃車は考えられないものの、トイレなし6両固定編成が、2430系の名古屋線転属でVF41の1本のみになることからこれが奈良線に転属するか、あるいはトイレが設置されるかどうかは気になるところ。大穴は5800系DG12編成に中間車2両を供出するなどが想定されるが、いずれにせよ1本のみの存在は何かしら不便であることは明らかである

ラッピング[編集]

過去には以下の編成にラッピングが施されていたが、いずれも元に戻された。

  • 不思議の国のアリス (VF41編成、2007年4月 - 2008年5月)
  • 志摩スペイン村『ピエロ・ザ・サーカス』 (同、2008年6月 - 2010年6月)

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ステッカー式でない1420系には未施工。L/Cカーの5800系にはVVVFマーク自体が設置されなかった。