西武9000系電車
西武9000系電車(せいぶ9000けいでんしゃ)は、西武鉄道にて運用される鉄道車両の1形式。西武最後の黄色い電車でもある。
登場の経緯[編集]
池袋線において4ドア化・10連化を進めるべく、西武旧101系の機器を流用し1993年より10連8本が製造された。
構造[編集]
車体は2000系に準ずるが、前面手すりが黒い、電気連結器を搭載しないなどが異なる。
車内は6000系ベースのアコモデーションとなっている。
走行装置は当初、旧101系からの流用で、抵抗制御の電磁直通ブレーキだが、抑速ブレーキはカットされた。台車も旧101系由来のFS372系となっている。
VVVF化[編集]
直流モーターの抵抗制御では予備部品の確保が困難で、かつ省エネの観点からもよろしくないと判断され、2003年より20000系で実績のある部品を使用しVVVF化が始まり、2007年までに全車が完了した。MT比は性能確保とコストカットのため6M4Tのままで、ブレーキ方式も電磁直通ブレーキが維持された。
ラッピングトレイン[編集]
本線での運用離脱間際に、9101Fがきゃりーぱみゅぱみゅラッピングに、9103Fがレッドラッキートレインに、9108Fが西武ライオンズのL-Trainに変更された。9103Fと9108Fは多摩湖線に転用後も色自体は維持されている。
廃車・ワンマン化[編集]
2017年度より、40000系が投入され廃車が始まった。9106・07・01Fの3本は容赦なく全車解体されたが、それ以外の5本に関しては4連に短縮され、余剰中間車6両を廃車にした。この4連はワンマン化が施され、多摩湖線に転用され、同線の新101系を置き換えた。
現状[編集]
2023年時点で4連5本が在籍し、主に多摩湖線においてワンマン運用をこなすが、西武園線においてもツーマン運用に入ることがある。
今後[編集]
ブレーキと台車が旧品流用であることや鋼製車体であることからそれほど長くは使用せず、サステナ車両への代替が噂されるが、VVVF化改造を受けているため、代替対象から外れしぶとく残る可能性もあり、今後に要注目である。
近い世代の車両[編集]
- 西武10000系電車 - 特急用
- 西武4000系電車 - 秩父鉄道直通対応
- 西武6000系電車 - 東京メトロ直通対応
- JR東日本209系電車 - JR東日本車
- 営団07系電車 - 東京メトロの車両。有楽町線用
関連項目[編集]
- 東武5070系電車 - 車体、車内、走行機器の観点で3形式の要素が混じっている点で共通。