JR西日本221系電車
JR西日本221系電車とは、西日本旅客鉄道(JR西日本)の近郊型車両である。
概要[編集]
新快速117系や快速に用いていた113系の置き換え用として1988年に登場したJR西日本では初めての近郊型直流電車である。新快速の運用は2000年に廃止した。近鉄5200系電車と同じ3扉転換クロスシート車である。
運用[編集]
新快速と関西本線に投入された。紀勢本線の急行列車に使用されたこともある。
現況[編集]
2024年現在は、網干総合車両所と吹田総合車両所京都支所、奈良電車区に配置され、湖西線・草津線・奈良線・おおさか東線・播但線等で活躍している。
警笛は、AW-2およびAW-5が先頭車両床下に搭載されている[1]。113系や117系などに装着されているものとは違った音色を出すものになった。聞こえ方によっては3種類程度ある。このタイフォンは207系・223系などのタイフォンと同じ音である。網干総合車両所所属車はタイフォンと合わせてホイッスルが装着された。ホイッスルはタイフォンと同じく床下のスカートの裏面部に装着されている。また奈良電車区の221系は、緊急列車停止装置(EB装置)・緊急列車防護装置(TE装置)設置の際に警笛にホイッスルが追加されている。警笛#西日本旅客鉄道(JR西日本)は装備されていない。
2020年以降、225系の投入により網干車を奈良に転属させ、玉突きで201系を置き換える予定で、おおさか東線も本系列に置き換わった。なお、巻き添えで奈良線の103系も置き換えられている他、当初2023年度の予定だった201系完全置き換えには至っていないものとTwitter情報より見て取れる。また、網干車による運用自体は2024年春以降も播但線にてしぶとく残っている。
体質改善工事[編集]
- 車内設備
- トイレを車椅子での利用に対応し、大型化(円弧形ドア採用)。汚物処理方式はカセット式のままであるが、吹田総合車両所京都支所に所属している車両に限りカセット式から臭気性に優れた真空式に変更されている。
- 客用ドアガラスをUVカットの複層ガラスに交換。外見では窓周りに銀色のフチがついている。
- 前照灯・尾灯がHID化されている。
- 靴摺り板や床下機器の一部が黄色く着色されている。
- この工事は2020年3月までに全車に対して施行された。
また、ほぼ同時進行で側面の行き先表示機をフルカラーLED化する工事がおこわれている。
転落防止幌[編集]
2010年12月に舞子駅で発生した乗客転落死亡事故により、その対策として増解結を頻繁に行う当形式に先頭車間転落防止幌・または幌設置準備を目的とした台座の取り付けが進められている。 2015年11月18日付で体質改善工事を受けた京都支所のK4編成より設置が始まった。 奈良支所の6・8両編成は併結運用がないため対象外となる。また、体質改善工事とは別に定期検査入場時に取り付けられた編成も存在するほか、体質改善工事を実施せずに先頭車間転落防止幌を設置した編成も存在する。
出典[編集]
- ↑ 『関西新快速物語』 寺本光照・福原俊一、JTBパブリッシング、2005年、pp.141 - 142。ISBN 9784533083686。
関連項目[編集]
JR西日本の鉄道車両 |