近鉄20100系電車
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近鉄20100系電車 (きんてつ20100けいでんしゃ)とは、近畿日本鉄道が設計、開発した修学旅行専用車両である。
登場に至った背景[編集]
近畿日本鉄道は前身の参宮急行電気鉄道の頃から沿線周囲に寺社仏閣がある関係で修学旅行での利用が多く、団体列車の利用が多かった。 児童数の急増期にあたり、児童からも「ビスタカーに乗ってみたい」との声を受け、定員を多くとれるダブルデッカーの車両を登場させた。
概要[編集]
3両固定編成で前面運転台は貫通型である。客室は中間付随車はハイデッカーで、電動発電機、コンプレッサー、制御装置を付随車の床下に集約し、両端電動車はダブルデッカーとした。制御装置を付随車に搭載したのは、他に京急新1000形電車の1890番台くらいと非常に稀である。公募によって「あおぞら」の愛称がつけられた。
廃車[編集]
老朽化が進み、座席の幅や間隔が狭く、非冷房であることから1988年より廃車が進められ1990年12月24日の営業運転を最後に第1編成を残し廃車、第1編成も1993年末の保有車両数2000両突破記念のイベントで走行したのを最後に廃車となった。この車両に代わって特別急行列車に使用されていた近鉄18200系電車が特別急行列車に使用するには陳腐化したという理由で「あおぞらⅡ」として登場した。特別急行列車としては陳腐化した転換クロスシートも修学旅行専用車両としては申し分なく、冷房が設置されていることは大きな前進であった。