名鉄6800系電車
名鉄6800系電車(めいてつ6800けいでんしゃ)とは、名古屋鉄道の通勤型電車である。
概要[編集]
1987年に登場した6000系2両編成の改良型。2両編成は本線系統の列車の増結車だけでなく列車本数の少ないローカル線に入ることも考慮して、回生ブレーキを常用する6500系の登場後も引き続き抵抗制御の6000系を増備していたが、省エネ化と保守軽減を目的に、界磁添加励磁制御を採用した。
製造時期の違いにより、1~6次車が存在する。
車体[編集]
片側3ドア・19m級の鋼製車体。正面非貫通構造で、1~2次車は正面窓下にステンレスの飾帯のあるいわゆる鉄仮面スタイル、3次車の6809F以降は大型曲面ガラスを2枚使用した金魚鉢スタイルである。
車内[編集]
座席は1~4次車はセミクロスシート、5次車以降はオールロングシートである。クロスシートは6000系のそれよりも寸法を拡大し、着席時の快適性を向上させているのは6500系と同じである。
機器類[編集]
台車はSUミンデン式のFS521C形(電動車)、FS098C形(付随車)を装備する。6500系の台車とはブレーキシリンダの直径が異なる。
制御方式は回生ブレーキ付の界磁添加励磁制御。
編成構成[編集]
方向 | ←豊橋 | 岐阜→ |
---|---|---|
構造 | Tc | Mc |
形式 | ク6800 | モ6900 |
ワンマン化改造[編集]
2011年3月のダイヤ改正より豊川線と尾西線でワンマン運転を開始することに伴い、扉制御回路の間接制御化、足踏みデッドマンと自動放送装置の新設などを含むワンマン運転対応化改造を6828Fから6839Fを対象に施工した。
なおワンマン改造対象編成のうち6828Fから6831Fはセミクロスシート車だが、ロングシート化は行われていない。
運用[編集]
運用範囲は6000系・6500系に準ずるが、広見線末端区間と蒲郡線については代走やラッシュ時等の事情がない限り入線しない。
また豊川線と尾西線の津島 - 名鉄一宮 - 玉ノ井間で完結する普通列車は多くがワンマン運転を行っており、ワンマン対応編成が使用される。
2023年4月以降、6801Fを皮切りに廃車が進んでいる。
今後[編集]
鉄仮面編成の6801Fに廃車が出たことから、6808Fまでの8編成は廃車が進むものと思われる。一方、金魚鉢編成の6809F以降は平成より後の製造であることから、6827F以前がワンマン化改造されず、6000系の三河ワンマンより先行して廃車が進められるのは極力避けてほしいものである[1]。
脚注[編集]
- ↑ 仮に先行して廃車を進める場合は、三河線6000系2連の置き換え方が不透明になる。