一宮市
一宮市(いちのみやし)は、愛知県にある市。尾張地方(名古屋市を除く)の中心都市である。
地理[編集]
濃尾平野の中央部に位置し、市域のほぼ全域が平坦な土地である。北側と西側は岐阜県に接しており、県境を木曽川が流れている。
現在の人口は約38万人。
歴史[編集]
尾張国一宮の真清田神社の門前町として栄え、近世には綿織物や絹織物の産地となった。現在の市名はこのように一宮があったことによる。一宮は各律令国に存在し、一宮町/一宮村という名称の自治体は全国に多数存在する/したが、単独市制を果たしたのは本自治体のみである。
明治以降は毛織物工業の中心地となり、1921年(大正10年)に中島郡一宮町が市制施行して、名古屋市、豊橋市、岡崎市に次ぐ、愛知県4番目の市として一宮市が成立。昭和戦前に葉栗郡葉栗村などを合併して岐阜県境まで市域が拡大した。
戦後はガチャマン景気で特にその恩恵を受けた。織物工場で働く女工が他地域からやってきており、この地域の女工には特に九州出身者が多い。昭和大合併でも、葉栗郡、中島郡、丹羽郡の周辺町村を合併した。
なお、喫茶店のモーニングサービスは戦後に一宮市で生まれたとされるが諸説ある。
2002年には特例市に移行。2005年には旧一宮市、尾西市、木曽川町の2市1町が合併して新一宮市が誕生した。この合併で人口が27万人から37万人となり、人口で豊橋市を抜いて県下4位となった。2021年に中核市に移行。
交通[編集]
鉄道[編集]
JR東海道本線尾張一宮駅・名鉄名古屋本線名鉄一宮駅が交通の中心であり、両駅の東側に中心市街地が広がっている。
- JR東海道本線
- 尾張一宮駅 - 木曽川駅
- 名古屋鉄道
- 名古屋本線
- 尾西線
- 犬山線(市域の東側をかするが駅はない)
高速バス[編集]
現在は夜行バスのみ停車する。東京直結のバスが停車したのは21世紀になってからで、県内および関東以外の他府県の同規模の都市と比べても、遅い方である。
高速道路[編集]
教育[編集]
一宮市には2大学がある。一宮研伸大学は看護学部を、修文大学は看護学部と健康栄養学部を有することから、女子学生が多い。
大学[編集]
短期大学[編集]
- 修文大学短期大学部 - 旧一宮女子短期大学。1955年創立で、年齢層によっては旧校名の方が知名度が高い。
高等学校[編集]
- 愛知県立一宮高等学校 - 愛知県屈指の難関進学校。定時制(一時・県立一宮東高校)も併設。
- 愛知県立一宮西高等学校 - 一宮高校に次ぐ進学校。
- 愛知県立一宮北高等学校 - 1975年開校。
- 愛知県立一宮興道高等学校 - 1983年開校。一宮東高校存続時に新設されたため、旧高等小学校名を引用した校名とした。
- 愛知県立一宮南高等学校 - 1979年開校。鉄道駅では犬山線の石仏駅が最寄り。
- 愛知県立一宮工科高等学校 - 西尾張地区では3校だけの工業高校。
- 愛知県立一宮商業高等学校 - 西尾張地区唯一の商業高校。
- 愛知県立木曽川高等学校 - 旧木曽川町でなく、平成合併前の一宮市域にある。
- 愛知県立尾西高等学校 - 市域南西に所在したが、愛知県立稲沢緑風館高等学校統合で2025年廃校予定。
- 愛知県立一宮起工科高等学校 - 西尾張地区では3校だけの工業高校。昼間定時制普通科も併設。
- (私立)修文女子高等学校 - 旧校名は一宮女子高等学校。普通科のほかに情報会計科・家政科・食物調理科を有する。
- (私立)大成高等学校 - 愛知啓成高校と同じ学校法人による運営。中学校併設。柔道部は強豪であり、リオ五輪銅メダリストの近藤亜美などを輩出している。
年中行事[編集]
- おりもの感謝祭一宮七夕まつり(7月最終木、金、土、日)
出身著名人[編集]
- 山田盛太郎 - 経済学者。
- 水野裕子 - スポーツ系女性タレント。30代で修文大に入り、管理栄養士資格を持つ。
- スギちゃん - お笑いタレント。旧尾西市出身。水野裕子は小中の後輩で実家も近い。
- つボイノリオ - 東海三県のトップローカルタレント。金太の大冒険などの放送禁止歌で著名だが、地元ご当地ソング「一宮の夜」、名古屋ご当地ソング「名古屋はええよ!やっとかめ」も出している。
- 高崎聖子 - 元グラビアアイドル[注 1]
注[編集]
外部リンク[編集]