JR貨物EF510形電気機関車

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EF510から転送)
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寝台特急カシオペア号を牽引する514号機(2012年7月撮影)

EF510形電気機関車(EF510かたでんききかんしゃ)とは、日本貨物鉄道および東日本旅客鉄道に投入された交直流電気機関車

概要[編集]

桃太郎こと直流電気機関車EF210をモデルに設計された交直両用機関車で、三菱電機川崎重工業などで製造。
本機関車の投入で、EF81は経年の長いものから淘汰され始め、2023年からは、九州向けにも投入が行われる。

投入に至る経緯[編集]

交流電化区間では、EF81、ED75、ED76といった機関車が貨物列車に使用され、EF81についてはモデルチェンジ車も投入された一方、新時代の機関車も開発され、出力6000kWのEF500やD級ながら出力4000kWのED500が試作されたが、EF500はEF200同様にパワー過多で、ED200は軸重が軽すぎで、いずれも量産は見送られた。勾配を有する区間は後にEH500が新規投入されたが、平坦地用の交流電化対応の機関車は新規投入が見送られたままだった。
そこで、直流区間で実績を上げたEF210に交直変換装置を設け、日本の線路状況に合う出力と軸重を確保した機関車を投入した。

番台区分[編集]

0番台[編集]

日本海縦貫線で活躍してきたEF81の置き換えを目的に開発された。愛称は公募により「レッドサンダー」となった。実際に車体色はEF81より濃い赤色である。2002年から投入を開始し、1号機から23号機までの計23両が製造された。なお、1号機は量産先行車であるが、EF210から多くが設計流用され、900番台にはならなかった。制御機器はIGBT素子によるVVVFインバーターを採用している。なお、磁界音はGTO素子を使った物とそっくりである。
全車富山機関区に所属しており、日本海縦貫線以外でも東海支社管内で直流区間のみの運用があり、中央本線多治見まで進出している。

Achtung.png以下の内容は投稿者の予想や憶測を含みます。
確定事項ではありません。参考程度にご覧下さい。

また、EF210と異なり降雪地でも運用されているため、今後は重連運用のない伯備線への導入有無も注目される。

憶測はここまで



500番台[編集]

JR東日本・田端運転所(現在は車両部門は尾久車両センターに移管)所属だったが、2016年にJR東日本から姿を消し、JR貨物富山機関区の所属となっている。
2009年~2016年に501号機から515号機までの15両が製造された。寝台特急北斗星寝台特急カシオペアの牽引機としてJR東日本に投入され、うち509・510号機はカシオペア用JR東日本E26系客車に準じた銀色に5本線の入った配色となっていた。それ以外は「ブルートレイン」をイメージさせる青と金色がベースの車体色であった。2010年から寝台特急の運用を開始し、田端運転所のEF81形の大半を置き換えたが、JR東日本委託の貨物列車が廃止されたり、寝台特急が運行を終了したりしたため順次JR貨物に売却された。なお、この際に509・510号機は銀一色に変更され、それ以外も側面にあった流星マークが剥がされてしまった。また、譲渡後は田端時代より整備が行き届かなくなったからか汚れが目立つようになった。ちなみに、末期は頻繁にEF81が代走に入る有様だった。

300番台[編集]

全車両がJR貨物門司機関区に所属している。同区のEF81、ED76を置き換えるため、2021年から製造が開始された。このグループより回生ブレーキを搭載する。JR貨物によると、2025年度中に置き換えを完了する予定。

2021年12月に試用意味合いの301号機が投入され、2023年3月のJR貨物ダイヤ改正より運行を開始した。2024年度以降は本格的な増備が始まり、302.303.304.305.306号機が追加で製造された。

塗装は銀色がベースで下部が青みがかった黒色になっている。また、ヘッドライトは上部のみLEDに変更されている。なお、報道公開時は全てのヘッドライトがLEDだった。

関連項目[編集]


電気機関車
D級 ED16* - ED17* - ED18* - ED42* -ED44* - ED45* - ED46 - ED19* - ED53* - ED60 - ED61 - ED62 - ED70 - ED71 - ED72 - ED73 - ED74 - ED75 - ED77 - ED78 - ED76 - ED79 - ED500
F級 EF10* - EF13* - EF15* - EF16* - EF14* - EF52* - EF54* - EF53* - EF55* - EF56* - EF57* - EF18* - EF58* - EF59* - EF30 - EF60 - EF61 - EF62 - EF63 - EF64 - EF65 - EF66 - EF67 - EF70 - EF71 - EF80 - EF81 - EF200 - EF210 - EF500 - EF510
H級 EH10* - EH200 - EH500 - EH800
私鉄・第三セクター用
西武鉄道 E851 - E31
秩父鉄道 デキ100 - デキ200 - デキ300 - デキ500
名古屋鉄道 EL120
「*」がある形式は旧型機関車(1957年9月より前を製造初年度とする機関車と定義)。
JR JR東日本の鉄道車両
客車
特急型(寝台含む) 14系(14形・15形)* - 24系(24形・25形)* - E26系
急行型 12系*
一般型客車 50系* - 旧型客車*
気動車
特急型 なし
急行型 キハ58・キハ28*
一般型 キハ40・キハ47・キハ48*(・2代目*) - キハ52* - キハ30・35・36* - キハ37* - キハ38* - キハ45* - キハ100・キハ110 - キハE120・キハE130 - キハ141*
電車
直流
特急型 183系・189系* - 185系* - 251系 - 253系(1000番台)0番台は引退済み - 255系 - E257系 - E259系 - E261系 - E351系 - E353系 - 651系(クハ651-1001)
急行型 165系・167系・169系* - 157系*
近郊型 111系・113系* - 115系*クモハ115-1030) - 123系* - E129系 - E131系 - 211系* - E217系 - E231系1000番台 - E233系3000番台
通勤型 旧型国電 - 101系*103系* - 105系* - 107系 - E127系 - E131系 - 201系*クハ201-1) - 203系* - 205系*(・500番台) - 207系900番台* - 209系 - 215系 - E231系(1000番台除く) - E233系(3000番台除く) - E235系 - 301系*
交直流
特急型
一般用 485系・489系* - 583系* - 651系(0番台) - E653系 - E657系
貴賓・団体用 E655系
急行型 455系・457系*
近郊型 401系*403系*415系* - 417系*
通勤型 E501系 - E531系
交流
特急型 E751系
急行型 なし
近郊型 715系* - 717系* - 719系
通勤型 701系 - E721系
ハイブリット車
気動車 キハE200形
ハイブリッド車(蓄電含む) HB-E300系 - HB-E210系 - HB-E220系 - EV-E301系 - GV-E400系 - EV-E801系
その他車両
旅客 E001形四季島専用) - HB-E300系
事業用車
機関車
電気機関車
直流 EF55形* - EF58* - EF60形* - EF62形* - EF63形* - EF64形* - EF65形*
交直流 EF81形* - EF510形
交流 ED75形*
ディーゼル機関車 DE10形 - DD51形*
蒸気機関車 D51形* - C58形* - C62形*
電車
直流 143系* - 145系*
交直流 E491系 - E493系
交流 なし
気動車 キヤE193系 - キヤE195系 - GV-E197系
除雪モーターカー ENR-1000形
研修用機械 E991系(偽)
新幹線
旅客 200系* - E1系 - E2系 - E3系 - E4系 - E5系 - E6系 - E7系 - E8系
検測車 E926形(East i)
「*」がある形式は国鉄から継承。右上に「廃」と書かれた形式はJR東日本には書類上存在しない。
データは2023年1月19日現在のもの。