新幹線E2系電車
E2系電車(E2けいでんしゃ)とは、東日本旅客鉄道が開発した新幹線用交流電車である。
概要[編集]
200系の後継およびJR東日本の標準型新幹線として開発された。スピードアップやサービス向上により東北新幹線・上越新幹線の体質改善を図り、一時期はJR東日本のフラッグシップを担った。しかし老朽化や後継車両であるE5系やE7系の増備により、現在はその活躍の場を狭めている。
0番台(N編成)[編集]
長野新幹線開業に先立ち、1995年に登場した8両編成。東北新幹線には対応せず、長野新幹線用の周波数切替装置や急勾配対応ブレーキを装備しており、赤色の帯を巻いている。1997年10月のJR東日本ダイヤ改正より「あさま」として営業運転を開始し、長野オリンピックでは五輪輸送で大活躍した。一時期は上越新幹線「あさひ」としても運用されていた。2014年より後継のE7系への置き換えが開始され、2017年を持って引退した。
0番台(J編成)[編集]
東北新幹線用に1997年より営業運転を開始した。当初は8両編成で赤帯を巻き、N編成と共通の運用も一部存在していた。実際に長野新幹線長野駅まで入線実績がある。また、N編成に改造された編成も存在する。その後、2002年12月のJR東日本ダイヤ改正の新幹線八戸駅延伸に際してピンク帯への変更と10両化が行われた。E5系の増備で東北新幹線からは2013年より撤退し、上越新幹線に転属して200系を置き換えた。その後も老朽化で引退が進み2019年改正で定期運用が消滅、引退した。
1000番台(JT編成)[編集]
八戸駅延伸に伴って登場したマイナーチェンジ車両で、大窓化やワイパーの増設、シングルアームパンタグラフの採用が行われた。2010年には新青森駅延伸に合わせてJ70-75編成の60両が追加で投入され、最盛期には計25編成が「はやて」「やまびこ」などで活躍した。
他方、2019年改正にはE5系「はやぶさ」に置き換えられる形で「はやて」から引退し、上越新幹線においてもE7系の増備で2023年改正により撤退した。2024年3月改正では「つばさ」との併結運転が終了し、J70番台を除く全車が運用を離脱。改正後、E2系の運用は朝夕時間帯の数本のみとなっており、先は長くないと見られる。
参考文献[編集]
- 新幹線エクスプローラvol45『東北・上越新幹線35年の進化』- イカロス出版
関連項目[編集]
- JR東日本E653系電車 - 在来線特急の標準型
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