あけぼの (列車)
あけぼの AKEBONO | |
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概要 | |
種別 | 特急(寝台) |
運行開始 | 1970年 |
運行終了 | 2014年 |
運行事業者 | 国鉄→ JR東日本 |
路線 | |
走行路線 | 奥羽本線 上越線など[注 1] |
起点 | 上野駅 |
終点 | 青森駅 |
その他 | |
使用車両 | 20系 24系 |
あけぼのとは、上野と秋田、弘前、青森を結んだ寝台特急列車である。本記事では奥羽本線もしく羽越本線ルートを走行した寝台特急出羽(でわ)、夜行急行津軽(つがる)やその他の夜行についても記述する。なお、本列車と関わりの深い「鳥海」、「天の川」は別ページとする。
あけぼの[編集]
経由地[編集]
時期により、大宮 - 秋田間で
の変遷を辿った。
概要[編集]
奥羽本線経由の夜行普通列車と急行「津軽」が夜行輸送を担った中で設定当初は、福島・山形・横手経由で秋田まで結び、青森延長後1973年に秋田発着の1往復増発後、最盛期は3往復運行されていたが、1988年に2往復となる。
しかし1990年の山形新幹線工事本格化に伴い、1往復が羽越本線経由の「鳥海(特急2代目)」に名を変え、もう1往復が陸羽東線経由[注 2]に運行経路が変更され、更に秋田新幹線が開業した1997年には「鳥海」のルートに統合された[注 3]。
1986年に東京 - 弘前間の所要時間が短い「ノクターン」の新設以来、競合の高速バスが新設される中で対抗として、2002年からは寝台料金不要のゴロンとシートが連結されるなど、「北斗星」や「カシオペア」とは一線を画し、主に東京と秋田県を往復するビジネスマン向け列車として重宝され、秋田 - 青森間では1986年11月以降、下り初発、上り最終特急としてヒルネ開放された。
2014年3月14日に定期運行廃止。結果的に上野駅と青森駅を乗り換え無しで直通できる最後のJR列車となった。
歴史[編集]
本節では、最晩年の「あけぼの」の経路で先行した寝台特急「出羽」、「鳥海」の歴史も記述する。
- 1970年--上野〜秋田に設定。20系客車使用の臨時列車であった。
- 同年10月--青森に延長、定期列車化。
- 1973年--食堂車廃止、2往復になる。
- 1980年--20系から24系に変更。
- 1982年-- 「あけぼの」3往復に増便 (急行津軽1往復格上げ)。
- 1988年-- 「あけぼの」2往復に減便。
- 1990年--運行経路変更。1往復が羽越本線経由「鳥海」に愛称を改め、もう1往復が陸羽東線経由に変更される。
- 1997年--陸羽東線経由系統が、「鳥海」のルートに統合。
- 2014年--列車廃止。
- 2015年1月--最終臨時運転。
停車駅[編集]
- :全列車停車
- X:一部停車、一部通過。色の濃さは、停車列車の比率に合わせている。
- ─:通過
宇都宮・山形経由ルート[編集]
改正日 \駅名 |
上野駅 | 大宮駅 | 宇都宮駅 | 山形駅 | 新庄駅 | 湯沢駅 | 十文字駅 | 横手駅 | 大曲駅 | 秋田駅 | 八郎潟駅 | 森岳駅 | 東能代駅 | 二ツ井駅 | 鷹ノ巣駅 | 大館駅 | 碇ケ関駅 | 大鰐温泉駅 | 弘前駅 | 新青森駅 | 青森駅 | 備考 |
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1978年 10月改正 |
A | B | B | B | A | ─ | A | ─ | A | A | ─ | A | A | ─ | A | A:1,4号停車 B:2,3号停車 | ||||||
2001年 12月改正 |
酒田経由 | ─ | 一日1往復運行 | |||||||||||||||||||
2013年 3月改正 |
酒田経由 | ─ | 一日1往復運行 |
酒田経由ルート[編集]
改正日 \駅名 |
上野駅 | 大宮駅 | 新津駅 | 新発田駅 | 村上駅 | あつみ温泉駅 | 鶴岡駅 | 余目駅 | 酒田駅 | 遊佐駅 | 象潟駅 | 仁賀保駅 | 羽後本荘駅 | 秋田駅 | … | 青森駅 | 備考 |
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1978年 10月改正 |
宇都宮・山形経由 | 上記参照 | 一日1往復運行 (秋田以南は2往復) | ||||||||||||||
2001年 12月改正 |
☆ | ☆ | 一日1往復運行[* 1][1] | ||||||||||||||
2013年 3月改正 |
☆ | ☆ | 一日1往復運行[* 2] |
- 停車駅注釈
出羽[編集]
概要[編集]
「鳥海 (列車)」も参照
上野〜秋田間を上越・羽越本線経由で運行の急行鳥海を、24系使用の寝台特急に格上げして、1982年の東北新幹線開業と同時に設定された。
しかし、1990年に山形新幹線工事対応で、上越・羽越本線経由で寝台特急「鳥海」が設定されると、ターゲットがかち合い[注 4]、1993年に統合された。
なお、遡ると昭和57年11月13日[注 5]までは、上野〜酒田間を陸羽西線経由で結ぶ夜行気動車急行であった。
歴史[編集]
- 1963年10月 - 奥羽・陸羽西線経由の上野〜酒田間の気動車急行として新設。
- 1982年11月15日(発駅) - 羽越本線経由の急行「鳥海」格上げで、上野〜秋田間の特急として新設 (従前の気動車急行は廃止)。
- 1990年 - 編成の方向を転換。
- 1993年 - 鳥海に統合。
津軽[編集]
概要[編集]
1956年から、奥羽本線経由の急行列車として走り始め、夜行普通列車の利用が主力だった時代は「出世列車」と呼ばれた。
1982年改正で国鉄20系客車による国鉄ナハ21形客車連結の編成になったが、混雑が激しいために1983年には「おが」の14系座席車と交換した編成となった。1984年2月ダイヤ改正では廃止された「紀伊」の寝台車を連結するも昭和60年3月14日日本国有鉄道ダイヤ改正ではこの寝台車を銀河 (列車)に供出して座席車のみの編成となった。1990年には山形新幹線着工対応で583系に置き換え、仙山線経由に変更され、さらに1992年に485系になっている。1993年に他の多くの列車とともに臨時格下げされた。
歴史[編集]
- 1954年 - 上野〜青森の臨時列車として運転開始。(上越線経由)
- 1956年 - 奥羽本線経由に変更して定期格上げ。
- 1965年 - 急行「おが」を延長して、1往復増。
- 1982年 - 1往復減。
- 1990年 - 山形新幹線工事の関係で、福島 - 山形間で仙山線経由に。
- 1993年 - 臨時格下げ。
停車駅[編集]
1978年10月改正[編集]
北関東と秋田・青森県を結ぶ性格が強い1,4号と、定期急行「おが」の系譜を引く東京と秋田県を結ぶ性格が強い2,3号が運行していた。
- 北行
- 上野 - 大宮 - 小山 - 宇都宮 - 西那須野 - 黒磯 - 黒田原 - 白河 - 郡山 - 二本松 - 福島 - 米沢 - 山形 - 新庄 - 院内 - 湯沢 - 十文字 - 横手 - 大曲 - 秋田 - 大久保 - 八郎潟 - 東能代 - 二ツ井 - 鷹ノ巣 - 大館 - 碇ヶ関 - 大鰐 - 弘前 - 青森 (1号)
- 上野 - 大宮 - 小山 - 宇都宮 - 西那須野 - 黒磯 - 郡山 - 福島 - 米沢 - 赤湯 - 上ノ山 - 山形 - 神町 - 新庄 - 真室川 - 横堀 - 湯沢 - 十文字 - 横手 - 飯詰 - 大曲 - 秋田 - 八郎潟 - 森岳 - 東能代 - 二ツ井 - 鷹ノ巣 - 大館 - 碇ヶ関 - 大鰐 - 弘前 - 青森 (3号)
- 南行
- 上野 - 赤羽 - 大宮 - 小山 - 宇都宮 - 黒磯 - 郡山 - 福島 - 米沢 - 赤湯 - 上ノ山 - 山形 - 天童 - 神町 - 東根 - 新庄 - 真室川 - 横堀 - 湯沢 - 十文字 - 横手 - 飯詰 - 大曲 - 秋田 - 八郎潟 - 森岳 - 東能代 - 二ツ井 - 鷹ノ巣 - 大館 - 碇ヶ関 - 大鰐 - 弘前 - 青森 (2号)
- 上野 - 赤羽 - 大宮 - 小山 - 宇都宮 - 西那須野 - 黒磯 - 白河 - 郡山 - 二本松 - 福島 - 米沢 - 山形 - 新庄 - 横手 - 大曲 - 秋田 - 大久保 - 八郎潟 - 東能代 - 二ツ井 - 鷹ノ巣 - 大館 - 碇ヶ関 - 大鰐 - 弘前 - 青森 (4号)
その他の列車[編集]
- 急行「おが」
- 国鉄キハ58系気動車を使用した昼行列車と寝台車 (鉄道車両)を連結した夜行列車それぞれ1往復であった。夜行列車に使用された形式は国鉄10系客車、国鉄14系客車、国鉄20系客車と様々であった。客車列車は愛称どおり男鹿線にも乗り入れた。
- 急行「きたかみ」
- ブルートレイン化以前は、仙台 - 北上 - 青森間運行の列車が「あけぼの」を名乗った。
注釈[編集]
- 注
- 出典
関連項目[編集]
☆彡夜行列車☆彡 |
日本海縦貫線の主なJR旅客列車 |