漢字
漢字(かんじ)は、東アジアで使われる文字である。日本、中国、韓国などの国で使われる。
名称[編集]
漢から日本に伝わった文字ということである。金印がそうである。
概要[編集]
一つの文字に長めの意味を持たせ、理解をしやすくしている表意文字である。また、日本語だけでは、
このように、すべてひらがなでかかれるとよみにくくなり、どうおんいぎごのこんらんや、いみがわかりにくくなることがある。
漢字には、混乱を防ぐ、理解の手助けといった理由もあると思われる。
中国由来であるが、日本で作られた国字というものも存在する。
漢字制限論[編集]
明治時代、学制の制定によってどこまで漢字を教えたら良いものか議論になった。漢字を教えるより科学技術を教える方が先と漢字全廃論まであり、なかなか議論は進まなかった。
太平洋戦争終戦後も同様の議論が起こった。
検定[編集]
日本には漢字の能力(どれだけ漢字の読み書き意味成り立ちを知ってるか)を確かめる漢検なるものがある。
特性[編集]
日本語の場合、訓読みと、音読みの2種類がある。訓読みは日本古来の単語の読みで、音読みは中国語から輸入した読み方である。さらに、熟語で使われる場合、意味や読みが異なってくることもある。そういった特殊な読みを熟字訓という。(例:台→だい、詞→し、台詞→せりふ)
中国語・韓国語・ベトナム語では、音読みのみである。
起源[編集]
漢字の元となったのは甲骨文字であり、中国が殷を名乗っていた時代(5000年以上前)に発明されている。これを、徐々に崩していったり、書きやすくしていったり、似ているなら間違えないよう形を変えるなりしてできたのが現在の漢字である。なお、殷であることが判明したのは、19世紀後半、古い動物の骨を売る商人(中国は漢方が有名であり、動物の骨なども粉にして飲んでいた)が、「あれ、これ何か書いてね?」みたいな感じで見つけたものが文字であり、歴史的遺産であったらしい。
漢字圏[編集]
中国[編集]
漢字発祥の地であり、全ての文字が漢字で書かれ、漢字の並び順が文法構成を表している。戦後に中華人民共和国が建国された後、略字である簡体字を使うのが主流となった。なお、台湾では従来の漢字(繁体字)が用いられている。
漢字の読みは、地域により大きく異なる。
韓国[編集]
かつては漢字圏であったが、李氏朝鮮の時代に、韓国語を表すための表音文字「ハングル」が発明された。19世紀までは、漢字が公式、ハングルが非公式の文字であったが、ハングルの使用は徐々に広がっていった。戦後、南北ともにハングルの使用がメインになり、北朝鮮では漢字が廃止され、韓国では漢字がマイナーな存在となった。
日本[編集]
古代に漢字を中国で輸入して以来、日本独自の単語にも漢字を適用する様になった。これにより、中国から輸入した「音読み」に加え、従来からの日本語の読み方で読む「訓読み」がほぼ全ての漢字に適用された。このおかげで、日本語は、厚切りジェイソンが漫談ネタにしているように漢字と読み方の関係が極めて複雑な言語となっている。
また、漢字を略して表音文字「かな文字」を作り、日本語の音を表すのに用いる様になった。また、中国語に直接対応しない「活用語尾」や「助詞・助動詞」や、外来語にもかな文字(カタカナ)が用いられている。
ベトナム[編集]
19世紀まで、漢字を用いて書かれていた。中国語からの借用語に漢字を用いていたのに加え、従来のベトナム語の単語を表すために独自に漢字「字喃」を作ることにより、漢字のみを用いて表せる様にしていた。しかし、フランスの植民地支配を経て、戦後になって漢字が廃止され、全てローマ字で書き表す様になった。
関連項目[編集]
- 筆順
- 幽霊文字
- 小学校で習う漢字
- 読み方が分からない漢字の調べ方
- 2つ以上の読み方がある熟語の一覧
- 漢字文化圏
- 漢字の日
- 厚切りジェイソン - アメリカ人から見た漢字の不可解さをネタに日本で活動する漫談家。実は漢字おたくと言っていいほど漢字に詳しい。