京王電鉄
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種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | 日本 〒206-8502 東京都多摩市関戸1-9-1 |
設立 | 1948年(昭和23年)6月1日 |
事業内容 | 鉄道事業 土地、建物の賃貸業・販売業など |
代表者 | 代表取締役社長 紅村康 |
従業員数 | 2,547人 |
外部リンク | 京王グループ |
京王電鉄株式会社 (けいおうでんてつ) は東京都多摩市に本社をおく鉄道事業者。大手私鉄16社のひとつ。
概要[編集]
東京西部(世田谷・多摩地域)を中心に京王線・井の頭線の運行、不動産事業、生活サービス関連事業を展開しており、近年は鉄道以外の事業の収益のほうが多くなっている。
東京の大手私鉄としては、東急・小田急と並び安定した人気を誇る。周辺にテレビ・映画関係会社が多いことから、車内や駅舎でのドラマやCM撮影などに古くから協力し、京王線は作品内でも見かけることが多い。子会社には京王バス・京王百貨店などがあるが2012年には、新興国への進出を目指し海外戦略室が発足。すでに游香食楽などが中国で営業、東京では台湾企業と協力で台湾茶カフェを運営するFreshtea Japanを設立。
2023年9月27日、鉄道業界初の銀行「京王 NEOBANK」のサービスを開始[1]。
沿革[編集]
前史[編集]
- 前身となる会社は日本電気鉄道株式会社で、1905(明治38年)年に鉄道敷設を出願した。
- 1906年(明治39年)8月18日、日本電気鉄道株式会社は武蔵電気軌道株式会社と社名変更した。
- 1910年(明治43年)、京王電気軌道株式会社が設立され、東京市街鉄道と同じ軌間(1,372mm)を採用し、新宿調布間で鉄道建設を開始した。
- 1913年(大正2年)4月5日、笹塚駅~調布駅間12.2kmが開通した。
- 2年後の1915年(大正4年)5月31日、新宿追分駅~笹塚駅間が開通した。当時の新宿追分は、甲州街道と青梅街道の分岐点であり、駅は明治通り(現伊勢丹の道路向い)にある路面電車であった。
- 1916年6月1日、調布駅~多摩川原駅(現京王多摩川駅)間(1.1km)が開通した。同年9月1日に調布駅~飛田給駅(1.8km)が開通した。同年10月31日に飛田給駅~府中駅間が開通する。
- 府中駅~八王子駅間は免許が失効したため、新たに玉南電気鉄道株式会社を設立し、京王線とは異なる軌間(1,067mm)で府中駅~東八王子駅間の営業を1924年3月24日に開始した。しかし、府中駅~東八王子駅間は省線中央線の競合路線とみなされて補助金が下りなかった。
会社設立以降[編集]
- 1948年(昭和23年)5月29日、空襲で焼け残った青山学院講堂で京王帝都電鉄の設立総会が開催された[2]。
- 東京急行電鉄から小田急電鉄、京浜急行電鉄、相模鉄道、京王帝都電鉄が分離独立された。1948年(昭和23年) 6月1日に京王帝都電鉄が登記され、発足した。
- 当時の京王線は13メートル級の小型車が2両編成で走るだけであり、輸送力増強の声が強かった。そこで、用地買収、駅施設の新築改築、変電所の出力増強を経て1951年4月1日、16メートル級の2600系電車による3両編成化を実現した。
- 大量輸送とスピード向上のネックとなっていた西参道付近のS字カーブを緩和するため、線路変更工事が1950年9月30日に完成した。
- 1963年8月4日、架線電圧を600Vから1500Vに昇圧する工事が完成し、初代5000系を導入した。同年10月1日に特急電車の運行を開始する。
- 京王線の西のターミナル東八王子駅を八王子市の都市計画のため、1963年12月11日に190メートル新宿よりに移設し、京王八王子駅と改称した。
- 1963年に 1967年には高尾線を開業させると高尾山へのアクセスは京王線が担うこととなる。と同時に、週末のダイヤでは新宿駅から京王八王子行きと高尾山口行きの特急列車を併結し、高幡不動駅で切り離しを行う[3]特急電車を運行開始した。この運用は2006年まで続けられた。
- 1972年には6000系が就役、形式全体では2011年[4]まで活躍するロングセラーとなった。このあたりから相模原線か開業していき[5]、1971年には京王よみうりランド駅まで、1974年には京王多摩センター駅まで、1988年には南大沢駅まで、そして1990年には終点の橋本駅まで開業した[6]。反対に上り方面も都営新宿線との相互直通運転を1980年に開始。当時は岩本町駅までだったが、1987年には大島駅まで、1991年に終点の本八幡駅まで区間を拡大[7]。このあたりで京王電鉄の路線網は完成していった。
- 1998年には創立50周年を迎え、社名を京王電鉄株式会社に変更。2001年に9000系を導入し、私鉄でははじめて女性専用車両の運行を開始した。さらに6月からは初の女性の車掌が京王線で乗務を開始した。2005年には英語での社名が現在のKeio Corporationに変更となった。
- 2003年(平成15年)から調布駅付近連続立体交差事業が着手され、調布駅は全ての線路が地上にあり、駅西側では京王線と相模原線が平面交差で分岐・合流する配線であった。この平面交差は本数の多い京王線が優先となるため、相模原線の上り列車が駅手前で京王線下り列車の通過待ちのために停車することが常態化し、ダイヤ構成上のネックとなっていた。京王線は西調布駅から上り方面に少し進んだところから柴崎駅の手前まで、相模原線は調布駅構内から京王多摩川駅の手前まで、駅は調布駅・布田駅・国領駅の3駅を地下に移設する工事が行われた。2012年8月19日に線路が移設され、これらの事業は2014年度に完遂した。総事業費は約1,150億円で、東京都の負担が約500億円、京王電鉄(株)の負担が約650億円である。交通渋滞や街の分断が解消された。
- 2017年9月29日に2代目の5000系が運行を開始し、その車両を用いて2018年2月22日には、京王初の有料着席列車となる京王ライナーの運行を開始。
- 2018年11月、京都下京区に「京王プレリアホテル」(京都駅から地下鉄1駅「五条駅」徒歩4分)を開業した[8]。
使用車両[編集]
現在の使用車両[編集]
京王線用[編集]
- 京王7000系電車 - 1984-1991年製造(編成単位)。ただし増結用に1996年まで製造継続。
- 京王8000系電車 - 1992-1999年製造。ただし廃車代替で2009年製あり。
- 京王9000系電車 - 2000-2009年製造。
- 京王5000系電車 (2代) - 2017-2024年製造。
井の頭線用[編集]
- 京王1000系電車 (2代) - 1995-2010年製造。
事業用車[編集]
過去の使用車両[編集]
- 京王1型電車
- 京王13型電車 - 大正5年
- 京王19型電車 – 大正8年
- 京王23型電車
- 京王110型電車
- 京王150型電車
- 京王100型電車
- 京王200型電車
- 京王300型電車
- 京王1400型電車
- 京王1570型電車
- 京王1700型電車
- 京王1710型電車
- 京王2000型電車
- 京王2001型電車
- 京王2500型電車
- 京王2600系電車
- 京王1760型電車
- 京王1800型電車
- 京王1900型電車
- 京王2700系電車
- 京王2000系電車
- 京王2010系電車
- 京王1000系電車 (初代)
- 京王3000系電車
- 京王5000系電車 (初代)
- 京王220型電車
- 京王6000系電車
- 京王チキ290形貨車
- 京王デワ600形電車
路線[編集]
- 京王線 - 京王線新宿~京王八王子駅間。
- 相模原線 - 調布~橋本駅間。大半の列車が調布駅から京王線・都営新宿線方面に直通。
- 高尾線 - 北野~高尾山口駅間。大半の列車が北野駅から新宿方面に直通。
- 動物園線 - 高幡不動~多摩動物公園駅間。一部の列車が新宿方面から直通。
- 競馬場線 - 東府中~府中競馬正門前駅間。東京競馬場で競馬のレースが開催される際は新宿方面に直通する列車がある。
- 井の頭線 - 渋谷~吉祥寺駅間。
なお、京王線系統 (京王線・京王新線・相模原線・高尾線・動物園線・競馬場線) と井の頭線は線路の幅が違う[9]ため、直通運転などは行われていない[10]。
駅ナンバリング[編集]
駅ナンバリングは以下のように番号が振られている。
- 京王線系統
路線記号は 「KO」 。新宿駅の 「KO-01」 から、京王線本線の次の停車駅となる笹塚駅は 「KO-04」 となるため、京王線新宿駅の駅名標を見ると 「KO-02」 および 「KO-03」 が欠番になっているように見えるが、実際は京王新線の初台駅 (KO-02) ・幡ヶ谷駅 (KO-03) の順につけられているため欠番は存在しない。その後は京王八王子駅の 「KO-34」 まで連続して付番されている。続いて 「KO-35」 は相模原線の京王多摩川駅の番号になり、以降橋本駅まで連続している。橋本駅は 「KO-45」 となり、続いて 「KO-46」 は府中競馬正門前駅、 「KO-47」 は多摩動物公園駅の番号。そして 「KO-48」 は高尾線の京王片倉駅の番号になり、高尾山口駅の 「KO-53」 まで連続して付番されている。なお新線新宿駅の番号は 「KO-01」 で京王線新宿駅と同じ。また、都営新宿線の 「S-01」 も別に付番されている。
- 井の頭線
路線記号は 「IN」 。渋谷駅の 「IN-01」 から吉祥寺駅の 「IN-17」 まで連続して付番されている。なお、明大前駅には京王線の 「KO-06」 とは別に井の頭線の 「IN-08」 も付番されている。
外部リンク[編集]
脚注[編集]
- ↑ 国内初!鉄道グループによるフルバンキングサービスの取扱い開始!
- ↑ 京王電鉄広報部(1998)『京王電鉄五十年史』京王電鉄
- ↑ 当時は、特急は京王線と高尾線が分かれる北野駅を通過していた。
- ↑ 事業用車両に改造された車両もあるため、それらも考えると実際は2016年まで本線上を走っていた。
- ↑ すでに1916年に京王多摩川駅が開業している。
- ↑ このあとも1991年には多摩境駅が開業した
- ↑ 同時に本八幡駅は1989年の開業当初から使用していた仮設の駅から、現在の本設の駅に移転している。
- ↑ 京王?小田急って?「知名度ない」関東の電鉄、京都に続々京都新聞、 2019年02月16日
- ↑ 線路の幅は京王線系統が1,372ミリ、井の頭線が1,067ミリ。
- ↑ 実際に、例えば下高井戸駅 (京王線) から東松原駅 (井の頭線) に行く際は明大前駅で乗り換えなければならない。
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