鉄道事業者

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鉄道事業者とは、鉄道を運営する事業者(企業、自治体など)のことである。

事業内容[編集]

次の各事業の全て、あるいは一部を行っている。

  • 第一種、第二種鉄道事業者の事業
    • 旅客輸送
      乗客を乗せて、駅から駅へ輸送する。全国的な輸送は、JR九州JR四国JR西日本JR東海JR東日本JR北海道の6社が主に行っている。なお、事業者毎に営業エリア(営業路線)が決められており、例えばA社の車両がA社・B社双方の営業エリアに跨って運行する場合は、B社がA社に金額を払って車両を借りるという賃貸慣習があり、JR以外の相互直通運転では車両運行キロを調整して、金銭授受を省いている。
    • 貨物輸送
      乗客を乗せて、貨物駅から貨物駅へ輸送する。全国的な輸送はJR貨物が担っている。
    • 車両の保有、維持管理
      車両の購入、保守、廃棄。
  • 第一種、第三種鉄道事業者の事業
    • 線路や電気設備の保守・管理
    • 駅設備の管理
  • その他
    • 副業など
      鉄道事業は、大都市間輸送で無い限り利益が出にくい。そのため、人口の少ない所に路線を持つ民間の鉄道会社の多くが、周辺的な事業である副業を充実させてきた。最も有名なのは阪急電鉄で、現在こそ沿線は市街地であるが、開業当時の宝塚線沿線は大阪以外に大きな都市が無く、乗客が見込めなかった。そのため、宝塚歌劇、住宅・レジャー開発、百貨店事業、物流事業といった周辺事業を充実させることにより乗客増を図った。
      なお、東急西武紀鉄水鉄山万の様に、都市開発や不動産事業者が副業的に位置づけて鉄道を運営している会社もある。

種類[編集]

日本国内では、鉄道事業法で以下の事業形態に分類される。

第一種鉄道事業者[編集]

車両の運行から線路の保守まで、全て自前で行う事業者のこと。日本の鉄道路線のほとんどがこれに該当し、民営の事業者は鉄道会社と通称される。
通常車両を保有するが、複数事業者間で直通運転する場合は、他者から車両借用(他者の施設使用)という形態を取ることもある。
かつて鉄道が陸上交通の主力だった時代、鉄道は主要幹線の輸送で利益が出る事業だったので、その利益を独り占めするために第一種鉄道事業者の形態を取るのが原則となったが、一方で赤字も一社で背負うことを意味するので、自動車の発達した現代では多くの鉄道会社・路線が苦しんでいる。
なお、路面電車用車両が運用される第一種鉄道事業者の鉄道区間が存在する(例:広島電鉄宮島線富山地方鉄道富山港線福井鉄道福武線)。

第二種鉄道事業者[編集]

車両を保有し、車両の運行のみを行う事業者で、線路などの設備の保有・維持は行わず、他社に使用料を支払い、鉄道路線を借用する事業形態である。第一種事業者と同様、複数事業者間で直通運転する場合は、他社から車両借用という形態を取ることもある。大部分のバス会社も、実質この形態である。
日本では、元々は、国鉄貨物事業の民営化を想定した事業形態として設定されていたが、近年、京都丹後鉄道青い森鉄道といった、第三種鉄道事業者所有の下、旅客営業を行う会社でこの形態が増加し、上下分離の鉄道事業と呼ばれている。
欧州では、国際列車の車両を保有していたワゴン・リ社のように会社形態として定着し、民営一本槍だったアメリカ合衆国では貨物鉄道所有の鉄路を旅客が借りる形態の公共事業体Amtrakが存在する。
なお、西武鉄道が国鉄末期に客車をチャーターして上越線を運行した「西武スキートレイン」のような運行も想定したと思われるが、JRになって、こうした他鉄道事業者や旅行会社がチャータートレインをJR線で旅客営業する事例は定着しなかった。

第三種鉄道事業者[編集]

線路の保有・保守のみを行う事業者。車両は保有せず、第二種事業者に線路・施設を貸し出し、その使用料(+税金や補助金)が収入源となる。国鉄分割民営化前の神戸高速鉄道の運行等が参考にされた。この形態も近年増加していて、固定資産税の観点もあって純民間でなく自治体や第三セクターが第三種事業者になることが多い。高速道路会社(旧・道路公団)や、国道・県道を管理する国・県が実質この形態である。

関連項目[編集]

脚注[編集]