PiTaPa
PiTaPa(ピタパ)とは、近畿地方の各私鉄が発行しているICカードである。
概要[編集]
主に、鉄道の運賃支払いで用いることのできる交通系ICカードである。ポストペイの電子マネーとなっており、クレジットカードと同じく使用後に運賃が銀行口座から引き落とされる方式となっている。自動改札機にタッチすることで鉄道やバスを利用することができ、運賃が後日引き落とされる仕組みとなっている。
近畿地方の各私鉄の他、全国大都市部のほぼ全ての鉄道駅で使用することができる。
サイズは、クレジットカードと同じく3.375インチ × 2.125インチ(86mm × 54mm)。
なお、近畿地方で、プリペイド方式のICOCAをJR西日本が発行すると、簡単に購入することができるため、ICOCAの方が普及し、関西の民鉄で磁気式プリペイドカード発行を止めると、ICOCAに相乗りするようになった。
購入方法[編集]
大きな駅で購入することが可能。ただし、銀行口座の登録が必要で、審査にも日数を要するので、不便。
名称[編集]
Postpay IC for Touch and Pay(タッチ式決済システム用の後払いICカード、の意味)から6文字を抜き出したもの。
歴史[編集]
元々近畿地方では、大手私鉄五社を含む複数社の私鉄・公営鉄道がスルッとKANSAIと呼ばれるネットワークに加盟していた。スルッとKANSAI加盟各社は独自にプリペイド式磁気カードを発行しているが、各社の路線だけでなくネットワーク内他社の路線でも利用可能であった。
その後、非接触式ICカードが普及。スルッとKANSAIの非接触式ICカード版として2004年より使用可能となったのがPiTaPaである[注 1]。
当初は、阪急電鉄、能勢電鉄、京阪電鉄の3社でしか使用できなかったが、2006年1月よりJR西日本で使用可能となった。2006年から2007年にかけて近畿地方の私鉄の大半が導入し、JR西日本でも利用可能となった。その後バスでも使用可能エリアが広がっていき、2013年3月23日より、全国大都市部のほぼ全ての鉄道駅で使用できる様になっている。
対応エリア[編集]
他のカードとの相互利用で利用可能な区間については、交通系ICカードの利用エリア一覧の記事を参照。
- 大阪府・奈良県に乗り入れる全私鉄・三セク鉄軌道
- 京都府の、嵯峨野観光鉄道と京都丹後鉄道を除く全私鉄・公営鉄道
- 兵庫県の、北条鉄道、智頭急行と京都丹後鉄道を除く全私鉄・公営鉄道
- 滋賀県の京阪線
- 岡山電気軌道
- 静岡鉄道
ただし、ケーブルカーは一部利用不可のところがある。
関連項目[編集]
- 交通系ICカードの利用エリア一覧
- VIEW Suicaカード - Suicaにオートチャージによるポストペイができる機能が追加されたクレジットカード。
脚注[編集]
- 注
- ↑ スルッとKANSAIのサービスは2015年に終了。阪急阪神グループは、回数券との併用需要が多い磁気プリペイドカードを発行し続けたが、2019年に発行終了した。