新幹線N700系電車

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
新幹線N700S系電車から転送)
ナビゲーションに移動 検索に移動
Prize blueribbon 2023.jpg 2008年ブルーリボン賞受賞車両
スモールA車のロゴ

N700系は、東海道山陽九州新幹線を走っている新幹線の車両。

また、本稿ではN700系の改良版であるN700A、N700系を置き換える目的で製造されたN700S、西九州新幹線用に導入されているN700Sに関しても記述する。

概要[編集]

N700系は2007年に運用開始。500系・700系「のぞみ」を置き換える目的で製造された。

番台・編成記号[編集]

N700系 東海道・山陽新幹線用 JR東海所属 16両 0番台 X編成
JR西日本所属 16両 3000番台[注釈 1] K編成
N700A JR東海所属 16両 1000番台 G編成
JR西日本所属 16両 4000番台[注釈 2] F編成
N700A(改造車) JR東海所属 16両 2000番台 X編成
JR西日本所属 16両 5000番台[注釈 3] K編成
N700系 山陽・九州新幹線用 JR西日本所属 8両 7000番台 S編成
JR九州所属 8両 8000番台 R編成

歴史[編集]

  • 2005年 - N700系試作車Z0編成(→X0編成)が登場。
  • 2007年 - N700系運用開始
  • 2011年 - 山陽・九州新幹線用の7000・8000番台が運用開始。
  • 2012年 - 定期のぞみを全N700系化
  • 2013年 - N700Aが登場。
  • 2016年 - N700系原型車のスモールAへの改造完了。
  • 2019年 - N700S試作車が登場。X0編成廃車。
  • 2020年 - 700系の置き換え完了。
  • 2020年 - N700S量産車が登場。N700スモールA量産車の廃車開始。
  • 2022年 - N700Sの8000番台が西九州新幹線で運用開始。

東海道・山陽新幹線用[編集]

N700系と700系の相違点[編集]

  • 300km/h運転が復活[注釈 4]
  • 500系は長いノーズを採用したため客室が狭くなったり1号車・16号車の運転台寄りのドアがなくなったりしたが、N700系では「遺伝的アルゴリズム」という解析手法を用いるなどして車体の形状を研究。その結果、ノーズの短いエアロ・ダブルウィングを採用するなどして、客室を狭くすることなく騒音や振動を抑えることができ、最高速度を再び300km/hに引き上げることが可能となった。[1]
  • 「自動車体傾斜装置」の導入
  • 車両形式は700系が710・720番台だったのに対し、N700系は770・780番台に区分される。
  • 700系は12M4Tだったが、300km/h性能の確保のため14M2Tとされる。

N700AとN700系の相違点[編集]

  • ブレーキ装置の改良
    • 地震など非常時に、従来より10~20%短い距離で停めることが出来る。
  • 安定走行装置の導入
    • システムにより、惰性走行でも徐々にスピードが落ちない。勾配等でも常に同じ速度を保てるように。

ダイヤが乱れたときも、遅れをすみやかに回復することが可能。

  • 環境配慮の進化
    • 座席のクッション材質を、100%リサイクル可能なポリエステルに変更。
    • これに伴い生地の模様もN700系と微妙に異なるものに。
    • トイレや洗面所にLEDを採用。
    • 車内照明の消費電力をN700系よりさらに20パーセント減。[2]

N700SとN700Aの相違点[編集]

N700S。どうやらこれがN700の初期車を置き換えたらしい。共食いかよ()
  • ライトが20%拡大。
  • 先頭部にラインが1つ増加。
  • ロゴが変わった[注釈 5]
  • シートの色が少し明るめに。[注釈 6]
  • 車内のライトが間接照明に(500系以来)
  • 停車駅に近づくと荷棚周りの照度が上がり、乗客に荷棚にある荷物への注意を促すように。
  • 全席ひじ掛けにコンセントが追加
    • 代わりにか、ひじ掛けの可動域が小さくなり、リクライニングめいっぱいの高さまで上げ切ることができなくなった。
  • 壁面が飛行機っぽくなる
  • 空調吹き出し口が壁と一体化
  • 普通車座席を倒した時、N700Sでは座面がわずかに沈むように。
  • 車内のテロップ画面が変更。N700Aは「LED」だったのが、N700Sでは「液晶」に進化。解像度が上がり画面サイズも50%アップ。
  • スピーカの位置が変更
  • トイレも進化
  • N700Sの車両形式は730・740番台に区分。
などなど…。皆さんも実際にのって体験してみてください![3]

山陽・九州新幹線用[編集]

登場の経歴[編集]

2011年3月12日九州新幹線全線開業、及び同時に開始した山陽新幹線乗り入れのため登場。7000番台をJR西日本が、8000番台をJR九州が保有している。形式は780番台が基本だが、6号車のみ766形で、760番台に区分された。

構造[編集]

基本構造は16両編成のN700系に準ずるが、輸送力を勘案した上で8両編成とした以上、機器類については大幅な設計変更が行われ、さらに勾配の関係から全電動車構成とされた。基本的には東海道・山陽新幹線のN700系と九州新幹線の800系を融合させたような構造らしい。[要出典]

外観[編集]

ボディーカラーは白藍色を使用し、紺藍色と金色の側面ラインが1本入っている。また、一部の車両にはロゴマークが貼り付けられている。ただしJR西日本所属編成とJR九州所属編成で多少の違いがある。

運用[編集]

山陽・九州新幹線を直通するみずほさくらや九州新幹線完結のつばめだけではなく、山陽新幹線完結のひかりこだまでも運用される。

西九州新幹線用[編集]

登場の経緯[編集]

2022年9月23日西九州新幹線先行開業に備えて、N700Sベースの6両固定編成が落成した。当日より運用を開始。5本在籍。うち1編成は2023年8月に予備車確保のため増備されたものである。

番台は8000番台に区分される。形式はすべて720番台とされた[注釈 7]

構造[編集]

基本構造は16両編成のN700Sに準ずるが、4両ユニットから3両ユニットを基本とする設計に変更され、こちらも全電動車構成とされた。しかし、九州新幹線向け8両より設計変更を小規模で済ませることができた。

検測車としての役割[編集]

西九州新幹線は他の新幹線と線路が繋がっておらず、ドクターイエローの乗り入れができないため、九州新幹線の800系のようにY1編成とY3編成に軌道検測機器を、Y2編成に架線検測機器をそれぞれ搭載し、検測を実施している。

近い世代の車両[編集]

外部リンク[編集]

脚出[編集]

出典[編集]

脚注[編集]

  1. 0番台と同一視されることもある。
  2. 1000番台として扱われることもある。
  3. 2000番台扱いになることもある。
  4. 500系の時もそうだったが、東海道新幹線区間の線路は古くカーブも多いため、300km/hを出すことはできず、700系と変わらない270km/hにまで抑えられている。その後、285km/hにスピードアップ。
  5. 当たり前
  6. モケットが変わった。
  7. そのため、現存する7000番台を含め700系の中間車と形式が重複するが、700系に8000番台の設定は全くなく、車番重複は発生していない。
新幹線の車両
現役車両
JR東日本・北海道
東北・北海道新幹線 E2系 / E5系・H5系
北陸・上越新幹線 E7系・W7系
山形新幹線 E3系 / E8系
秋田新幹線 E6系
JR東海
東海道新幹線 N700系
JR西日本
山陽新幹線 500系 / 700系 / N700系
JR九州
九州新幹線 800系 / N700系
東海旅客鉄道のロゴ.png JR東海の鉄道車両
客車
特急型 14系*
急行型 12系*
近郊客車 50系(救援車)*
気動車
特急型 キハ80 - キハ85 - HC85
急行型 キハ58・キハ28*・キハ65*
一般型 キハ40・キハ47・キハ48*(・2代目*)キハ11 - キハ25 - キハ75 - キハ30*
電車
特急型 381系* - 371系 - 373系 - 383系 - 285系3000番台 - 385系予定
急行型 165系・167系*
近郊型 111系・113系* - 115系* - 117系* - 119系* - 123系* - 211系0番台*0番台のみ廃車 - 213系 - 311系 - 313系
通勤型 103系* - 315系
事業用車
機関車 EF64* - EF65* - DD51*
電車・気動車 145系* - キヤ95(ドクター東海) - キヤ97
新幹線
旅客 0系* - 100系* - 300系 - 700系 - N700系(N700A・N700A・N700S)
検測車 923系(ドクターイエロー)
「*」がある形式は国鉄から継承。右上に「廃」と書かれた形式はJR東海には書類上存在しない。なお、JR東海内が保有する国鉄車は全廃している。385系は製造予定。
データは2022年9月1日現在のもの。