国鉄717系電車
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国鉄717系電車は、国鉄が設計し、1986年に登場した近郊形電車である。なお、107系と同様車体のみ新造、床下などは451系や455系の部品が流用されている。
概要[編集]
- 1980年代に差しかかり分割民営化を控えていた当時の国鉄は、サービス水準の低さから社会的な非難が大きく、利用者の視点に立った輸送サービスの改善がとても強く望まれていた。
- だがこの頃の仙台など東北の普通列車には、余っていた急行形や旧型客車を使い汽車型ダイヤでの運行だった。あまりにも非効率すぎる運用であったことから電車型ダイヤへ変更された。
- しかし、運行車両は455系などを使用したものであり、車内に人は入りにくく乗り降りの際にドア幅が狭すぎることからラッシュ時はもう地獄状態だった。そんな状況を改善するために生まれたのが本形式である。
主な車両の内容[編集]
新造に当たっては以下の点に注目。ラッシュからローカルまで幅広い運用ができるような車両が望まれた。
- 客用扉は1,300 mm幅(急行型よりも広い間隔の)ステップ付両開扉を片側2ヶ所に設置。なおデッキは省略された。
- 戸袋部分のガラスは熱線吸収ガラスとしカーテンを省略。
- 車内は115-1000系や211系と同様セミクロスシート配置となった。
- 0/100番代の電動車1・4位側に115-1000系と同じ主電動機冷却風を取り入れる雪切室を設置。
- サービス向上の観点から、冷房装置ならびに車体側面にサボ受けだけでなく電動式行先表示器を搭載した。
番台[編集]
0番台[編集]
東北に導入された。抑速ブレーキはない。
200番台[編集]
九州に導入された。抑速ブレーキがあり、雪切室がない。また、民営化後に改造された車両は戸袋窓がないなどの差異がある。
900番台[編集]
九州に導入された。この番台のみ3扉車となっている。この番台はボディの載せ替えを行っておらず、中間にドアを設置したのと先頭車化改造を行っただけである。クモハ716-901はクハ455-601の運転台を再活用している。
編成と車両[編集]
東北[編集]
- 抑速ブレーキ非対応のため、入線できる線区が限られた。
- 編成は以下の通り
- 東北
- クハ716+モハ716+クモハ717
クモハ717[編集]
- 制御電動車となる。
モハ716[編集]
クハ716[編集]
- トイレが設置されている制御車。
- なお、トイレは種車の汚物処理装置を再用したため近郊形では初めて4位側へ設置された。
- クハ451形が種車。
九州[編集]
- 抑速ブレーキ対応。
- 編成は以下の通り。なお、2両編成。そのため、改造前の475系クハ455を全車両廃車とした。
- クモハ716+クモハ717
クモハ717[編集]
- 東北向けクモハ717から雪切室を取った九州向けのグループとなる。
- その他は東北車と同等。
クモハ716[編集]
- 電動制御車となる。パンタグラフ搭載。
関連ページ[編集]
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