堀河天皇

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堀河天皇
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堀河天皇(ほりかわてんのう、承暦3年7月9日1079年8月8日) - 嘉承2年7月19日1107年8月9日))は、日本の第73代天皇(在位:応徳3年11月26日1087年1月3日) - 嘉承2年7月19日(1107年8月9日))。善仁(たるひと)。父は第72代天皇・白河天皇で第2皇子。母は藤原師実の養女・中宮藤原賢子[1]准母に同母姉媞子内親王(郁芳門院)。

生涯[編集]

第71代天皇で堀河天皇の祖父に当たる後三条天皇白河天皇の異母弟である実仁親王輔仁親王に皇位を継がせたい気持ちがあり、そのため白河天皇の皇位継承は中継ぎ的なものにすぎなかった。しかし後三条天皇は上皇になってわずか1年で崩御し、実仁親王が応徳2年(1085年)に15歳で死去すると、輔仁親王を皇太弟に立てず、応徳3年(1086年)に自分の寵愛深い中宮の賢子が産んだ皇子である善仁親王を皇太子に立て、その日の内に譲位して善仁親王はわずか8歳で即位することになった[1][2][3]

父と違って温和で優しい性格の上、病弱だったとされているためか、政治の実権は完全に上皇となった父が掌握しており、自らは政治の表舞台に立つこともなく学問と和歌と管弦に力を注いだという[1]。11歳で元服したが、その際に自らの叔母で20歳近い年の差がある篤子内親王が入内して妃となり、以後は彼女が妃としてよりは母親として堀河天皇を支えた[1]。もともと温和な性格のためか、妃の薫陶を受けて徳の溢れる天皇となり、「末代の賢主」とまで讃えられたという[1]。残念ながら篤子との間に皇子・皇女は生まれず、大納言藤原実季の娘・藤原苡子との間に生まれた宗仁親王を皇太子にしている[1]

政治自体は白河上皇の院政と、関白藤原師通の補佐により大過なく行なわれた[1]。病弱だった天皇は27歳のころから病に倒れがちになり、29歳で遂に崩御した[1]。皇太子の宗仁親王が鳥羽天皇として即位し、祖父の白河上皇が養育して院政が進められていった[1]

后妃・皇子女[編集]

叔母で19歳年長である中宮篤子内親王との間には皇子女が誕生せず、父・白河院の差配のもとに白河院の従妹に当たる藤原苡子女御とし、その間に皇子・宗仁親王(鳥羽天皇)が生まれた。苡子は産後まもなく死去したため、宗仁親王は白河院に引き取られてその下で養育された。

在位中の元号[編集]

  • 応徳 - 応徳3年11月26日(1087年1月3日)践祚、応徳4年4月7日(1087年5月11日)即位により寛治に改元
  • 寛治 - 寛治8年12月15日(1095年1月23日)疫病流行により嘉保に改元
  • 嘉保 - 嘉保3年12月17日(1097年1月3日)天変・地震により永長に改元
  • 永長 - 永長2年11月21日(1097年12月27日) 天変・地震・洪水・大風により承徳に改元
  • 承徳 - 承徳3年8月28日(1099年9月15日)地震・疫病により康和に改元
  • 康和 - 康和6年2月10日(1104年3月8日)天変により長治に改元
  • 長治 - 長治3年4月9日(1106年5月13日)天変により嘉承に改元
  • 嘉承 - 嘉承2年7月19日(1107年8月9日)崩御

脚注[編集]

  1. a b c d e f g h i 高森明勅『歴代天皇事典』(PHP文庫、2006年10月)、P181
  2. 高森明勅『歴代天皇事典』(PHP文庫、2006年10月)、P176
  3. 高森明勅『歴代天皇事典』(PHP文庫、2006年10月)、P177
  4. 『諸家系図纂』によると、喜子内親王の母を仁子女王とする

参考文献[編集]

歴代の天皇陛下の一覧
現皇統および南朝方
1神武天皇 - 2綏靖天皇 - 3安寧天皇 - 4懿徳天皇 - 5孝昭天皇 - 6孝安天皇 - 7孝霊天皇 - 8孝元天皇 - 9開化天皇 - 10崇神天皇 - 11垂仁天皇 - 12景行天皇 - 13成務天皇 - 14仲哀天皇 - 15応神天皇 - 16仁徳天皇 - 17履中天皇 - 18反正天皇 - 19 允恭天皇 - 20安康天皇 - 21雄略天皇 - 22清寧天皇 - 23顕宗天皇 - 24仁賢天皇 - 25武烈天皇 - 26継体天皇 - 27安閑天皇 - 28宣化天皇 - 29欽明天皇 - 30敏達天皇 - 31用明天皇 - 32崇峻天皇 - 33推古天皇 - 34舒明天皇 - 35皇極天皇 - 36孝徳天皇 - 37斉明天皇 - 38天智天皇 - 39弘文天皇 - 40天武天皇 - 41持統天皇 - 42文武天皇 - 43元明天皇 - 44元正天皇 - 45聖武天皇 - 46孝謙天皇 - 47淳仁天皇 - 48称徳天皇 - 49光仁天皇 - 50桓武天皇 - 51平城天皇 - 52嵯峨天皇 - 53淳和天皇 - 54仁明天皇 - 55文徳天皇 - 56清和天皇 - 57陽成天皇 - 58光孝天皇 - 59宇多天皇 - 60醍醐天皇 - 61朱雀天皇 - 62村上天皇 - 63冷泉天皇 - 64円融天皇 - 65花山天皇 - 66一条天皇 - 67三条天皇 - 68後一条天皇 - 69後朱雀天皇 - 70後冷泉天皇 - 71後三条天皇 - 72白河天皇 - 73堀河天皇 - 74鳥羽天皇 - 75崇徳天皇 - 76近衛天皇 - 77後白河天皇 - 78二条天皇 - 79六条天皇 - 80高倉天皇 - 81安徳天皇 - 82後鳥羽天皇 - 83土御門天皇 - 84順徳天皇 - 85仲恭天皇 - 86後堀河天皇 - 87四条天皇 - 88後嵯峨天皇 - 89後深草天皇 - 90亀山天皇 - 91後宇多天皇 - 92伏見天皇 - 93後伏見天皇 - 94後二条天皇 - 95花園天皇 - 96後醍醐天皇 - 97後村上天皇 - 98長慶天皇 - 99後亀山天皇 - 100後小松天皇 - 101称光天皇 - 102後花園天皇 - 103後土御門天皇 - 104後柏原天皇 - 105後奈良天皇 - 106正親町天皇 - 107後陽成天皇 - 108後水尾天皇 - 109明正天皇 - 110後光明天皇 - 111後西天皇 - 112霊元天皇 - 113東山天皇 - 114中御門天皇 - 115桜町天皇 - 116桃園天皇 - 117後桜町天皇 - 118後桃園天皇 - 119光格天皇 - 120仁孝天皇 - 121孝明天皇 - 122明治天皇 - 123大正天皇 - 124昭和天皇 - 125明仁 - 126徳仁
北朝方
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