コモロ
コモロ連合(コモロれんごう、英: Union of Comoros[1])とは、モザンビーク海峡北部、インド洋のコモロ諸島のヌジャジジャ、ヌズワニ、ムワリの3火山島から成る島国のことである。政体は共和制[1]。国土面積は2235平方キロ(東京都とほぼ同規模)。人口は2011年の時点で79万5000人。人口密度は355.6人/㎢。首都はモロニ[1]。コモロとは古代ギリシャで伝説の地といわれる「ore selenaie」(月の山を意味する)を後世に発見したアラブ人が「djebel(山を意味する)el komr(月を意味する)」と意訳したためという。
概要[編集]
歴史[編集]
古くよりイスラム商人の航海中継基地として活用された。1843年、マヨット島の保護領化を契機として1886年までにフランスが全土を支配下に置いた。1958年、フランス領に留まることが決定されたのだが、1975年7月6日にマヨット以外の3島が一方的に独立を宣言してしまい[1]、1978年10月には国名をコモロ共和国からコモロ・イスラム連邦共和国と改称した[1]。なお、独立直後の1975年11月12日に国連に加盟している。
この国の外交は基本的に非同盟中立であるが、フランスの植民地支配を受けていた経緯からフランスとの関係が非常に深い。ただこの国は独立後、わずか1か月で初代大統領が追放されているのを見てもわかるように、軍事クーデターが最早当たり前のように発生する国家である[1]。1989年には白人の傭兵によってアーメド・アブダラ大統領が暗殺される事件も発生している[1]。しかも、独立時点でフランスに留まったマヨット島の帰属問題もあり、この問題は先送りされたままである。
2001年に新しい憲法を制定して国名をコモロ連合に変更[1]。2009年5月の新憲法により各島の自治政府の権限はさらに縮小される[1]。
地理[編集]
山がちな原生林が繁茂している熱帯海洋性気候であり、11月から4月の雨季にはサイクロンや高潮の襲撃を受けることも少なくない。首都のモロニの年間平均気温は25.9度。最高気温は1月の27.3度。最低気温は8月の23.8度。年間降水量は2825ミリである。
この国の近海には、白亜紀に絶滅したと考えられていた怪魚で「生きている化石」として有名なシーラカンスの生息地として有名である。1981年には日本の学術調査隊が2匹釣り上げており、1986年には水中撮影にも成功している[1]。
経済など[編集]
もともと、フランスからの独立が一方的すぎたのが災いして、島内間での経済格差が表面化している。ヌズワニ、ムワリの2島などはフランスからの一方的な独立は単に貧困を加速させただけだったとして不満があがり、独立を放棄して宗主国のフランスに再度植民地にしてくれるように帰属願いを宣言するほどであった。それだけフランスに経済を依存していたわけであり、その援助を頼ろうとしてるわけであり、これが原因で島内間で対立が発生することも珍しくはない。
シナモンやバニラなど香料植物の栽培で知られているが、中でも香水の原料となるイランイランは世界の3割を産出している。
宗教[編集]
住民[編集]
言語[編集]
通貨単位[編集]
国内総生産[編集]
- 1人当たり国内総生産は802米ドル(2010年)
脚注[編集]
外部リンク[編集]
- 政府
- 日本政府