モーリシャス
モールシャス共和国(モーリシャスきょうわこく、Republic of Mauritius(英語)、République de Maurice(フランス語)、Repiblik Moris(モーリシャス・クレオール語))とは、アフリカ南東部、インド洋南西に浮かぶサンゴ礁に囲まれた火山島の国家である。政体は共和制。国土面積は2040平方キロ(日本の東京都と同規模)。人口は2011年の時点で130万4000人。人口密度は639.1人/㎢。首都はポートルイス。モーリシャスとは1598年にこの地を占有したオランダ人の当時の諸州連合総督であったナッサウ伯マウリッツ公にちなんで、ラテン語でモウリティウス島と命名したことから、フランス語訛りでそれがモーリシャスと言われるようになったのが起源と言われている。
概要[編集]
歴史[編集]
975年頃にアラブ人が同島に来航し、当時はディナ・マシュリクと命名された。これは「東の島」を意味する。しかし、この島に先住民はいなかったという。
1507年、ポルトガル人のペドロ・デ・マスカレーニャスがこの島に来航し、以後はオランダやフランスの支配下となる。ナポレオン1世の失脚により、1814年にイギリス領となり、1968年3月12日にはイギリス連邦の一員として独立することになり、4月24日に国連に加盟した。
1982年、総選挙を行なうと左派連合の革新政権が誕生した。だがこの政権は内紛により1983年に崩壊する。その後、新政党による中道・保守連合が政権を持ち、1992年にはイギリス国王を元首とする立憲君主制から大統領を国家元首とする共和制に移行する。
なお、イギリスの支配下に長年置かれていた関係から、インド洋中央のアメリカ軍基地があるイギリス領の島・ディエゴガルシア島の領有権を一貫して主張しており、インド洋の非武装化を唱えている。非同盟中立を基本方針としている。
地理など[編集]
サンゴ礁に囲まれた火山島で、中央部は平均600メートルの高原をなしている。亜熱帯海洋性の気候でしのぎやすいが、しばしば熱帯性低気圧サイクロンの襲来を受けている。首都・ポートルイスの年平均気温は26.4度で、最高気温が3月の27.6度、最低気温は8月の24.8度であり、年間降水量は1841ミリである。
巨大な頭部と翼が退化し、17世紀末に絶滅したといわれている伝説の鳥・ドードーが生息していた島としても知られている。また、モーリシャスの民族舞踊として「セガダンス」が知られているが、これは植民地時代に欧州人が連行してきた黒人奴隷たちに共通した言語が無く、互いのコミュニケーションをとる手段として始まった踊りと言われており、大きなフレアスカートを蝶の羽のように広げながら、足を小刻みに動かして横に移動する動作が特徴である。
経済など[編集]
もともと、欧州諸国に植民地にされていたことから西側諸国との関係が深く、そのため「インド洋のコートダジュール」を看板にして観光産業の振興に力を入れている。海や山など美しい自然が豊富で「インド洋の貴婦人」と呼ばれて、観光地として外国人に人気がある。
観光以外で主力産業は農業であり、かつてはサトウキビの生産が大きくそれを一本化した生産を行なっていた。しかし、あまりにサトウキビの生産に依存し過ぎていたので、1971年以降は税制優遇の輸出加工区を設けて外国資本を導入し、繊維製品や化学製品、エレクトロニクスなどの工業化を図った。これら工業化改革がアフリカ諸国では稀に見る大成功を収めて経済的に豊かになり、1人当たりの所得水準はサハラ以南のアフリカではガボンに次いで4位の水準となっている。
宗教[編集]
住民[編集]
言語[編集]
通貨単位[編集]
- モーリシャス・ルピー(Mauritian Rupee)
国内総生産[編集]
- 1人当たり国内総生産は7593米ドル(2010年)
外部リンク[編集]
- 政府
- 日本政府
- 日本外務省 - モーリシャス (日本語)
- 観光