暗殺
暗殺(あんさつ)とは、主として政治・宗教的な理由で対象の人物を殺害すること。
概要[編集]
殺人の動機には怨恨や金銭トラブル、口封じ、強盗などがあるが暗殺は「国や世界、特定の地域の社会の流れを暗殺実行者の望んだ方向に変える」「大きな影響力を持つ要人を政治・宗教・利害的な目的の達成」を動機として行う殺人行為である。
政治的な目的を達成するために暴力を利用することから暗殺をテロリズムの一つに分類することもある。
名称[編集]
英語圏と日本語では意味が違う。日本語では戦国時代の下克上のような政敵の殺害に限定されるが、英語圏では単純に著名人殺害も暗殺に含められる。このため、ジョン・レノン、安倍晋三銃撃事件、バック・トゥー・ザ・フューチャー2のマーティ・マクフライも「暗殺」とされている。暗殺という字のイメージから夜間寝込みを襲う事や事故死・自殺への偽装も含む隠密な行動のみが暗殺と誤解されることもあるが、大衆の面前で実行されることや「◯◯、覚悟!」と実行者が対象へ向かって突撃していっても暗殺である。
背後関係・影響[編集]
暗殺の実行者は政治・宗教・社会に対して猛烈な不満を抱いた末、直接対象に向かって行動を起こす事もあるが、政治・宗教・社会に対して不満を抱いている、経済的に困窮している一般市民にある人物の暗殺を企む組織・人物が近づいて莫大な報酬を支払う、武器そのもの或いは武器の材料・制作方法を提供する、対象の自宅の場所や遊説など外出するスケジュールを伝える、実行後の逃走を援助し隠れ家を提供するなどして暗殺を支援する事例も無いとは言い切れない。このような場合、仮に実行者が警察に拘束・逮捕されても取り調べで「◯◯から金をもらった・武器を受け取った」などと口を割ったり、残された証拠からつながりが見えてきたりしない限り、背後の組織・人物に捜査の手が及ぶ可能性は非常に低い。
また暗殺による死を望み、支援した組織・人物がマスコミと親密な関係にある場合、暗殺された人物が生前に深い関わりを持っていた(或いは関わりを持っていたように見える)別の団体・人物をスケープゴートに仕立てるようそれとなく誘導することもある。
なお報道機関が暗殺の実行犯に対して同情的・擁護するような報道を行い、英雄として扱うと模倣犯が出ると言われる。