通常コント
通常コントは、フジテレビ系列で放送されていたバラエティ番組『ドリフ大爆笑』にて1977年から1998年まで披露されていたコーナーである。
概要[編集]
加藤茶と志村けんのコンビによるコントが多く、2人のコントは「茶とけん」という冠タイトルが付いていた。
放送された通常コント[編集]
パイ投げ[編集]
日本のバラエティにおけるパイ投げはドリフ大爆笑にて定着したともいえる。当初は土台が本物のパンケーキやカステラで、その上にシェービングクリーム(生クリームだと衣装についたらクリーニングが不可になるため)を盛っていたが、的がはずれることが多かった為、後に手のひらに置いたとき持ちやすくコントロールしやすい為、土台が紙皿になった。コントによっては本物のカステラやイチゴをデコレーションしてケーキとして顔にぶつけるものもあった。高木が活躍する「アイドルコンサート」コントなどがある。
撮影コント[編集]
- ホームドラマ、映画撮影、階段落ち…
- 『全員集合』時代から受け継がれてきたコントで、加藤の演じる歌舞伎役者や、大衆演劇風のスタントマンが何度もNGを出しまくり、撮影をめちゃくちゃにする。監督役は志村。
- なお、加藤の歌舞伎役者・大衆演劇の演技は秀逸であるとの声が多い。
- ケンちゃんの健康牛乳(加トちゃんの健康スイカ)[1]
- 『全員集合』でも行われているコントの1つで、新発売の牛乳CM撮影のコント。監督:志村、役者:加藤、助監督:仲本、AD:女性アイドル、共演者:女性アイドル。加藤:(コップの牛乳を一気飲みして)「うん、うまい!」、共演者:「新発売!ケンちゃんの健康牛乳!」という内容のCM撮影であるが、加藤や共演者がNGを連発し、何度も撮り直しになり、加藤は何杯も牛乳を飲むはめになる。オチは加藤が飲みすぎて気持ち悪くなり倒れてしまい、代わりに女性アイドルが務め、なんと一発OKで完了してしまう。
- この逆襲バージョンとして、加藤と志村の立場を逆転させて志村が延々とスイカの早食いをさせられるのが「加トちゃんの健康スイカ」である。
- 上述したホームドラマの要素を組み合わせた「ケンちゃんのおでんの素」や、カッパの着ぐるみを着た加藤が悲惨な目に遭う「赤桜」(黄桜のパロディ)というバージョンもある。
サウナ[編集]
- その1:高木の演じるサラリーマンがサウナに入っていると、高木の上司と言う設定のいかりやが現れる。次に仲本と加藤がヤクザ役で登場した後、最後に登場した志村が「東村山音頭」を彷彿とさせる白鳥のバレリーナ姿で落ちを取る。
- その2:加藤と志村がサウナに入っていた所に刺青をしたヤクザの連中が次々と入ってきて、2人はそれにびびっているうちに干からびてしまう。オチは干からびた2人が日曜洋画劇場の名物であった淀川長治の「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」をする。
- その3:エキストラが入っているサウナへ仲本→加藤→志村の順に身体に刺青を入れた男が入り、その度に先に入っていた男はビビってしまう(メンバー以外のエキストラは全員サウナを後に)。最後に登場した高木はスキンヘッド(のかつら)に「耳なし芳一」を彷彿させる、「南無阿弥陀仏」の文字が入った全身刺青という姿で残り3人を思いっきり震え上がらせる。
長電話[編集]
加藤、志村、仲本、女性アイドル数名による「全員集合」でも行っていたコント。公衆電話(ボックスではなく店先の公衆電話)で加藤が長電話をしていて、長蛇の列が出来ている。なかなか電話が空かずイライラした最後尾の仲本から順に前に並んでいる人に早く終わるよう促す。すると先頭の加藤から逆に怒りが伝言される。それが次第にエスカレートし、小突いたり、菓子の蓋で頭を叩いたり、バケツに入った水をかけたり、パイをぶつけたりする。オチは逆切れした加藤が、全員目掛けてホースで水を浴びせる
加藤課長[編集]
番組開始当初から1984年頃まで行われていたコント。旅先でとある会社の課長の加藤(必ずハゲ頭にチョビヒゲ、丸メガネのスタイル)が部下の志村が旅先で予想以上に女っ気が少ない事に不満を漏らすと、部下の志村はゴマをすりつつ混浴風呂やナンパ等を勧めるので、2人は早速実行するがことごとく失敗するコント。温泉旅館や海水浴場、ビヤガーデン等のバージョンがある。90年代に数回リメイクされており、加藤の部下が志村ではなくいかりやのバージョン(この時の加藤の役職は社長だった)も放送された。
- 主な例
- 温泉街のキャバレーに入る2人。志村の所には若いホステスが来るが、加藤のところにはすわ演じるブサイクなホステスがやって来て逃げ出してしまう。
- 温泉街のバーで女性をナンパするが、実はヤクザの妻で加藤はひどいい目に遭ってしまう。
- 旅館の有料アダルトチャンネルを見ようとするが、テレビに映った女優が「18歳未満はお断りよ」と言っただけでビデオが終わってしまう。
- 偶然間違えて部屋に来た美人マッサージ嬢に味をしめ、マッサージを呼ぶが出てきたのはすわ演じる男のマッサージ師でプロレス技をかけられたりしてしまう。
- 温泉街のストリップ劇場に入る2人。舞台の最前列に陣取り、齧り付くように見ていた2人だが、出てきたストリップ嬢はすわ演じるオカマのストリッパーだった。
- 番外編(沖縄編)
1978年に放送されたもので、沖縄でロケを敢行したコント。いつも痛い目にあっている課長の加藤が一人で沖縄へ遊びに来た。浜辺で風呂敷を広げて寛いでいるとビキニ美女のアグネス・ラムがやってくる。加藤はウキウキしながらアグネスとボート遊びをするが、途中の写真撮影で海に転落してしまう。加藤は何とか引き上げてもらったが、引き上げたのはアグネスではなく彼女の祖母役であるすわだった。
コインロッカー[編集]
- その1:志村によるバージョン。4段式のコインロッカーに荷物を入れようとして、まず最上段のロッカーを開けると、なんと女性の顔が現れる。次に最下段を開けると、女性の脚部、すると志村の表情が変わり2段目を開けると、女性の乳房から腹部が現れ、大喜びする。喜びが最高潮に達し、拝みながら3段目を開けると、男児の性器が現れるというオチ。後に「バカ殿様」にて(コインロッカーを箪笥に置き換え)再現された時は、ゲストとして出演した高木が顔を出すオチとなった。
- その2:仲本によるバージョン。仲本がコインロッカーに荷物を預けるべく悪戦苦闘する内容を、サイレントムービー風に描いている。
入学式[編集]
加藤演じるハゲ頭の父親は幼い子供を連れ、小学校の入学式へ向かう途中で知り合いの女性(由紀さおり)と遭遇し子供の入学を祝う。場面は教室に変わり、子供たちの自己紹介が行われているがそこにいたのは子供ではなく加藤だった。
花粉症[編集]
加藤の持ち芸の一つであるくしゃみギャグを存分に活かしたコント。出演者は花粉症でくしゃみの止まらない加藤の演じる患者とそれを診察する志村の演じる医師、それと看護婦役で石川秀美(1986年版)やAV女優1〜2人(代表的なものとしては川上みくが出演したもの。川上みくはこれを嫌がらずにむしろ恥ずかしながらも楽しんでいたと後に語っている)。加藤は診察中に志村の顔にくしゃみを直撃させてしまったり、マスクを渡されてつけたはいいがわざわざ外してくしゃみをしたり(その際志村が「それじゃーマスクの意味がねーんじゃねーのかー?あー!?」と怒ったりする)、くしゃみの勢いで診察室の机、カーテン、ドアノブなどいろんな物をどついたり引っ張ったりして壊してしまう。
お約束のネタで、くしゃみの勢いで志村のズボンや看護婦のスカートを下げてしまうギャグがある。さらには白のパンツも下げてしまい尻を丸出しにしてしまったバージョンもある(川上みくが看護婦役を演じた1996年版と、「加ト・けん・たけしの世紀末スペシャル!!」での愛川ひかる)。オチはくしゃみをした弾みに診察室の壁を倒して四方の壁が倒れてしまう。
同様のコントは「ごきげんテレビ」や、前述の「加ト・けん・たけしの世紀末スペシャル!!」(1998年12月19日放送)、2008年4月1日に放送された「志村けんだよ大集合!!コントとトーク大放出タノシムケンSP!!」でも披露されている。2017年3月15日に放送された「だいじょうぶだぁ」のスペシャルでも披露され、加藤はハゲ頭と丸メガネとちょびヒゲを着用して登場した。ここでの加藤は志村に「(看護婦の)スカートを下ろすのに夢中になってるんじゃないよ!若い奥さんがいるんだろ!」と突っ込まれた(加藤は45歳年下の女性と2011年に再婚している。この時の看護婦役は夏目花実)。なお、「だいじょうぶだぁ」版でのオチの効果音は、石川が看護婦役の86年版および、川上が看護婦役の96年版と同じものが使用された。
学校[編集]
卒業式蛍の光とお礼参り?![編集]
1978年放送。不良生徒ら(加藤、志村、高木、仲本)が卒業式のお礼参りに、担任の教師(いかりや)を校舎裏に呼び出し、所持品を奪ったり衣服を脱がせる。ところが教師の背中には竜の入れ墨が彫られてあり、生徒は恐怖におののく。オリジナルバージョンと、後年のリクエストによる再現復刻バージョンが存在する。オリジナル版でのメンバーはまだ若く、復刻版ではメンバー全員が初老に差し掛かっているものの、コントのテンションは復刻版の方が格段に高く、特にあらん限りの声を張り上げる加藤に対しては志村が「血圧高いんだからさー」と素で心配するほどである。
早弁(タイトル:こっそり食べよう早弁教室)[編集]
とある学校の授業中。昼休みまで待てない生徒が隠れて弁当を食べ、先生(志村)に咎められる。生徒の中でも加藤はあの手この手を用い、早弁をしようと試みるが、ことごとくバレてしまう。あきれて自習を命じ、教壇の椅子に座る志村。しかし何か口の動きがおかしく、生徒が教壇の元へ集まり、のぞき込むと教壇の下が寿司屋のカウンターになっていて寿司職人(すわ)が志村に寿司を出していた。
カンニング[編集]
期末試験中に堂々とカンニングをしていた志村は教師の加藤に注意されるが、志村はその後も色々な手段でカンニングを行う(タイトル:<新学級>カンニング秘うらわざおしえます!)。ほぼ同じ内容で、加藤と志村の立場を逆転したバージョンもある(タイトル:茶とけんの先生VS生徒カンニング対決)。
所持品検査[編集]
女子高の教師である志村は「このクラスでタバコを吸っている者がいると言う噂がある」として抜き打ちで所持品検査を行う。志村は生徒が机の上に置いた物を確認したり、生徒のポケットを調べる際にセクハラまがいの行動をしたのち、途中からは生徒のカバンの中を調べるようになる(その際、松居直美のカバンの中からは何故か男性向け雑誌(「プレイボーイ」と「ペントハウス」)が出てきた)。最後に調べた生徒のカバンの中から出てきたのは何と本物のウナギであり、クラス中は大騒ぎとなる。
夜の定時制高校[編集]
メンバー全員によるコント(タイトル:<定時制>働きながら勉強ご苦労さん)。いかりやは教師役、高木はラーメンの出前持ち、仲本は神主、加藤は大工(誕生日を祝ってもらったため酔っぱらっている)として授業を受けていた。そんな中、幽霊役として志村が登場すると教室がホラーな雰囲気になる。
修行僧[編集]
- その1:寒さが厳しい冬の日、志村演じる和尚が加藤演じる修行僧に対して氷の座布団に座らせたり氷の数珠を首にかけさせたりかき氷を食べさせるなどの苦行を課す。そんな志村は修行僧の影に隠れて温かいうどんを食べていたが、それが加藤に見つかってしまい、窓を閉めた途端に大量の雪が押し寄せる。後に『志村けんのバカ殿様』でこのコントが再現され、ゲストのナインティナインが修行僧を演じた。
- その2:いかりやが読経(内容は落語のじゅげむ)をしていると木魚と鐘が鳴らず仲本・高木が取り替えるが、「ネコの鳴き声」や「汽笛」などとなってしまい最終的には全員集合のオチのBGM「盆回り」になってしまう。
- その3:暑さが厳しい夏の日、加藤演じる修行僧が座禅をしている所にスイカの差し入れがある。修行中と称して和尚である志村だけが先に食べるが加藤はスイカが気になってしょうがない。志村が席をはずした隙に何とか盗み食いをしようとするも、その都度バレて志村に叩かれる。
フォー・ビューティフル・ヒューマン・ライフ[編集]
加藤と志村のコンビでのコントの最後に加藤と志村が「○○を大事にしよー!お父さんお母さん[2]を大切にしよー!」(日本船舶振興会のCMのパロディー)と言い、さらに志村が「提供は△△でした、フォー・ビューティフル・ヒューマン・ライフ」(カネボウのCMの最後で流れたサウンドステッカー)と言った直後に2人でしゃくれたような顔をする。しゃくれたような顔をしている時に顔面にパイが投げつけられたり(うまくかわして油断したところへ水をかけられたバージョンもあり)、共演者にもしゃくれたような顔をさせようとした際にパイが飛んできてその共演者も巻き添えを喰らったこともある。1982年〜1986年に行われた。
なお△△の中には当初はそのままカネボウであったものの、同業の花王(現在はカネボウ化粧品を100%完全子会社としている)が火曜ワイドスペシャルの提供に就いていたため、すぐに当番組のスポンサー企業の名が入った(永谷園、井関農機、フランスベッドなど)もの、もしくはスポンサー以外の企業名(イチジク浣腸など)に変更された。
お化けの新人研修[編集]
死んだばかりのお化け(加藤)が、生前怨みを持った「いかりや」という名の男を一回脅かしたいと、下界で一番怖いと有名なお化けである志村の下を訪ね、人間を脅かすための様々なノウハウ(『うらめしや〜』の言い方やお化けの笛を使った効果音など)を教わるが、試しに通行人を脅かそうとした所全く驚かず素通り。そんな加藤に対して志村は「なんかどっか欠点があんだな…あ、わかった!血色がよすぎんだ顔色がいいの!だから驚かないのよ」と、加藤の顔に正面に穴の空いた透明な箱をかぶせ自分がいつも使っているお化けの一流化粧品(龍角散に詰め替えた粉末消火器)を吹きかけるが、その直後髪も顔も真っ白になった加藤はその場にバッタリ。「あら?どしたの?ちょっと?…また死んじゃった。あーも…」と志村が倒れている加藤の股間を指で弾いて「チーン」とお鈴の音を立て合掌する。同様のコントは「全員集合」でも行われており[3]、このバージョンではお化けの化粧品で加藤の顔が白くなった後も倒れることはなく引き続き通行人を脅かそうとするもうまくいかず(すわは奇声をあげて舞台を走り回った)、二人で和傘をさした通行人を脅かそうとしたら七面幽霊の仲本だったというオチがついた。
また松本明子が新人お化けのバージョンも存在する。この場合は脅かしたい男が井澤健(イザワオフィス社長)で、お化けの化粧品で顔を真っ白にした松本と志村が通行人の女性を脅かそうとするが、その女性が驚愕の顔のお化け(特殊メイク)であり、2人ともそれに驚いて逃げてしまう。
長屋の井戸[編集]
江戸時代の真夏の長屋を舞台にしたコント。加藤、志村が長屋の住人役、女性ゲスト数名がその妻や子供の役。長屋の共同井戸の底からあらかじめ冷やしておいたスイカやそうめん、日本酒などを次々と釣り上げて出し、それを飲み食いしながら涼んでいると井戸の底から怪しい水音が。直後に井戸の底で行水していた高木がよれよれのフンドシ一丁の格好でよじ登って出てきて、今まで高木が浸かった井戸水で冷やした物を飲み食いしていたことに気づいて気分が悪くなった加藤と志村が怒って高木をどつき、その弾みで長屋全体が倒壊(屋台崩し)してしまう。
高木ブーの一発芸コント[編集]
「全員集合」当時は舞台公演という性質上いかりやを進行役に荒井注、加藤、志村が主にオチを担当する役割分担であったため高木の出番は少なく脇役に回らざるを得ない状態だったが、「大爆笑」はスタジオ収録の為に自由度の高いコントが展開できるようになると、高木も単独で出演してオチを担当するショートコントが作られるようになった。
コントの主な流れは高木が様々なシチュエーションに巻き込まれる部類のものと高木独特の本気か冗談か判然としないとぼけた演技でシュールな状況を生み出す部類のものとがあるが、いずれも高木が瞬間的なインパクトでオチを取るパターンが多い。
高木の単独コントはほとんどの回で約1分程度で終了した。
- 主な例
- 高木が電話ボックスに入り『枯葉』を歌いだした途端に上から枯葉がどっさり降ってきて、電話ボックスが埋まってしまう。
- 暑い夏の日、喫茶店に入ったいかりやが店員を呼ぶが返事がない。店内を見渡すと冷房が効きすぎて凍っている高木がいた。
- 全くやる気の無い会社員の高木。いかりやの「男ならたまには燃えてみろ!」という叱責を受け、体中から炎を噴き上げてオフィスを出て行く。また仲本が「高木さんがやる気になっています!」と言っていかりやが見てみると、そこには木に扮した高木がおり日立の樹の替え歌を歌う。最後はいかりやたちが「だめだこりゃ〜!」と言うオチのバージョンも存在する。
- 空を飛ぶスーパーマンに向かって人々が「鳥だ!」、「飛行機だわ!」、「いや、ブタだ!」と言い、「当ったり〜!」と振り返ったのはブタ鼻を付けた高木だった。
- 大工の高木が鉋をかけているが、全く削れてない。棟梁のいかりやが見てみると鉋の刃が全然出てなかったので、「刃が出てねえよ!削れるわけねえじゃんかバカ!」と叱責する。そしていかりやが戻ってみると、高木は『おそ松くん』のイヤミのように口の方の歯を出して削っていたため、ずっこける。
- NHKで当時放送されていた人気番組『クイズ面白ゼミナール』のパロディ。同番組の司会者・鈴木健二NHKアナウンサー(当時)のものまねで登場した高木が、「この大筒の穴から、さて、何が出るでしょうか?」と見せた大砲が暴発し、高木は黒焦げになる。
- ドラキュラの本当の正体を明かすと言うコントで、高木扮するドラキュラがモーフィングにより最終的にセイウチへと変身する。
- 1986年当時放送されていたKDDの国際電話のCMのパロディコントで、祖母役の高木が何故かラーメンの出前を国際電話で頼み、いかりや、仲本等から袋叩きにされてしまう。
- 通常の物より長い公衆電話の受話器に「もしもし!」と連呼する女性役の高木。いかりやが「何してんの?」と尋ねると、高木は「女の長電話」と回答する。
- 「いい若いもんが昼間からブラブラして…」と縁側で嘆く老夫婦(いかりや、仲本)。その先には物干し竿で逆さまにブラ下がっている息子(高木)が揺れていた。
- 展覧会に展示されている抽象画の作者として高木が紹介されるが、高木は特殊メイクによりその抽象画同様の顔になっていた。
高木ブーの1円を笑う者は1円に泣く[編集]
1992年に4回行われた高木のコント。1991年の秋頃からコントで高木が1円玉に喜ぶシーンがある事に視聴者からの質問が殺到した事と、高木家の家訓である「1円を笑う者は1円に泣く」という教えをコントを通して日本中または世界中に伝えようという高木のコンセプトで生まれたコント。
コントの内容としては、高木が切羽つまった形相で「俺の1円!」や「俺の1円がない〜!」等と嘆きながら様々な場所をさまよい、1円玉をみつけると「俺の1円があった!」と高木が狂喜乱舞するというオチ。その凄まじくハイテンションな演技は共演する他のメンバーも唖然とするほどの迫力に満ちている。最終回では、高木が1円玉の蟻地獄にはまってしまう夢を見たことから、今までとは一転して「1円玉怖い!」と1円玉恐怖症になってしまい、夢から覚めた高木がトイレに入ると天井から1円玉が降ってきたり洗面所の鏡から1円玉が飛び出してきたりと様々な1円玉の襲来を受け、いかりやに「1円玉怖い!助けて!」と泣きつくが「何言ってんだ!」と怒鳴られる上に最後には1円玉の雪崩に襲われ、「うぉ〜!1円玉怖い!」と高木は気絶してしまいこのコントはあっけない終了をむかえた。
また、このコントを行う際には1円玉の雪崩や蟻地獄を演出するため、毎回大量の1円玉が使用された。しかし、大量に使ったが故に1円玉は一部紛失したため全額回収できなかった。
ご存知!三人じいさん[編集]
老人の格好をしたいかりやと仲本が縁側でマッタリと雑談していると、そのゆるい雰囲気に痺れを切らした高木が「こんな所でじっとしてねえでどっか行くべぇ!」と叫びだし、それに対してぼやきながらもいかりやと仲本は嫌々高木に付き合い様々な場所(温泉・ゲームセンター・プール等)へ外出し、毎回行く先々で様々な騒ぎを起こすコント。高木が他のコントに比べて非常にテンションが高くよくしゃべるのが特徴である。
このコントは1993年の10月からレギュラーコントとして放送されていたが、1988年にほぼ同じ内容の「長介・工事・ブーお年寄り!?(秘)健康法」と言うタイトルの単発コントも放送されている。
- 主な例
- 高木に急かされて台風が接近する中、無理矢理散歩へ出かけたものの挙句の果てには吹雪が吹く山奥へ行ってしまい、最後には3人とも狼男になってしまう。
- 3人でゲームセンターへ出かけたが、クレーンゲームでぬいぐるみが出口で詰まったり、スロットマシーンで「777」が出たと思いきや突然ドラムがずれて結局ハズレてしまい、最後にいかりやが「逝くさきゃ病院だ」と言いその場に崩れ落ちてしまう。
- 3人で墓参りへ出かけたが、いかりやは小さな墓石を携帯し他人の墓地までそれをわざわざ持って行ったり、仲本は断崖絶壁な場所に墓があって命がけで墓参りをし、挙句の果てに高木はエジプトのピラミッドまで行ってしまい誰ひとりとしてまともな墓参りが出来なかった。
- スポーツジムでエアロビクスに挑戦する3人だが、途中で踊る曲が「全員集合」のOPテーマである「北海盆歌」に変わり、スタジオにいた全員で当時の振り付けを踊る。
留置所[編集]
いかりや以外のメンバーとすわによるコント。加藤は高木と仲本が看守の留置所でやくざ風の二人の男(志村、すわ)と同じ独房となる。加藤はその男たちの威圧感に怯え続け、志村はことあるごとにさらなる圧力をかけ加藤を脅し続ける。だが、相方のすわが釈放となった途端、志村は一転オネェ状態となり突如訪れた別れを悲しんでしまう(いわゆるそっち系である)。パートナーを失った志村は、同じ独房に2人きりとなった加藤を襲い、合体する。
1987年には囚人の加藤がフォークで「正」の文字を書いて留置場を出るまでの日数をカウントしていると思いきや、自分の名前である「ただし」を書いていただけだったという内容のバージョンも放送された。
喫煙の誘惑[編集]
加藤、志村によるコント。禁煙することを決めた加藤だが、喫茶店、パチンコ屋、公園とどこへ行っても喫煙の誘惑が加藤を襲う(志村は3つの場所にて異なる喫煙者役で出演)。加藤は最後に都会を離れ自然のハイキングで気を紛らわそうと試みるが、そこにタバコを持った動物たちのパペットが現れ、カエルが「タバコ一本吸ってみるか?」と加藤を誘惑する。
松茸[編集]
いかりや、仲本扮する八百屋が「おいしい松茸があるよ。さぁ買った。」と町行く人々に声をかけると、大金持ちの高木と美女たち[4]が現れ、松茸を10万円で購入すると「松茸を購入した人へのサービス」としていかりやは高木にメロンをサービスする。この一部始終を見ていた貧乏な男の加藤が八百屋へ現れていかりやに「松茸買いたい」とせがむが、加藤は松茸がどのようなものかを知らない。最初は1本1万円だった松茸を加藤が「高い」として値切り、5,000円から3,000円まで値切るが、それ以上値切ろうとした加藤に対していかりやは相手にするのを止めてしまう。すると加藤は「松茸、病気で寝たきりの女房に食わせてやりたかったなぁ…」や「明日は新聞に載るだろうなぁ。松茸が食えない夫婦、自殺ってなぁ…」などと泣き落とし、いかりやが「予算はいくら?」と聞くと加藤は「300円」と答えたので、いかりやは仕方なく1本3,000円まで値切った松茸を千切り、300円分の欠片を売る。松茸の欠片を買った加藤は「おまけにメロンも頂いていきます」と言って勝手にメロンを持ち帰り、いかりやと仲本がズッコケて野菜棚がスベるというオチ。
1982年には加藤が酉の市の熊手を買おうとする内容の近いコントが放送されており、志村以外のメンバーの他に山川豊等が出演した。
エレベーターガール[編集]
- その1:志村、仲本によるバージョン。エレベーターガールとして採用された仲本を志村が教えるが、最後はロッカーへ何度もぶつけられた仲本が死亡してしまい、志村はベルを鳴らして「上へ参ります」と追悼するブラックなオチとなっている。
- その2:加藤以外のメンバーと小柳ルミ子によるバージョン。エレベーターガールの小柳が「上へ参ります」と言った途端、エレベーターではなく小柳が上に上がってしまう。
長介・工事・ブーおなじみ雷様[編集]
1985年から番組最末期まで放送された、高木を代表するコント。いかりや(黒)、仲本(赤)、高木(緑)の3人が出演する。毎回のテーマに関係なく登場していた唯一のコントで、独自のオープニングテーマ曲も作られた。
3人にしては珍しいアドリブ中心のコントである。当初は雨を降らすなど「雷様」としての仕事をしていたが、回が進むにつれていつのまにか雷様である必要性のほとんど無いトーク(楽屋ネタや裏話なども含め)、高木のイカサマ手品・ギターの弾き語りなど、とりとめのない内容になっていった。
高木は主役で、やりたいことを好き放題行うが、最後はバカにされてボヤき、いかりやは頼りない高木を叱りつけて、コントを切り上げようとし、仲本はそのいかりやをはやしたてる、とそれぞれに役割がある(後述のゲストがいる回では、いかりやが進行役を奪い返すのが定例であった)。
当初は、相手にしてもらえない高木がふてくされて立ち去り、いかりや・仲本の座っているイス(設定上は雲)が傾き、転げ落ちた二人がボヤくオチになっていたが、のちに高木のほうが転げ落ちてオチを言うようになりこちらが定着した。
いかりやはMCでいつも文句やボヤきを言い、本編でも執拗なまでにコントを終わらせることに必死だが、実はこのコントの発案者は当のいかりや自身であり、長年陰に徹した高木を表に出す時期が来た、と判断し始めたもの。事実、このコントをきっかけに雷様が高木の名物キャラクターとして認知され、高木はウクレレ教室の番組にも雷様の格好で出演するようになった。
ゲストはまれに出演する程度だったが、1994年頃になると毎回ゲストが出演するようになり、公開収録コントが導入されると、このコーナーも客を入れて収録するようになる。「雷様の歌」も作られ、オープニングに流された。1995年頃には「少年少女合唱隊」が始まったため時間短縮になり、天井から物(ぬいぐるみやボールなど)が落ちてきて『さよならするのはつらいけど』が流れそのまま番組のエンディングというパターンになった。子供が雷様の格好をして最後に登場するパターンもあった。
ルーツとなるコントとして、1980年に放送されたいかりやと伊東による雷様(タイトルは「一風風変わりな雷様」)があり、この時いかりやは高木の色である緑色の雷様を演じ、伊東は肌色の雷様の衣装を着て、雷の意義を語ると言う内容だった。1982年にはメンバー全員によるコントもあった(後程)。
このコーナーの初期に、高木の夫人が電話で登場した。いかりやの「奥様(雷様コントへの出演)いかがですか?」と言う問いかけに、笑いながら「嫌です。すみません。絶対、嫌です!」と笑いながら語り、高木が電話に出ると「嫌だわよ〜、絶対。死んでも嫌だから!」とこれまた笑いながら心境を語った。
雷軒[編集]
1982年に放送されたコント。メンバー全員による「雷軒」の店員(いかりや・加藤・高木(厨房係という地味な役)は赤色、志村・仲本:緑色)が繰り広げる雷の出前のハプニング満載のコント。終いには、志村が持っていた岡持ちを開けてしまい、黒焦げになってしまう。1994年には後述するリクエストコントの一つとして行われた。
長介虫[編集]
虫の集まりというシチュエーションの中で行われたコント。夏の害虫たちの談話(ボヤキ)や、秋の鳴く虫たちの宴会の中に、いかりやの顔を象ったマスクをかぶった仲本の演じる「長介虫」が現れ、それを見た虫たちがみんなで袋叩きにする。その後、浴衣姿のいかりやが現れると虫たちが逃げ出し、難を逃れた長介虫もいかりやに突っ込まれ退散するのだった。
1回目の登場では、オチで一人になったいかりやが「俺は夏の嫌われ者じゃなくて、芸能界の嫌われ者だよ!自分で言ってたら世話ないよ…」と自虐的なセリフを言い放った。2回目の登場では体臭が強烈で放つオナラを浴びると粉まみれになることが判明したが、オナラの被害者はいなかった。
水戸黄門[編集]
水戸黄門に扮したいかりやと志村が様々な事件に巻き込まれ、悲惨な目に遭わされるコント。
- 主な例
- 志村が演じる黄門一行が団子屋で休憩しようとしているところに、不良侍に襲われている女性に出くわし、助けに向かおうとした助さん(加藤)と格さん(仲本)を黄門が静止する。不良侍との戦闘に先ほどまで嫌がっていた黄門が助さんと格さんの援護をするが、危険と言う理由で助さんや格さんに団子屋に突き飛ばされ「だから(こんな目に遭うから)事件は嫌だって言ったでしょー!」と憤慨して助さんと格さんを追いまわす。「バカ殿様」でも上記と同様のネタを行っているが、異なる点は団子屋に突き飛ばされた志村が「だからまだ早いって言ったじゃねぇか!これじゃ3分で終わっちゃうよ!」と愚痴るという点。
- いかりやが演じる黄門が、桜田淳子が演じる女性をこちらに渡せと要求する不良侍たちに挑発し、不良侍たちに袋叩きされる。そこへ駆けつけた助さん(加藤)と格さん(仲本)は、不良侍から「水戸光圀である証拠はあるのか!?」と質問され、「特に証拠は無い!」とその場で立ち去ってしまい、黄門は再び袋叩きされる。そこへ戻ってきた格さんに印籠を見せてやれと言うが、「特に見せる必要は無い!」と断られ、三度袋叩きされた。最後は助さんが印籠を落としてしまったといい、黄門が「速く(印籠を)探しなさーい!」と袋叩きにされながらも命令した後、3人そろって「特に探す気は無ーい!」と断った(この後、助さんがドサクサに紛れて袋叩きに参加した)。
- 志村が演じる黄門一行が印籠を見せつけ、敵を屈服させようとするが、小松政夫が演じる敵の部下が「屈服すると思ったら大間違いだ!」と開き直り、いかりや演じる上司を呼び出し(いかりやはドリフターズのリーダーとして登場)、いかりやが懐からメンバーの給料袋を取り出して黄門一行に見せつけ、屈服させた。上司は志村の分だけ多いという理由で部下に渡し、黄門は「一万円がぁ…」と助さんに慰められつつ嘆いた。
- 毎回同じ展開であることに飽きた志村が演じる黄門一行。助さん(加藤)と格さん(仲本)が印籠の代わりに浣腸やタンポンを出すことを黄門に提案したり、桃太郎の犬や雉、旗本退屈男、鞍馬天狗など水戸黄門とは全く無関係の人物で登場したりして黄門に怒られる。しばらくして黄門は「分かった!私が一番平凡なのね!私も(格好を)変えてみよう!」と思い付き、助さんたちとラインダンサー姿で登場したが「これじゃ黄門だと分からない」として撤回する。最終的に助さんが一行を解散することを提案し、解散してしまう。
- 鉄道の駅改札口で、駅員(仲本)が期限切れの定期券を不正使用する乗客などに次々と説教をしているが、何者かが来たのを察知して説教をやめ、駅員とその近くにいた乗客は地面にひれ伏す。何事かと思うと、定期券代わりの印籠を片手にいかりや扮する黄門一行が駅改札口を通り過ぎていく。
必殺仕事人[編集]
同題のドラマのパロディコント。1984年は石川秀美編、1987年には松本伊代編が放送された。
- 石川秀美編
石川演じる町娘が「聞けば江戸に仕事人がいるとか…」と依頼を行い、仕事人の2人(志村は三味線屋の勇次、加藤は飾り職人の秀に扮している)が仕事を行う。1度目は無事に成功したが、2度目は加藤がかんざしを自分の手に刺してしまう(その際、加藤は初期のギャグである「痛いの痛いのとんでけ〜」を使用した)。3度目は志村が三味線糸で畳をひっくり返してしまう。4度目は加藤と志村が猛烈な雨と風に巻き込まれ、ビショビショになる。
- 松本伊代編
加藤、志村、松本の仕事人3人組が10枚の小判を均等に3等分するはずが、3人とも自分の取り分を多く取ろうとして残り2人から突っ込まれる。
夫婦コント[編集]
この番組内で多く制作されたコントの一つで、メンバー同士が夫婦を演じた物等もあるが、志村と女性ゲスト(研ナオコ、小柳ルミ子、松田聖子、松本伊代等)によるものが特に多い。
研とのバージョンは口喧嘩(給料日に麻雀のツケの支払や、飲みに行って給料のほとんどを使い込んだ事等を志村が研にとがめられた事から始まり、その際のお決まりのセリフは志村が「俺の仕事は報道関係だ!」と言えば研が「報道関係、報道関係って新聞配達が報道関係か!?」。この流れのコントは後に「だいじょうぶだぁ」でも放送された)がエスカレートしていく物が多く、お互い顔にメイクをしたり時には研が○○○そっくりのおもちゃを付け、志村を驚かす場面もあった。最終的には夫婦がそろって疲れはてると言うオチになる事が多い[5]。研がやたらと「な・ま・た・ま・ご」を連呼するバージョン(後に「バカ殿様」等でも行われている)や、研が観葉植物やペット等の趣味を日常生活に持ち込んで志村を困惑させる内容のバージョンもある。
志村と堀ちえみによるバージョンでは堀が段取りやセリフを忘れたり、志村がそれに対し「お前何かセリフ忘れてない?」と言うなど、この番組にはめずらしくアドリブの笑いが垣間見られた。
(珍)勝負!ブリーフVSさるまた[編集]
全身タイツを纏ったブリーフ派の志村とさるまた[6]派の加藤がどっちの下着がいいのかということについてお互いに水掛け論を展開し、いかりやにジャッジを求めるが「私はふんどしだ」とふんどしを見せられ2人は脱帽する。1985年には突然ふんどしをはいた高木が現れて「やっぱりふんどしが一番だな」と言って去っていき、加藤と志村が不気味がるというオチのバージョンが放送された。前者のバージョンはホットコーヒー(加藤)VSアイスコーヒー(志村)版と併せて放送されている(タイトル:(珍)勝負!ホットコーヒー対アイスコーヒー)。
仲本工事のもどかしいひと時[編集]
仲本が主演のショートコント。仲本が様々なシチュエーションの中で、真面目にストーリーを進行させようとするが、物事の些細なつまづきからどうにも先に進めぬまま悪戦苦闘がエスカレートし、最後は大きくズッコけてオチがつく。唐突に割り込んできたいかりやに叱られてオチがつく場合もある。
いずれの場合も、身体能力の高い仲本ならではの大仰な動きやリアクションが特色で、無意味に煮詰まっていく展開の滑稽さをより際立たせている。
- 主な例
- 海の男に扮した仲本は恋人(小林幸子)に別れを切り出し、ややキザにポーズを決めて受け答えをしようとするが、さりげなく寄りかかろうとするものが次々と壊れてしまいどうにも格好がつかない。
- 恋人(石野真子)と別れる為に思い出の写真や手紙を燃やして処分しようとするが、どうにも火がつかない。
- 離婚を言い渡された夫である仲本は離婚届に印鑑を捺そうとするが、どうにも印鑑ケースが開かない。
- もしもシリーズのひとコマであるが、岡持ちを開けようとする出前持ちの仲本だがいくらやっても岡持ちが開かない。
トンネル[編集]
正式名「名作トンネル」。汽車に乗車中、トンネル通過中に車内が真暗になり、他人のお弁当、酒、菓子などが誰かに食べられたり飲まれたりしているコント。初出は1979年に放送された「乗り物」がテーマの回で明治時代末期(タイトル:長介・清の三等列車トンネル旅行)、汽車に乗車中の東京へ向かう裕福な男をいかりや、その丁稚で東京に行く少年を前川清が演じたもの。前川がいかりやの駅弁とお茶を列車がトンネルに入る度に食べたり飲んだりしていた。最初はいかりやが前川にあげようとしたが断わられ、怪しいと思い、勝手に飲み食いした犯人を問いただしたが「知らない」と答えた。さらに次にトンネルを通過した際にはいかりやの着ていた服を盗んでそれを前川が着ているというオチだった。 別バージョンのコントもあり、電車に乗車中、由紀さおり演じる女性客をヤクザ(いかりや)がナンパしているのを正義感の強い男性客(志村)が止めようとするも、トンネル通過中にボコボコに殴られてしまう。最後はトンネルの通過中にいかりやも由紀にボコボコに殴られる(その際、由紀は自慢の刺青を披露していた)。
サイレントムービー[編集]
番組末期に行われていたコント。いかりやと仲本演じる紳士と女性ゲストが端々でズッコケつつも心温まる交流をするが、何気なく仲本が窓を開けると強風が吹き込んで大変なことに。いかりやと仲本は往年の喜劇俳優・マルクス兄弟を参考にしており、いかりやはグルーチョ・マルクス、仲本はハーポ・マルクスにそっくり。風が吹き込んでからのリアクションはバスター・キートンの影響がある。
この他にもドリフではいかりや&仲本によるチャップリンの短編『給料日』や、加藤&志村によるマルクス兄弟の『我輩はカモである』にある「偽鏡」のシーンや、チャップリンの『モダン・タイムス』、ローレル&ハーディの『ビッグ・ビジネス』などを元ネタにした喜劇映画のパロディコントを作っている。
レフト兄弟[編集]
ライト兄弟を敵視するレフト兄弟(いかりやと仲本)はライト兄弟の家から盗んできた飛行機の設計図で飛行機を製作。彼らよりも先に世界初の飛行機初飛行を成功させて有名人になろうと企むも失敗し、世界初の飛行機事故を起こして死亡してしまう。
長介・工事のばか兄弟[編集]
1987〜1993年に行われていた、いかりやと仲本によるレギュラーコント。ストーリーは、あんちゃん[7](いかりや)が弟(仲本)の住んでいる一軒家(元々は秘密ニセ札工場であった)にやって来るところから始まる。家に入るには2人にしか分からない合言葉やクイズの答え、弟が歌う歌の歌詞の続き(全て毎回変わる)を言う事が必要である。一時期は家が洋風で兄弟はオーバーオールを着ていた「おめでた兄弟」と言う名称もあった。弟の色々な質問に対し、あんちゃんが年上ぶってめちゃくちゃなことを答え、弟が「あんちゃん頭いいなぁ」と本気にするのが主流。典型的なツッコミタイプのコメディアンであるいかりやがボケを担当する、大変貴重なコントである。2人ともおそろいのつなぎ(いかりやは赤色、仲本は黄色)を着ており、あんちゃんは口ひげを生やしているが会話は小学生レベルなので2人とも年齢不詳である。あんちゃんは1989年の夏頃から左肩にハート型の風船を付けるようになった。本人によると「唯一無二の親友」で、「ミスターバルーン」という名前。登場初期は「くっつき野郎」とも呼ばれていた。あんちゃんの身振り手振りが激しい為に収録中彼の手足がもぎ取れることがたびたびあり、それをネタにしたことすらある。コント終わりの際、彼の手のみがあんちゃんの肩にくっついているという哀愁漂う場面もあった。最終的には手足が透明テープで補強され、もぎ取れることはなくなった。
タイトルとしては「ばか兄弟」や「おめでた兄弟」の他に「アホ兄弟」、「プッツン兄弟」、「バカ兄弟」、「ばカ兄弟」など数パターン存在した[8]。
- 合言葉やクイズなどの主な例
- 仲本「(コントが放送された1987年当時の)新しい内閣総理大臣はだ〜れだ?」いかりや「竹下…竹下景子!」
- 仲本「読売ジャイアンツ。阪神タイガース。じゃあ西武は?」いかりや「百貨店!」
- 仲本「家を作るのは大工さん。パンを作るのはパン屋さん。では、お米を作るのは?」いかりや「ご苦労さん!」
- 仲本「(コントが放送された1990年当時の)イギリスの首相はサッチャー。では、日本の首相は?」いかりや「カトチャー(加藤茶)!」
- 仲本「東の反対は西。じゃあ、北の反対は?」いかりや「来ない(「北」と「来た」をかけている)!」
- 仲本「ピカソは画家。いかりや長介は?」いかりや「バカ!」
- 仲本「ガスの種類の問題。LPガス、都市ガス、あとひとつはな~んだ?」いかりや「ラスベガス!」
- 仲本「(ヨドバシカメラCMソング)まあるい緑の山手線、真ん中通るは?」いかりや「わかりません!」
- 仲本「(藤島桓夫の歌である「月の法善寺横丁」)包丁一本?」いかりや「お箸は二本!虫歯三本」
長介・工事のしあわせ親子[編集]
いかりやと仲本が親子に扮したトークコント。儲かっているのか儲かっていないのか分らないおでん屋の屋台をしている親子がトークを行う。上記の「ばか兄弟」終了後に放送された。なぜかいかりや、仲本の頭と屋台に無数のフラッシュが付いていて、点滅している。
対決!オネショ小僧と酒のみ親父[編集]
オネショをした子供の仲本が、酒飲みな父親のいかりやに折檻を受けて泣きながら復讐を決意。その方法として水鉄砲に味噌を入れていかりやの尻に注入し、脱糞したように見せかけた。その後、脱糞したと勘違いして泣き出したいかりやに束ねたチリ紙を差し出す。
ふ〜んそれで…→長介・工事親子の会話[編集]
1995年に5回行われたいかりやと仲本のコント[9]。上記の「しあわせ親子」終了後に放送された。初期のタイトルは「ふ〜んそれで…」だったが、途中からサブタイトルであった「長介・工事親子の会話」へ変更された。
「眠れないから、何か面白い話して!」とねだる仲本の演じる子供に対していかりやの演じる父親が「じゃあ肩叩け」と言い、仲本が喜びながら「1・2・3・4・5・6・7・10!」と3回くらいとばして肩を叩きいかりやの話を聞く。いかりやが嫌々ながらもとんちを効かせた様々な小話をするが、仲本は「それで?」と全く理解を示さずいかりやを困らせる。そんな仲本に対して最後はダジャレを言うと仲本は大笑いし寝床につくが、その後いかりやは仏壇のおりんを一回鳴らして「俺はあんな子に育てた覚えはない」、「それじゃ、笑いに進歩がないでしょう」などとぼやき、暗くなった部屋の中でその場に泣き崩れてしまう。
タイトル変更後は後述する「少年少女合唱隊」コーナーのスタートによる影響もあり、いかりやが小話はせず、ダジャレを2〜3個続けて言うのみの設定に変更されている。
流行したコント[編集]
- 宇宙船(1979年)
- 加藤と志村が宇宙服を着て逆さになってビールや牛乳を飲んだりピーナッツなどを食べたりする。この時、カメラも逆さになる。2人の体力に限界があるため2人がその旨を伝えるとカメラが元通りになり、その場で終了する。1983年にはいかりや、仲本によるバージョンも放送された。
- バカ殿様(1980〜1982年)
- 「全員集合」でも行われていたコント。メンバー全員が出演していた全員集合版と異なり、志村がバカ殿様でいかりやが爺役、仲本が側用人役。バカ殿が怒ると尺八の音が鳴り持っていた扇子を落とし、ドスの利いた声で激昂し背後に置いてある刀で斬りかかろうとする(腰元に扮した女性ゲストのうち、由紀さおりもしくは小柳ルミ子が19歳(16歳、15歳、12歳などのパターンあり)などと思いっきりサバを読んでこの展開になるのがお約束。とくに由紀の出場回は毎回このギャグを演じ、ある時には逆に由紀が怒ってバカ殿の首に短刀を突きつけたことも)。一方ゲストの女性アイドル演じる腰元には名と年を確認した後に「爺、布団を敷け」「爺、風呂を沸かせ」と手を引いて連れて行こうとするのもお約束。また、アイドル腰元からの言葉などで機嫌がよくなり「うれしいなぁ〜」と叫んだあと軽妙な音楽[10]とともに妙な踊りを踊ってから「照れるなぁ」という。後にレギュラー番組として独立する。
- 苦しい時の神頼み(1981〜1982年)
- 参拝客である仲本と女性ゲストが神社にお祈りすると、耳の遠い年老いた神様(志村)が現れる。願い事を大きく勘違いした志村にあきれた参拝客が立ち去ると、今度は志村が天に向かって拝み倒す。すると、またもや耳の遠い年老いた神様(加藤)が出てくるコント。このコントの通称は「神様」。放映後「あんた、神様かい?」、「あんだって?」、「とんでもねぇ、あたしゃ神様だよ!」が流行した。このコントは基本的に神社にお祈りすると神様が現れるというパターンだが、森の石松に扮した仲本が清水次郎長の家の神棚に拝むと志村が現れる回(この回ではいかりやと由紀さおりも出演した)や、トイレに入った高田みづえが「トイレの紙がない」と言うと志村が現れる回、天気予報中に志村が現れる回などがあった。
- 加藤が参拝客役であった初回は志村の髪型が違う他、老人風ではなく普通に話す場面があったり、加藤の為に呪文を使うなど設定が大きく異なっている。
- 地震(1982年〜1983年)
- 志村、女性ゲストによるコント。食事中の母親[11](志村)と娘(女性ゲスト)の2人が、地震に遭遇した時のリアクションを見せる。松本伊代、松田聖子、小泉今日子がゲストの回では自分の持ち歌を歌うと地震が起こってしまうというシチュエーションが加わっていた。
ホテル[編集]
1977年、「旅」がテーマの回で放送された。田舎から上京してきたハゲ頭キャラの加藤が、初めての都会のホテルに泊まるコント。このコントは都会のホテルを紹介しつつ学ぶと言う趣旨の内容だった。
- ベルボーイ編:加藤がベルボーイに荷物を預けたが、預けた人物は何と泥棒だった。
- チェック編:長い事待つハメになった加藤と仲本が行列の先頭を見ると、ホテルのフロント係(いかりや)と先頭の客(高木)が将棋を指していた。
- ボーイさんの案内編:ボーイさん(伊東四朗)から部屋へ案内された加藤。シャワーを初体験しようとするのだが、そこには入浴中の女性客の姿があった(ボーイさんが部屋を間違えていた)。加藤は非常口から本来の部屋へ行こうとし、階段を転げ落ちてしまう。
- マナー編:浴衣で部屋の外に出た加藤は、いかりやから「別のお召し物を着用してください」と注意を受ける。その後、パジャマ姿で現れた加藤は「ホテルの中は部屋を一歩出た時から往来扱いになる」と再び注意され、「(往来と言う事は)そんじゃここを豆腐屋がラッパ吹いて通るとでも言うの?」と言うと、本当に豆腐屋が現れる。
1980年には客役の加藤とボーイ役の仲本によるマナー編の流れをくむコントも制作されており、マナー編と同様の注意を受けた加藤がバイクで部屋を出るオチとなっている。
ドリフ大爆笑ミニコンサート[編集]
番組最末期に行われたコーナーで、いかりやが指揮者に扮した楽団「ドリフ大爆笑オーケストラ」によるクラシックのコンサートが行われ、回によって弦楽器の曲や管楽器の曲が演奏された。コーナーのコンセプトは「音楽に国境はない。音楽は国と国とを結ぶリボンである」。仲本がハイドンの遠い遠い末裔のヨーイドンに扮する。
笑いはなかったがたまに高木が出て笑いをとる時があった。加藤扮する「ズーズーベン」(ベートーベンを大変に尊敬しているという設定)という東北訛りのフルート奏者(本名不詳。主に東北地方を中心に活動しているとのこと)が演奏の他、指揮者のいかりやに曲や楽器の解説をしていた。指を8本使うフルートと3本しか使わない楽器のギャラが変わらないことを不満に思っている。ズーズーベンはいかりやに東北訛りを指摘されると「んだ、これはひょうずんご(標準語)だ」と東北弁丸出しで否定した。指揮者役のいかりやは小泉純一郎の髪型そっくりの鬘をかぶっていた。
歌と音楽のコント[編集]
番組開始当初から1983年まで行われたコントで、「歌」、「春」、「夏」、「秋」、「冬」、「旅」、「恋」、「道」、「別れ」、「乗り物」がテーマの回にて行われた。テーマに関係がある歌をコントにしたもの。
- 主な例
- 小柳ルミ子が持ち歌の『わたしの城下町』を歌っているバックで、小柳と同じ衣装を着た仲本が、セットを破壊してしまう。
- 『海』を歌っていた由紀さおりが、歌詞をわざと間違えた結果、いかりやと仲本がヨットを山に登らせてしまう。
- 小林幸子が『この道』を歌っているバックで、加藤が道を歩いていく。そして小林が歌い終わったあと、彼の歩いていた道の先には、刑務所があったのだった。
番組初期には「映画のよくある名シーンを音楽を替えたら」や、「日常生活に使われている音楽と効果音を別の音楽と効果音にしたら」と言うコントも行われた。
素人のど自慢コント[編集]
前身番組である『ドリフの昭和大爆進』で行われたコント。戦後に流行したラジオの「のど自慢大会」で、いかりやが司会兼審査員。アコーディオンは横森良造。他の四人は以下の設定で登場。
- 高木:会社員。『長崎のザボン売り』を歌うが、「(歌詞)鐘が鳴る鳴る」に合わせられて鐘一つ。
- 志村:ヤミ屋。『銀座カンカン娘』を歌うが、「(歌詞)あの娘可愛やカンカン娘」に合わせられて鐘二つ(志村によると「あがっちゃってね」)。
- 仲本:小学生(子ども業?)。『とんがり帽子』を歌い、「(歌詞)鐘が鳴ります、キンコンカン」に合わせて鐘三つ。いかりやが「お父さんお母さんはどこにいるのかな?」と聞くと、「青山墓地」と言うので亡くなっているかと思いきや、「(青山墓地で)お酒飲んでお花見してる」と言うのでいかりやにこづかれる。
- 加藤:復員兵。『異国の丘』、『ああモンテンルパの夜は更けて』、『長崎の鐘』などを歌うがどれも途中で泣き出してしまい、「ダメです、歌えません」と言って歌うのをやめてしまう。いかりやから「もっと明るい歌にしてみたらどうですか?」ということで『僕は特急の機関士で』を歌うことに。最初は明るく歌っていたのに、「(歌詞)キスする暇もありません」の所でなぜか泣き出してしまう。理由は「一度もキスしたことがないから」というものであり、「キスさせて、NHKさん!」と訴えるが、いかりやは「NHKさんは忙しいから代わりに私がしてあげますよ」とディープキスをした(グロッキー状態の加藤曰く「あとひきます…。」)。
いねむり[編集]
志村と加藤のコンビ(女性ゲストを加わえた3人による回もある)で、片方が居眠りをするともう片方が様々な方法で起こすことをやり合っていく。最初は素手で殴ったりするが、一斗缶、げんのう(木槌)、洗濯ばさみを目蓋や唇につけて一気に引っ張る、水、風船、ドラム缶(鈍器)、バズーカ砲、ダイナマイト…と、だんだん方法が過激になっていく。そして最後は両者ともボロボロになってオチがつく。受験勉強、国会[12]、クラシックコンサート会場(この回では仲本と高木も客役で出演)、交通誘導員など、様々なシチュエーションがある。志村の場合は例によって、起きているふりをするためまぶたに目を描いていることがある。また、志村は受験勉強編などで、高木の居眠りの真似をする。
ドリフターズ見習い連中の初コント[編集]
1977年7月、「初体験」がテーマの回ですわ等当時のドリフターズの見習いにより行われたコント。すわは鞍馬天狗役、その他のドリフターズの見習いは鞍馬天狗と戦うヤクザとして登場した。内容は鞍馬天狗が抗争相手の親分の屋敷を訪れるが、「鞍馬天狗だけど、おトイレ貸してくれない?」とだけ言ってオチになるというものであった。いかりやは最初の紹介と最後の「まだまだ見習いですがよろしくお願いします」という挨拶のみを行ったが、挨拶の際、鞍馬天狗を演じたすわも再び出てきて「私はこれから頑張るからね〜!」と言った。
博士[編集]
志村と加藤が博士になって薬を直接体内に入れる方法を考えるが、どれも想像を絶するアイデア(志村が薬を飲み、直後に2人が管をくわえて口から口へ移す、ところてんを出す道具を使う)であった。最後は「自転車の空気入れに薬を入れ、空気を入れる部分を肛門に刺して注入する」と言うアイデアを行った結果2人はオカマになってしまい、その状態のままフォー・ビューティフル・ヒューマン・ライフをしてオチとなる(この回の提供の部分はイチジク浣腸だった)。
長介のコント入門珍講座→長介のおもしろコント研究室[編集]
1992年に6回放送された、いかりや扮するコント博士がコント演技についていろいろ視聴者に向けて伝授をする内容のコント。金だらい、白い粉などコント用品も使って面白おかしく説明する。1度だけ「全員集合」のバンドステージのデザイン(1975年後期〜1985年の最終回で使われていたもの)の一部分が登場したことがあった(舞台セット転換での伝授の際)。なお、いかりやが登場するときは、鮎川誠扮する人造人間(フランケンシュタイン)が登場していた当時のフジテレビのCMで流れた「ホマホマホー」というBGMが使われていた。1993年にはタイトルを「長介のおもしろコント研究室」に変更し、「ごきげんよう」風にサイコロを使ったコントの実験等を行った。ラストはコント博士が「またこんとーっ」とご挨拶するのがお約束。
ホステスの争い[編集]
客役で志村、ホステス役で加藤、仲本が登場するコント。客を独り占めしようとするホステスたち。しかし、その争いで一番のダメージを受けたのは志村扮する男性客だった。このコントは後にクリスマスのキャバレーと言う設定でリメイクされ、仲本の代わりに高田みづえが参加している。
呼び込み[編集]
大学進学のため田舎から東京に出てきた青年(加藤)が繁華街を歩いていると、キャバレーの呼び込み(仲本)に「今日入った若い女の子いるよ。1時間3千円でどう?」と声を掛けられためらいもなく入ろうとするが、偶然前客の見送りに出てきた新人の女の子というのはブサイクな女(高木)であり、逃げるようにしてその場を後にする。それを見ていた別の呼び込み(志村)は「今の店高いだろう?おまけに何だあのブスは!それよりもウチは朝まで1万ポッキリ。どう?」と声を掛けてくる。さすがに学生でお金が無い青年は「もっと安くなりませんか」と交渉すると、5千円に下がり、そして千円まで下がった途端迷わず即決する。別のキャバレーだと思い込んで連れて行かれた先は親方(いかりや)が待つ建設会社だった。呼び込みは青年に「(日当の千円を)前金で払っとくから朝まで徹夜作業がんばってな」と言って千円札1枚を渡すと、青年は断る余地もなく他の職人たちとそのままトラックの荷台に乗せられ工事現場へと連れて行かれてしまう。
剣の修行[編集]
加藤、志村によるコント。師匠の志村になかなか剣の実技を教えてもらえない弟子の加藤は、「スキがあらばいつでもかかってこい」と言う志村の隙を見て殴りかかろうとするが全て見切られてしまう。そこで加藤は背後から打ち込むなど姑息な手段で志村から一本を取るが、志村は「武士道で○○をしてはならぬわ」等と言って一本取った事を認めようとしない。
後に2度リメイクされており、1982年版では何とか一本取った加藤に志村は真剣白羽取りを伝授する事にしたが、加藤が上手くできないので外に出て冷水をかぶる精神修行を行わせる事にする。だが、冷水を引き上げようとした井戸から幽霊が出てきたので2人とも逃げ出してしまう。最後に2人は真剣を使った対決をするが、斬り合った結果(合成により)2人の首が飛んでオチとなる。1987年版では志村が途中でジャンプして加藤の攻撃を避けた際に足を痛めてしまった事を告白した。
家庭教師[編集]
志村、仲本によるコント。指導時間の2時間が経ち帰ろうとする家庭教師役の志村を、学生役の仲本が物を投げたり蹴りを入れたりして引き止め分からない問題を聞く。時間が経ったのに引き止められる上に仲本があまりにも問題を解くことができないことに志村は苛立ちを感じ、「勉強は体で覚えるものだ」という信念のもとに教科書で頭を叩いたり、ビール瓶で殴ったりとその教え方がどんどん過激になっていき、最後は拳銃で撃たれて仲本が息絶えるというオチ。
桃太郎の葬式[編集]
きびだんごの食あたりで死んでしまった桃太郎(仲本)の葬式を、いかりや扮するおじいさんと夫人(小林幸子)が施す。そこへ浦島太郎(加藤)、乙姫様(由紀)、金太郎(高木)、かぐや姫(岩崎良美)が弔問に駆けつける。最後に四谷怪談のお岩に扮した志村が現れたが、いかりや等に怖がられたので「桃太郎さん、あたしそんなに怖いですか?」と桃太郎が眠る祭壇に言うと桃太郎が突如生き返り、「怖いですよ〜!」と絶叫する。
かぐや姫の代わりに大阪弁の花咲か爺さん(沢田研二)が弔問に駆けつけて「明るい葬式にしよう」と試みる1982年のバージョン(タイトル:ドリフのおとぎ話交遊録、このバージョンではきびだんごの食べ過ぎが桃太郎の死因になっている)もあり、前述のバージョン同様お岩が現れて大騒ぎになる。最後は騒音に耐えられなくなった桃太郎が「やかましーい!」と、祭壇から顔を出してオチとなる。
棺桶コント(ブーの大災難)[編集]
江戸時代の農家[13]が舞台で、高木(夫役)の演じる故人が入った棺桶に、親族役の加藤(長男役)と志村(妻役)が「故人の好きだった物」と称してとんでもない物を入れていき、最後はそれに耐えかねた高木が生き返って棺桶を飛び出してくる。世話人役は仲本。
加藤と志村は、最初のうちは高木の遺品などまともな物を入れるのだが、これが大根やみかんなどの食べ物になり、次第に蕎麦、ところてん、納豆、鍋に入ったカレー、うなぎ、ザリガニなどとエスカレートしていき、最後は酒と称して天井から滝のように水が降り高木が生き返るというのがオチである。他には、葬儀執行者の仲本が無理やり棺桶に蓋をしてあまりの気持ち悪さに高木がアドリブで生き返り、テレビ画面に「いかりやバカヤロー!」と憤慨するパターンもある。後に『志村けんのバカ殿様』でこのコントがリメイクされた際は、上島竜兵が高木の役を演じた。
なお、このコント初期は加藤が故人の役を演じており、高木は隅にいた。
お通夜荒らしにご用心[編集]
伊東四朗(小松政夫や加藤のバージョンもあり)が幼馴染みと称して葬儀の後にひょっこりと現れ、故人とのエピソードを語りながら食事をするが、喪主(奥さん役)のいかりやが疑いだし、小学校の恩師の話で「芸者をはらませ認知しろしないと大騒ぎだった」と語ると、いかりやに「恩師は立派な方です」と言われ逆に怒る。「そんなに疑うんなら旦那さんに聞いてみればいいじゃないですか」とまでいうので、いかりやが「あなた〜」と話しかけると、棺おけの中から旦那(仲本)が起き上がって「わしゃ、知らんぞそんな人」と返事してきて、最後に「このお通夜荒らしが!」といかりやに突っ込まれオチとなる。小松版の収録時に稽古が長かったらしく、仲本が棺おけの中で座布団を敷いて寝ていた所、いつのまにか本番になっており肝心のせりふに間に合わず、無反応でいびきが聞こえコントを台無しにしてしまった。いかりやは「もう、眠っちゃうんですよ〜!」と絶叫していた。このこともあり、総集編では小松版がたびたび取り上げられている。
〇〇持って来い[編集]
正式なタイトルは不明だが、この番組でしばしば行われたコント。志村と加藤がある仕事のコンビを組んでいて、志村が相棒の加藤に「〇〇(仕事道具)持ってこい」と命ずるが、加藤は見当違いなものばかり持ってきて、その都度に志村に殴られてしまう。
- 神前結婚式
- タイガーマスク
- 脱獄犯
- 収監されている志村が脱獄しようとして、息子の加藤に面会の場を利用して金のこ(金のこぎり)、火薬、マッチ、導火線、ヤスリを用意させようとするが、加藤は亀の子、座薬、タッチの単行本[14]、草加煎餅、紙やすりを持ってくる。オチは鉄格子を紙やすりで磨いてきれいにした志村に、看守の仲本が「清潔で感心、感心。よっ!模範囚!」と声をかけるが、もちろん志村はうれしくもなんともなかった。子供が渡辺美奈代扮する娘である1992年のバージョンも存在し、こちらでは加藤が看守の役を務めている。さらにこの時の加藤はコントの最後で志村に対して「お前の脱獄計画、娘がすべて吐いたよ」と言い放ってオチとなる。また、このコントの初回で加藤が志村へフェンス越しにバナナを渡そうとするシーンは、後に「だいじょうぶだぁ」の面会コントでも行われている(この時は志村が子供役で、柄本明が父親役だった)。
- 花咲か爺さん
- 料亭接待
- これも一種の持って来いコントだが、やはり役割が逆になっている。議員(加藤)が業者(志村)に暗に賄賂の札束を要求するも、ボケた志村はタバコ、火(ライター)、灰皿、花束、ちり紙の束などを差し出す。最後は呼んだ芸者がいかりやで大パニックに陥ると言うオチ。
- スーパーマン
- 鵜飼い
- 鵜匠(志村)と鵜(加藤)のコント。水が冷たいので加藤はなかなか入りたがらないが志村に叩かれて渋々潜る。魚を取って来るよう命じられるも、長靴、下駄、やかん、浣腸、便所すっぽんなどを持って来る。最後は加藤が舟をひっくり返し、金持ちの客(高木)と芸者役の女性ゲストもろとも志村が川に突き落とされる。すると加藤と志村は共謀して「楽しやがって殺せ殺せ」と川に落ちた高木をさらに2人で沈める。1991年のリメイク版では客が女性ゲストのみに変更されている。
- すき焼き
- 息子(加藤)がテストで6点(100点満点中)を取ったお祝いにすき焼きを作るべく、父親(志村)が息子に買い物を頼む。以下志村が意図したもの→加藤が出したものの組み合わせ。コンロ→カイロ及び線路、ネギ→釘、卵→タバコ及びイチゴ、白菜→盆栽、だし→自分の足、みりん→キリンのぬいぐるみ、酒→桶、豆腐→農婦(高木が扮していた)。最後はコンロから漏れたガスにライターの火が引火し大爆発と言うオチ。
- 鞍馬天狗
- 国定忠治
- 夫婦
- 志村の相方がドリフメンバーではなく高田みづえのバージョンで、1982年に前述の「夫婦コント」内で行われた。帰宅した夫の志村が妻の高田に「今日はあれ(この「あれ」が何だったのかは一切明らかにならない)するぞ」と言うと高田は「あれ」を夜の営みと解釈して突如布団に入る。高田の勘違いに呆れた志村が「何勘違いしてんだよ、あれだよあれ!」と言うと、高田はビール、ウイスキー、トイレのスッポン、消火器、おまるを持ってきて志村に菓子箱の蓋で叩かれる(高田も途中からは物を出す前に菓子箱の蓋で反撃していた)。最後は高田によってずぶ濡れになった志村が同様に高田をずぶ濡れにしてオチとなる。
日曜大工[編集]
加藤と仲本がペンキ(仲本は白、加藤は黒のペンキを使用)の塗りあいをするサイレントムービー風コント。
1985年にはいかりやと仲本が日曜大工をしている所に高木が雷様の衣装で現れ、「今日は日曜じゃなくて火曜だよ(ドリフ大爆笑が火曜に放送されていたため)」と言うコントが放送された。
銀行強盗[編集]
いかりや、加藤、仲本が強盗強盗に扮するコント。オチの例は以下のとおり。
- 加藤は気の弱い強盗役で、包丁を持って銀行を襲おうとするも警備員役のいかりやにうまく応対され、結果的に自分の順番を待っている間に閉店時間となり返されてしまう。その後で「怖かったー!バレなくて良かったー!」と安堵していた。
- 加藤はいかりやの指示を受けて銀行を襲撃してまんまと現金をせしめたが、その現金をそのまま定期預金に預けてしまう。戻ってきた加藤は「私、なんかヘマしてませんでしたか?」と疑問に思うもいかりやは「いいんだよ、奪った金は銀行に預けるのが一番安全なんだよ!」と答えていた。しかし最後になっていかりやは「この野郎!ヘマやりやがったな!」と怒る。その理由は口座の名義が「加藤茶」だったため。
- 加藤と仲本は銀行を襲って現金を奪い車で逃走する。パトカーの追跡を受けるも二人は拳銃で応戦してかわす。しかしその後志村扮する白バイ警官にスピード違反で検挙されてしまった。
- いかりやが単独で銀行を襲うが、窓口係(石野真子)に極めて事務的に対応され順番待ちに回されてしまう。なんとか現金を奪うことに成功するも今度は直後に接客係の仲本がその金を定期預金に預けさせてしまった。いかりやが「定期にしてこんなものをもらってはしょうがねえんだよ」と怒ると、仲本は「皆様そうおっしゃいます」と粗品のティッシュとマッチを渡し、いかりやは体よく追い返されてしまった。
- 銀行強盗を成功させて車で逃亡しようとするいかりやを、小林幸子扮する婦人警官が説得する。小林は泣きながら「かあさんの歌」を歌っていかりやから包丁を取り上げる事に成功したが逮捕はせず、「駐車違反をしていた」として違反切符を手渡した。1983年にもこの内容に近いコント(ただし、銀行強盗ではなく駐車違反が題材になっている)が放送されていたが、刑事役の仲本がいかりやを逮捕しようとすると婦警役の中原理恵に阻止されたり、警官隊との銃撃戦によりいかりやが死亡するなど異なる展開が多い。
サングラスの必殺スナイパー その1・その2・その3[編集]
- 高木編
- 高層ビルの屋上に潜むスナイパーの高木が命中させたのは的屋の景品。女店主に扮したいかりやは「だめだよ。金払わなきゃ!、コノヤロー!」と言い、仕返しで高木にコルク弾をお見舞いした。
- 仲本編
- 銃弾を命中させたビルが(映像により)爆破したかの様に一気に崩壊する展開に、仲本はただ驚く事しかできなかった。
- 加藤&志村編
緊張します合格発表![編集]
いかりや、加藤、仲本によるコント。受験生(仲本、加藤)とその親(いかりや)が合格発表を見るが不合格。「また来年がある」と言い、再度合格発表を見るのを4〜5回繰り返すうちに2人がどんどん老け込んでいくというパターン。 また別パターンで、進学塾の塾長・講師として合格発表に赴き、合格者番号でビンゴゲームを行う回もある(タイトル:<合格発表>悲喜こもごも番号さがし!!)。
女子プロレスコント[編集]
「全員集合」で放送されたものとほぼ同じ。
男の朝[編集]
「全員集合」で放送されたものとほぼ同じで、朝起きたばかりの男(志村)が家電製品を使おうとして悲惨な目に遭う。最後は錯乱状態になった志村が、フォー・ビューティフル・ヒューマン・ライフと同様にカメラに向かって変顔を作りながらオチとなった。
かごかき[編集]
「全員集合」で放送されたものとほぼ同じで、志村と加藤がかごかきをし、仲本が女性客を演じる。このコントでは2人が息を合わせる為に1981年当時のセブンイレブン等のCMのフレーズを言うシーンがある。
藤あや子が客を演じた1995年のバージョンもあり、3人が強風と雨に遭遇した後、雷の直撃を受けて黒焦げになってしまう。
カウンターバー[編集]
「全員集合」で放送されたものとほぼ同じだが、仲本が酔っぱらいの客で、高木が普通の客と言う設定へ変更されている。
橋渡し[編集]
志村と仲本が橋渡し役で、加藤が客を演じるが松本伊代が客役の回(この回では仲本ではなく加藤が志村の相棒役だった)もある。「事情があって濡れたくない」にもかかわらず客役がいろいろな運送手段でもみくちゃにされていく。お決まりは、最初に客が「下」のコースを注文すると荷物のみの運送(客は運送しない)、「中」のコースを注文すると客に竹馬を渡してそれで川を渡ってもらい、荷物のみを運送するパターンであった。その後、おんぶになったり肩車になったりと運送方法が発展していく(その分、客に別料金を請求していた)。
娘の嫁ぐ日[編集]
花嫁の父親(いかりや)は娘の結婚式の日だというのに飲んだくれて妻(仲本)にたしなめられる。娘が最後の別れの挨拶をしに来ても会おうともしない。それでも花嫁は挨拶に来たが、それはそれはものすごい顔だった。
父親役はたいていがいかりやで、花嫁役の女性タレント(榊原郁恵、小林幸子など)はものすごい顔のメイクをして登場、それを見た父親が「こんな顔じゃ幸せな結婚なんてできないよ」といった主旨の言葉を吐き捨てるというのがオチだが、1982年放送の初回(タイトル:気持ちフクザツ 娘の嫁ぐ日)では花嫁の役はいかりやであり、父親役は加藤が務めていた。この時は父親が花嫁の顔を見るたびに吐き気を催し、つられて母親(仲本)も吐きそうになり、最後は心配した娘自身も渡された鏡で自分の顔を見た挙句一家揃って吐き気を催してしまう、というオチになっていた。1999年春に放送された総集編スペシャルにて、このコントを流された際のスタジオトークで、加藤や志村は「酷すぎる'、「おぞましい」といかりやに対して言い放っていた[15]。
料理番組[編集]
高木以外のメンバーによるコント。上述したパイ投げでオチとなる内容の物が多い。内容は以下の通り。
- その1:いかりやが「痩せるための料理」と称してとてつもない量の肉や野菜(しかも本人によると「テレビ局のスタッフが八百屋から盗んできた物」)、ご飯などを用意するのだが、あくまで食べるのではなくただじーっと見るだけ、「簡単に死ねる料理」と称して首つり用のロープを用意するというもの。1985年のリメイク版では仲本がアナウンサー役で参加したほか、オチでいかりやが「死んでしまったら、天国でお会いしましょう…料理天国…なんちゃって…」とダジャレを飛ばすシーンがある。
- その2:横綱・南の湖(コントが放送された1982年当時の横綱、北の湖のパロディ)に扮した志村がちゃんこ鍋の作り方を教えるのだが、何を言っているのかさっぱり分からないので親方の加藤が説明したところ、「おいしいちゃんこ鍋の作り方の秘訣は、ちゃんと鍋を使うこと」というダジャレだった。そして何故かその時いた女性アナウンサーもパイ投げを喰らった。1990年のリメイク版では森口博子がアナウンサー役で出演した他、パイではなく物が投げつけられてオチになっている。
- その3:仲本が中華料理を作ろうとするのだが、ドジでそそっかしく、ことごとくお皿を割り続け最後は「中華風お皿の割り方でした」と言い訳をする。
- その4:アナウンサー役の加藤と料理研究家の志村が老人のためのスタミナドリンクを作ろうとするのだが、農協牛乳の他にカゴメの野菜ジュース、卵をまるごと(殻にはカルシウムがあるからとのこと)、納豆(辛子つき)、挙句の果てには正露丸まで入れてしまう。当然飲めるわけがなく志村は「ただ冗談でやりました」と言う。最後はフォー・ビューティフル・ヒューマン・ライフを披露したあとパイが投げられるのだが、これをかわして油断した所で2人は水をかけられてしまう。1983年にはスタミナ料理としてスイカにしらす干し、大根おろし、卵(中身を入れた後で殻も入れている)、納豆(辛子も付けている)、正露丸、ケチャップ、マヨネーズをかけるバージョンも放送されており、最後は2人がそのスイカを食べて戻した後に「ご家庭の皆様、ぜひ一度お試しにならないように」と言ってオチとなる。
- その5:「いかりや長介の3年クッキング」の料理講師として登場したいかりやが、調理器具(果物の皮をむくもの、大根のツマを作るもの、とうもころしを芯と粒に分けるもの(いかりや曰く「NASAで開発された」とのこと))を紹介していくが、4つ目に「簡単におそばを食べられる道具」として電話を取り出してそば屋に出前を頼んだ後、「簡単な中華そばを作る道具」としてラーメン屋の電話番号を言おうとすると、物が投げ付けられてオチとなる。
取り調べ[編集]
志村(老刑事)とすわ(容疑者)のコント。志村はなかなか口を割らないすわの頭を叩いたりするが、逆に何回も叩かれ返されてしまう。じきにタバコの煙を吐く時の顔芸合戦となり、水を顔面にかけあったり、生卵を顔面にぶつけたり、牛乳をストローごしに口移しで飲ませたり、ズボンの中に牛乳を注ぎ込んだり、一斗缶で殴り合ったりとどんどんエスカレートしていき、最後はすわが観念して「私がやりました!」と白状するが、それを聞いた志村が「で、お前は何をやったんだ?」と聞き返してしまい、あっけにとられたすわはそのまま死亡してしまう。
若手芸人のショートコント[編集]
1995年11月に披露されたもの(放送当時、ヤクルトスワローズが日本一に輝いたことを記念して作られた)。当時の若手・新人芸人がドリフ大爆笑のコントに出るコーナーで様々なコントをした。ドリフターズのメンバーはこのコントには出演していない。
ドリフターズのテーマに合わせたコント[編集]
1978年から1983年まで行われたコントで、加藤、志村、仲本、高木がテーマに合わせたトークや人物の格好などをするが、志村は常にどこかずれたことをするというもの。おもに序盤に行われた。
一例[編集]
- 1978年・古今東西偉人:加藤、仲本、高木が尊敬する人物を挙げていく中、志村は尊敬する人物に「こうこ」、「もうこ」と言う聞きなれない人物を挙げるが、それは孔子、孟子の事だった(しかも志村は女性だと勘違いしていた)。
- 1979年・戦争と戦い:第二次世界大戦や太平洋戦争で使用した軍服衣装の紹介で、他のメンバーはきちんとした軍服(それぞれ日本陸軍(高木)、アメリカ海軍(仲本)、ドイツ軍(加藤))を着用しているが(ちょっとギャグと突っ込みがあった)、志村だけは野球のユニフォームだったのでいかりやが「お前は何軍だよ!?」と指摘すると、志村は「巨人軍だよ!」と答えた。そして志村が何やらサインを出すのでいかりやが「それは何のサインだ?」と尋ねると、「いかりやを殺せというサインだ」と言い、いかりや以外の4人がいかりやに襲い掛かった。
- 1979年・乗り物:加藤、仲本、高木ではなく当時の本当のラジコンマニアの人を呼び、自動車、飛行機、ヘリコプターのラジコンを披露してもらい、それを動かしてもらった。最後は作業服を着た志村が登場し、プロペラの付いた踏み台を紹介した(志村は「乗り物」と「乗る物」を勘違いしていた)。
- 1979年・秋:色んな秋の虫の紹介で高木、仲本、加藤はそれぞれマツムシ、スズムシ、クツワムシ、と説明した(これもちょっとギャグと突っ込みもあった)が、志村だけは刑務所の牢屋にいたので、いかりやが「お前何の虫だ?」と聞いたら、「信号無視」と答えた。いかりやが「鳴いてみろ」と言うと、志村は「酔っ払って乗るんじゃなかった」と泣き出してしまう。さらには加藤が「この責任をどうとるつもりだ!」と脅した。
- 1980年・恋:歴史上の美女を高木(小野小町)、仲本(楊貴妃)、加藤(クレオパトラ)はきちんと紹介(これもちょっとギャグと突っ込みもあった)したが、志村はオッパイを露出した老婆姿で登場。いかりやが「何だよお前は!今回は歴史上の美女だよ」と指摘すると、志村は「分かっております」と答え、いかりやが「誰だ?」と質問すると、志村は「いかりやの家内でございます」と答えた。さらにいかりやが「じゃあ、あんたの愛した人は?」と尋ねると、志村は「あなた(いかりや)だけでございますよー!」と言い老婆のオッパイをいかりやに近づけた。
- 1982年・夏:色んな日焼けの紹介で加藤、仲本、高木はそれぞれ湘南焼け、サイパン焼け、ハワイ焼けしたと説明したが、志村だけは火事で焼け出されてしまい火傷をしていた。
- 1983年・道:それぞれの道を紹介したが、最後に加藤が外れたことをした。
テレビの一日[編集]
1979年に放送された、テレビの放送開始から終了までを綴ったコント。主な流れは下記の通り。
朝[編集]
- 加藤、志村、仲本、高木が老人に扮して登場した。本家のラジオ体操より音楽が1オクターブ低い。
- ニュース
- 谷啓がニュースキャスターで登場するがニュースのネタが無かった。
- 午前8時だョ!全員集合
- いかりやのみ元気に登場するがメンバーはパジャマ姿。やる気が無いメンバーにいかりやは憤慨するが実は「朝の」8時だった。
- 築地市場情報
- 当時放送されていた「リビング11」の一コーナーのパロディー。仲本が今日のオススメを紹介するが、黒板につけるマグネットがつかず最終的にはセロハンテープを黒板に貼り付け、「セロハンテープがお安くなっています。」というオチでだった。
昼[編集]
- 奥様クッキング
- 由紀さおりと加藤が「不意のお客様にだす料理」を紹介するが、ヘビ(本物)を出してしまう。結果、由紀は逃げてしまい、ヘビはニセモノと思っていた加藤は悶絶してしまう。
- 人生相談
- 加藤、仲本、高木が登場。テレビに出たいがためにウソの相談に来た主婦「山田ヨシコ」役の加藤に相談員役の仲本と高木が憤慨するが、加藤は悪びれる様子もなくはしゃでいた。
- ニュース
- ネタの無さに困り果ていた谷がニュースを懇願し、電話募集をかけた。
夜[編集]
- 音楽番組
- 沢田研二が登場するが、声が女性(由紀さおり)になっていた為中断する。
- 火曜8時だョ!全員集合
- 天気予報
- 志村は予報が的外れになるたびに粉や水を浴びせられ、最後はダウンしてしまう。
- スポーツニュース
- いかりやがキャスターとして登場。志村と仲本で相撲の取り組みを結びまで行うが、疲れ果て二人とも倒れてしまう。
- 映画特集
- ニュース
- 視聴者に懇願した結果、ニュースが大量に届くが、あまりの量に机が壊れ流されてしまう。
脚注[編集]
- ↑ 後に同局で放送されていた「オレたちひょうきん族」の人気コーナーである「タケちゃんマン」内でも知っとるケ編時に内容の近いコントが行われ、明石家さんまの「飲めましぇん!」を生んだ。おでんの素は片岡鶴太郎に対抗。
- ↑ お父さんお母さんではなく、別の言葉が入った回もあった。
- ↑ 8時だョ!全員集合ゴールデンコレクション『新人幽霊の教育(1979年7月28日放送)』。
- ↑ 初回(1984年)では芸者だったが、1991年のリメイク版ではクラブのホステス風な女性に変更されている。
- ↑ 1983年にはDVD第2弾に収録された「インスタント夫婦」の回等、志村と研が足の指でグー、チョキ、パーを作るオチの回もあった。
- ↑ 1996年のリメイク版ではトランクスに変更されている。
- ↑ 初回では一人称はあんちゃんではなく、「兄貴」だった(弟も同様に呼んでいた)。
- ↑ 2013年放送の総集編では「愉快な兄弟」、2014年に発売されたDVD第2弾では「陽気な兄弟」と表記されていた。
- ↑ このコントは植松黎編訳、角川書店発行・販売の「ポケット・ジョーク」集シリーズから第12巻の「ポケット・ジョーク・ファミリー」を参考にしている。
- ↑ 現在使用されているバージョンとはやや曲調が違っている。
- ↑ 1983年には母親ではなく、入浴しようとする祖父役を演じたバージョンも放送された。
- ↑ このコントの時に志村は中曽根康弘がモデルの小僧根康弘、加藤は安倍晋太郎がモデルの安倍金太郎に扮していた。
- ↑ 末期のリメイク版では、現代に設定を変更したバージョンも放送されている。
- ↑ リメイク版では既に「タッチ」の連載が終了していた事もあり、ハイタッチに変更されている。
- ↑ なお、そのいかりや自身も1997年12月の年内最後の放送時にこのコントが再放送された時には苦笑しながら「ああいうものは、本当はお見せしちゃいけないんですが…」と客席に語っていた。