海部俊樹

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海部 俊樹(かいふ としき、1931年昭和6年〉1月2日 - 2022年令和4年〉1月9日)は、日本政治家。第7677内閣総理大臣をつとめた。勲等桐花大綬章である。衆議院議員(16期)、労働政務次官第1次佐藤第2次改造内閣 - 第2次佐藤内閣)、内閣官房副長官三木内閣)、自由民主党国会対策委員長(第21代)、文部大臣(第98107代)、自由民主党総裁(第14代)、大蔵大臣第95代)、新進党党首(初代)などを歴任した。国際天文学連合(IAU)会長の海部宣男、2008年にノーベル物理学賞を受賞した小林誠の従兄である。

来歴[編集]

愛知県名古屋市出身。中央大学専門部卒業後に早稲田大学に進学。大学時代は雄弁会に所属し、その頃から演説がうまく、そのため「海部の前に海部なし、海部の後に海部なし」とまで言われるほどだった。
在学中に議員秘書を務め、昭和35年(1960年)に衆院旧愛知3区で初当選し、以後16回当選を果たした。

海部は当時、クリーンな政治家として知られていた三木武夫三木派に所属し、三木から「秘蔵っ子」として寵愛された。三木武夫内閣では官房副長官を、福田武夫内閣中曽根康弘内閣では文部大臣を歴任した。三木派は小派閥でそのため他派との交流が希薄だったが、海部は竹下登金丸信などとも交流があり、そのため他派とのパイプとしても重用されていた。三木派では三木の後、その縁戚の河本敏夫が後を継いでいたが、河本はすでに高齢だった。そのため、リクルート事件と女性スキャンダルで竹下登内閣宇野宗佑内閣が相次いで倒れると、平成元年(1989年8月に第76代首相として海部が選ばれた。これは、河本が既に高齢だったこと、相次ぐ不祥事で自民党の大派閥は軒並み関与しており後継者を出せるような状況に無く、そのため不祥事に関与していない小派閥の海部が次期首相に選ばれたのである。竹下登はリクルート事件に関与していたが、影の実力者として影響力を保持したい狙いから、最大派閥の長として海部を支え、海部内閣は2年3か月にわたって続いた。

海部は昭和生まれでは初めての首相であり、自身の内閣においては女性初の官房長官に森山真弓を起用した。また、自民党幹事長に小沢一郎を起用した。内閣成立後、平成2年(1990年8月湾岸戦争が起きると、その対応をめぐり多国籍軍に合計130億ドルの支援を決定するが、人的貢献が不十分であると非難されたため、自衛隊の海外派遣を含む国連平和協力法は廃案となるが、その翌年に自衛隊初の本格的海外派遣としてペルシャ湾の機雷除去に帰海艇を送ったりして、後の宮澤喜一内閣における国連平和維持活動協力法PKO)制定への道を開いた。海部は「普通の人」「親しみやすい」との国民イメージをフル活用し、持ち前の演説のうまさもあって人気を集め、内閣支持率は当初は63パーセントという高水準だった。

しかし、海部が「内閣の命運を懸ける」「不退転の決意」と明言して小選挙区制導入を柱とする政治改革関連法案の廃案が決まると、「重大な決意」として海部は衆議院の解散を計画したが、自民党は大混乱し、後ろ盾だった竹下も解散に反対して海部を見限ったため、平成3年(1991年11月に内閣総辞職した。

平成6年(1994年)、新生党の小沢らに担がれて自民党を離党し、首相指名選挙に臨んだが、自民党や社会党新党さきがけなどが推す村山富市に敗れた。しかし、この選挙で自民党からは海部に投票する造反者が多数出たといわれている。新進党の初代党首に就任した。

後に自由党や保守党などを経て、平成15年(2003年)に自民党に復党。6年後の選挙で落選したのを機に政界引退。

令和4年(2022年)1月9日午前4時、肺炎あるいは老衰のため、東京都において死去した。91歳没。葬儀告別式は親族のみで行われた。

著書[編集]

  • 『模範スピーチ385選』有紀書房、1968年1月1日
  • 『未来への選択―創造と充実の時代へ』徳間書店、1981年3月1日
  • 『21世紀を目指す―海部俊樹鼎談集』共同通信社、1985年6月1日
  • 『志ある国家 日本の構想』東洋経済新報社、1995年7月1日
  • 海部俊樹 『政治とカネ―海部俊樹回顧録』 新潮社新潮新書〉、2010年11月20日。ISBN 978-4-10610394-0
  • 海部俊樹著、垣見洋樹編 『海部俊樹回想録―自我作古』 人間社、2015年12月1日。ISBN 978-4931388956
    • 初出『中日新聞』2014年6月24日~2015年3月25日連載、全57回。

同時代の世界首脳[編集]


脚注[編集]

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注釈[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]